【回答例付き】「自分を一言で例えると?」に対する答え方
2023年1月26日更新
はじめに
就活では、普段されないような珍しい質問をされる機会が多くあります。
中でも珍しいのは、「自分を一言で例えると?」の質問ではないでしょうか?
質問される印象があったとしても、事前に答えを用意できている人は多くありません。
「何を意図して聞いている質問なの?」
「事前に考えておきたいけど、どうやって考えたらいいんだろう…」
「おすすめの回答はある?」
このように「自分を一言で例えると?」という質問に対して、様々な疑問や不安を持つ人は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、なぜ人事が「自分を一言で例えると?」という質問をするのかという理由や、回答するコツ、さらには回答の考え方やポイントをご紹介します。
「自分を一言で例えると?」という質問の回答例を考えている人はもちろん、少し珍しい質問の回答に悩んでいる方もぜひ最後までお読みくださいね。
人事が「自分を一言で例えると?」を質問する理由
「自分を一言で例えると?」という質問をなぜ人事がするのか、考えたことはありますか?
人事は決して面白い回答を求めているわけではありません。
ではなぜ人事はこの質問を好んでするのでしょうか。
①きちんと自己分析をできているかを確認している
②臨機応変に対応できるかを見ている
③個人のキャラクターを見ている
以上3つの理由をご紹介します。
①きちんと自己分析をできているかを確認している
自分を一言で例えるためには、自分自身をきちんと理解していることが求められます。
すなわち、きちんと自己分析が完了しているのかがポイントになります。
自分自身を一言で表す際は、自分の長所や自分の特徴を話す場合がほとんどです。
不意に「自分を一言で例えると?」と聞かれると、自分の長所や特徴、もしくはアピールポイントがはっきりしている場合にはすぐ答えられますが、はっきりしていない場合は長文になってしまったり、結論から話せなかったりするでしょう。
直接的ではないものの、どれほど自己分析を丁寧に行っているかということを確認するためにこの質問は非常に有効なのです。
②臨機応変に対応できるかを見ている
「自分を一言で例えると?」という質問は、面接で常に行う質問ではありません。そのため、就活生によっては予想外の質問で動揺してしまう人もいます。
予想していなかった質問が出てきた際に、どのように臨機応変に対応できるのかということを確認するために、人事はこの質問を活用しています。
インターネットやSNSが普及した現在、就活生が面接時の質問を事前に予測しやすくなりました。そのため、予想質問に対する回答を完璧に用意している人が少なくありません。
完璧な回答は素晴らしいですが、人事としてはエントリーシートのように練られた回答をされてしまうため、就活生のキャラクターや特徴が見えず苦労するという難点があります。
そのため、予想外の質問を通じて就活生の本当の力を確認しているのです。
また、社会人になると顧客や社内のコミュニケーションでは常に臨機応変な対応が求められます。
もちろん経験と共に対応上手になっていければ問題ありませんが、「自分を一言で例えると?」という質問で素質を見ているとも言えます。
③個人のキャラクターを見ている
「自分を一言で例えると?」という質問は回答に幅があるため、就活生個人のキャラクターを見る質問として非常に有効です。
「一言」という縛りはあるものの、どのように回答するかは個人の自由です。
真面目に一言を選ぶのも、面白さに振り切るのも個人の自由だからこそ、他の形式的な質問では確認することができない個人のキャラクターを知ることができます。
この質問を通じて合否を細かく判断するというよりは、真のキャラクターから適正職種や適性部署を見極めるイメージです。
面接でつい取り繕ってしまう就活生が多いからこそ、このようにやや珍しい質問が重宝されるのです。
「自分を一言で例えると?」に回答するコツ
では、「自分を一言で例えると?」に対する回答を自分なりに考えてみましょう。
しかし、現時点では回答の自由度が高すぎて、どのように考えていくべきかイメージが湧かない人は多いのではないでしょうか。
そこでまず、回答を考える際のコツをご紹介します。
①客観性を意識する
「自分を一言で例えると?」という質問に対して、つい主観だけで回答しようとしていませんか?
もちろん主観だけで回答するのが悪いわけではありませんが、可能であれば客観性を伴う回答がおすすめです。
「自分を一言で例えると?」という質問は、質問に回答するだけで終わりません。必ずと言っていいほど「なぜあなたはそう思うのですか?」という質問もセットです。
なぜかという理由を説明する際には、主観だけではなく客観性がある方が聞き手としては納得しやすく、信憑性が高い情報として理解することができます。このことを踏まえると、客観性が伴う「一言」が良いということが分かるのではないでしょうか。
「一言」の中に客観性を伴うニュアンスを入れるのは難しいかもしれませんが、その後のエピソードで客観性が補足できれば何ら問題はありません。
無理に「一言」に客観性を詰め込もうとせず、のちに補うイメージで言葉を選んでみましょう。
面白さは狙いすぎない
面接時の他の質問では「面白さを狙おう」という発想に至らないにも関わらず、「自分を一言で例えると?」という質問には面白さを持って回答しようとする人が多くいます。
「自分を一言で例えると?」という質問は、決して大喜利大会ではありません。また、面白いことを言えた人に有利になる質問でもありません。大切なのは質問の意図を理解し、見合った回答をすることです。
「一言」であるがゆえに、強いキーワードを選ぶことができたら面接官へインパクトを残すことはできるでしょう。
しかし、必死に考えて絞り出したキーワードで回答しても、そのあとのエピソードが続かなかったり、キーワードとの接続が弱くなってしまうと、悪い形でインパクトを残してしまうことにもつながりかねません。
そのため面白さを狙いすぎるのではなく、自分の魅力が伝わる「一言」を選ぶことを意識しましょう。
深堀りできる内容にする
「自分を一言で例えると?」という質問は、「なぜあなたはそう思うのですか?」という質問とセットで聞かれることが多いという話をしました。すなわち、「一言」として選ぶ内容は、回答後に面接官に深堀りされることを前提とする必要があります。
言い換えれば、他の質問ではアピールできるようなきっかけがなさそうな内容を「一言」に入れ込んでおけば、面接官に詳細に聞いてもらうきっかけをつくることができるというわけです。
面接で聞かれる質問はある程度決まっているからこそ、本当にアピールしたいポイントを回答に入れ込むことが難しいと考える人もいるかもしれません。そんな人はぜひ「自分を一言で例えると?」という質問を活用してみてくださいね。
「自分を一言で例えると?」の回答を考える方法
では、実際に回答を考えていきましょう。
どのように考えていくべきか、方法をいくつかご紹介します。
①自分の長所から考える
最も簡単なのは、自分の長所から「一言」を考える方法です。
今回の質問は「一言で例える」ことが必要なため、長所を「例え」にアレンジする必要がありますが、長所を起点とすることが最も考えやすいでしょう。
「一言」は、自分の魅力が十分に伝わるような内容を選ぶべきです。
そのため、短所ではなく長所などの自分の魅力が詰まったところから言葉選びを行いましょう。
②話したいエピソードから考える
長所から考えにくい場合、自分の魅力が伝わりやすいエピソードから考えるのがおすすめです。
最初から「一言」に絞ろうとすると、逆に思考の幅が狭くなり上手く言葉を出せなくなる人は少なくありません。
そこで思考にある程度幅を持たせるために、エピソードから考えてみることで言葉が出やすくなる場合があります。
また、話したいエピソードはすでにどこかで誰かに話している可能性が高く、自分でも話慣れているエピソードであることが多いです。そのため、面接の場で嘘偽りなく話せるほか、深堀りされた際にはあらゆる質問に回答しやすいというメリットもあります。
「自分を一言で例えると?」の回答例
ここまで、「自分を一言で例えると?」に回答するコツやポイントをご紹介してきました。
では、実際にどのように回答するべきでしょうか。
いくつか例をご紹介しましょう。
例①自身のけん引力を伝える
まず、「チームの中心として引っ張っていくことが多い」ということを一言で例えてみましょう。
【例】
私を一言で例えると、「歯車の中心」です。
私はこれまで中高の部活動であるサッカー部のキャプテンや、大学での学校祭実行委員会の委員長など、中心に立ってチームをまとめる機会が多くありました。社会人になっても、できるだけ早いタイミングで周囲を引っ張る役職に就きたいと思っています。
そのため、企業の指示に従うだけの歯車になるのではなく、仕事という歯車の中心に自分がいて、歯車を回していけるような存在になりたいと思っています。
この例えだと、面接官からエピソードトークの深堀りをしてもらえるだけでなく、部活動のキャプテン経験や学校祭実行委員会の委員長経験があることなどもアピールできます。
これらの経験は「学生時代1番頑張ったこと」などでも話すことができそうですが、全ての経験に触れることは難しいと言えます。しかし、「一言」に付随してさらっと触れることで、面接官としては非常に魅力的なポイントとして映るでしょう。
このように、自分の長所を活かした例えを話すことがおすすめです。
例②まずは何でもやってみる姿勢を伝える
続いて、「まずは何でもやってみる」姿勢を一言で例えてみましょう。
今回の「一言」では、「まずやってみるフットワークの軽さ」と「できる限り失敗しないようにやってみる工夫をしている」ことを伝えたいという狙いがあります。
【例】
私を一言で例えると「電動キックボード」です。
現在日本国内、特に東京では至る所に電動キックボードが設置されています。そのため、身体さえあれば好きな時間にどこにでも行くことができます。私はそれくらいフットワークが軽いと言われることが多いです。
その理由として、私は一度興味を持ったことは自分で実行したいと思うタイプです。なぜならその方が、自分の経験に説得力が生まれると感じるためです。口や手を動かすより先に足を動かす行動力で、社会人も頑張りたいと思います。
このように、ある程度理由を話してしまうのも良いでしょう。
また、この例はオリジナリティがある言葉ではなく、既に存在しているものをそのまま例えとして利用しています。
このような場合は特に「なぜそう思うのか」を深堀りされる可能性があるため、しっかり説明できるように準備をしておきましょう。
例③こだわりの強さを伝える
では、「こだわりが強い」ことを長所とする場合で一言に例えてみましょう。
ここで言う「こだわりの強さ」は、柔軟性がなく頑固だということではなく、自分が決めた目標達成には努力を惜しまないことを指します。このイメージで一言に例えてみましょう。
【例】
私を一言で例えると、「世界観があるインスタグラマー」です。
インスタグラマーというと派手、華やかといったイメージがあるかもしれませんが、彼らはその華やかな世界を維持するために裏側では努力を惜しみません。しかし、その努力を投稿から推測することはなかなか難しいと言えます。
私は仕事を通じて掲げた目標は必ず達成したいと思っています。また、どうせなら仕事を通じて輝ける人間でありたいと思っています。そのため表には見えなくても泥臭い努力も惜しまず、自分の理想に向かって継続的に努力する人間でいたいです。
インパクトが残るキーワードながら、仕事に真摯に向き合いたい姿勢がよく見える例えです。
このあとになぜそう思うのかといったエピソードトークは必要ですが、「努力を惜しまない」「仕事を通じて輝きたい」「結果にこだわりたい」といった長所が見えやすい例えになっています。
自分を自由にアピールできるチャンスと捉えよう!
いかがでしたか?
本記事では、なぜ人事が「自分を一言で例えると?」という質問をするのかという理由や、回答するコツ、さらには回答の考え方やポイントをご紹介してきました。
この質問は回答に自由度があるからこそ答え方に悩む人が多いですが、その分正解がないとも言えます。
だからこそ、自分の魅力を存分に詰め込んで話すことができるため、就活生にとって有利な質問と言っても過言ではありません。
ぜひ自分なりの例えを見つけておいて、面接ではスムーズに回答できるよう準備を進めましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。