【25卒向け】三菱商事の選考は難易度が高い?倍率や選考の傾向を解説

【25卒向け】三菱商事の選考は難易度が高い?倍率や選考の傾向を解説

2023年5月17日更新

はじめに

就活を進めていくと、商社への就職に憧れる方も多いのではないでしょうか。

 

「商社って聞くと三菱商事のイメージだけどどんな会社なの?」

 

「三菱商事の選考は難しい?」

 

「三菱商事の採用倍率は高いの?」

 

 「三菱商事に学歴フィルターはある?」

 

今回は、そんな疑問を持っている就活生に向けて総合商社の大手である三菱商事の採用や選考について紹介していきます。

 

三菱商事は誰もが聞いたことのある国内最大の総合商社であり、国内・海外に200超の拠点を持っています。

 

1200社以上の連結対象会社を持つ企業グループであり、77,000名ほどの多国籍人材が働いています。

 

三菱商事と聞くだけで、倍率が高くて内定を獲得するのが難しいと思ってしまいがちですが、しっかりと選考の傾向をつかみ、選考に向けて対策をすれば、内定獲得も夢ではありません。

 

 この記事を読むと、三菱商事の選考にはどんな特徴があるのか、どんなことに注意すればよいのか、どんな練習をすればよいのかなど三菱商事の選考対策ができます。

 

1.就活生が知りたい:三菱商事の新卒採用倍率は?

新卒採用選考では、採用枠150名程度に対し1万人以上の学生が応募し、採用倍率は150~200倍程度となっています。

 

男女比は大体、男性:女性=7:3です。

 

採用人数は多いですが、皆が憧れる大人気企業なので、かなり多くの学生が応募するため採用倍率は高くなっています。

 

また、採用倍率が高い理由の一つとして、応募条件に学部や学科の指定がないことがあげられます。

 

(参照:

【就職難易度は?】三菱商事の採用大学ランキング|学歴フィルター,倍率,選考フローも 

 

2.三菱商事の新卒採用コースは?学歴フィルターはある?

三菱商事が新卒で募集している採用コースは2種類あります。

 

一つ目が総合職

二つ目がビジネスサポート職(一般職)です。

 

総合職と一般職の違いについては以下の記事で詳しく解説されていますのでご確認ください。

【徹底解説】総合職と一般職の違いについて詳しく解説

ここ数年は採用枠が大きく減少しているようですが、平均150名程度の採用枠となっています。

 

そのうち、ビジネスサポート職は10名~30名程度の採用枠です。

 

学歴フィルターはある?

就活をしていくと、自分が今通っている大学出身の人が過去にその企業に採用されたかどうか気になりますよね。

 

三菱商事に学歴フィルターがあるかどうかは、明確にはわかりませんが、採用実績大学などを見ると、学歴フィルターがあると考えることができます。

 

具体的なフィルターは「MARCH以上を卒業」です。

 

理由としては、三菱商事の採用実績大学には、MARCH以上のレベルの大学が書かれており、日東駒専レベルの大学や中堅大学以下の学歴出身者がほとんどいないことがあげられます。

 

また、2022年度の三菱商事大学別採用人数順は、1位:慶應義塾大学、2位:東京大学、3位:早稲田大学、4位:京都大学、5位:東京工業大学です。東京大学や早稲田、慶應等のハイレベルの学生を多く採用していることがわかります。

 

最近では、採用人数を減らしていることもあり、MARCHや関関同立でも採用が難しくなっているようです。

 

三菱商事の過去の採用大学一覧はこちらです。

 

東京大学、京都大学、一橋大学、大阪大学、早稲田大学、慶應義塾大学、東京工業大学、上智大学、神戸大学、九州大学、明治大学、国際教養大学、関西学院大学、立命館大学、同志社大学、立教大学、神戸市外国語大学、台湾大学、青山学院大学、大阪府立大学、岡山大学、首都大学東京、台湾大学、ブラウン大学、ニューヨーク大学、マイアミ大学、インペリアル・カレッジ・ロンドンエジンバラ大

 

学歴で勝てそうにない方は、大学1~3年生のうちに他の学生が経験しないような挑戦や語学力を高めるなど自分の強みや得意なことをしっかりと作っていきましょう。

 

参考

【就職難易度は?】三菱商事の採用大学ランキング|学歴フィルター,倍率,選考フローも



3.三菱商事の選考における最新トピックス

ここで三菱商事の選考におけるトピックスを紹介します。それは、2024年度入社の新卒採用より面接選考を2回の時期に分けて実施するというものです。

 

従来、3月に広報活動を開始し、6月と7月に面接選考を実施していましたが、2023年の選考では、面接選考を3月と6月に行っています。

 

これらは、最終学年に学業に専念したいとの声や、部活動で早期から就職活動を始めるのが難しいといった多様化する学生の事情に沿った対応ということでしょう。



4.三菱商事の選考フローは?

三菱商事の選考フローについて見ていきます。特に独特なフローではなく、オーソドックスな選考フローです。

 

最新の情報では、選考フローが変更になっている可能性もあるため、予めご了承ください。

https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/recruit/newgraduate/pro.html

 

・エントリーシート提出

 

(締め切り後、約2週間後に通過の連絡)

 

・2種類のwebテスト

1次面接

2次面接

3次面接(最終面接)

内定

 

エントリーシート

選考のファーストステップはエントリーシートで、3月選考、6月選考のいずれにおいても3月中旬まで受け付けています。

 

三菱商事のエントリーシートは他社のエントリーシートよりも、分量が多いのが特徴です。

 

しかし、独特の設問はあまりなく、一般的に多くの企業が問う内容(学生自身の経験や挑戦、将来について)が多いようです。

 

次に、エントリーシートの設問内容について紹介していきます。

 

これまでの学生生活の中での実績や経験を教えてください。学業、部活動、サークル、趣味、ボランティア、インターンなど何でも結構です。(最大4項目)【50文字以下】

周囲と協力して困難な状況に立ち向かった経験について教えてください。その過程であなた自身の意志・決断で行動した点も含め、具体的に記してください。【400文字】

変化を起こすために、周囲を巻き込んで行動した経験について、教えてください。あなた自身が果たした役割や周囲との関わり方が具体的に分かるように記してください。【250文字以上400文字以下】

あなたが三菱商事で手掛けてみたいビジネスや、三菱商事で働く中で獲得したい経験・スキルについて、教えてください。【150文字以上250文字以下】

あなたらしさが最も表れている写真(できるだけあなた自身が写っているもの)を2枚添付し、それぞれのエピソードを説明してください。

 

 

三菱商事のエントリーシートの倍率はそこまで高くなく、しっかりと分かりやすく書かれていれば、エントリーシート通過は可能です。

 

しかし、このエントリーシートは最終面接までの選考で使われるため、最終面接まで視野に入れ、一貫した回答ができるようにしておく必要があります。

 

最終面接で掘り下げられてもしっかりと答えられる内容をエントリーシートの段階で考えておくと次のステップでも上手くいきます。

 

webテスト

三菱商事のwebテストは、エントリーシートの提出と同時期に行われます。

 

内容は2種類あり「WEB SPI3」と「WEB CAB・GAB」です。

 

「WEB SOI3」は適正検査・言語・非言語からなり、「WEB CAB・GAB」は適正検査・法則性・英語からなります。試験会場はテストセンター会場です。合格ボーダーは7割~8割程度と言われています。

 

総合商社の中では、三菱商事の筆記試験のハードルはやや低めです。

 

通過率が比較的高いとはいえ、基礎的な対策はしっかりと行っておきましょう。

 

 CAB対策について詳しく知りたい方はこちらの記事で解説をしています。

 

CABテストの種類と出題形式【対策の流れも解説】

 

1次面接

 

三菱商事の1次面接は、オンライン形式で実施されます。独特な質問などはなく、ごく一般的な面接です。

 

1次面接の通過率は比較的高く、コミュニケーションや印象、人間性など基礎的な部分を見ているのではないかと思います。 

 

<内容>

 

1.自己紹介

 

2.エントリーシートに沿った質問・深堀

 

 ・ガクチカ、志望動機、外国語はどの程度話せるか、希望部署はあるか

 

3.逆質問

 

特徴は、ガクチカの深堀がメインとなることです。

 

具体的なエピソードを用い、何に苦労したのか、なぜ苦労したのか、どのように乗り越えたのか等、細かい部分まで答えられるようにしましょう。

 

人柄などの人間性や価値観を見極めています。

 

三菱商事の1次面接のポイントとしては、シンプルな面接であるため、質問に対しての回答も分かりやすく端的に答えることが大事です。

 

面接をする前に、エントリーシートの内容で深堀されそうな内容を予想しておくと、焦ることなくスムーズに回答できます。

 

 2次面接

三菱商事の1次面接がスタンダードな内容だったのに対し、2次面接はとても独特な内容となっています。面接だけでなく筆記試験もあり、一度に行います。

 

<内容>

 

1.筆記試験(SPIのようなもの)

 

2.小論文

 

3.自己紹介

 

4.エントリーシートに沿った質問・深堀

 

5.ケース面接

 

1.の筆記試験はSPIに似た形式の問題が出題されます。5分程時間がありますが、問題の量が多く、5分間では解き終わらないそうです。

 

2.の小論文は約20分で行われるようです。三菱商事の企業理念である「三綱領(所期奉公・処事光明・率業貿易)」について自分の考えや意見を述べる内容になっています。A4用紙に記述しますが、文字制限はないそうです。

 

特に独特だと思うのが、5.ケース面接です。ケース面接を行うことで、素地となる思考力を判断されている可能性が高いです。また、ケース面接では、まわりの人との接し方などコミュニケーションの仕方を見ているとも言えます。このケース面接は難しいように見えますが、深堀をされて困るような内容ではなかったという受験者からの声もあります。

 

面接は社員2名:学生1名で行われます。 

 

<過去のケース面接の内容>

 

日本にある事業・商品・サービス等で海外に展開したら良いと思うものを挙げ、様々な角度から検討し、発表してください

農業とのシナジー効果を期待できる技術や新規事業は何か

キャッシュレス化を促進するための新しい施策を3つ考えよ

高齢者向けの新規事業開発

都市でのバス利用率をあげるための新しいサービスを1つ提案せよ

日本の伝統芸能に若者を呼び込むための施策を思いつくだけ考えよ

ラーメン屋を新規出店するには

 

考える時間が3分間、発表の時間が3分間、その後面接官とディスカッションという流れです。

 

自分の考えを発表した後にその内容について深堀質問をされたり、指摘されたりします。

 

奇抜な発想力を試されているというよりは、色々な意見を聞き、素直に思った考えや意見を相手に伝え、建設的に議論を進めることを意識すると良いでしょう。

 

また、発表の際は結論から述べ、端的に自分の考えや根拠を説明し、面接官からの意見もしっかりと受け入れることが大切です。

 

ケース面接の対策について、詳しくはこちらの記事で解説しています。

 

【完全網羅】ケース面接の攻略4ステップから対策法まで解説

 

3次面接(最終面接)

三菱商事の3次面接は最終面接(個人面接)になります。

 

これまでの選考過程では比較的通過率が良いという話をしてきましたが、三菱商事の3次面接は通過率が低くなります。最後の最大の関門です。

 

社員2名、学生1名の30分ほどで実施されます。

 

1次面接や2次面接で基礎的な能力や人間性を見極めており、最後の3次面接では「三菱商事とマッチするかどうか」をしっかりと見極めている印象です。

 

いくら優秀で仕事ができたとしても、三菱商事という会社にフィットしていなければ、採用はしてもらえません。

 

「なぜ三菱商事に入りたいか、他社でなく三菱商事でなければならない理由」など他社と三菱商事を差別化した上で、志望している理由を論理的に答えることができるようにしましょう。 

 

<内容>

 

1.自己紹介

 

2.エントリーシートに沿った質問とその深堀

 

3.逆質問

 

4.人事と他社の選考状況について面談

 

質問内容は、ガクチカや志望動機をメインに深堀されます。表面上の内容ではなく、大変だったことや仲間を巻き込んだ内容、自分の役割、工夫したことなどを具体的に深堀されるイメージです。

 

志望意欲や熱意を伝えるためには、ネットだけの情報ではなく、OB・OG訪問を通して、実際に働く社員と話をしたり、会社の雰囲気を自分の目でしっかりと確かめ、根拠を伝えられるように準備をしておきましょう。

5.三菱商事の採用選考で重視していることは?

三菱商事の採用選考では特に変わった選考はありませんが、採用選考で重視していることは「なぜ三菱商事で働きたいのか」「応募者が三菱商事と合うか」です。

 

まず、三菱商事の面接官に「なぜ三菱商事でなければならないのか」説得力のある伝え方をしなければなりません。

 

 そのためには、「なぜ商社なのか」「その中でなぜ三菱商事なのか」の理由が大切になります。

 

5-1.商社業界を志望する理由

業界の特徴から、なぜ商社で働きたいのかを明確にすることが大切です。

 

商社は大きく、総合商社と専門商社に分けられますが、どちらも商材を通してさまざまな人や業界とを繋げていく仕事になります。

 

多くの人に出会い、さまざまな人との繋がりの中で仕事を進めるという特徴がありますので、人と関わる仕事や幅広い分野での活躍をしたいという理由がよいでしょう。

 

さらには、海外に事業展開する企業も多いことから、国内だけではなくグローバルに活躍したいという志望動機もおすすめです。

 

以下に、商社業界についての概要と、商社業界の志望動機例文を解説した記事をご紹介します。

 

【業界研究】商社業界についてザッと解説します。

 

【4つの壁を乗り越えろ!】商社に刺さるオリジナルな志望動機の方程式プラス例文

 

5-2.三菱商事を志望する理由

日本を代表する総合商社である三菱商事ですが、「なぜ、三菱商事なのか」という問いに対して明確に答えられる学生は多くないようです。

 

理由としては、多様な事業を抱える総合商社という業態への志望動機を作ることが難しいことや、総合商社間での比較をすることが難しいことなどが挙げられます。

 

これらを解決する案として挙げられるのがOB訪問です。「OB訪問を通じて、三菱商事で働く人の魅力を感じ、一緒に働きたいと感じた」という内容であれば説得力が生まれます。

 

その人たちのどのような部分に惹かれ、一緒に働くことで自分自身はどのように成長していきたいのかを伝えられるとよいでしょう。



6.おわりに:事前対策が就活のカギ

人気総合商社の三菱商事の採用選考について紹介しました。

人気の企業であるため倍率は高いですが、過去の選考を参考にしたり、ガクチカ等をしっかりと組み立てることで、面接などで論理的に説得力のある回答をすることができます。

選考の傾向が分かったらあとはひたすら練習をするだけです。

面接やESで役立つ自己PRの書き方なども本サイトでご紹介しておりますので、他記事も是非参考にしてみてください。

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

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監修者情報

須藤由加里

キャリアアドバイザー リーダー

株式会社やまとに新卒入社。
全国での採用担当&新卒中途の研修担当の3職種を経験。 その後挑戦心が原動力となり2020年に株式会社ナイモノにジョイン。 現在キャリアアドバイザー リーダーとして就活生のサポートを行う。