内々定と内定の違いとは?取り消される場合や注意点を解説
2024/10/8更新
はじめに
就職活動を進めていく中で、内々定や内定という言葉を耳にすることが多くなってきます。
しかし、内々定と内定では意味が大きく異なります。
そして、内々定と内定の違いを正確に理解している就活生は少ないのではないでしょうか。
これらの疑問は、なかなか周囲には聞きにくい内容です。
そこで本記事では、次のような悩みを持つ就活生を対象にしています。
- 内々定と内定では違いがあるのか気になる
- 内々定と内定はどちらも取り消される可能性があるのか
- 内々定をもらったけれども承諾すればこのまま入社できるのか不安
内定と内々定の違いをはじめ、取り消しに合う可能性やパターンについて詳しくご紹介します。
もうすぐ内々定や内定を獲得しそう!という人はもちろん、今後面接を控えていて内々定と内定の違いが気になっている人もぜひ最後までお読みください。
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内定と内々定の違い
内定と内々定では、言葉の意味が大きく異なります。
はじめに「内定」と「内々定」が意味する内容を確認していきましょう。
内々定が意味すること
「内々定」とは、言葉通り「内定が内々に決まっている状態」を指します。
企業が学生に対して正式な内定を出す前の段階であり、内々に採用の意向を伝えている状態になります。
このような習慣ができた背景には、これまで経団連が就活ルールを提示していたことがあります。
2021年までは経団連によって、広報活動解禁日や選考活動解禁日、内定出し解禁日が設定されていました。
そのため企業は、そのルールを守るために設定された日付に従って、新卒採用を行っています。
しかし経団連側が就活に関するルールを廃止し、政府が指針を提示することになっており、その指針はほぼ機能していないのが現状です。
時代の変化とともに通年採用が主流になってきていることや、優秀な学生を獲得するために企業側の動き出しが早くなっているため、指針が機能していないのです。
「内々定」は就活解禁日がある時期には必要だったため、現在ではほぼ使われなくなっていると理解しておいて問題ないでしょう。
内定が意味すること
「内定」とは、企業が学生宛に発行する「内定通知書」と、学生が「内定承諾書」を提出することで、相互に入社に対する意思確認ができている状態を指します。
書面を交わしていることから、口約束ではなく労働契約が成立しているという点がポイントです。
ここで発行される「内定通知書」は、企業が正式に発行する書面です。
そのため、その書面には法的に効力があり、企業側は特段の理由がない限り取り消すことはできません。
内々定と内定の違い
ここまでご紹介してきたように、内定と内々定には明確な違いがあります。
内々定が口約束であるならば、内定は正式な書面を通じた契約です。
法的拘束力の有無が大きな違いとなります。
この違いは、就活生にとっては重要な意味を持ちます。
内々定の場合、企業が採用を撤回する可能性があるため、確実な安心感を得ることはできません。
しかし、内定は企業側の一方的な取り消しは原則として難しく、より高い安心感があるといえるでしょう。
そのため、内定が出るまでは気を抜かずに準備を続けることも重要です。
内々定が出された場合でも、その後のプロセスや内々定が取り消されるリスクはしっかりと把握しておく必要があるでしょう。
内々定と内定は取り消される可能性があるのか
内々定も内定も、企業と学生の間で採用の約束になりますが、取り消しのリスクがまったくないわけでもありません。
企業の都合や学生側の事情により取り消される可能性があります。
ただし、近年では企業の信用を考慮して、内々定を取り消すケースは非常に少なくなってきているといえるでしょう。
一方で、内定は書面を交わした契約になるため、法的な拘束力が伴います。
労働契約に準じた状態であるため、簡単には内定は取り消すことができません。
しかし、特定の条件や事情によっては取り消されることはあります。
そのため、取り消される可能性がゼロではないことを理解しておくことは大切です。
内々定や内定が取り消される具体的なケース
それでは、どのような状況で内々定と内定が取り消される可能性があるのでしょうか。
代表的なケースを4点ご紹介します。
内定者が卒業できなかった場合
内定者が卒業できなかった場合、企業は内定を取り消すことが多いです。
内定の契約をする際に、多くの場合は卒業を条件としている場合が多いです。
そのため、単位不足や卒業論文の不合格などの理由から卒業ができなかった場合は、内定が無効になってしまうのです。
自分自身で企業に内定を取り消しにしてしまわないように注意しましょう。
内定者に犯罪行為が発覚した場合
内定者に犯罪行為があった場合、企業は内定を取り消すことが一般的です。
企業側は、社会的信用の観点から犯罪行為を犯した人には企業にとってもリスクしかないと考えます。
そのため、起訴の有無に関わらず犯罪行為を犯すと内定が無くなると認識しておきましょう。
また、近年ではSNSによる問題が生じやすくなっています。
企業側がリスクがあると判断した場合には内定が取り消される可能性があります。
SNSでの不適切な発言や行動にも気をつけるようにしましょう。
健康状態に問題が生じた場合
病気やケガ、精神的な疾患などにより働けないと判断した場合、内定が取り消されることがあります。
特に企業によっては、入社前に大きなケガをしてしまった場合に内定が取り消されてしまうことがあります。
新入社員として入社以降は、全員一律での研修の機会が多いことから内定を取り消される可能性があるため注意が必要です。
また、近年では精神的なトラブルも多くなっています。
精神的なトラブルが長期的に業務に影響を及ぼすと判断された場合には、取り消される可能性があるでしょう。
企業側の経営上の問題がある場合
企業側の事情によって内定が取り消される場合があります。
例えば、企業の業績悪化などによる経営上の問題です。
業績の急激な悪化などにより、人件費を削減する必要がでた場合、急遽新入社員の採用を見直すと判断する場合があります。
特に新入社員は、教育コストが負担となり、戦力になるまで一定期間必要になります。
そのため、企業側の事情により、内定が取り消される可能性もあることを理解しておきましょう。
内々定や内定の取り消しを受けた際に取るべき行動
万が一、内々定や内定が取り消される状況に直面した場合、冷静にかつ適切な対応を取ることが求められます。
ここでは、内々定や内定の取り消しを受けた際に取るべき行動を4つご紹介します。
取り消し理由を明確にする
内定や内々定を取り消された際にまず行うべき行動は、「なぜ自分の内定や内々定が取り消しになったのか?」理由を把握することです。
理由を明確にすることで、次に行動すべき方針を定めることができるからです。
例えば、企業経営が悪化している場合、その企業に再度入社できる見込みがないだけでなく、入社できたとしても安定的に給料が支払われる保証はありません。
この段階でわかってよかったと切り替えて次の就職先を探すことが最適です。
万が一その他の理由の場合、思い当たる節がないか考える必要があります。
可能であれば企業に取り消し理由を確認するようにしましょう。
就活を再開するタイミングを見極める
取り消しのタイミングによっては、すぐに就活を再開することが効果的です。
目安として、内定式が実施される10月1日以前であれば選考を行っている企業が多いため、再度就活をするチャンスがあります。
また、大規模な内定取り消しがあった場合にはニュースやSNSで拡散されることが多く、新たに受け入れ募集を始める企業もあるため、しっかりと情報収集するようにしましょう。
ただし、10月1日以降では選考活動を行っている企業は多くはありません。
通年採用の企業に絞って就活に取り組むか、もしくは留年や休学を視野に入れ、次年度の選考を目指すのも一つの方法です。
留年や休学も検討する
どうしても希望の企業に再応募が難しい場合や就活のチャンスが限られている場合は、留年や休学を視野に入れ、卒業時期を遅くする選択もあります。
しかし、既卒者と比較して新卒採用の方が有利になるケースも多くあるため、金銭的な負担を考慮しつつも、自分にとって最善の方法を検討することが重要です。
今後長く社会人として働くため、自分が納得する企業を選び、入社することは非常に大切です。
長期的な目線で最適な方法を考えてみましょう。
大学の学生課やキャリアセンター相談する
内々定や内定が取り消されて困った時は、大学の学生課やキャリアセンター、場合によってはゼミや研究室の教授に相談するのも有効です。
大学の学生課やキャリアセンターは豊富な経験を持っているため、適切なアドバイスや新たな就職先の紹介をしてくれる場合もあります。
早めに相談することで良い求人を見つけられる可能性もあります。
内定取り消しの状況に陥った場合には、まず相談してみるのがおすすめです。
よくある質問
ここでは、内定や内々定に関して就活生が抱く疑問をいくつか解説します。
内定は必ず書面で通知されるのか?
企業側が学生に内定を伝える際、必ずしも書面で通知されるとは限りません。
まずは電話や対面、メールなどで伝達されたのち、書面が手元に届くケースが多いです。
書面がない場合もあるため、その後の手続きについては焦らず企業に確認してみるといいでしょう。
内定が取り消された場合の対策は何をすればいいか?
万が一内定が取り消された場合、まずは取り消し理由を確認することが重要です。
その上で、就活を再開するか、もしくは留年や休学など他の選択肢を検討することがおすすめです。
まずは大学のキャリアセンターなどに相談してみるのがいいでしょう。
さいごに
本記事では、内定と内々定の違いをはじめ、取り消される可能性があるのかや取り消しパターンについて詳しくご紹介してきました。
内々定は非公式な口約束である一方で、内定は正式な書面を通じた合意であり、法的拘束力があります。
基本的には内定を獲得すると、よっぽどのことがない限り取り消されることはありません。
卒業ができなかった場合や犯罪行為、そして企業の急激な業績悪化などの事情がない場合には、取り消しの心配をする必要はあまりないでしょう。
内定獲得までは気を張って過ごす人が多いですが、内定獲得後はつい気が緩んでしまいがちです。
入社までは気を引き締めて、羽目を外しすぎて内定取り消しにならないように十分心掛けておきましょう。