【超人事目線】1分の自己紹介で面接を優位にコントロールする方法

【超人事目線】1分の自己紹介で面接を優位にコントロールする方法

2022年10月27日更新

はじめに

「1分間の自己紹介で何を話せばいいの?」

 

「自己紹介で面接官は何を見てるの?」

 

「自己PRと自己紹介って、何が違うんですが?」

 

と戸惑っていませんか?

 

大丈夫です。この記事を読めば、すべて解決します。

 

本記事では、元人事の目線から面接官が学生に自己紹介を求める理由や自己紹介のコツ、作り方を例文を交えて解説していきます。

 

10分後に完全なノウハウが入手できますので、最後まで一気に読み進めてくださいね。

1.自己紹介させる5つの目的

面接官が学生に自己紹介を求める目的は、5つあります。

 

相手の目的さえ分かれば、ハズすことのない自己紹介ができますので、まず最初に確認しておきましょう。

 

①人となりを確認するため

1番目の目的は、「学生の人となりを把握するため」です。

 

ESなどの応募書類の段階では「文字情報」だけで、「視覚情報」や「聴覚情報」がない中で人事は審査しています。

 

有名なメラビアンの法則では、相手の第1印象を決定づける要因として、

 

視覚情報(見た目):55%

聴覚情報(話し方):38%

言語情報(話す内容):7%

 

のウエイトで影響されると言われています。

 

要は、7%の言語情報だけで審査しているので、「視覚情報」や「聴覚情報」を満たして、その学生の人となりを掴みたいという欲求があるわけです。

 

なので、まずはその学生の全体感を押さえるために自己紹介を行ってもらっています。

 

➁緊張をほぐすため

2番目の目的は、学生の緊張を解きほぐすためです。

 

怖い顔をしたオジサン面接官が前にいれば、場に飲まれて学生は当然のごとく緊張しますし、緊張しているのが面接官にひしひしと伝わってきます。

 

実は、面接では「学生の素の状態を見たい」のですが、学生が緊張していると、その素性が見分けにくいのです。

 

なので、できるだけ緊張をほぐしてあげて、日頃の学生の姿に戻してあげるために自己紹介を挟んでいます。

 

➂場を温める

スポーツでも何でも、やはりウォーミングアップって大切ですよね。

 

いきなり、「100メートルを全速で」と言われてもケガをするだけです。

 

それと同じで、

 

「学生時代に1番力を入れたことは?」

 

といきなり面接の冒頭で質問すると、「ガクチカ」と「場の空気感」の間で微妙にバグが発生します。

 

なので、アイスブレークのようなイメージで自己紹介を使ってますね。

 

➃面接で質問するネタ探し

4つ目の目的は、学生の自己紹介を聞きながら、どこを掘ろうかなと考えています。

 

面接ではできるだけ学生の可能性やポテンシャルにスポットを当て、それが将来的にどう活かせるかを勘案しながら評価しています。

 

なので、自己紹介に限らずあらゆる質問においてもそうですが、何か深掘りするようないいネタがないかを注視しています。

 

➄空気感を読めるか

学生によっては、「自己紹介」ならぬ「事故紹介」を行い、心証を悪くするケースもあります。

 

たとえば、「自己紹介」で「自己PR」をしてしまったり、1分と指定しているにも関わらず3分というロングな自己紹介を堂々と行う学生も散見します。

 

こういう学生を見るにつけ、「空気感が読めない子だな。会社に入っても場から浮いてしまうんだろうな」と勘ぐってしまうわけです。

 

これも自己紹介に限らず、すべての質問に対しても同じですが、相手が投げてきたボールをちゃんと捕球して、相手の胸にキッチリ返す会話のキャッチボールが成立するかどうかを見極めるのも自己紹介の目的の1つになっていますね。

 

2.自己紹介と自己PRの違い

「自己紹介の目的はわかりました。でも、自己紹介と自己PRの違いがイマいちピンときません…」

 

大きな機能面の違いを言うと、自己紹介は「あいさつ」で、自己PRは「プレゼン」です。

 

自己紹介はたいがい面接の冒頭に行いますが、基本的に初対面の人に対して、「私はこういう人間です」と自分という人間の概略を伝える機能があります。

 

逆に、自己PRはプレゼンなので、「私はこんな強みがあります。御社ではこの強みで〇〇に貢献できますよ」と企業側に採用するメリットを説明する売り込み要素が入ってきます。

 

パーティー会場をイメージしてほしいのですが、初対面の人に対して

 

「私はこんなにいい性格です。〇〇会社の筆頭株主で、資産もこんだけありますよ」

 

と自己PRのような売り込みをされたら、どう感じますか?

 

かなり鬱陶しいですし、空気が読めない人だなと評価が駄々下がりですよね。

 

なので、自己紹介は、自分のことを知ってもらう入口の段階で、まずはプロフィール的な要素を盛り込んで、相手にあなたの全体感を掴んでもらって、興味を持ってもらえればOKです。

 

3.自己紹介の3段構成

「では、自己紹介では具体的に何を話せばいんでしょう?」

 

1分というと、思ったよりも尺が長いです。

 

下記のように、

 

①基本情報

➁後で深掘りして欲しい情報

➂締めのあいさ or 意気込み

 

の3段構成で作り込みましょう。

 

少し解説を加えます。

 

①の「基本情報」で、まずは「大学・学部・学科・名前」を伝えます。

 

「〇〇大学△△学部××学科から参りました、上活太郎です」

 

といった定番表現なので、説明せずとも分かりますね。

 

➁の「後で深掘りして欲しい情報」ですが、このパーツには「大学で取り組んだ内容」を入れ込んでいきます。

 

自己紹介の中で面接官が最も注目しているパーツです。

 

後ほど、この中から聞きたいネタを拾って深掘り質問したいと考えています。

 

逆を言えば、魚釣りでいう「まき餌」なので、ここで上手く面接官を惹きつけることができれば、あなたは面接をコントロールできます。

 

したがって、情報はすべてを話さず、「チラ見」程度で伝えることがコツです。

 

見えるか見えないかぐらいの微妙なラインで攻めてください。

 

内容としては、

 

・大学で学んだこと、専攻    

・部活・サークル活動

・学外での活動(ボランティア、留学など)

・アルバイト経験

・趣味や特技

・性格や長所

 

などをコンパクトに入れ込みましょう。

 

③の「締めの挨拶 or 意気込み」は、

 

「本日はよろしくお願いします」といった締めの挨拶でもいいですし、「本日は私の明るい性格をぜひ見ていただきたいと思い、一生懸命頑張りますのでよろしくお願いします」といった意気込み系でも大丈夫です。

 

4.自己紹介文の作成ステップ

自己紹介文は、戦略なしにいきなり作ってはいけません。

 

ハズす原因になってしまいます。

 

ここからは、戦略的に自己紹介文を作成する3ステップを紹介しましょう。

 

その3ステップとは、

 

ステップ1:面接官に見せたいキャラを設定する

 

ステップ2:相手に拾って欲しい関連エピソードを選ぶ

 

ステップ3:三段構成に当てはめて自己紹介文を作る

 

です。

 

ステップ1:面接官に見せたいキャラを設定する

ステップ1は、「キャラづくり」です。

 

ディズニーやUSJなどのテーマパークをはじめとして、色々な催しものに必ずと言っていいほど登場するモノと言えば、「イメージキャラクター」ですね。

 

そのイメージキャラクターを通じて、その会場や催し物のイメージが決定づけられるわけです。

 

自己紹介はこれと同じで、「どんな自分を見せたいのか」といったキャラをまずは設定する必要があります。

 

ここで注意してほしいことは、「単なる独りよがりの独善キャラ」ではダメだということです。

 

あくまでも、面接です。面接官ありきです。

 

なので、面接官が好むキャラを演出する必要があります。

 

「面接官が好むキャラって何ですか?」

 

それは企業側が提示している「求める人物像」だったり、それが示されていない場合は実際の社員や面接官を見れば、だいたいどんな人物が好まれるのかがわかりますよね。

 

人間は自分と似たような人物を好きになる「類友の法則」という特性がありますからね。

 

なので、「面接官が見たいような自分を演出する」という観点で、キャラを一言で表したら何かを言語化してください。

 

たとえば、

 

「元気で笑顔がいい松岡修造」

 

でもいいですし、

 

「可愛くて愛嬌のあるミッキーマウス」

 

でもいいです。

 

一言で言ったら何なのかをまずは言語化してください。

 

そして、そのキャラづくりに徹してください。

 

「いやいや、そんな自分とは別人になれって言われても…」

 

そうですよね。わかりますよ。

 

ただ、映画やドラマの俳優は、すべて「キャラづくり」から始めます。

 

自分とは違う役柄になり切って見事に演じます。

 

あるいは、映画を見た後にその俳優のような喋り方やふるまいになった経験はありませんか?

 

なり切れば、人間はそれ相応に見えてきますので不思議なんですが、やろうと思えば案外できるものなので、なりたいキャラのビデオを何度も観察して、「自分は俳優なんだ」という気持ちでなり切って演じてみてください。

 

案外できるんで、ビックリしますよ。

 

ステップ2:相手に拾って欲しい関連エピソードを選ぶ

なり切るキャラが決まったら、そのキャラにふさわしいエピソードを引っ張ってきます。

 

「ああ、なるほどね」

 

と思わせるキャラと一体感のあるエピソードが好ましいです。

 

また、このステップは相手に深掘り質問してほしい「まき餌」的なエピソードになりますので、深掘りされても十分対応可能なエピソードを選択してください。

 

ステップ3:三段構成に当てはめて自己紹介文を作る

ステップ2まで行けば、あとは先ほど解説した三段構成に当てはめれば、完成です。

 

とはいえ、例文がないとイメージしにくいと思いますので、例文を示しますね。

 

例文は1分間の自己紹介という体で作っていきますので、200〜300字程度のイメージで2つの例文をお見せします。

 

【例1】

〇〇大学△△学部××学科から参りました上活太郎です。

大学では3年間マーケティングを学んでおり、現在はマーケティングを研究するゼミでゼミ長を務めています。

ゼミ活動では、〇〇と××の2つの活動を行いました。

また、学外では長期インターンに参加し、新規契約獲得に向けて取り組んで参りました。

本日は私の「明るさ」や「行動力」をお見せしたいと思っています。

緊張しておりますが、よろしくお願いします。

 

ここでのポイントは、

 

3年間のマーケティング経験と新規契約獲得などのエピソードを紹介しながら、「明るさ」や「行動力」との接点を見せている点です。

 

このエピソードで「マーケティング活動」や「新規契約獲得」のエピソードに面接官が興味を示し、深掘り質問をしてきますので、答えの弾さえ持っていれば、我田引水的な戦略が功を奏するわけです。

 

また、最後に「緊張しておりますが」という文章を入れて大丈夫かと思われるかもですが、面接官も学生時代に緊張して面接に臨んだことをつい最近のように覚えています。

 

なので、逆にこの言葉が共感を生み、誠実で可愛い学生に映るので、積極的に吐露しても大丈夫です。

 

緊張していることを隠そうとすると余計に緊張感が増幅しますが、言葉に出すことにより自分の緊張感をほぐす副次効果もありますので、このワザをぜひ使ってみてくださいね。

 

【例2】

はじめまして、〇〇大学△△学部××学科の上活太郎と申します。

学生時代に注力していたことを3点申し上げますと、高校時代は部員〇名の〇〇部の部長として年間〇回以上の行事を行っていました。

大学では、3年間〇〇のアルバイトを継続しています。

また、〇〇会社の〇〇か月間の長期インターンで、(業務内容)を行い、そのうち何か月間はチームリーダーとして、(役職としての業務内容)などを行っていました。

本日は非常に緊張していますが、自分らしさを精一杯伝えられたらと思っています。

よろしくお願いします。

 

この例文のポイントは、経験を並列的にコンパクトに伝えて、面接官が深掘り質問しやすいように仕立てています。

 

このように「聞かれたいことは端的に匂わせる」、「聞かれたくないことは言わない」といったテクニックで面接官の質問をしっかりハンドリングしましょう。

5.私が見てきた自己紹介のNG例

最後に実際に面接で見てきたNGの数々を紹介して、本記事を締めくくります。

 

このNG例を反面教師として絶対に一線を画してくださいね。

 

例1:大学と名前のみ

 

「○○大学○○学部の○○と申します。よろしくお願いします。」

 

→「えっ!! たったそれだけ…他に伝えないことはないの?」

 

例2:たくさん話す

 

「○○大学○○学部の○○と申します。よろしくお願いします。

大学では△△を勉強し、サークルでは○○、アルバイトは◇◇を頑張り、あとそれに…」

 

→「いやいや長すぎる。少し場の空気を読んで!!」

 

例3:自己PRを話し出す

 

「私の強みは○○です。私は‥な強みがあるので御社で貢献できます!!」

 

→「いやいやいきなり売り込まれても…自己PRじゃないんだから」

 

例4:アピールにならない

 

「私はこんなこともあんなことも好きです。趣味は〇〇です」

 

→「ここは面接の場です。あなたの嗜好を聞いているんじゃない」

 

例5:曖昧な表現が多い

 

「私は有名なサークルに入っており、周囲を盛り上げるムードメーカです」

 

→「まったくイメージが湧かない。もう少し具体性を入れて」

 

例6:まとまりがない

 

「私は野球部のマネージャーで、休日は料理して、居酒屋でバイトしています」

 

→「何を伝えたいのか、支離滅裂」

 

例7:基本情報がない

 

「私は柔道部で、試合の成績がああでこうで…」

 

→「いや、それはいいから、どこの誰べえなの?」

 

など、このような過ちをあなたは犯していませんか?

 

案外、気付かずにやってしまう単純なミスなので、注意しましょう!!

 

6.おわりに

自己紹介の目的は、「掴みはOK」の状態に持ち込むことです。

 

出だしが良ければ、事がスムーズに運びますし、そうでなければ脱線します。

 

また、面接官は冒頭の自己紹介で、あなたがどんな人なのかを興味深々で見ています。

 

第1印象は、3秒で決まると言われています。

 

つまり、自己紹介の最初の3秒の間に、「こんな人間だ」と脳で人物査定を処理完了しているわけです。

 

しかも、それが視覚情報と聴覚情報を介在して「93%」確定しますので、見た目や話し方には特に注意が必要です。

 

笑顔や相手の目を見てハキハキと話すことはもちろんのこと、聞き心地がいい声のトーンやリズム、スピードなど、1度撮影してセルフチェックすることをおすすめします。

 

第3者の立場になって客観的に自己紹介している自分の姿を目の当たりにすれば、自分では気づかなかった”粗”が見えてきて恥ずかしい思いをするかもしれません。

 

でも、それが後々「あのときにやっておいたよかった」という安堵につながりますので、本記事を参考にして修正を行ってください。

 

面接であなたの自己紹介が成功することを祈念しています。

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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就活ハンドブック編集部

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