自己PRで英語力を伝えるのはあり?注意点やポイントは?
2024/9/25更新
はじめに
就活の自己PRで英語力があることをアピールしたいと思っている方もいるのではないでしょうか。
もしあなたがこれまでに英語について勉強してきて、ビジネスにも役に立つと考えているのであれば、しっかりアピールしていくのが良いと考えられます。
ただし、応募しようと考える業種や企業によっては、そのアピールが効果的に活かされない可能性があるかもしれません。
今回は就活の自己PRで英語力をアピールするにあたっての、注意点やポイントについて紹介していきます。
本記事は以下のような方々に向けた内容となります
- 就活で英語力を効果的にアピールできる方法を知りたい
- 就活でアピールできる英語力とはどのくらいのレベルなのかを把握したい
- 英語力をアピールする上での注意点を確認しておきたい
本記事の内容を踏まえて、英語に自信のある人がしっかりアピールでき、社会人としても英語を存分に発揮できる仕事で活躍できるようになることを期待しています。
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就活の自己PRで英語力を伝えるのはもちろんOK!
結論、就活の自己PRで英語力を伝えるのはありです。
近年、さまざまな分野でグローバル化が進んでいるため、英語力がある方は重宝される傾向にあります。
今自分が持っていると考える英語力がそれなりの努力によって身につけてきたのであれば、強みとして積極的に活かしていきましょう。
ただし、どの自己PRにも言えることですが、自己PRをするからにはしっかりとした客観性に基づいて言及する必要があります。
一口に英語と言っても、会社によって要求されるレベルはさまざまです。
要求する水準と自己PRにミスマッチがあれば、せっかくの自己PRでも効果的に発揮されない可能性があります。
英語力をアピールするためには、さまざまな注意点やポイントが必要になるため、よく考えて事前準備を行うようにしましょう。
就活で評価される英語力を客観的に確認する
英語力といっても、どのくらいの程度の英語力が評価されるのか分からない方も多いのではないでしょうか。
また、自分が持っている英語力は就活でアピールできるものなのか、という疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
企業の中には、企業独自に英語力のボーダーラインを設定していることもあります。
そこで、次は就活で評価される英語力について詳しく見ていきます。
CEFR「B1」上位以上のスコア・認定があれば十分アピール可能
英語は世界中で幅広く用いられることから、資格が数多く存在します。
資格を持っていれば、英語力については一定の客観性をもって評価できると言えるでしょう。
就活で評価される英語力の一つとして、以下の資格取得もしくは受験による点数があると明確です。
- 英検:2級以上
- TOEIC:700点以上
- TOEFL:80点以上
- IELTS:5.0以上
- TEAP:300点以上
この根拠としては、文部科学省が大学入学共通テストを検討した際(平成30年)にCEFRとの対比表があります。
CEFRとはヨーロッパにおける外国語の学習、教授、評価の共通参照枠(Common European Framework of Reference for Langeages)のことで、日本をはじめ多くの国でこの指標が参照されています。
出典元
「大学入試共通テスト」検討準備グループ|各資格・検定試験とCEFRとの対照表(平成30年)
大学入試で必要とされる英語力はCEFRでいうと「A2」相当であり、すでに大学に在学中の皆さんは「A2」相当の英語力があると考えられているといってよいでしょう。
そのため、資格をもっていても「A2」以下のスコアだと英語力をアピールできるとは言いにくいかもしれません。
一方、上記で述べた英語力の指標は、「B1」の上位〜「B2」以上を踏まえています。
CEFRの「B1」または「B2」は「自律した言語使用者」として、以下のような到達度が示されています。
- 仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な会話について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。
- 身近な話題は個人的に関心がある話題について、筋の通った簡単な文書を作ることができる。
- 自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文書の主要な内容を理解できる。
- 母語話者とはお互い緊張しないで普通にやり取りできるくらい流暢かつ自然である。
- 幅広い話題について明確で詳細な文書を作ることができる。
英検やTOEFL、TOEICをもっていて、既定の水準をクリアしていればこれらに相当する実力があることが国際的にも認められているので、就職活動にも有利に働くでしょう。
自分の志望企業や業種によって求められる英語力が変わってきます。
自分の持っている英語力やスキルが、自己PRの内容に値するかどうかをしっかりと確認しておきましょう。
自己PRで英語力を効果的に伝える4つの要素
就活の自己PRで英語力を伝えるのは効果的なのですが、より効果的に伝える要素を4つ紹介します。
ただ英語力があることをアピールするのではなく、英語力を身につけるまでのプロセスなどについても伝えることでより評価されやすい自己PRにつながります。
なお、留学経験のある人は非常に大きなアピールポイントです。
以下の記事を参考に、ぜひ効果的なアピールを狙いましょう。
英語の資格や試験などのスコア
本記事で前述しましたが、英語の資格や試験などのスコアは必ず伝えるようにしましょう。
英語力を表す一つの基準となります。
なお、保持資格については履歴書提出時点、または内定後に合格証書や認定証の報告が必要となるケースがあります。
当たり前ですが、資格に関する虚偽の報告は、最悪、内定の取り消しもありえますので、絶対にしないようにしましょう。
注意すべきは、資格に有効期限があるケースです。
例えば大学入試時にTEAPを受験しても、有効期限は2年間ですので、就職活動時には失効しています。
こういった資格を正式に就職活動として使うためには再度受験が必要となるものがないかどうかは英語資格に限らず必ず確認しておきましょう。
英語力を身につけようと思った理由
ただ英語力を持っているだけでも素晴らしいことですが、英語力をなぜ身につけようとしたのかという理由が人それぞれあることでしょう。
どんな理由があり英語力を身につけたかを面接官に伝えることで、人柄や価値観、考え方などを企業に伝えていきましょう。
また、具体的に理由を答えることで、他の就活生とも差がつくでしょう。
英語を身につけようとした理由が明確であったり、目的をもって英語を勉強してきたことが伝わるとさらに好印象につながります。
目的意識を持って主体的に英語を勉強したという内容にすることがおすすめです。
実際のところ「就職活動で有利になると思ったから…」と単純に考えている人もいるかもしれません。
では、なぜ就職活動に有利になると考えたか、を深掘りしてみてください。
そこが「誰かに言われたから」「なんとなく流されて」ではない、自分なりの理由をしっかり見出せるなら、むしろ自分の将来に必要な手段だと論理的に説明できるのではないでしょうか。
英語力を身につけるまでに行ってきた努力
英語力を身につけるまでには、さまざまな努力を行ってきたのではないでしょうか。
英語力を身につけるためにどのような努力を重ねてきたか、どのような過程を経て身につけたのかを分かりやすく伝えましょう。
ポイントとしては、具体的に実施してきたことを具体的な数字を使って説明することです。
具体的に説明することで面接官に地道な努力の様子が伝わるでしょう。
英語力があることに継続性や粘り強さ、計画性などの強みを一度にまとめて伝えることも可能です。
効果的な努力としては、海外留学や海外ボランティア活動、英会話教室、語学勉強などがあります。
一方で、映画鑑賞、インターネット上でのコミュニケーション、あるいは海外の動画配信者を見ていくうちに自然と身についたという人もいるかもしれません。
英語は単なる学習科目ではなく、本質的には、こうした人間同士を結び付けるコミュニケーションツールですから、こういった生の体験も大変有意義です。
ただし、できれば、それに対してもっと能動的な学習意欲が伴っていればより良いといえます。
英語力を入社後どのように仕事に活かすか
ただ英語力があることをアピールするだけでは、今後どのように活かしていくのか伝わりません。
たくさんの努力を経て身につけた英語力を入社した後、どのように仕事に活かすかを考える必要があります。
企業は就活生の英語力がどの程度のものかを知りたいのではなく、英語力を自社でどのように活用して行けるかを知りたいと思っています。
そのため、英語力を入社後にどのように仕事に活かそうと思っているかを明確にしておくことが重要です。
例えば、海外に事業を向けている会社であれば当然英語力は即戦力となりますし、近年では経営層が外国人の会社も珍しくありません。
こうした会社の方向性についての把握は、企業分析のなかでしっかり深めていきましょう。
自己PRで英語力が評価されない場合
企業によっては、自己PRで英語力をアピールしても評価されない場合もあります。
自分が志望する企業が英語力を評価しているかどうかを、あらかじめチェックしておくことが必要です。
ここでは、なぜ英語力が評価されないかを紹介していきます。
英語力はあって当たり前と思っているから
企業の中には、英語力があって当たり前と思っており、英語力を就活の自己PRで伝えても評価されない場合もあります。
仕事上英語を使うことが多い企業は、英語力があるのは大前提として考えていることもあるため、評価にはあまり反映されないということもあるようです。
資本が海外にある場合や、社内公用語に英語を採用している企業などがそれらに該当する可能性がありますので、会社紹介や企業分析で確認しましょう。
そういった企業は英語が使えることはメリットではなく、スタートラインにすぎませんので、別のアピールを模索しましょう。
英語力が不要な企業だから
どの企業も必ずしも英語力を就活生に求めているわけではありません。
企業の中には、仕事上英語を使用しない企業もたくさんあるでしょう。
そのような英語を使用しない企業に自己PRで英語力をアピールしたとしても、自己PRとしての効果はいまひとつです。
このミスマッチは企業分析が不十分な場合に起こるものですので、そうならないようにその会社がどんなことをしているか、どのような社会的価値があるかを自分なりに判断しましょう。
あえて英語力の優位性が高くない業界を言えば、建設業界、銀行(メガバンク・都市銀行除く)、地場の産業系、交通系などが挙げられます。
とはいえ、建設でも英語で策定される国際規格と無関係ではないですし、地方銀行であってもグローバル対応やフィンテックを追う限りは英語は不可欠です。
優先度や重要度、あるいは新卒応募者への要求は、その業界や会社ごとに変わっていきます。
やはりそれらを見定めるには企業分析をしっかり行ったうえで、英語力がアピールとして使えるかどうかを見定めていきましょう。
英語力があるなら、面接も英語になる事に備える
英語力をアピールすると、企業によっては英語で面接の一部を行うことがあります。
例え面接官が日本人であっても、社内公用語を英語にしている会社の場合、昇進昇格にTOEICの一定スコアが必要になるなど、会話に不自由しない英語が出来る可能性があります。
英語力をアピールするのであれば、面接が英語で展開されるケースにも備えておきましょう。
英語での自己紹介を求められることがある
企業によっては、就活生に英語で自己紹介をさせるところもあります。
外資系企業や商社など英語を日常的に使用している職場であれば、英語面接は珍しくありません。
よくある例は、自己紹介を英語で求められることです。
あまり複雑に難しく考えなくて良いですが、簡単な自己紹介を英語ですることで企業は就活生の英語レベルをチェックしています。
英語力をアピールするからには、英語での自己紹介はワンセットくらいの認識で事前に英語での自己紹介ができるように準備をしていきましょう。
日本語でも面接になると緊張してしまいますが、英語ではより一層準備を行い、スムーズに面接を迎えられるようにしましょう。
日本語での受け答えでも同様ですが、答える時には慌てずに、意識して話し方をゆっくり・はっきり行うことがコツです。
面接が英語で行われることがある
外資系企業など英語力が必要な企業の採用選考では、面接の一部またはすべて英語で行われることがあります。
面接がすべて英語で行われるときは、面接官が外国人であることも珍しくありません。
英語でのコミュニケーション能力がチェックされるため、事前にしっかりと準備をしておきましょう。
英語での面接でうまくコミュニケーションが取れれば、かなり大きなプラス点です。
自己紹介はある程度事前に準備できますが、面接そのものが英語で行われる場合は、面接に備えた自己分析や企業分析だけでなく、相応の表現力と応用力が求められます。
なお、受ける業界によっては質問の中で専門的な単語が出てくるかもしれません。
- robust = 直訳は「屈強」、ビジネスでは有利性や消費者への有益性を示す
- segmentation = 直訳は「区分」、ビジネスでは市場や顧客、あるいは自社や自分自身のある側面を切り取る論理思考で用いる
- punt(punting) = 直訳は「(ボールなどが)落ちる、賭け事」、ビジネスでは放棄や優先度を下げるという意味
- bandwidth = 直訳は「帯域幅」。ビジネスでは余力や余裕があるかどうかを示す
- proxy boting = 直訳は「代理応募」。上場企業における議決行使権を示す
もちろん、これら以外にもたくさんのビジネス向けの英単語や、一見すると見知った単語でもビジネス上では別の明確な意図がある単語があります。
面接官からは、皆さんを試しているというより、普段のビジネスの会話として無意識に専門用語が出てしまうことがあるかもしれません。
明らかにそういった単語が出てきて、適切な意味が分からず、回答の主軸となるような場合は、ためらわずその用語について確認しましょう。
その質問も英語であればなお良いですが、相手が日本人の場合は日本語で確認したほうが意思疎通が早いかもしれません。
こうした機転の利かせ方も、面接でのやり取りではアピールできるポイントです。
自己PRで英語力を伝える時のポイント
自己PRで英語力を伝える時の要素については上述の通りですが、次は英語力を伝える時の文章のポイントを紹介します。
エピソードを具体的に説明する
英語力を自己PRで話す際は、なるべく具体的なエピソードを話すようにしましょう。
具体的な英語のスキルを数字で表すだけでなく、成果や英語力を身につけるまでの過程をしっかりと考え、説明するようにすると良いです。
英語力を身につけるためにどのような苦労、努力をしたかを説明できることが大切です。
具体的なエピソードを答えることでまわりの就活生とは一味違った印象を持たせましょう。
挫折経験を交えて説明する
英語力を伝える際には、英語に関する挫折経験を織り込んで面接官に説明できると好印象を狙えるかもしれません。
何事もなく英語力を身につけるのではなく、英語力を身につける過程でさまざまな苦労や挫折経験があったのではないでしょうか。
どんなに小さなことでもよいので、英語に関する挫折経験も自己PRに交えて説明するとより効果的です。
具体的には、挫折経験を味わった時に感じたことやどのように立ち向かい、乗り越えたかを分かりやすく答えます。
こうした経験や考え方は、あなたの人柄や個性、課題への取り組む姿勢といったエピソードが豊富に存在し、面接を通じて会社が知りたいことです。
困難な課題にも一緒に乗り越えていけられる存在だと思ってもらえるような文章をしっかりと組み立てていきましょう。
将来のキャリアビジョンも説明する
英語力を身につけた後、具体的に仕事ではどのような役割につきたいか、どのように英語を活かしていきたいかを考えるきっかけを作ります。
自分の英語力を見つめなおし、どのように将来の仕事につなげられるかをよく考えることが必要です。
英語に取り組むきっかけ、英語力を身につけるまでの過程、これから先どうありたいかの将来の見通しに一貫した説得力があれば、聞き手も納得感が出てきます。
さいごに
今回は、就活の自己PRで英語力をアピールすることが効果的かどうか、アピールする際の注意点やポイントなどについて紹介してきました。
英語はビジネスでも大いに活用機会のあるスキルで、多くの企業が英語のできる人材を求めています。
英語力は、できることなら資格などによる客観性をもってアピールしましょう。
一方で、英語を使うことが当たり前の企業や、優先度の高くない企業では自己PRとしての効果が出ないケースもあるので、しっかりとした企業分析が必要です。
これらの注意点やポイントを意識して、あなたが苦労して身につけた英語力を駆使し、活躍するイメージを持って就活に臨みましょう。
本記事がみなさんの就職活動のお役に立てれば幸いです。