三菱商事の就職難易度は?倍率や学歴フィルターの実態と受かる人の共通点
2025年12月30日更新
はじめに
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三菱商事の就職・採用難易度は国内最高峰の「超難関」
三菱商事は、五大商社の中でもトップクラスの業績と人気を誇り、その就職・採用難易度は国内企業の中で間違いなく最高峰レベルに位置します。
多くの優秀な学生が殺到するこの企業の選考は、生半可な気持ちでは通過できません。まずはその難易度の実態を把握しましょう。
新卒採用の倍率は推定100倍を超え極めて狭き門である
三菱商事の採用人数は、年度によって多少の変動はありますが、例年100名から150名程度で推移しています。これに対し、プレエントリー数は数万人規模に達すると見られており、実質的な倍率は推定で100倍を超えるでしょう。
特に近年は、安定した経営基盤と高待遇を求めて、文系・理系を問わずトップ層の学生がこぞって応募します。
単に「運が良ければ受かる」というレベルではなく、数ある選択肢の中から三菱商事を選び、選ばれるための確固たる理由と実力が求められる、狭き門です。
就職偏差値や人気企業ランキングでも常にトップを争う位置にある
就職活動市場における三菱商事の立ち位置は圧倒的です。主要な就職情報サイトが発表する「人気企業ランキング」では常にトップ争いの常連であり、学生が独自に作成する「就職偏差値」においても、外資系コンサルティングファームや日本銀行などと並び、最上位クラスに格付けされています。
他社と比較してもその人気は衰えることを知らず、ライバルとなる就活生のレベルも総じて高いことが、難易度を押し上げる要因となっています。
選考では高いテストスコアと英語力が足切りの基準になる
超難関の選考を突破するための最初の関門が、基礎能力検査です。三菱商事では多くの応募者を効率的に絞り込むため、SPIなどのテストセンターにおけるスコアで足切りを実施していると言われています。
また、グローバルな事業展開を前提としているため、高い英語力も評価の対象となります。TOEICのスコアだけで合否が決まるわけではありませんが、入社後の活躍を見据えると、英語に対する抵抗感がないことや、学習を継続できる素養は欠かせない要素です。
採用大学の実績から読み解く「学歴フィルター」の存在
「三菱商事には学歴フィルターがあるのではないか」という疑問は、多くの就活生が抱く共通の懸念です。
実際の採用実績を見てみると、確かに高学歴層が多い傾向にありますが、必ずしも大学名だけで合否が決まっているわけではありません。ここでは、採用大学の実態と、そこに隠された企業の意図について解説します。
内定者の多くは東大・京大・早慶などの高学歴層が占めている
採用実績校の内訳を見ると、東京大学、京都大学をはじめとする旧帝大や、早稲田大学、慶應義塾大学といった最難関私立大学の出身者が大多数を占めているのは事実です。
これは、三菱商事が学歴だけで選別しているというよりも、難関大学の学生が持つ「高い目標に向けて努力し、結果を出す能力」や「論理的思考力」が、企業の求める人物像と合致しやすい結果であるとも言えます。
いわゆる「ハイスペック」な学生が集まる環境であり、選考の土俵に上がるためには、彼らと対等に渡り合えるだけの知力と人間力が求められます。
地方旧帝大や海外大からの採用もあり学歴だけが全てではない
東大や早慶が目立つ一方で、北海道大学や東北大学、九州大学などの地方旧帝大や、海外の有力大学からの採用実績もコンスタントに存在します。三菱商事は多様な価値観を重視しており、特定の大学閥だけで組織を固めることはしていません。
海外大学出身者や、理系院生など、異なるバックグラウンドを持つ人材も積極的に採用しています。したがって「Fランからでは絶対に入れない」と断定はできません。
しかし、学歴という指標を覆すだけの圧倒的な成果や、特筆すべき経験、そして語学力などが必要になることは間違いないでしょう。
特定の大学(南山大学等)や体育会系からの実績も一部存在する
南山大学のような地方の有力私立大学や、特定の大学からの採用実績も見受けられます。これらは、その大学が持つ独自の教育方針や、輩出してきた人材が三菱商事のカルチャーにマッチしてきた歴史的背景があると考えられます。
また、体育会系(ラグビー、アメフト、剣道など)の部活動に打ち込んできた学生も一定数採用されているのが特徴です。
これは、厳しい練習に耐え抜く精神力や、チームのために献身的に動く姿勢が、商社の激務や組織戦において高く評価されるためです。学力だけでなく、何かに打ち込み卓越した結果を残した経験も、大きな武器となり得ます。
なぜ三菱商事は就活生から「一人勝ち」と評されるほど人気なのか
三菱商事の人気の理由は以下の通りです。
- 平均年収が2,000万円に迫り圧倒的な高待遇を誇るため
- 資源・非資源の両分野で稼ぐ力があり経営基盤が「安泰」であるため
- 世界中で事業を展開しグローバルなキャリアが描けるため
就職市場において「三菱商事の一人勝ち」と評されることも多いですが、なぜこれほどまでに学生を惹きつけるのでしょうか。ここでは、その「凄さ」の理由を深掘りします。
平均年収が2,000万円に迫り圧倒的な高待遇を誇るため
最大の魅力の一つは、やはりトップクラスの給与水準です。有価証券報告書によると、三菱商事の平均年間給与は約1,900万円〜2,000万円前後に達しており、これは日本企業の平均年収と比較しても破格の数字です。
特に4年目以降の年収の伸び幅や、業績連動型のボーナスは大きく、若いうちから経済的なゆとりを持てるでしょう。
「年収偏差値」などのランキングでも常に最上位に位置し、高い成果に対して高い報酬で報いる姿勢が、優秀な人材を引き寄せる強力なインセンティブとなっています。
資源・非資源の両分野で稼ぐ力があり経営基盤が「安泰」であるため
三菱商事は、かつては資源分野(エネルギーや金属)への依存度が高いと言われていましたが、近年ではローソンなどの流通、食品、自動車、電力インフラなど、非資源分野でも強固な収益基盤を築いています。
特定の産業が不調でも他でカバーできるバランスの取れた事業ポートフォリオを持っているため、経営の安定感は抜群です。
「入社しても会社が傾くことはないだろう」という「安泰」感も、長期的なキャリアを形成したい学生にとって大きな安心材料となっています。
世界中で事業を展開しグローバルなキャリアが描けるため
「世界を舞台に働きたい」という志を持つ学生にとって、三菱商事ほど魅力的なフィールドはありません。
世界約90の国と地域に拠点を持ち、若手のうちから海外トレーニー制度などで駐在を経験するチャンスが豊富にあります。
単に英語を使うだけでなく、現地のビジネスパートナーと交渉し、新たな事業を創出するダイナミックな仕事ができる点は、商社ならではの醍醐味です。世界的な知名度を持つ企業で、スケールの大きな仕事に取り組めることが、多くの挑戦者の心を掴んで離しません。
高い倍率を勝ち抜いて三菱商事に「受かる人」の特徴
高い倍率を勝ち抜いて三菱商事に「受かる人」の特徴は以下の通りです。
- 困難な目標に対しても粘り強く取り組む「実行力」がある
- 組織の中で周囲を巻き込みリーダーシップを発揮できる
- 知力だけでなく体力や精神的なタフさを兼ね備えている
決して「エリートコース」を歩んできた人だけが受かるわけではありません。選考で評価されるのは、もっと本質的な人間力や行動特性です。
困難な目標に対しても粘り強く取り組む「実行力」がある
三菱商事の企業理念である「三綱領」にも通じますが、最も重視されるのは、高い壁にぶつかっても諦めずにやり遂げる「実行力」です。ビジネスの現場では、予期せぬトラブルや困難がつきものです。
面接やエントリーシートでは、学生時代の経験を通じて「どのような困難に直面し、それをどう乗り越えたか」が深く問われます。スマートにこなすだけでなく、泥臭く粘り強く課題に向き合い、最後まで責任を持って遂行できる人物かどうかが、合否を分けるポイントになります。
組織の中で周囲を巻き込みリーダーシップを発揮できる
商社のビジネスは一人では完結しません。社内外の多くの利害関係者を調整し、プロジェクトを推進していく力が求められます。
そのため、独りよがりな優秀さではなく、周囲と信頼関係を築き、チームを一つの方向へ導くリーダーシップが不可欠です。
「いい人」であるだけでなく、時には厳しい判断を下したり、相手を説得したりする強さも必要です。組織の中で自分がどのような役割を果たし、周囲にどのような影響を与えてきたかを具体的に語れる人が評価されます。
知力だけでなく体力や精神的なタフさを兼ね備えている
商社の仕事は激務になる局面も多々あります。時差のある海外とのやり取りや、タフな交渉、頻繁な出張など、心身ともにハードな環境に適応しなければなりません。
ネット上では「高給で働かない」などと揶揄されることもありますが、実態は全く逆で、高いパフォーマンスを発揮し続けるための体力と精神的なタフさが求められます。
ストレス耐性があり、プレッシャーのかかる状況を楽しめるようなポジティブなマインドセットを持っていることも、受かる人に共通する特徴です。
三菱商事の内定を獲得するための具体的な選考対策
超難関企業である三菱商事の内定を勝ち取るためには、一般的な就活対策以上の入念な準備が必要です。ここでは、選考の各フェーズにおいて、具体的にどのようなアクションを起こすべきかを解説します。
OB訪問を徹底的に行い社風理解と志望動機の解像度を高める
三菱商事の選考対策において、OB訪問は極めて有効な手段です。実際に働いている社員から話を聞くことで「なぜ商社なのか」「なぜ他社ではなく三菱商事なのか」という志望動機の解像度が一気に高まります。
また、OB訪問での評価が選考に影響を与えるケースもあると言われています。可能な限り多くの社員に会い、自分の考えをぶつけてフィードバックをもらうことで、面接での受け答えをブラッシュアップしていきましょう。
SPIテストセンターで高得点を出しボーダーラインを突破する
前述の通り、三菱商事の選考ではSPIテストセンターの結果が足切りに使用されます。ここで躓いてしまうと、どれだけ熱い想いを持っていても面接に進むことすらできません。
テストセンターのスコアは他の企業で受検した結果を使い回すことができるため、早いうちから対策を始め、ボーダーラインが高いと言われる他社の選考などで高得点を確保しておく戦略が有効です。
市販の問題集を繰り返し解き、苦手分野を克服しておきましょう。特に計数問題などは、解法パターンを瞬時に引き出せるようになるまでトレーニングを積むことが大切です。
面接では「なぜ商社か」「なぜ三菱か」を論理的かつ熱意を持って伝える
面接では、あなたの過去の経験と、三菱商事で実現したい未来が一貫したストーリーとしてつながっているかが問われます。
「世界で働きたい」といった漠然とした理由ではなく、具体的な原体験に基づいた説得力のある志望動機が必要です。
「他の商社ではダメなのか?」という質問は必ずと言っていいほど投げかけられます。OB訪問で得た情報や、企業の理念、事業内容への深い理解をもとに、論理的かつ情熱を持って自分の言葉で語れるように準備しましょう。
三菱商事の難易度は高いが適切な対策で道は開ける
三菱商事の就職難易度は確かに国内最高峰であり、新卒だけでなく中途採用(キャリア採用)や第二新卒においても、その門戸は決して広くありません。高い英語力や専門性、そして人間力が求められる厳しい選考です。
しかし、求められる人物像を正しく理解し、自己分析や筆記試験対策、OB訪問などの準備を徹底的に進めることで、合格の可能性は確実に高まります。
難易度の高さに怯むことなく、万全の準備をして挑戦してください。

