
【既卒】既卒は不利?就活を成功させるためのポイントとは
2022年10月21日更新
はじめに
大学を卒業後、改めて就職活動をしようと思った際に、「既卒」というキーワードがつきまとっているように感じませんか?
既卒者というと、就職活動が難航するように感じますが、実際はそんなことはありません。
ポイントを押さえることで、既卒者であっても問題なく就活をすることが可能です。
しかし、実際に就職活動に取り組むと、
「既卒向けの求人はどうやって探したらいいんだろう?」
「既卒者だからこそ、注意するべきポイントは?」
など、既卒者向けの就活情報が少ないと感じるのではないでしょうか。
そこで今回は、既卒者が就活を成功させるためのポイントや、企業から見た既卒者の印象をご紹介します。
1.「既卒」は就活に不利?
その理由を簡単にご紹介しましょう。
企業は若手社員を求めている
企業は若手社員を求めている一方で、その採用は年々難しくなっています。
2023卒の新卒有効求人倍率は2022年卒の1.50倍から0.08ポイント上昇し、1.58倍となっています。
現在もコロナ禍であることを考慮すると、数値自体は高い水準を維持していると言えます。
(参照:リクルートワークス研究所「大卒求人倍率調査(2023年卒)」)
一方で、新卒の離職率は2019年頃で約3割と言われています。
3人採用したとしても、3年で1人辞める計算です。
企業としては、長期に渡り活躍できる人材を確保することがコストを抑えることに繋がるため、できる限り長く働いて欲しいというのが本音です。
しかし、転職が当たり前になった今、早々に転職する若者は後が立ちません。
その中で、年齢的には新卒社員と相違なく、今後企業に属して頑張っていきたいと考える既卒者は、非常に魅力的な存在なのです。
既卒者は魅力的?
企業にとって、年齢のみならず初期教育を自社で行えるという点において、既卒者は非常に魅力的です。
現に第二新卒枠を拡大する企業も多く、一定の社会人常識を備えながら、自社の文化に馴染むことを期待しやすい既卒者は、非常に魅力的なのです。
多くの企業は、既卒者を新卒社員と同様の扱いで受け入れたいと考えています。
初めから教育することができれば、自社にとって魅力的な人材に育つ可能性が高い既卒者は、今や積極的に採用したい人材なのです。
2.既卒者が就活時に押さえるべきポイント
一方で、新卒者や中途者と全く同じ採用方法ではありません。したがって、注意するべき点も異なります。既卒者は既卒者なりのポイントを押さえる必要があるため、代表的なポイントをご紹介しましょう。
既卒の理由を説明できるようにする
最も重要なのは、なぜ既卒なのかをきちんと説明できるようにすることです。
理由は幾つかあるでしょう。
「留学していたため、卒業タイミングと就活タイミングが合わなかった」
「本当に行きたい企業を見つけるために、内定は獲得したものの就職しない道を選んだ」
「学生時代のアルバイトやインターンをそのまま継続し、社員を目指した」
など、その理由はひとつとは限りません。どのような理由でも問題はないものの、自分がなぜそうしたのかを、相手にきちんと伝える必要があります。
また、「なぜそうしたのか?」「他の選択肢は考えなかったのか?」など、幾つか質問も想定することができるでしょう。
自分の考えがまとまったら、想定される質問に対する回答を用意しておくことも大切です。
卒業後の行動を説明できるようにする
既卒者の場合、卒業してから就職を検討するまで、空白の期間があるはずです。
その期間は何をしていたのか、きちんと自分の言葉で説明できるようにしておく必要があります。
現に企業は、既卒者に対しては「卒業後の経験や気付き」を期待しています。
既卒者には、スキル面を期待している人事担当者は少なく、自分の経験を通してどのような精神的な学びを得たのかを知りたいと思っている場合がほとんどです。
既卒者の場合、周囲は就職している人がほとんどのため、様々な苦労や悩みがあったはずです。
それをどのように捉え、乗り越えたのか、もしくは乗り越えようとしているのかを、きちんと自分の言葉で説明できるようにしておくことが大切です。
3.既卒者の就活方法とは?
既卒者向けの就職活動の方法についてご紹介します。
既卒者向け就活サイトに登録する
最も簡単なのは、既卒者向けの就活サイトに登録することです。「そんなのあるの?」と思うかもしれませんが、既卒者向けの就活サイトは幾つか存在しています。
既卒者に限定した就活サイトを利用することで、企業とのマッチングの際に「既卒」であることのハードルを一段階下げることが可能です。
既卒者向けの就活サイトに登録している企業は、そもそも既卒者を欲していると言うことができます。
したがって、不安に思うことなくサイトを利用できるため、安心感を持って利用することができるでしょう。
新卒を採用している企業に応募する
新卒を採用している企業に応募するのも、既卒者の就活方法として有効です。
先にご紹介した通り、多くの企業は新卒入社と同様に迎え入れようと思っている場合がほとんどです。
そのため、新卒入社と同様の採用の選考を受けることを拒否する企業は少ないと言えるでしょう。
また、最近では通年採用が広がっており、就職活動をする年齢についても制限がなくなってきています。
したがって、年齢を気にしなくなっている企業が増えているのも事実です。
もちろん面接時には既卒者であることを伝える必要はありますが、応募フローとしては新卒と同じでも問題ないと言えるでしょう。
第二新卒積極採用中の企業に応募する
「第二新卒積極採用中」を掲げる企業に対して、積極的に応募するのもおすすめです。
第二新卒を積極的に募集している企業は、若者を採りたいという意向が高い可能性があり、既卒者であっても受け入れてくれる可能性が高いと言えます。
一方、第二新卒は社会人基礎力はある程度備えていることを前提としているため、その点で既卒者が回答しない可能性があります。
結果として、新卒入社者と同じ扱いとなる可能性が高いですが、応募先として第二新卒枠を活用してみるのは非常に有効です。
4.就活時の注意点
では、実際に就活を始める際にはどのような点に注意するべきなのでしょうか。
就活時の注意点について確認してみましょう。
履歴書の書き方に注意する
まず注意すべきは、履歴書の書き方です。
既卒者の場合、卒業後にアルバイトなどで生計を立てる人が多いでしょう。
しかしアルバイトはあくまでもアルバイト歴であり、職歴とはなりません。
そのため履歴書上の情報としては、「〇〇大学卒業」が最後の項目になります。
もちろんアルバイトについて口頭で質問される可能性はありますが、あくまでも口頭での質問です。
万が一履歴書に何かを記載した場合には、資格取得などを行っておくのが良いでしょう。
面接対策は徹底的に行う
現時点では大学卒業後、すぐに就職するのが一般的な社会のため、「なぜ卒業後すぐに就職しなかったのか?」は確実に聞かれる質問です。
このほかにも、新卒入社者とは異なる視点での質問が多数ある可能性があります。できる限り事前に想定し、様々な質問に備えておくようにしましょう。
ただし、面接時には既卒を自分自身でネガティブに捉えるような回答はNGです。
既卒という点がポジティブに見えるように工夫した回答を用意しましょう。
入社後はどのような立場になるのかを確認する
入社後に、どのような立場となるのかを就活中に確認しておくことは非常に重要です。
多くの場合は新卒入社社と同じ扱いになることがほとんどですが、必ずしもそうなるとは限りません。
万が一第二新卒枠となると、一般的に新卒入社者が経験する研修などを受けることが出来ない可能性があります。
その結果、現場に出て学ぶことが多く、苦労を伴うかもしれません。
事前に確認しておくことで、必要な知識を整理しておくことが大切です。
5.既卒者向けおすすめサービス
では最後に、既卒者向けのおすすめ就活サービスをご紹介します。
マイナビジョブ20’sアドバンス
マイナビジョブ20’sアドバンスは、マイナビが展開する既卒者限定のサービスです。
既卒者を対象にしているため、紹介される企業も既卒者を積極採用している企業ばかりで、安心して利用できます。
また、既卒者であっても最短2週間で内定を獲得することができるため、早期で内定を獲得したい人におすすめのサイトです。
ただし、対応エリアが日本国内の主要都市に限られているため、エリアによっては利用できない可能性があります。
参考:https://mynavi-job20s.jp/advance/
Re就活
第二新卒用のサイトとして有名なRe就活ですが、実は20代の転職に強いとされており、既卒者の就活にも非常に適しています。
20代・第二新卒・既卒のための転職サイトという紹介文もあり、積極的に活用するのがおすすめのサイトです。
また、全国に展開する学情が運営しているため、どのエリアにお住まいでも利用することが可能です。
参考:https://re-katsu.jp/career/lp/tenshoku/index.html
DYM就職
フリーター・ニートに向けた就職サイトであるDYM就職は、第二新卒も積極的に活用できる転職サイトです。
一見「有名企業などの求人はないのでは?」と思うかもしれませんが、東証プライム上場企業からベンチャー企業まで、様々な企業が掲載されています。
また、面接や内定後のサポートも手厚く受けることができるため、既卒者としての就職活動に不安がある場合には非常におすすめです。
DYM就職を軸に、他のサイト利用などを検討してみるのも良いでしょう。
第二新卒エージェントneo
第二新卒エージェントneoは、第二新卒に特化したエージェントです。
中でも28歳までの就職支援実績が高く、専任の就活アドバイザーが丁寧なアドバイスをしてくれます。
面接対策はもちろん、書類添削もしてくれるため、就活初心者でも安心して臨むことが可能です。
また、面接時のフィードバックを受けることができるため、具体的にどのような質問が問題だったかを詳しく知ることができます。
さらに独自のYouTubeなども展開しているため、就活情報をキャッチアップするツールとしてもおすすめです。
参考:https://www.daini-agent.jp/about-daini-agent#back
リクナビNEXT
転職用のサイトとして知られるリクナビNEXTを、既卒者が利用することも可能です。
既卒者が応募可能な求人には「既卒可」の文言が添えられており、比較的分かりやすい点も大きな特徴と言えるでしょう。
一方で、あくまでも転職がメインのサイトのため、必ずしも既卒者が歓迎されるとは限りません。
確実に既卒者OKの求人サイトを見つけたいなら、まずは既卒者専用のサイトへ登録してみるのがおすすめです。
6.おわりに
いかがでしたか?今回は、「既卒向けの求人はどうやって探したらいいんだろう?」「既卒者だからこそ、注意するべきポイントは?」といった点について詳しくご紹介してきました。
世の中の状況を鑑みて、多くの企業が既卒者を歓迎する一方で、既卒者専用の間口は決して整っているとは言えません。
そのため、応募ハードルが高いと感じる人は多いのではないでしょうか。
本当に既卒者を歓迎している企業は、どのような応募ルートであっても歓迎し、真摯に向き合ってくれます。
もちろんたくさんの就職サイトが溢れる今、そのような企業を見つけるのは決して簡単ではありません。
しかし、既卒者専用のサイトなども多いことから、有効に活用してみるのがおすすめです。
様々な就活サイトやツールを活用しながら、既卒者であることをメリットにできるような企業を見つけてくださいね。