
【大手子会社のアキレス腱】優良な大手子会社の見つけ方&チェックの仕方を併せて解説
2023年1月25日更新
はじめに
大手企業の就職が学歴的に無理そうな学生が、次に目を向ける候補が「大手企業の子会社」ですよね。
でも、
「優良な大手子会社って、どう探せばいいの?」
「メリットとデメリットも知っておきたい」
「何か探すときのポイントとかあるの?」
といった疑問が次々と頭に浮かぶと思います。
大丈夫です。
大企業と大企業の子会社両方の人事として就職した経験のある私が赤裸々に内情をお伝えします。
本記事では、大手子会社の定義から就職するメリット・デメリット、あなたにピッタリの大手子会社を見つけ出す方法を8つ紹介します。
加えて、選ぶ時のチェックポイントまで解説しますので、具体的に動き出すイメージができると思います。
10分ぐらいで、最後まで一気に拾い読みしてくださいね。
大手子会社とは
そもそも大手子会社と言っても、意味が言えますか?
分かるように説明しようと思っても、なかなか理路整然と説明しづらいですよね。
子会社とは、「親会社から50%以上の株式を保有されている会社」を指します。
株式会社であれば、会社の方針は株主総会で決定されますので、1株1票の決定権があれば、50%以上保有している会社の意見がその会社の意見になります。
要は、子会社は親会社に実効支配されているというわけです。
逆を言うと、子会社が「これをしたい」と株主総会で提案しても、親会社が「No」と言えば、実行できないわけです。
「なるほど。親会社と子会社は主従関係なんですね。でも、世の中には関連会社とか、グループ会社とか色々な言われ方をしますが関係性がイマイチわかりません…」
いい質問ですね。
下記の図をイメージしてもらえば、分かりやすいと思います。
そのうえで、下記の定義を照らし合わせると、より鮮明になるはずです。
親 会 社 | 子会社の株を保有している会社 |
完全子会社 | 親会社に株式を100%保有されている会社 |
子 会 社 | 親会社に株式を50%以上保有されている会社 (=親会社に経営権を実効支配されている会社) |
関連会社 | 子会社でないものの、親会社が影響力を持つ会社 |
グループ会社 | 親会社、子会社、関連会社などをひっくるめた会社群 |
定義がわかったところで、世の中にどんな子会社があるのか即座に答えられますか?
ここで、業界別に子会社の例を挙げておきましょう。
業界 | 親会社 | 子会社の例 |
自動車 | トヨタ | ・トヨタ車体㈱ ・トヨタ自動車九州㈱ ・トヨタファイナンシャルサービス㈱ |
ホンダ | ・ホンダエンジニアリング㈱ ・八千代工業㈱ ・ホンダカーズ各社 | |
日産 | ・日産車体㈱ ・日産自動車九州㈱ ・愛知機械工業㈱ | |
IT | NTT | ・NTTアーバンソリューションズ㈱ ・NTTコミュニケーションズ㈱ ・NTTファイナンス㈱ |
NEC | ・NECソリューションイノベータ㈱ ・NECフィールディング㈱ ・NECプラットフォームズ㈱ | |
富士通 | ・㈱富士通エフサス ・㈱富士通総研 ・富士通フロンテック㈱ | |
サイバー エージェント | ・㈱AbemaTV ・㈱Cygames ・㈱CyberZ | |
不動産 | 東急 | ・㈱東急コミュニティー ・東急リゾート㈱ ・東急リバブル㈱ |
三井 | ・三井不動産ファシリティーズ㈱ ・三井不動産リアリティ ・三井不動産レジデンシャル㈱ | |
三菱地所 | ・三菱地所プロパティマネジメント㈱ ・三菱地所リアルエステートサービス㈱ ・三菱地所レジデンス㈱ | |
人材 | リクルート | ・㈱リクルートキャリア ・㈱リクルートカーセンサー ・㈱リクルートゼクシィなび |
パーソル | ・パーソルエクセルHRパートナーズ㈱ ・パーソルワークスデザイン㈱ ・パーソルマーケティング㈱ | |
パソナ | ・ビーウィズ㈱ ・㈱ベネフィット・ワン ・株式会社 パソナHR HUB | |
食品 | 味の素 | ・味の素AGF㈱ ・味の素ファインテクノ㈱ ・味の素冷凍食品㈱ |
ハウス | ・サンハウス食品㈱ ・ハウスウェルネスフーズ㈱ ・マロニー㈱ | |
カゴメ | ・カゴメアクシス㈱ ・カゴメ物流サービス㈱ ・カゴメ不動産㈱ |
大手子会社に就職するメリット・デメリット
「大手子会社の定義はわかりましたが、実際に就職するに際してメリットやデメリットを教えてくれませんか?」
わかりました。
一般論に私の経験を加味しながら解説していきますね。
メリット6つ
大手の子会社に就職するメリットは6つありますので、それぞれ嚙み砕いて説明しますね。
①親会社に比べて内定をゲットしやすい
やはり、親会社に比べて圧倒的に内定がゲットしやすいです。
私の経験でも、大企業の同期は旧帝大や早慶、GMARCHや関関同立ばかりでしたが、転職した大手子会社の場合は中堅地方大学や知名度低い私立大学の社員が大半でした。
親会社と比べると、高学歴の人が少ないですし、応募人数も大企業が数十倍なのに対して、大手子会社はせいぜい数倍と相対的に少ないです。
このように競争率が低いので、学歴が低い学生でも適性検査をそこそこの点数でクリアし、自己PRを工夫しさえすれば、内定確率が高いです。
➁倒産しにくい
親会社がバックにいるので、倒産しにくいというメリットもありますね。
私が転職した財閥系の子会社は転職当初は勢いがありましたが、技術が確立していないのにも関わらず海外に工場を建設したせいで、結局は事業撤退という憂き目にあいました。
投資した数百億円が水の泡になり、もちろん大赤字で通常の中小企業であれば、倒産だったはずです。
しかし、親会社自体は黒字経営でしたので、バックアップしてもらい事業を継続できたという経緯がありました。
それは、大きな母体がバックにいると安心だという「保険」に感じた経験でしたね。
③独立系の中小企業より年収が高い
3つ目のメリットは、一般的な中小企業よりも年収が高いことです。
基本的に親会社の給与水準を超えないように給与水準を設計しますが、それでも地場の中小企業が羨むような給与水準です。
もちろん、能力や成果主義が人事制度に組み込まれているので、個人によって年収は上下しますが、下位の人でもそこら辺の会社員よりは高い月給や賞与をもらっていますね。
➃クレジットの上限額アップやローンが組みやすい
会社として安定していて、給与も相対的に高いので、クレジットの上限額を高く設定できますし、ローンを組みやすいのも事実です。
私自身も30代前半で家を購入しましたが、ローンは一発で通りましたね。
銀行から見ると、自営業や会社役員よりも会社員が一番安定していて、回収しやすい存在だと見られています。
それも大手企業や大手子会社の社員となれば、金融機関内では審査を通す優先順位が最上位にランクされているようです。
➄親会社に準拠した福利厚生が完備されている
福利厚生も親会社に準拠しているので、だいたい望むものは全て整備されていますね。
たとえば、社員食堂や食事補助、グループ保険、財形(一般、年金、住宅)、社宅・寮、保養所など大企業並みの福利厚生が完備されています。
私自身も大企業から大手子会社に転職しましたが、福利厚生で遜色を感じた事はありませんでしたね。
また、120日以上の年間休日や年末年始、夏季、GWの長期休暇も十分あります。
加えて、法定を上回る育児・介護休業制度、有給休暇数やその未消化日数の繰り越し制度、慶弔休暇やリフレッシュ休暇などの特別休暇など、休暇面も充実しています。
仕事だけでなく、プライベートも充実させたい人にとっては条件が揃っていると言っていいかもしれませんね。
⑥親会社の優秀な上司から学べる
大手子会社では、親会社の社員が出向してきて役員や部長級の役職に配置されます。
親会社の社員は当然優秀な層が揃っており、プロパーの社員にはない真似ぶべきところが沢山あります。
私自身も、親会社の本社の人事制度を抜本的に改革したような上司に恵まれ、お膝元で人事制度について学べましたし、色々な新人事制度を導入するチャンスを頂きました。
優秀な人ばかりが出向してくるとは限りませんが、相対的に見習う点、学ぶべき点がありますので、大手の子会社に就職するとそういう意味で恩恵がありますよ。
デメリット5つ
次に大手子会社のデメリットを見ていきましょう。
大きく5つぐらいあるのかなと思いますので、それぞれ紹介していきますね。
①親会社の意向が強い
親会社が大株主なので、親会社の方針に強く影響されます。
自社がやりたいと思っても、親会社が「NO」と言えば、執行できないわけです。
あるいは、一定の条件や注文を突きつけられて、大きな制約を受ける場合もあります。
また、新しいことをするにしても階層化した決議体を通過しないと実行に移せないので、時間がかかりますし、面倒な面もあります。
どんどん新しい提案を行って、優れたアイデアならすぐに事業方針に取り入れてもらえるようなスピード感で働きたい人は、ぶっちゃけベンチャーのほうが向いていますね。
➁上席ポストに就きにくい
役員や部長級のポストは親会社からの出向社員で埋め尽くされるという側面は否めません。
私が在籍した大手子会社でも、10個の上席ポストがあるとしたら、7〜8個は親会社からの出向社員で占められていたというイメージです。
企画や経理といった重要ポストは、ほぼほぼ親会社の出向社員があてがわれます。
なので、残りの2〜3個のポストをプロパーで争うといった感覚です。
余り責任を負いたくない、プライベートが充実していたらいいと言う人は関係ないかもしれませんが、重責でまとまった年収も欲しい人は少ないチャンスに賭けなければいけない面があるというわけですね。
③将来的に売却される可能性がある
メリットのところで、倒産しにくいと説明しましたが、赤字続きで余りにも重荷になったり、親会社自体がM&Aをしたり、事業方針を変更するケースでは、子会社を売却するケースがあります。
たとえば、私の親会社は財閥系の金属会社でしたが、金属系同士の親会社の合併で金属に特化するために、親和性のない私の在籍していた電子部品メーカーをあっさり、同業の大手に売却しました。
そういうリスクが大手子会社にはありますし、場合によっては譲渡先で抜本的なリストラに遭遇する場面があるかもしれません。
大手子会社なら、絶対に安泰ということではないことを就職前に肝に銘じておきましょう。
➃親会社以上の年収は得られにくい
よほど儲かっている大手子会社は別として、基本的に親会社以上の年収を得ることは期待できません。
イメージとしては、親会社の70〜80%程度の年収を想定しておいてください。
大手の子会社に在籍していると、親会社の出向社員に比べて少ないという現実を受け入れざるを得ない場面があります。
私自身も人事として仕事柄、親会社の出向社員の給与を見る機会があったので、
「ちっとも働いていないのに、高い給料をもらいやがって…」
といった嫉妬心や憎悪が生まれる場面がありましたが、それだけ学生時代に頑張って、難関の親会社に就職したのだから仕方ないと割り切るようにしていました。
とはいえ、同世代の平均年収よりは高めなので、それを慰めにしてください。
➄親会社の社員の圧力が強い
当たり前と言えば当たり前ですが、親会社の社員やそこから出向してくる社員は子会社の社員を下に見ています。
上から天下りしてきたという感覚で、上から目線でモノを言ったり、指示してくる場面もあります。
あるいは、自分が練りに練った企画案が親会社の鶴の一言で水の泡になり、忸怩たる思いをするケースもあります。
加えて、実力もないのに親会社の上司に気に入られただけで昇進するケースもありますし、雑務的な業務を子会社の社員に振る傾向もあります。
このように不公平感を「気にしない」という人は向いているかもしれませんが、「そんなの不公平だ」「実力をちゃんと評価してよ」と思う人は、大手の子会社に就職するとスピンアウトする可能性もありますね。
あなたに合う大手子会社の見つけ方8つ
「大手子会社のデメリットもわかりました。それでも、できるだけ自分の希望に合う大手子会社を受けたいのですが、どのように見つけたらいいですか?」
そうですね、大きく8つくらい方法がありますので、1つずつ紹介していきますね。
①就職エージェントに紹介してもらう
大手であれば、勝手に応募者がエントリーしてきますので就職エージェントを利用せずに済みますが、それ以外の会社はそういうワケにはいきません。
大手の子会社を含む、一般的な中小企業は就職エージェントを利用するケースも多いので、就職エージェントに求人が集まります。
就職エージェントはあなたと企業の間に立って、条件と要望をマッチングさせることを得意としていますので、そこに登録しない手はないと思います。
しかも、学生側は無料で紹介してもらえます。
ただ、エージェントの会社や担当者によって、質やサービスにレベル差がありますので、裾野を広げて選択できるように複数のエージェントから紹介してもらえる体制を敷いておくことをおすすめします。
➁逆求人サイトからスカウトを待つ
次は、逆求人サイトを活用する方法です。
逆求人サイトとは、あなたがプロフィールを登録しておくと、それを見た企業からスカウトが届くサービスのことです。
あなたのプロフィールを見て、興味を持った企業からスカウトが来るので、相思相愛の可能性が高いですよね。
プロフィールを登録しておいて放置しておくだけで、自動的にスカウトが舞い込んでくるので、何かと忙しい就活生にとっては重宝しますね。
➂就職サイトで見つける
マイナビやリクナビといった大手就職サイトで、子会社を見つける方法もあります。
求人サイトのフリーワード検索で「子会社」と入力すれば、数多くの子会社がヒットします。
ちなみに、いまマイナビを使って、「子会社」で検索したところ883社ヒットしました。
このように今まで知らなかった子会社も検索することができますが、その反面、選択肢が多くなって困惑するかもしれません。
そのために、就活の軸を加えた複合キーワードで絞り込んでいくことをおすすめします。
➃親会社名+子会社一覧で検索する
この方法は、親会社のことが好きで、そこは実力的に就職は無理だけど、その系列会社で働きたいという人には向いています。
グーグルで、以下の会社を「親会社名+子会社」で検索すると、下記のようなページが表示されました。
「パナソニック+子会社」→パナソニックグループについて/パナソニックグループ/6752 パナソニック HD | 連結会社・親会社等 – IR BANK
「伊藤忠商事+子会社」→主要子会社および関連会社ー伊藤忠商事/繊維カンパニー|主要子会社ー伊藤忠商事/食料カンパニー|主要子会社ー伊藤忠商事
「川崎汽船+子会社」→グループ会社・海外拠点 業種別一覧|企業情報ー川崎汽船/国内グループ会社|物流事業|事業紹介|川崎汽船株式会社/会社概要|企業情報|川崎汽船
それぞれのページを開くと、子会社や関連会社などのグループ会社が数十社まとめてリスティングされていますので、かなり効率的に見つけ出すことができますね。
➄就職四季報で見つける
「就職四季報 優良・中堅企業版」には、国内の中小企業4,600社が掲載されています。
このうち【特色・近況】に「株式会社〇〇の完全子会社」や「〇〇株式会社のグループ企業」などが記載されていますので、そこから子会社を探していくという方法です。
たとえば、
・株式会社ニッセイ → ブラザー工業の子会社
・株式会社第一ビルディング → 第一生命ホールディングスの完全子会社
と【特色・近況】の冒頭に記載されています。
これだけで、大手の子会社すべてを網羅できるわけではないですが、興味のある親会社が決まっていれば、効率的に探せますね。
⑥業界地図で見つける
業界地図で大手の子会社を探すのも一手です。
業界地図で掲載されている企業は、業界でもシェアの高い大企業なので、その子会社をあたっていくという方法です。
ただし、四季報よりは情報量が少ないのは確かです。
なので、業界地図であたりを付けておいて、四季報や企業のホームページで詳細情報をつかむというステップが必要ですね。
➆親会社のホームページで見つける
7つ目の方法も興味のある親会社が決まっている前提になりますが、親会社のホームページやIR情報から直接、子会社の情報を取りに行くというやり方です。
子会社の中で興味のある企業があれば、リアルな情報をゲットするためにインターンシップには参加しておきましょう。
⑧合同説明会で見つける
最後は合同説明会に直接参加して、大手子会社を見つけるという方法です。
合説には、それほど知名度の高くない中小企業が数多く出展します。
一方で、その中に大手企業の子会社も軒を連ねる場合がありますので、話を聞くチャンスがあります。
ただし、当日にならないと大手子会社が参加しているかわからない場合が多いですし、多くて1度に参加する大手子会社は1〜2社なのでタイパは悪いです。
合説に参加する場合は、「大手子会社1〜2社から話を聞けたら御の字、顔を覚えられたらラッキー」ぐらいの感覚で参加したほうがいいでしょう。
大手子会社のチェックポイント5つ
最後に大手子会社にエントリーする前に確認しておきたい5つのポイントを紹介して、本記事を締めくくりますね。
「こんな会社だとは思わなかった…」と入社してから後悔しないように必ずチェックしておいてくださいね。
①売上・営業利益が右肩上がりか?
「大手企業の子会社だから、安全だろう」と高を括ってはいけません。
大手の企業だから売上、利益も右肩上がりだとも言えません。
やはり、業界内のポジションやシェア、トレンドや需要動向により、大手の子会社と言えども下降曲線の真っ只中にある可能性だってあります。
「大手子会社だから大丈夫だろう」
「大手子会社だから潰れることはないだろう」
と安易な気持ちで就職しないほうが身のためです。
企業によってはIR情報を公開していますし、非上場の会社でも官報で決算情報を入手できますので、時系列で追っていけば、右肩上がりなのか、横這いなのか、はたまた右肩下がりなのかを確認できますよ。
➁成長業界、もしくは今後の需要が見込めるか?
1番目のチェックポイントが過去から現在の成績とすれば、現在から未来のカーブがどうなるのかもチェックしておく必要があります。
なので、その業界が今後成長著しい分野か、需要を見込めるのかも必ず見極めておいてくださいね。
そのような業界に属すると、組織に勢いがあり、社員がイキイキしていますし、当然給与や昇進もうなぎ昇りです。
そういう意味では、すごくイージーな環境ですが、逆の場合はずっと坂道を登ってキツイ割りには昇給も少ないし、ボーナスも下がる一方だったりします。
私のように転職した時がピークで、その後は下降曲線を辿り、ずっと赤字事業という事態に陥らないように自戒の念を込めてお伝えしておきます。
➂3年後の離職率が3割未満か?
次に、3年後の離職率が3割未満かどうかもチェックしておきましょう。
厚生労働省が2020年に発表した新卒の3年後の離職率は約3割です。
離職率が3割を大きく上回るような企業だと、
✔残業が異様なほど多く、負担がかかっている
✔どう考えても達成不可能なノルマを課せられる
✔パワハラやセクハラが横行している
✔給与水準が低く、今後の昇給も見込めない
✔業績が悪化していて、組織がギスギスしている
など、辞めるには辞めるなりの原因があります。
離職率を調べるには、職安に求人を出している企業は求人票で確認できますが、そうでない場合は、
✔四季報で確認する
✔OpenWorkなどの社員の口コミを確認する
✔直接人事に聞く
しか手がないですね。
四季報の場合は、四季報に掲載されている企業しか分かりませんし、回答で「NA(回答なし)」と答えている企業もあります。
NA=高離職率とは一概に言えませんが、離職率が低い場合は逆にアピールするはずです。
という意味で、「NA」と回答している企業は要注意です。
また、人事に直接聞いたところで、正確な数値を言ってくれなかったり、はぐらかされるのが落ちです。
その場合も黒に近いグレーなので、ハッキリと離職率を言える人事の会社のほうが安全ですね。
➃残業時間や年間休日は満足できるか?
特にプライベートを重視している人にとっては、残業や休日が気になるところですよね。
その際の基準は、
✔民間の残業平均時間は25時間
✔土日祝+年末年始やGWなどの長期休暇=120日
を目安に多いのか、少ないのかをチェックして、どこまでなら譲れず、どこまでなら妥協できるのかを自分の中でルール化しておいたらいいと思います。
また、「産休」や「育休」の取得実績も確認しておくことをおすすめします。
制度自体はあっても、実際に取得できないのでは意味がないですからね。
➄需要のある独自の技術やサービスを有し、競争力があるか?
最後に、競争力のある独自技術やサービスを保有しているかもポイントですね。
それらがないと、叩き値で買われるので、利益が薄氷ですし、シェアも取れません。
そうなると、先細りのジリ貧状態が目に見えていますね。
また需要のないフィールドで、いくら独自技術や他にはないサービスだとアピールしても、誰も見向きもしないので、その辺りも見極めておく点かなと思います。
需要があり、技術やサービスが認められている場合は、必ずシェアという形で跳ね返ってきますので、業界内のシェアも確認しておきたいですね。
おわりに
以上、大手子会社に就職する際のメリット、デメリットに加えて、あなたにピッタリの大手子会社の見つけ方やチェックポイントまで経験論を踏まえながら、解説してきました。
大切なことは、
「大手企業の子会社だから優良だろう…」
「大手子会社だから安全だろう…」
と安易に高を括らない事です。
「大手」というブランドに良い印象を持っていかれるかもしれませんが、子会社によって中身はマチマチです。
また、親会社とまったく異なる事業を運営している子会社が普通です。
「想像していた内容と全然違う…」
とならないように今回紹介した見つけ方と合わせて、チェックポイントも意識しながらリサーチしてくださいね。
そのために、本記事があなたの就活に役立つことを祈念します。
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました。