ホワイト企業の特徴7選!8つの見極めテクニックも解説!
2024/9/25更新
はじめに
誰だって初めて就職する会社はブラック企業ではなく、ホワイトな会社に入りたいですよね。
しかし、いざ就活が始まると、
「実際にホワイト企業って、どんな会社なの?」
「ブラック企業とどう違うの?」
「ホワイト企業を判断するための方法を知りたい」
など、ホワイト企業の見分け方が、あいまいなのも事実です。
そこで本記事では、ホワイト企業の特徴や、実際にホワイト企業を探り当てる方法を8つ紹介します。
この記事は、以下のような就活生を対象にしています。
- ホワイト企業に就職したい
- ホワイト企業の特徴を知りたい
- ホワイト企業を見極める方法を知りたい
ぜひ最後までお読みいただき、参考にしていただけたら幸いです。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、ホワイト企業の特徴は、「3年離職率」、「残業時間・有給休暇取得率」、「給与・賞与」、「福利厚生」、「成長環境」、「財務状況」などが優れているというものです。
こうした項目を確認するには、インターネット上で調べるほか、直接会社に訪問し確認したり、OB・OG訪問などの制度を上手に活用するのも良いでしょう。
また、国の制度として一定の基準をクリアした企業を認定するものがあります。
さらに、ホワイト企業総合究所などが出している「ホワイト企業ランキング」を活用するのもおすすめです。
次の章からは、ホワイト企業の特徴や、ホワイト企業の見極め方について詳しく解説していきます。
ホワイト企業の特徴
「ホワイト企業の特徴を知りたい」と思っても、実はホワイト企業の基準は明確に定義されていません。
一般的には、対極の「ブラック企業」と比較すればわかりやすいでしょう。ホワイト企業の特徴と、ブラック企業の特徴は、以下の通りです。
ホワイト企業の特徴 | ・社員の健康管理や労働時間を尊重し、長く働きやすい環境を提供 ・給与水準が高く、福利厚生が充実している ・キャリアアップがはかれる ・評価制度が明確である ・社内の人間関係が良好である ・コンプライアンス意識が高い など |
ブラック企業の特徴 | ・給与や福利厚生の水準が低い ・休みがない、とれない ・残業時間が長い、サービス残業が横行している ・パワハラ、セクハラ、モラハラが日常茶飯事 ・定期的に社員が鬱で退職する など |
本記事では、以下の7つの指標をもとに、ホワイト企業の特徴を詳しくご紹介します。
- 3年後離職率
- 残業時間・有給休暇取得率
- 給与・賞与
- 福利厚生
- 成長環境
- 財務状況
- その他
1つずつ、詳しく見ていきましょう。
3年後離職率
ホワイト企業の特徴の1つ目として、新卒3年後の離職率が極めて低いことが挙げられます。
やはり、ブラック企業ほど居心地が悪く、入社してもすぐ退職につながります。
では、離職率何%に基準を置けばいいのでしょうか。
下表は、厚生労働省が公表している「令和2年度新規学卒就職者の就職後3年以内の離職率」です。
事業所規模 | 5人未満 | 5~29人 | 30~99人 | 100~499人 | 500~999人 | 1000人以上 | 平均 |
3年以内離職率 | 56.3% | 49.4% | 39.1% | 31.8% | 28.9% | 24.7% | 31.2% |
これを見ると、事業所規模平均の3年以内の離職率は「31.2%」です。
よく聞かれる「3年で3割辞める」という言葉は、このデータから裏付けられます。
加えて、事業所規模が小さくなればなるほど、離職率が高くなる傾向があります。
この理由として、人員不足で肉体・精神的な負荷が高いことや、給与や福利厚生面で劣ることが起因していると考えられます。
また、東洋経済オンラインでは『新卒の「3年以内離職率」が低い300社ランキング』を発表しています。
なかには、4年連続で離職率「0%」、つまり定着率100%という素晴らしい会社もあります。
同記事には、業種別の定着率も下表のとおり掲載されています。
全体的に小売業(66%)や証券・商品先物(71.5%)、サービス業(74.1%)といった非製造業の定着率の低さが目立ちます。
あなたの志望業種の定着率や相対的な位置づけを確認しておきましょう。
順位 | 業種 | 3年後 定着率(%) | 社数 |
1 | 鉱業 | 99.15 | 2 |
2 | ガラス・土石製品 | 95.89 | 12 |
3 | 電気・ガス業 | 95.85 | 11 |
4 | 石油・石炭製品 | 93.68 | 3 |
5 | ゴム製品 | 92.48 | 11 |
6 | 医薬品 | 91.86 | 25 |
7 | 非鉄金属 | 91.68 | 15 |
8 | 精密機器 | 91.38 | 12 |
9 | 輸送用機器 | 90.54 | 57 |
10 | 機械 | 90.07 | 78 |
11 | 電気機器 | 90.04 | 104 |
12 | 海運業 | 89.84 | 4 |
13 | 化学 | 89.62 | 94 |
14 | 食料品 | 87.66 | 52 |
15 | その他製品 | 87.26 | 36 |
16 | 保険業 | 86.79 | 9 |
17 | 空運業 | 85.77 | 3 |
18 | 水産・農林業 | 85.60 | 3 |
19 | 金属製品 | 85.30 | 21 |
20 | パルプ・紙 | 84.23 | 7 |
21 | 銀行業 | 83.99 | 37 |
全業種平均 | 83.73 | 1,128 | |
22 | 不動産業 | 83.70 | 9 |
23 | 陸運業 | 83.59 | 20 |
24 | その他金融業 | 83.26 | 13 |
25 | 倉庫・運輸関連業 | 82.32 | 11 |
26 | 情報・通信業 | 80.98 | 82 |
27 | 卸売業 | 80.48 | 103 |
28 | 建設業 | 80.18 | 74 |
29 | 鉄鋼 | 79.75 | 13 |
30 | 繊維製品 | 77.33 | 22 |
31 | サービス業 | 74.11 | 84 |
32 | 証券・商品先物 | 71.53 | 8 |
33 | 小売 | 66.02 | 82 |
離職率や定着率は、公開している企業もあるものの限られてしまうため、『就職四季報』で「新卒入社3年後離職率」という項目を確認してみましょう。
そのうえで、新卒3年以内離職率30%を基準として、30%を下回る企業であるほど、ホワイト企業だと判断できる要因となります。
「就職四季報」に載っていない会社の場合、説明会などの場で直接人事に聞いてみても良いでしょう。
そこで、回答を渋るような企業の場合、要注意かもしれません。
一方、対象の企業が職業安定所に求人票を出している場合、同書類でチェックできますので、ぜひ確認してみましょう。
残業時間・有給休暇取得率
労働基準法によれば、月の時間外労働(いわゆる残業時間)の上限は、月45時間・年360時間と定められています。
臨時に特別な事情があって、労使で合意した場合に限り、以下のような「特別条項」が適用されます。
- 時間外労働が年720時間以内
- 時間外労働と休日労働の合計が月100時間以内
- 時間外労働が月45時間を超えることができるのは年6回が限度
つまり、ノルマがきつく、月の時間外労働45時間超えが常態化している職場は、ブラック企業の可能性が高いと言えます。
さらに、有給休暇の取得率も、ホワイト企業かどうかを判断するのに重要な項目です。
有給休暇は、労基法第39条5項に「労働者が希望する日に与えなければならない」と規定されている通り、基本的に従業員が自由に取得できる休暇です。
会社によっては有給休暇を取得する「理由」を聞いてきたり、書かせたりする企業もありますが、そもそも自由に取得できるので「理由」を説明する必要はありません。
しかしながら、同条文には但し書きがあり、
「使用者は、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合、他の時季に有給休暇を与えることができる」
と定めています。
つまり、会社側は従業員の申し入れに対して、時季を変更する権利だけは有していますが、この権利の行使には、従業員に対して時季変更の必要性を説明することが求められます。
また、厚生労働省の令和4年就労条件総合調査によれば、令和3年の1年間に従業員に付与した年次有給休暇日数は1人平均「17.6日」、このうち労働者が取得した日数は「10.3日」で取得率は「58.3%」となっています。
したがって、この数値を目安に高ければ高いほどホワイト、低ければ低いほどブラックという判断を行ってください。
それ以外にも、以下のような項目を満たしていると、ホワイト企業である可能性が高いと言えます。
- 有給休暇の未消化分を翌年度に繰越しできる
- 仕事がなければ、定時に帰れる
- 労働時間が管理されている
- サービス残業がない
- 年間休日が多い(年間休日の平均日数は120日)
給与・賞与
労働の対価である給与も、企業のホワイト度を計る重要な指標になります。
給与が安定して継続的に支払われることで、労働者が安心して働けます。
反対に、今働いている労働の対価が来月もらえるかどうかわからない状態だと、不安で働けないでしょう。
国税庁が発表している令和3年分民間給与実態統計調査結果では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は、443万円(男性:545万円、女性:302万円)というデータが出ています。
この金額を基準として、志望先の給与を確認しておきましょう。
また、初任給は高ければ高いに越したことはないですが、その後の伸び率のほうが重要です。
いくら初任給が相対的に高くても、その後の昇給が少ないと給与カーブは鈍化していきます。
一方、初任給が低くても相対的に昇給額が高ければ、その後に逆転して高い年収を得ることができます。
そのため、初任給というスタート地点よりも、その後の昇給により給与カーブがどうなるのかをチェックすることが大切です。
たとえば、30歳時点の年収や45歳時点の年収というように各年代の平均年収がわかれば、比較ができますね。
さらに、実態に応じた残業代が支払われるかどうかも大切なポイントです。
企業によっては、月30時間までは残業代を支払うという決まりがある企業も存在します。
みなし残業制度により、予め設定している残業時間より少ない時間であればメリットを享受できますが、時間が多い場合はそのままサービス残業に転じてしまう制度もあります。
サービス残業の有無を企業側が公にすることはまずないため、口コミサイトやOB・OG訪問などで、内情を掴むようにしましょう。
また、賞与についても詳しくチェックしておきましょう。
賞与は基本給に賞与の「支給月数」を乗じて算定する企業が多いため、「支給月数」を確認することで、賞与水準を把握できます。
厚生労働省が公表している1人平均の冬の賞与の支給月数は「1.92か月」となっています。
通常は年2回賞与を支給している企業が多いため、年間で賞与支給月数を決めている企業であれば、単純に2倍すれば、水準の高さがわかります。
ただし、法律上は会社として賞与を支払う義務はなく、賞与は業績変動で決定される要素が強いので、毎年変動するということも頭に入れておきましょう。
福利厚生
「福利厚生」とは、「従業員が会社生活を快適に送れるように、会社側が提供するサービス」のことです。
法定で決まっているもの(=法定福利)もあれば、会社独自で行っている福利厚生(=法定外福利)もあります。
法定福利とは、たとえば、厚生年金や社会保険、雇用保険など会社側が負担している費用や、法で定められている産前産後休暇や育児休暇、介護休暇などの付与にあたります。
法定福利はどの会社にもある制度なので、「法定外福利」のほうをホワイトかどうかを見極めるモノサシとしてください。
「法定外福利」は、「従業員のためにどこまで法を超える水準でサービスを提供しているか」を計る指標になるからです。
そのため、ホワイト企業の場合は「法定外福利」が充実していると言えるでしょう。
法定外福利とは、以下のようなものを指します。
- 各種手当(通勤手当、住宅手当、家族手当、資格手当、役職手当、リフレッシュ手当、慶弔・災害見舞金など)
- 社員食堂
- 社宅・独身寮
- 託児施設
- 運動施設
- 保養所
- 財形貯蓄制度
- 確定拠出年金
- グループ保険
- 宿泊施設やレジャー施設などの割引制度
また、それらの水準も併せて確認することが大切です。
たとえば、住宅手当という制度があっても、手当の額が僅かであればホワイト企業であるという判断にはならないでしょう。
そのため、「毎月いくら払われるのか」などの水準も必ずチェックしておきましょう。
成長環境
「モノを作る前に人を作る」という有名な格言があるように、日本の伝統的なホワイト企業は社員の成長を第一に考えて、人財に投資します。
教育制度がしっかりと整備され、成長できるチャンスがあるため、大企業を選ぶといった学生も少なくありません。
せっかく入社するのであればOJTを含め充実した教育制度が整備され、成長につながる仕事や責任を任せられ、業績を上げた社員には適切に評価される制度や、それが給与や賞与に連動する人事制度がある会社を選びたいものです。
以下では、社員の成長性の高い企業の特徴を挙げています。
- 社員均等に活躍のチャンスがある
- 階層別・職種別の体系的な教育制度がある
- 社員の成長を後押しする環境や制度がある
- 明確な評価制度がある
こうした内容は、企業説明会やOB・OG訪問で質問すれば、丁寧に答えてくれるはずです。
財務状況
業績が良く、安定している、借金がない健全経営のほうが財務的に余裕があるため、社員に還元できるサービスに回しやすいと言えます。
反対に業績が悪いと、リストラを始めとした賃下げや賞与のカット、人員削減による残業時間の増加、福利厚生の廃止や水準の見直しなど、労働環境の改悪を行わざるを得ない状況になります。
したがって、以下のような項目をチェックすることで、ホワイト企業かどうかを判断することができるでしょう。
- 売上高が大きい
- 営業利益が大きい
- 内部留保が大きい
- 業界のシェアが大きい
- 借金(=負債)が少ない
特に、「利益」は財務状況を確認するには重要な項目です。
いくら売上が大きくても、コストが高いために赤字になっていては、本末転倒です。
本業で儲けた「営業利益」、本業以外で儲けた数値も含まれる「経常利益」の両方をチェックしておきましょう。
上場している会社であれば、「IR情報」で詳細を確認できます。
上場していない会社でも「会社名 官報」と検索すれば、財務情報を確認できます。
売上が大きいというだけで、「この会社は安心だ」と思わないよう注意しましょう。
また、財務の基準は業界によって平均値が異なるので、志望する業界の平均値と比較してみるのもおすすめです。
その他
その他、ホワイトを計るうえで以下のような指標があります。
- 女性が働きやすい環境が整っている(育児・産休制度の法定を超える水準、テレワーク、時短勤務、フレックス制度などの柔軟な勤務体制、女性の役職比率の高さなど)
- 労働組合がある
- セクハラ・パワハラがない
- コンプライアンス意識が高い
- ホワイト企業の認定を受けている
- 求人募集を繰り返していない
- オフィスが綺麗
ぜひ、ホワイトを判断するチェック項目として活用してみてください。
ホワイト企業を見極める方法8選
ホワイト企業の特徴を理解したら、自分が志望する企業や興味のある企業が、それに合致するかどうかをチェックしましょう。
以下では、ホワイト企業を見極める8つの方法をご紹介します。
- ホワイト企業ナビから応募する
- 口コミサイトで元・現社員の声を拾う
- OB・OG訪問で生の声を収集する
- 会社訪問で雰囲気を嗅ぎ分ける
- 選考でホワイトかジャッジする
- 定時後に会社を見に行く
- 国の認定制度の取得状況をチェックする
- ホワイト企業ランキングを活用する
ぜひ参考にしてみてください。
ホワイト企業ナビから応募する
実は、ホワイトであるにも関わらず知名度が低いために、見逃されている会社もあります。
そういった隠れ優良企業ほど、探すのは至難の業です。
そこでお勧めしたいのが、「ホワイト企業ナビ」です。
このサイトは、一定の基準を満たしたホワイト企業だけを厳選して掲載しているため、安心して応募できます。
具体的には、以下のような基準を満たしている会社限定で掲載されています。
- 残業25時間/月未満
- 3年後の離職率が30%未満
- 年間休日数が120日以上
大手の就職サイトに比べると、ピンポイントでホワイト企業を発見しやすい仕組みが構築されています。
入社後のミスマッチを回避するために、企業の良い側面ばかりでなく、デメリットもちゃんと伝えてくれているので、信頼が持てるのが特徴です。
口コミサイトで元・現社員の声を拾う
ホワイト企業を発見する2つ目の方法は、口コミサイトで元・現社員の生の声を拾って判断する方法です。
たとえば口コミサイトだと、以下のような8つの項目で社員の生の声を確認できます。
- ①組織体制・企業文化
- ➁働きがい・成長
- ➂ワーク・ライフ・バランス
- ➃企業分析(強み・弱み・展望)
- ➄入社理由と入社後のギャップ
- ⑥女性の働きやすさ
- ➆退職検討の理由
- ⑧経営者への提言
ただし、口コミサイトはどちらかいうとネガティブな意見を持った社員が比較的投稿する傾向があるため、あまり偏った意見に引きずられることなく、バランス良く解釈することが大切です。
OB・OG訪問で生の声を収集する
もし、就職したい会社の先輩がいたり、伝手があるのであれば、ぜひOB・OG訪問を行ってください。
先輩たちにとって、同じ大学の後輩は可愛く映り、率直な質問にも親切かつ丁寧に答えてくれるはずです。
ただ、会社側が準備したOB・OGの場合、人事側が予防線を張り、OB・OGに前もってレクチャーするため、会社側の立場でカモフラージュされ、実態が掴めない可能性が高くなります。
そのため、できるだけ部活やサークルなどの自分に近い先輩から聞くことをおすすめします。
また、OB・OGも忙しい時間を縫って、あなたと会ってくれます。
調べればすぐ分かるような質問は避けて、社員でしか分からないような具体的で深い質問を投げかけるように心掛けましょう。
たとえば、以下のような質問がおすすめです。
- 毎日何時ごろに帰宅されてますか?
- 休日出勤はありますか?
- 仕事終わりはどんなことをされていますか?
- どんな性格の社員さんが多いですか?
- 辞める人ってどんな理由が多いんでしょうか?
こうした質問であれば、ネットでは出てこない情報かつ、内部の社員でしかわからない情報です。
これでホワイトなのかどうか生の情報をゲットできますので、貴重な情報源になるわけです。
会社訪問で雰囲気を嗅ぎ分ける
現在はオンラインで選考を行う企業が多くなりましたが、できるだけ現場に足を運んでネットでは分からない情報を5感を使って感じとりたいものです。
たとえば、気になる会社がある場合、人事にお願いして会社訪問をさせてもらったり、工場見学を直接申し込んでみてください。
あるいは、インターンシップなどで以下の兆候がないかチェックしてみましょう。
- 職場全体の雰囲気がドンヨリしている
- 社員の表情が暗い、笑顔がない
- 社員同士のコミュニケーションがない
働きやすい環境づくりを行っている会社なら、職場も明るく活気づいています。
そのため、このような雰囲気の職場であれば、選考を辞退することも考えましょう。
会社案内やホームページは基本的に良いことしか書かれていませんので、このように現場の空気感を肌身で感じることは非常に大切です。
選考でホワイトかジャッジする
選考の面接官の雰囲気で、ホワイトかどうかをジャッジするのも一手です。
たとえば、ブラック企業であれば、給与や残業、離職率の話になると、上手くかわしたり、はぐらかしたりするケースが見られます。
逆に、ホワイト企業であれば、明快に答えてくれることが多いです。
あるいは、ブラック企業であれば、極端に面接回数が少ない傾向があります。
これは、人員不足で選考に人手が回せないという背景があるようです。
逆に、ホワイト企業の場合は決裁権限規定が遵守されていて、重層的に選考する仕組みが整っており、少なくとも3回以上の面接をすることが多いです。
また、「福利厚生について、なにか質問はありませんか?」など、学生側に質問の機会を与える余裕があるはずです。
一方、学生の質問を受け入れず、企業アピールに終始する企業も危険ですね。
加えて、ブラック企業の場合は面接官同士の関係がギクシャクしており、噛みあっていない雰囲気が感じ取れるはずです。
いずれにしても、現場を肌身で感じることは大切なので、こうした雰囲気を選考で見極めておきましょう。
定時後に会社を見に行く
残業時間が気になる人は、定時後にその会社を見に行ってみてください。
定時後、遅い時間まで窓に明りがついているかどうかで、残業が多いかどうかが判断できます。
社員全員が完全リモートになっていない企業などは、この方法を使って実態を掴みましょう。
国の認定制度の取得状況をチェックする
社員に対して働きやすい環境を整備している企業には、官公庁が下記のような認定を付与しています。
認定制度 | 概 要 |
安全衛生優良企業認定 | ホワイトマークとも呼ばれ、厚生労働省が労働者の安全や健康に積極的に取り組み、高い水準を維持している企業に送る制度 |
健康経営優良法人認定 | 経済産業省が、優良な健康経営(従業員の健康を重視する経営)を実践している大企業や中小企業などの法人を顕彰する制度 |
ユースエール認定 | 若者の採用・育成に積極的で、残業時間などの雇用管理の状況などが優良な中小企業を厚生労働大臣が認定する制度 |
えるぼし・プラチナえるぼし | 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づき、一定基準を満たし、女性の活躍促進に関する状況などが優良な企業を厚生労働省が認定する制度 |
くるみん・プラチナくるみん | 一定の基準を満たした企業を厚生労働大臣が「子育てサポート企業」として認定する制度 |
「安全衛生優良企業認定」や「健康経営優良法人認定」、「ユースエール認定」については、残業時間や有給休暇取得率などの指標で認定を行っていますので、それらに関心のある人は確認してみてください。
「えるぼし・プラチナえるぼし」と「くるみん・プラチナくるみん」は女性活躍や子育てサポートに熱心な会社なので、女性の方は特に確認しておくとよいでしょう。
いずれにしても、公の機関から認定を受けているため、客観的で信頼できますね。
ホワイト企業ランキングを活用する
最後の方法は、ホワイト企業ランキングを活用する方法です。
ホワイト企業総合究所では、毎年3月1日の就活解禁に向けて新卒で入りたい「一流ホワイト企業ランキングTOP100」を公表しています。
また、世の中にはあまり知られていない「隠れホワイト優良企業ランキング50」も発表していますので、このような情報を併せて活用すると、ホワイト企業に入社できる確率が高まりますね。
職場のあんぜんサイト:安全衛生優良企業公表制度:優良企業の紹介
健康経営優良法人認定制度(METI/経済産業省)
ユースエール認定制度|厚生労働省
ユースエール認定企業一覧|若者雇用促進総合サイト
女性活躍推進企業認定「えるぼし・プラチナえるぼし認定」|職場情報総合サイト しょくばらぼ|職場情報開示に積極的な企業紹介
女性活躍推進法への取組状況(一般事業主行動計画策定届出・「えるぼし」「プラチナえるぼし」認定状況)|厚生労働省
くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて |厚生労働省
くるみん認定、プラチナくるみん認定及びトライくるみん認定企業名都道府県別一覧|厚生労働省
一流ホワイト企業ランキングTOP100
隠れホワイト優良企業ランキング50
さいごに
本記事では、ホワイト企業の特徴と見つけ方を解説しました。
ホワイト企業かどうかの各指標は、企業側にとってはセンシティブな情報で、企業説明会などの公式の場では、ブラック企業になればなるほど、詳しい言及を避ける傾向があります。
質問したとしても、採用担当は1枚も2枚も上手なため、はぐらかされたり、上手くかわされてしまいます。
逆に、正直に言ってくれる企業は、クリーンな会社だと言えるでしょう。
そのため、学生側の対抗措置としては、社員の口コミサイトから情報を収集する方法が1つ。
もう1つは、あなたに近いOB・OGを訪問して、内部の生の情報を得ることです。
いずれにしても、最初の就職は、今後のあなたの未来に影響を及ぼす大事なステップになります。
「自分の身は自分で守る」という自己防衛の意識を持ち、本記事を活用いただけたら幸いです。
また、以下の記事ではおすすめのホワイト業界を紹介しています。
ぜひ参考にしてみてください。