元パナソニック人事が解説「就職難易度」から「就活対策法」

元パナソニック人事が解説「就職難易度」から「就活対策法」

2022年11月8日更新

はじめに

パナソニックに興味を持ち始めた人にとって、

 

「中堅大学でも内定はもらえるの?」

 

「就職難易度は、どのぐらい?」

 

「内定をゲットするにはどんな準備が必要なの?」

 

など、何かと気になるところですよね。

 

本記事ではパナソニックの就職難易度や学歴フィルターの有無、2つの選考ルートや対策法まで網羅しながら解説していきます。

 

筆者自身がパナソニックの元人事だったので、自分の経験や実体験も随所に織り交ぜながら、採用の実態に迫りたいと思います。

 

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就活生必見:パナソニックの就職難易度は高め

「知名度が高く、人気のある企業なので就職難易度は当然高いんでしょうね?」

 

そうですね。結論から言うと、「就職難易度は高め」です。

 

東洋経済オンラインの就活後半に選んだ「就職人気企業ランキング」では、パナソニックは全業種の300社中53位にランクインしています。

 

また、同オンラインの大学の難易度をもとに入社難易度を算出した「入社が難しい有名企業ランキング」でも200社中134位に入っています。

 

競合他社で相対的に見てみると、ソニーや日立には見劣りしますが、富士通やキャノンよりも上位にランクインしており、やはり就職難易度は高めだということが見て取れますね。

 

企業名就職難易度順位
ソニー61.551
日立60.2103
パナソニック59.5134
富士通59.3142
東芝59.2152
NEC58.8172
キャノン58.6179

 

さらに、業種を「電気・電子メーカー」に絞ってミクロ的に見ていくと、Eduaの「企業入社難易度ランキング2021」によれば、パナソニックの就職難易度は8位で、電気・電子メーカー分野でトップ10に入っていますので、同業種内でも難易度の高さがうかがわれます。

パナソニックの採用倍率

「就職難易度が高いのはわかりましたが、どのくらいの競争率なんですか?」

 

具体的な採用倍率は公表されていませんので精緻な数字はわかりませんが、概算で大方の見方ができます。

 

それは、リクナビの「プレエントリー候補リスト登録人数」を「採用予定人数」で割って倍率を出すやり方です。

 

まず、リクナビ2023の2022年11月1日付けのパナソニックのプレエントリー数は「64,854名」です。

 

続いて、パナソニックの2023年度の新卒採用計画は1,100名(大学・大学院卒800人、高専・高校卒300人)で前年度並みの採用を予定していると発表されています。

 

大学・大学院卒の採用予定数は800人なので、採用倍率(概算)は、

 

①プリエントリー数:64,854名

➁採用予定数:800名

採用倍率=①÷➁=64,854÷800=81.06→81倍

 

大企業の採用倍率の平均が2.4倍であることを考慮すると、81倍は極めて高い採用倍率となります。

 

81人受けて1人しか合格しないので、かなり狭き門だと言えますね。

 

ただし、本数値はあくまでも概算で、登録した人の中にも実際に受けない人もいるでしょうし、応募職種により倍率は変わってきます。

 

いずれにしても、採用倍率の高い人気有名企業なので、応募しようと思うのであれば、それなりのシッカリした準備が必要なので言うまでもありませんね。

 

パナソニックは学歴フィルターがあるの?

「やっぱり、採用倍率は高いんですね。そうなると、当然学歴フィルターとかあるんでしょうね」

 

結論から言うと、高学歴校からの採用が目立つ一方、偏差値50程度の中堅大学からも採用していることに加えて、私の経験から学歴フィルターがないと断言できます。

 

学歴フィルターがないと言える根拠が3つありますので、1つずつ紹介していきますね。

 

①採用実績校

 

まず学歴フィルターがあるかないかは採用実績校をみれば、ある程度把握できます。

 

パナソニックは過去の採用実績校を公表していませんが、就活サイト「キャリアパーク」では過去の採用実績が公表されています。

 

【パナソニックの過去の採用大学】

東京大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、名古屋大学、東北大学、北海道大学、九州大学、東京工業大学大、筑波大学、電気通信大学、千葉大学、岡山大学、広島大学、早稲田大学、慶応大学、上智大学、同志社大学、立命館大学、関東学院大学、関西大学、東京理科大学、明治大学、中央大学、法政大学、日本大学、近畿大学

 

出典:キャリアパークパナソニックの選考情報で知るべき学歴(大学)の必要性と採用人数【Panasonic】

 

採用大学の内訳は下記のとおりです。

 

順位大学名採用数
1大阪大学54
2早稲田大学48
3同志社大学44
4立命館大学42
5京都大学35
6神戸大学34
7東京理科大学23
8九州大学22
9名古屋大学20
10関西学院大学19
同10慶応義塾大学19

 

引用:ダイヤモンドオンライン「人気41企業別「採用大学」ランキング!大手総合商社4社でオール1位となったのは?」

 

旧帝大や有名私立校が名を連ねていますが、特徴的なポイントとしては関西の大学をメインに、西側の大学からかなり多めに採用していた印象です。

 

また、私が入社したときの同期の顔ぶれを見ると、関関同立やGMARCHの出身者が数多くいましたが、それ以下の大学出身者はあまり見ませんでしたので、その辺りがボーダーなのかなと思います。

 

現に、私自身が中堅の地方国立大学生でありながら、内定をもらえたので、中堅大学の学生の方も安心してほしいと思います。

 

➁通過率

 

次に大学偏差値別の通過率を見ると学歴フィルターがないことがわかります。

 

就活会議でパナソニックの「大学偏差値別応募実績」を公表していますが、

 

大学ランクES通過者内定数
S26%31%
A41%34%
B25%24%
C5%7%
D1%2%
その他2%3%

 

S~Bランクで大方の母数が形成されているものの、CやDランクの大学では無理かというと、扉は開かれている実情がデータからうかがえますね。

 

通常、学歴フィルターのある企業であれば、ES審査の段階でバッサリ切り落としますので、そのようなフィルターは存在しないということです。

 

とはいえ、下位校の学生はよほどの実績やアピール度がないと高学歴層と伍して戦えないので、それ相応の準備が大切なのは言うまでもありません。

 

➂パナソニックのHP

 

もう1つは学歴フィルターがない証拠として、パナソニックHPの採用情報の中で社員が

 

”ただ、いわゆる学歴フィルターはもう意味がないと思っていて。パナソニックも学歴で足切りするなんてことはありません。”

 

引用:パナソニック採用情報「Panasonic HR Feed

 

と言い切っていて、人事部もこの発言を検閲したうえでオーソライズしているからです。

 

普通に考えれば、足切りを行っている会社では、このような発言はカットされるのがオチですよね。

 

私の記憶でも社内では学歴の派閥による力学も働いていませんでしたし、どこの大学の出身かを聞くこともまずありませんでした。

 

そもそも、松下幸之助創業者自身が中学出なので、「学歴」よりも「実力」を重視した社風が脈々と受け継がれているのだと感じていたぐらいです。

就活生は要確認!パナソニックの選考フローと2つの選考ルート

①応募職種

 

パナソニックの応募職種は、「事務系」「技術系」「クリエイティブ系」の3職種です。

 

事 務 系営業・マーケティング、経理、人事、法務、知的財産、調達、

宣伝・広報、ロジスティクス、生産管理、カスタマーサービス

技 術 系研究開発、生産技術、SE、技術経営、知財、情報システム、調達、品質管理
クリエイティブ系デザインコンサルティング、サービスデザイン、プロダクトデザイン、UIデザイン、ライティングデザイン、デザインエンジニアリング、広告クリエイティブ

 

➁選考フロー

 

パナソニックの選考フローと就活会議の通過率データを重ね合わせると、下表のとおりとなります。

 

選考フロー通過率
①ES審査75%
➁適性検査
➂1次面接24%
➃2次面接18%
➄内定13%

 

ES審査で4人に1人が落ちるので、ESの精度を高めておくことが必須ですね。

 

先ほどの採用倍率を見てもわかるとおり、かなりの数の応募者がエントリーしてきますので、ここが厳しい第1関門だと言えます。

 

また、パナソニックの面接はオーソドックスでアットホームな雰囲気で行われます。

 

私自身も最終面接の最後の質問で当時の取締役人事部長に「君はいつもそんな雰囲気ですか?」と質問され、「ハイ!!」と答えて、それだけで合格したかどうかは定かではありませんが、内定をゲットできたのは事実です。

 

また、技術系の面接では研究内容を数ページのスライドにまとめ、その資料をもとに数分間プレゼンさせられます。

 

この目的は2つあって、1つは「専門性がどこまであるかの見極め」と、「配属検討の材料にするため」です。

 

いずれにしても、技術の責任者が面接に出てきますので、質問に対して自信を持って堂々と渡り合えるレベルの知識と論理性を備えた事前準備が必須ですね。

 

③2つの選考ルート

 

実は、パナソニックには「2つの選考ルート」が存在します。

 

それは、「リクルータールート」と「通常ルート」です。

 

パナソニックでは、3月のES提出・適性検査実施後に「仕事体験ワークショップ」が行われます。

 

その中で有望な学生にはリクルーター面接が実施されます。

 

リク面を2〜3回合格すると1次面接が省略されますが、落ちた場合も「通常ルート」での選考が受けられる場合があります。

 

私の時代は採用人数が多かったので、「リクルータールート」と「通常ルート」が合体したようなリクルーターによる集団面接が2回実施され、その中で選抜されるとすぐに最終面接という圧倒的なスピード感でした。

 

その時に感じたことは、「リクルーターにかなりの裁量権がある」という印象でした。

 

私の最終面接終了後に、リクルーターが取締役人事部長の部屋にズカズカと入っていき、その場で内定を言い渡されて驚いたことを今でも覚えています。

 

このことは、リクルーターから高評価をもらえると、内定確率がグンと上がるということを物語っていますね。

パナソニックから内定を手繰り寄せる3つのコツ

最後に、採用倍率が高いパナソニックから内定を手繰り寄せる方法を3つ紹介して、本記事を締めくくります。

 

(1)インターンシップへの参加

 

パナソニックのインターンは大きく3種類あります。

 

①OJT TYPE

➁WORKSHOP TYPE

➂CREATIVE OJT

 

区 分期間メリット
①OJT TYPE1~2週間・幅広い事業領域と職種の広がりを体験できる

・独自の100種類以上のテーマから、自分に合った職場を選べる

・実際の職場を体験し、職種適性の発見と確認ができる

➁WORKSHOP TYPE2日間・学生や社員との交流を通じて、自己成長に繋げることができる

・当グループが目指す「デザイン経営」について学ぶことができる

・グループワークを通じて、仕事の進め方を学べる

➂CREATIVE OJT4~7日間・現場の一線で活躍するデザイナー、クリエイターと交流ができる

・クリエイティブ領域を学んでいる同世代の学生と交流ができる

・コース別のエントリーで、将来の方向性を考える機会にできる

 

先ほども説明したとおり、インターンシップに参加して評価されると、リクルーターが付き、早期選考に進めるチャンスが拡大します。

 

また、模擬面接や面談を経験でき、通常ルートよりも多くの社員と関われるので旨味が十分にあります。

 

加えて、インターンシップのメリットとして、

 

  • 就職後の理想と現実のギャップを埋められる
  • 企業に対して入社意欲を伝えられる
  • 上手くアピールできれば、顔を覚えられる

 

など、一石二鳥・三鳥の効用があります。

 

全員が早期選考に進めるわけではないですが、1ミリでも2ミリでも内定の綱を手繰り寄せるには、インターンシップの参加が必須だと言えます。

 

(2)明確な志望理由

 

次に「なぜ、パナソニックじゃなきゃダメなのか」、その志望理由を言語化しておいてください。

 

言い換えると、「それはウチでなくても、他社でもできるよね」といった質問に真っ向から勝負できる受け答えを準備しておくということです。

 

そのためには、同業他社にはないパナソニックの強みや特異点、特長を分析して、そこから志望理由に繋げていく必要があります。

 

私の場合はどうしたかというと、「松下幸之助創業者の経営理念に憧憬したから」といった志望理由の一点張りで押し通し、晴れて内定をゲットしました。

 

何かの本で創業者の考え方に触れ、「日本にこんな偉大な考え方をする人がいるんだ」と驚愕し、そこから創業者の書籍を貪るように読み、それでも飽き足らず、今度は創業者の講演の音源を聞いたりして、1人で感動していたことを昨日のように覚えています。

 

そうした努力というか、自分が好きでやってきたことで、新入社員研修で教わるような二股ソケットで幕が開けたパナソニックの歴史から、「水道哲学」や「社員稼業」、「物を作る前に人を作る」「ダム経営」などの経営理念まで学生の段階で既に熟知していました。

 

そのような具体例を引き合いに出しながら前面的にアピールすることで、当然として他社にはない志望理由が生まれ、「それだけ、パナソニックのことを愛しているなら…」といった姿勢が心底伝わったんだと思います。

 

また、パナソニックの社内では創業者の経営理念は「バイブル」同様なので、唯一無二で誰も抗えない、否定できないので、私のことを肯定するしかないわけです。

 

私の稚拙な経験で恐縮ですが、伝えたいことは並みいるライバルと伍して戦うには普通の戦い方では勝敗が目に見えているので、何で差別化するのか、何でいい意味で目立つのかなどを戦略的に考えることが大切だということですね。

 

(3)求める人物像から逆算した自己PR

 

内定を最も効率よくゲットする方法は、「私はあなた方が求める人材ですよ」というアピールに成功することです。

 

そのためには相手の求める人物像を把握した上で、それに自分を近付けることが何よりも大切になります。

 

【パナソニックの求める人物像】

変化の時代。社会は複雑化し、価値観は多様化している。

グローバル競争のなか、この国が、世界全体がより人間らしく持続可能な生き方を実現する、さまざまな個性を活かした自由な発想や優れた技術を求めている。

私たちが、これからのあなたが生き抜いていくのは、そんな舞台だ。

そこで、自分に何を課し、何に挑み、何を変えて、どんな未来をつくりたいのか。あなたの想いを聞かせてほしい。

世の中の変化とともに変わってしまう夢でもかまわない。「仕事」と「社会」、そして「自分自身」と向き合い、己のできることを真摯に考え続け、経験と自信を積み重ねてこそ見えてくるものもある。

だから、今のあなたが本当にやりたいことを、未来への意志を語ってほしい。

パナソニックグループには、あなたの夢を、志を大きく育てる幅広い事業フィールドがある。

新たな価値を実現する技術力がある。年齢も性別も国籍も多種多様な、あなたの力になるたくさんの仲間がいる。

いつか、ここで大きく成長した一人ひとりの意志が、この国を、そして世界を動かしていく。

パナソニックグループは、そういう場所でありたい。

あなたはどんな世界を、そして未来をつくりたいですか。

 

この求める人物像を見ればわかりますが、パナソニックで夢を実現させたいという強い思いを持っている学生を求めています。

 

実際にエントリーシートでも「あなたの将来の夢は何ですか?」という設問があります。

 

「将来の夢」があれば申し分ないですが、特にない人が多数だと思います。

 

その場合は実現できなくてもいいので、「思い」だけは伝えられる夢を語りましょう。

 

その時には必ず「その理由」を聞かれますので、「なぜ、その夢を抱いたのか?」、その根拠となる原体験やエピソードだけはセットで準備しておきたいですね。

おわりに:徹底した対策でパナソニックの内定をゲットしよう

以上、本記事ではパナソニックの採用実態や内定を手繰り寄せる対策法について解説してきました。

 

やはり、パナソニックは有名で人気のある企業です。

採用倍率も高いですし、学歴の高いライバルも数多くエントリーしてきます。

 

ただ、学歴フィルターがないので、ガンバリとアピール次第では扉をこじ開けることも可能です。

私のような中堅の地方大学の学生でさえ、入社できたぐらいです。

 

そのためには、パナソニックの求める人物像に度たび出てくる「挑戦」「変革」「創造」「意志」に沿った自己PRや志望動機を繰り出していくことが肝要です。

いい意味で目立ち、いい意味でオリジナル性を演出してください。

 

本記事がパナソニックから内定をゲットする情報として参考になれば、幸いです。

今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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監修者情報

印出実生

キャリアアドバイザー

株式会社Bboにカスタマーサクセスとして二年所属したのち株式会社ナイモノに入社。
現在キャリアアドバイザーとして勤務。 学生と直接向き合い、心おきなく相談できるアドバイザーとして日々奮闘中。 ただの「エージェント」ではなく、自分でしか出来ないことは何かを見つめなおし、 学生の将来に対して献身的に取り組んでいる。