
自己PRで「探求心」はOK?好印象を与えるコツを伝授!
2023年1月24日更新
はじめに
自己PRで「探求心」をアピールしようと思っている就活生には、
「探求心はそもそもアピールポイントになるの?」
「他の人も使いがちな言葉じゃないの?」
「探求心をアピールする際に、何か注意することはあるのかな…」
など、色々と気がかりな点があるのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、「探求心」は自己PRの場で十分なアピールポイントとなります。
一方で、「探求心」と一言に言っても、言葉が与える印象は様々です。
伝え方によっては好印象を与えることができますが、伝え方を間違えるとネガティブな印象になりかねません。
そこで本記事では、そもそも「探求心」とは何かということをはじめ、人事にどのような印象を与えるのか、好印象になるように「探求心」を用いるポイントは何なのかを詳しく解説していきます。
「探求心」を自己PRでアピールしようと思っている就活生はもちろん、自分のアピールポイントに悩んでいる就活生も、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
「探究心」とは意味が異なるので要注意!
同義語に「探究心」があります。
「探究心」は物事について深い知識を得たり、原因を解明したりしようという気持ちを指します。一見似ていますが、「探求心」と「探究心」は異なる意味を持っているため、その点を十分に理解して自己PRに活用するようにしましょう。
イメージとしては、「探求心」は横に知識を拡げながらそれぞれを追い求めていくことに対し、「探求心」は縦に知識を深めていくようなイメージになります。
「探求心」の方が幅広く色々なものに興味があるゼネラリストのようなイメージで、「探究心」の方が一つの物事を深く追求しているスペシャリストのようなイメージになります。
「探求心」が与える印象とは?
では、「探求心」という言葉は人事にどのような印象を与えるのでしょうか。
基本的には好印象を与えることができますが、なぜ好印象となるのか、具体的な理由をご紹介します。
①広く興味・関心を持って業務に取り組むイメージ
②自ら学びを深めていくイメージ
③知識あるゼネラリストになれるイメージ
ぜひこちらの3つを参考にしてみてくださいね。
①広く興味・関心を持って業務に取り組むイメージ
まず持たれるイメージは、様々なことに広く興味・関心があるといった印象です。
仕事をするイメージに置き換えると、自らが様々な仕事に対して興味・関心の幅を狭めずに、たくさんの挑戦を積極的にしてくれるような印象となるでしょう。
多くの就活生は自分が就きたい職種を持っていますが、人事の目線で見ると、必ずしも就活生自身が望む職種に適性があるとは思えない場合があります。そのような場合には、実際の配属が就活生の望みとは異なる方向性を持つ場合があるでしょう。
しかし、理想的な配属にならなかったことから、仕事への意欲が減退してしまう就活生は少なくありません。
様々なことに興味・関心が高い就活生の場合、真に活躍できそうな配属を検討しやすくなります。最も結果を発揮しやすいであろう部署を検討しやすい点は、人事にとっては非常に好印象です。
②自ら学びを深めていくイメージ
「探求心」という言葉を使ってアピールされると、ただ興味・関心が広いだけでなく、興味・関心が高い範囲の知識を主体的に深めていくようなイメージを持つことができます。
仕事をするイメージに置き換えると、指示を待つのではなく、自らが積極的に行動しながら業務に取り組んでいけるような印象を持つことができます。
どのような職種、業務だとしても、主体的に行動できる人は成長の幅が大きくなります。
また、企業側がどれだけ活躍できる環境を整えていたとしても、その環境をどのように活かすかという個々人の主体性によって成長の幅は変わってきます。
現状のポテンシャルだけではなく、未来のポテンシャルへも期待できるという点から人事目線では非常に好印象でしょう。
③知識あるゼネラリストになれるイメージ
興味・関心の幅が広く、それぞれの知識も追求することができるとなると、広範囲に知識を有するゼネラリストになれるイメージを持つことができます。
ゼネラリストゆえに、マネジメントの素質を見出される可能性もあるでしょう。
近年、スペシャリストが重宝されがちな風潮があるように見えますが、引き続きゼネラリストの存在も重要です。フリーランスなどの生き方を選択する場合には卓越した専門領域が必要となるかもしれませんが、企業の中で存在感を発揮するという点ではゼネラリストも必要とされています。
ただ知識が幅広いだけではなく、それぞれの専門性が深いとなると、あらゆる場面で重宝されるゼネラリストとなるでしょう。そのような可能性を秘めているという点で、「探求心」は人事には非常に好印象となります。
「探求心」をアピールするポイントとは?
では、面接などの場で「探求心」が好印象となるように伝えるためには、どのようなポイントがあるのでしょうか。
重要な4つのポイントをご紹介します。
①結論を端的に伝える
最も重要なポイントは、まずは結論を端的に伝えることです。
自己PRの場になると、つい以下のように話していませんか?
「私は幅広く色々なことに興味を持って知識を会得していくことができることから、探求心を強みとしています」
一見すると問題ない文章に見えますが、カギとなる「探求心」という言葉が文章の最後に来てしまっています。これでは、まずは結論を伝えていることにはなりません。
結論から伝えると、以下のような文章になります。
「私の強みは探求心です。私が考える探求心とは、幅広く色々なことに興味を持って知識を会得することができることです」
はじめにカギとなる「探求心」という言葉が来ることで、面接官は「アピールされるポイントは探求心」というインプットを持って話を聞くことができます。
これによって、この後に続く具体的な内容が頭に入ってきやすくなります。
注意するべき点として、今回結論となっているのは「探求心」ですが、この言葉をどのように受け取るかは面接官によって異なります。そのため、先の例文のように自分なりの定義を付け加えて話せるとより理解してもらいやすくなります。
②具体的な理由を示す
結論を伝えたら、なぜそう思っているのかという具体的な理由を示しましょう。
自分自身が「探求心」を強みだと考えているのであれば、その結論に至った理由があるはずです。きっかけとなるエピソードなどを中心に、5W1Hを意識してできるだけ簡潔に伝えましょう。
エピソードを話す場合は、より深く理解してもらいたいという思いから、つい細かな話もしてしまいたくなります。しかし、まずは最低限の内容で問題ありません。
万が一不足点があったり、疑問に感じる内容がある場合には、面接官がのちに質問してくれます。
一度の話の中で全てを話しきるのではなく、面接官の質問も含めて全てを話しきるようなイメージでいると良いでしょう。
③結果や実績を示す
ただ理由だけ伝えても説得力がありません。「探求心」があることによって得た、結果や実績も示す必要があります。
数字や結果は主観ではなく、客観的な情報です。
客観性がある情報は主観的な情報よりも信ぴょう性が高いことから、「探求心」に説得力を持たせることができます。
数値的な結果を示しにくい場合には、これまでに自分が得た知識の数や読書した本の数など、身近な数字から結果となる情報を検討してみるのがおすすめです。
④入社後にどのように活かしていくかを伝える
ここまでの内容を踏まえて、入社後に「探求心」をどのように活かしていきたいのかを伝えましょう。
現時点では仕事への活かし方を具体的にイメージすることは難しいかもしれませんが、想像できる範囲で構いません。仕事をする上で「探求心」がどのように役立ちそうか、自分なりの答えを見つけてみましょう。
例えば「自分が携わることになった業界の知識を誰よりもたくさん獲得する、そのために先輩やお客様との交流を積極的に持つ」など、具体的なアクションイメージがあるとより理想的です。
また、これまでの経験を踏まえ、自分の「探求心」に改善点がある場合には、その内容も詳しく伝えることがおすすめです。
例えば「幅広く興味はあるものの、その時々によって一つの知識を深めることに没頭してしまうので、複数のことを上手に並行してできるようになりたい」など、強みに反比例する弱みを理解している場合は、積極的に伝えておくことをおすすめします。
自分自身を客観的に理解できているという良いアピール材料になりますよ。
「探求心」をアピールする例とコツ
では、より詳しい例を見ながら「探求心」をアピールするコツを探っていきましょう。
「探求心」をアピールする際につい躓いてしまうようなポイントを入れ込んでいるので、しっかり読んでみてくださいね。
①興味と行動量が比例すると思われないようにする
「探究心」によって広く興味・関心を持って積極的に行動できるという印象を与える一方で、興味・関心がない場合には全く行動できないと思われてしまう可能性があります。
このようなことが起きないよう、伝え方には工夫が必要です。
【例】
私の強みは探求心があることです。私が考える探求心とは、様々な物事に興味・関心を持ちながら積極的に行動できるということを指します。
私はこれまで、大学で専攻する分野には関係ない授業を積極的に取る中で、興味がある資格をたくさん取得してきました。これは私の特性として、自分が興味を持った分野の知識は、形がある形で手元に置いておきたいという点が影響しています。その結果、大学時代だけで秘書検定をはじめとする7個の資格を取得しています。
自分の視界に入ったことは万遍なく興味があるため、資格取得に至らなくとも積極的に知識を会得することができます。
この強みは社会人になっても学びを止めることなく、ビジネスの知識を深めていくことに繋げていけると考えています。
直接的な言い方ではありませんが、興味・関心がない場合には全く行動できないかもしれないという懸念を静かに払しょくすることに成功しています。
②飽き性だと思われないようにする
「探究心」ではなく「探求心」を敢えて用いていることから、一つの物事に集中するのではなく、幅広く色々なことに興味を持っていたいと捉えられる可能性があります。言い換えれば飽き性ゆえに、一つの知識を深めきることが苦手だという印象になる可能性があります。
このようなことが起きないよう、伝え方には工夫が必要です。
【例】
私の強みは探求心があることです。私が考える探求心とは、様々な物事に興味・関心を持ち、それぞれを追求していく心を指しています。
私は約15年前から現在まで、書道を継続して取り組んでいます。自分が心から興味があると感じることを追求する喜びを理解している一方で、大学1年生の時に行った留学をきっかけに、限りある人生の中でどんどん新しいものに出会っていきたいと感じるようになりました。知識はもちろん、場所や人など、その範囲は問いません。
そのため、物事を深めることと並行して多くのことを見る・行うといったことをしていきたく、大学生活では10の国へ旅行しました。
社会人になっても、自分が知らない範囲こそ積極的に関心を持ち、追求していく姿勢で臨みたいと考えています。
継続しているものがある場合はそれを例に出すことが、飽き性ではないということの説得力に繋がります。万が一そのようなものがない場合には、上記の例のように物事に取り組む際の自分のポリシーのようなものを織りこむと、理解を得やすいでしょう。
「探求心」を説明しにくい場合は言い換えも効果的
「探求心」という言葉を敢えて使わずに、言い換えて伝えることも効果的です。
先の例のように、「様々な物事に興味・関心を持ちながら積極的に行動できる」、「様々な物事に興味・関心を持ち、それぞれを追求していく」などは活用しやすい言い換えです。
どのような言葉を使っても、結果的に自分の強みが伝われば問題ありません。
キーワードに捉われすぎず、自分が最も説明しやすい言葉を選ぶようにしましょう。
「探求心」を通じて企業から好印象を獲得しよう!
いかがでしたか?
本記事では、そもそも「探求心」とは何かということをはじめ、人事にどのような印象を与えるのか、好印象になるように「探求心」を用いるポイントは何なのかを詳しく解説してきました。
「探求心」という言葉を改めて深く考えてみると、自分にとって本当に強みであるのかということを検討するきっかけにもなったのではないでしょうか。
伝え方のポイントを押さえて、ぜひ企業から好印象を獲得してくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。