新卒の貯金額はいくら?一人暮らし・実家の目安とは

新卒の貯金額はいくら?一人暮らし・実家の目安とは

2024/9/6更新

はじめに

新卒で志望していた企業に入社し、晴れて社会人となることができたけれど、思っていたように貯金ができず、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

または、4月から新卒として入社するけれど、毎月どれくらい貯金をすればいいのだろうかと疑問を持つ方もいると思います。

本記事では、新卒の貯金額の目安(一人暮らし・実家暮らし)や、無理なくお金を貯める方法を紹介します。

以下のような悩みを抱える就活生は、ぜひ最後まで読んでみてください。

対象の読者
  • 新卒社会人だけど貯金できるか不安
  • ほかの新卒社会人はどのくらい貯金しているの?
  • 将来を考えるといくらぐらい貯金しておくべき?

結論からいうと、新卒の貯金額は給与(手取り)の2割ほどを目安にすると良いでしょう。

平均すると、およそ50〜60万円ほどです。

効率的に貯金するためには、給与が振り込まれるタイミングで一定金額を別の専用口座に預ける「先取り貯金」がおすすめ。

貯金するお金を「最初から存在しないもの」と認識することで、無駄遣いをふせぐことができます。

財形貯蓄や社内預金制度を活用するのも良いでしょう。

ほかにも将来への貯蓄に役立つ具体的な方法を紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。

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新卒社会人の平均貯金額の目安

新卒社会人の平均貯金額の目安

新卒の貯金額の目安は、手取りの2割を目安にすると良いと言われています。

具体的な金額にすると、年間大体50〜60万円です。

実際に50万円〜100万円未満/年貯金をしている新卒1年目は3割ほどいるというアンケート結果も出ています。

新卒一年目の給料は大体20万円前後(年収約250万円〜300万円)なので、手取りは15万〜20万円くらいの方が多いのではないでしょうか。

毎月5万円を貯蓄すれば、一年間で62万円ものお金を貯めることができます。

まずは、毎月5万円を目安に貯蓄してみましょう。

もちろん、個々の事情があると思いますので、最初は毎月1万円、余裕がある月は3万円、などとその月に合わせて無理なく貯金していくと良いでしょう。

 

実家暮らしの場合

新卒の社会人が実家暮らしをしている場合、貯金しやすい環境にあります。

実家暮らしの新卒社員の平均貯金額は、年間で約49万円とされていますが、生活費が少なく済むため、年間100万円以上貯金することも可能です。

実家暮らしは家賃や光熱費、通信費などの固定費がかからないため、自由に使えるお金が増え、貯金に回せる金額が多くなります。

一人暮らしの場合

一方、一人暮らしをしている新卒社員は、月々の生活費が約17万円かかるため、貯金が難しい場合があります。

一人暮らしでは家賃や食費が大きな負担となり、貯金に回せる金額が限られてしまいます。

そのため、貯金を増やすためには、家賃や通信費などの固定費を抑えることが重要です。

実家暮らしと一人暮らしでは、貯金可能な金額に大きな差がありますが、どちらの場合でも、無駄な支出を抑えることが貯金を増やす鍵となります。

貯金の目的を明確にし、計画的に貯金することで、より効率的に貯金を増やすことができます。

新卒社会人に必要な生活費はいくら?

新卒社会人が毎月必要とするお金は、生活スタイルや居住地によって異なりますが、基本的な支出項目を把握することで、計画的な資金管理が可能になります。

特に一人暮らしを始める新卒社会人にとっては、家賃や生活費をどのように管理するかが重要です。

以下では、新卒社会人が毎月必要とする主な費用について詳しく解説します。

家賃

新卒社会人が一人暮らしをする場合、家賃は大きな支出項目の一つです。

一般的に、家賃は手取り収入の3分の1以下が理想とされていますが、新卒の場合は手取りの4分の1以下に抑えることが推奨されます。

例えば、手取りが16万円の場合、家賃は4万円以下が望ましいでしょう。

このように家賃を抑えることで、他の生活費に余裕を持たせることができます。

ただし、家賃が安すぎる物件は、設備や住環境に問題がある可能性があるため、注意が必要です。

食費

食費は毎月の生活費の中で大きな割合を占めます。

一人暮らしの場合、外食を控え、自炊を心がけることで食費を抑えることができます。

平均的な食費は月々2~3万円程度とされていますが、食材の購入や調理方法に工夫を凝らすことで、さらに節約が可能です。

また、スーパーの特売日を利用するなど、賢く買い物をすることも重要です。

光熱費

光熱費は、電気、ガス、水道の使用量に応じて変動します。

月々の平均的な光熱費は1万5,000円程度とされていますが、季節によって変動することがあります。

エアコンの使用を控えたり、節水シャワーヘッドを使用するなど、節約の工夫をすることで光熱費を抑えられるでしょう。

特に冬場の暖房費や夏場の冷房費は大きくなることがあるため、注意が必要です。

通信費

通信費には、スマートフォンの料金やインターネットの利用料が含まれます。

月々の通信費は1万円程度が一般的ですが、プランを見直すことで節約が可能です。

格安SIMを利用することで、スマートフォンの料金を大幅に削減することができます。

また、インターネットもプロバイダのキャンペーンを利用することで、初期費用や月額料金を抑えることができます。

交通費

交通費は、通勤や日常生活での移動にかかる費用です。

会社から交通費が支給される場合もありますが、支給額を超える場合は自己負担となります。

公共交通機関を利用する際は、定期券を購入することで費用を抑えることができます。

また、自転車を利用することで、交通費を削減することも可能です。

その他の生活費

その他の生活費としては、日用品の購入費や交際費、趣味にかかる費用などがあります。

これらの費用は個人のライフスタイルによって異なりますが、月々1万円から2万円程度を見込んでおくと良いでしょう。

無駄な支出を避けるために、毎月の予算を設定し、計画的に支出を管理することが重要です。

これらの支出項目を考慮しながら、毎月の収入に基づいて予算を立てることで、新卒社会人は安定した生活を送ることができます。

新卒社会人が貯金しにくい理由

次に、新卒1〜2年目の人が貯金をしにくい理由について紹介していきます。

なかなかお金が貯まらないという新卒社会人は多いのではないでしょうか。

そもそも新卒は月額が少ない

新卒1年目はまだまだ月額給料が少ないため、貯金しにくいのも当然です。

地元の企業に就職し、実家から通っている人は、お金に余裕があるかもしれませんが、1人暮らしをしている人にとっては、貯金はなかなか難しいと思います。

筆者も1人暮らしをしていますが、毎月の家賃や光熱費、通信費、水道費、食費などすべて合わせると、残りの給料はかなり少なくなってしまいます。

なかなか入社前に思い描いていた通りに、貯金ができません。

いきなり多額の貯金をするのは難しいので、まずは数千円から貯金してみましょう。所得税などの税金が低いうちに、貯蓄しておくこともポイントです。

ボーナスの支給額が少ない

夏のボーナスは、前年度の秋〜年度末が査定期間となることが多いため、新卒1年目のボーナスはかなり少ないです。

また、最初のボーナスは支給されない、あるいはそもそもボーナスがない会社もあると思います。

新卒1年目のボーナスはないものと考えた方が良いかもしれません。

仕事用の服装にお金がかかる

仕事用の服を購入するためのお金がかかります。

新卒1年目は春、夏、秋、冬すべての仕事用の服を買いそろえることも多く、お金がかかってしまうでしょう。

特に、スーツやシャツ、ネクタイ、靴にはお金がかかるため、入社してすぐはどうしても支出が増えてしまいます。

奨学金の返済が始まる

日本学生支援機構で奨学金を借りている際は、貸与終了月の7か月後から返済が始まります。

新卒1年目の秋ごろから奨学金の返済が毎月かかってくるため、貯金がしにくくなります。

手持ちのお金が増えて財布のひもが緩んでしまう

社会人になると、学生時代よりも収入が増える人がほとんどでしょう。

手持ちのお金が増えると、人間はいつもよりも贅沢をしたくなってしまうもの。

特に最近は、クレジットカードやスマホがあれば、いつでもどこでも買い物ができる時代です。

現金は減らなくても、いつのまにか口座の残高がさみしくなってしまうこともあるでしょう。

また、無意識にネットショッピングを見てポチポチと買い物をしてしまう方も多いと思います。

結局、給料のほとんどがクレジットカード支払日に消えてしまうなんてことも多いと思いますので気をつけましょう。

職場の人との交流費

新卒で入社すると、社内や取引先の方から飲み会やご飯に誘われることが多いです。

食事代や交通費なども回数が重なると、かなりの出費になりますよね。

特に、飲み会は1回5千円〜1万円ほどかかり、1回だけでも新卒の人にとっては大きな出費となります。

毎週飲み会となると、それだけで月の手取りの半分近くを失ってしまうことに。

付き合いで行く必要がある機会も多いですが、ほんとうにお金に困ったときは断る勇気も大切です。

【新卒の給与でもできる】効率的に貯金をする方法

【新卒の給与でもできる】効率的に貯金をする方法

新卒では給料が少ないうえに、なにかと出費も多いです。

学生時代にアルバイトをしていたころと比べると、あまり貯金をすることができないかもしれません。

ですが、結婚や老後など将来を見据えると、いまから少しでも蓄えがほしいですよね。

この章では、新卒社員の給与水準でも貯金ができる方法をお伝えします。

先取り貯蓄をする

もっともおすすめの方法は、先取り貯蓄をすることです。

先取り貯蓄は、毎月の給与が振り込まれたタイミングで別の口座に一定金額を貯蓄し、残りの金額を生活費などにあてる方法です。

「そんなことをせずに余ったお金を貯めればいいのでは」と考える方もいるでしょう。

しかし、生活費を貯金に回そうと考えていても、金銭的な余裕があるとついつい気が緩んで浪費してしまうもの。

その結果、月末には貯金できるお金がない事態になりかねません。

ですが、あらかじめ「最初から存在しないお金」として先取り貯蓄をしておくことで、無駄遣いをふせぐことができます。

とはいえ、先取り貯蓄の金額をあまりにも多くしてしまうと、生活に支障が出てしまいます。

結局、貯金を崩すことになってしまうので、最初は少ない額から先取り貯蓄を始めることが大事です。

毎月の出費を把握する

家計簿をつけたり、クレジットカード決済の明細を確認したりして、毎月の出費を必ず把握するようにしましょう。

自分が毎月何にお金を使っているかが明確になり、必要経費と無駄遣いの線引きをすることができます。

とはいえ、毎月の出費額を算出して把握しておくのは面倒だという方も多いでしょう。

しかし、現代は通帳やカードと連動している家計簿アプリがたくさんあるため、家計管理がしやすくなっています。

現在の給与に対して経費はどれくらいか、無駄遣いがないかを視覚化することが大切です。

固定費を見直す

意外と見落としがちなのが、固定費の削減です。

特に注意したいものが、毎月定額でさまざまなサービスや商品を購入できるサブスクリプション。

最近はサブスクリプションの種類も増えており、月あたりの金額が安いからとあれこれ契約してしまいがちです。

毎月の金額は少ないからと油断していると、年間で数万〜数十万円と大きな出費となってしまいます。

サブスクリプションは優先順位をつけて、取捨選択をしましょう。

つぎに注意したいものが、携帯電話の固定料金です。

スマホの料金プランをよく考えずに契約すると、不必要に高額な料金を請求されてしまうことも多々あります。

料金プランは自分に合ったものを選び、不要なオプションを解除するなど見直してみましょう。

最近は格安スマホも多数あります。

大手携帯会社で契約すると管理などが楽ですが、費用が高いです。

格安SIMにすることで、毎月数千円おさえることができます。

ちなみに筆者も格安SIMを使用しており、スマホ代は月々3000円です。

これを機にスマホ契約を見直してみるのも良いでしょう。

クレジットカード決済でポイントを貯める

最近は、クレジットカード決済や電子決済が普及して、大半のお店で現金を払わなくて済むようになりました。

クレジットカードや電子決済を行うと、ポイント還元があったり、決済明細が残ったり、家計簿のアプリと連携ができたりと、さまざまなメリットがあります。

現金払いをしなければならない理由がなければ、クレジットカードや電子決済などのキャッシュレス決済をおすすめします。

貯金の目標額を決める

ただ貯金をするのではなく、具体的な金額を決めたり目標を立てたりすることが大切です。

目標がないと、貯金を後回しにしてしまいがちだからです。

たとえば「毎月〇〇円貯めよう」「〇〇歳で結婚してマイホームを建てる」などの目標が良いでしょう。

具体的な金額や目標があると、収入から目標額を引いた差額で生活をやりくりするために、計画が立てられます。

お金を稼ぎ、貯蓄をするモチベーションにもなるでしょう。

家計の収支を一括管理する

家計の収支をバラバラに管理をすると、時間も手間もかかってしまうため、一括管理を心がけましょう。

一括管理には家計簿アプリの活用がおすすめです。

なかでも、銀行口座やクレジットカードなどと連携をしてすべてのデータが自動的に1つの家計簿アプリに取り込まれるタイプのものを選びましょう。

そのためにも現金払いではなく、なるべくデータで管理できるキャッシュレス決済をするとかなり便利です。

クレジットカードと銀行口座の相性をよく確認する

クレジットカードを作るときに注意したいのが、相性の良い銀行口座とひもづけをさせることです。

どの銀行とひもづけがされているかというだけで、普通預金や定期預金の金利がかなり優遇される銀行もあります。

あまり意識せずにクレジットカード契約をしてしまいがちですが、契約前に、しっかりとカードと銀行口座の組み合わせを考えておきましょう。

例:おすすめの組み合わせ
  • 楽天銀行と楽天カード
  • 三井住友銀行と三井住友VISAカード
  • 住信SBIネット銀行とミライノカード

キャッシュレス決済がメインの方は特にポイントの貯まり方が変わります。

新卒社会人が貯金をするために利用したい社内制度

新卒社会人が貯金をするために利用したい社内制度

新卒社会人が効果的に貯金をするためには、会社が提供するさまざまな制度を活用することが重要です。

これらの制度は、給与から自動的に一定額を貯蓄に回すことができるため、計画的な貯金を実現しやすくなります。

税制上の優遇措置が適用される制度もあり、より効率的な資産形成が可能です。

以下では、新卒社会人が利用できる主な社内制度についてくわしく解説します。

財形貯蓄

財形貯蓄は、企業が従業員の資産形成を支援するために設けられた制度です。

給与から一定額を天引きして金融機関に送金する仕組みで、新社会人にとって貯金の習慣を身につけるのに適しています。

財形貯蓄には一般財形、財形年金、財形住宅の3種類があり、それぞれ目的に応じて選択できます。

一般財形は目的を問わない貯蓄で、財形年金は老後の生活資金、財形住宅は住宅取得資金のための貯蓄です。

財形年金と財形住宅は、一定の条件を満たせば利子が非課税になるという大きな利点があります。

給与からの天引きなので、貯金を忘れることがなく、継続的な資産形成が可能です。

従業員持株会

従業員持株会は、自社の株式を購入するための制度です。

毎月の給与から一定額を天引きし、その資金で自社株を購入します。

会社によっては、従業員の拠出額に対して一定の奨励金を支給する場合もあります。

自社の株価上昇によるキャピタルゲインや、配当金による収入が期待できるでしょう。

長期的な視点で自社の成長に投資することができ、会社への帰属意識も高まります。

ただし、株価の変動リスクがあるため、投資の一環として考える必要があります。

確定拠出年金(企業型)

確定拠出年金の企業型は、会社が従業員のために年金制度を設けるものです。

従業員自身が運用方法を選択し、その運用結果が将来の年金額に反映されるのです。

掛金は全額会社負担の場合と、従業員も一部負担する場合があります。

運用益は非課税で、60歳まで引き出しができないため、長期的な資産形成に適しています。

掛金は全額所得控除の対象となるため、税制上のメリットも大きいです。

運用商品の選択肢が豊富で、自身のリスク許容度に応じた投資が可能です。

社内預金制度

社内預金制度は、会社が従業員から預金を受け入れ、一定の利息を付けて運用する制度です。

一般的な銀行預金よりも高い金利が設定されていることが多く、安全性の高い貯蓄方法です。

給与からの天引きで預け入れができるため、継続的な貯蓄ができます。

緊急時の引き出しも比較的容易で、柔軟性のある貯蓄方法といえるでしょう。

ただし、預金保険制度の対象外であるため、会社の経営状況には注意が必要です。

さいごに

本記事では、新卒社会人の貯金額の目安や、貯蓄するコツを紹介しました。

新卒社会人の貯金と生活費について、実家暮らしと一人暮らしでは大きな差があることがわかりました。

実家暮らしの場合は年間100万円以上の貯金も可能ですが、一人暮らしでは生活費の負担が大きくなります。

効果的な貯金のためには、財形貯蓄や従業員持株会などの社内制度を活用することが重要です。

毎月の生活費は、家賃、食費、光熱費、通信費、交通費など、さまざまな項目があります。

これらの支出を適切に管理し、可能な限り節約することで、貯金の余裕が生まれます。

新卒社会人は、収入と支出のバランスを考えながら、将来を見据えた計画的な資金管理を心がけることが大切です。

適切な貯蓄習慣を身につけることで、安定した生活基盤を築くことができるでしょう。

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