【就活】コネで入社はずるい?後悔しないためのメリット・デメリットと賢い使い方
2025/8/29更新

この記事の監修者
印出実生(キャリアアドバイザー チーフ)
現在は株式会社ナイモノのキャリアアドバイザーとして、ショーカツ・スタキャリなどの就活支援サービスを担当。社会人1年目で最年少MVP獲得、新卒採用プロジェクトに抜擢されるなど高い評価を得ている。自身の就活経験を活かし、業界・仕事・企業探しから逆算した年内スケジュールの組み立て方まで、二人三脚で就活生に寄り添ったサポートを心がけている。
有料職業紹介事業許可番号13-ユ-306414
プライバシーマーク認定番号:17001872(02)
現在は株式会社ナイモノのキャリアアドバイザーとして、ショーカツ・スタキャリなどの就活支援サービスを担当。社会人1年目で最年少MVP獲得、新卒採用プロジェクトに抜擢されるなど高い評価を得ている。自身の就活経験を活かし、業界・仕事・企業探しから逆算した年内スケジュールの組み立て方まで、二人三脚で就活生に寄り添ったサポートを心がけている。
有料職業紹介事業許可番号13-ユ-306414
プライバシーマーク認定番号:17001872(02)
はじめに
就職活動におけるコネ入社。どこかネガティブなイメージがあり、「ずるい」「実力がない」と思われそうで、使うべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、コネは就活を有利に進めるための賢い選択肢の1つです。実際に約1割の学生が何らかのコネクションを活用しており、企業側にも大きなメリットがある合理的な採用手法でもあります。
この記事では、コネ入社のリアルな実態から、メリット・デメリット、ゼロからコネを作る具体的な方法、そして入社後に成功するための立ち回り方まで、網羅的に解説します。最後まで読めば、あなたがコネとどう向き合うべきか、明確な答えが見つかるはずです。
【言語/非言語/英語完全網羅】SPI初心者でも対策できる資料配布中!
SPIなどに自信がない。
SPIが原因で選考に進められない。
そんな学生のためにまとめたものがSPI頻出問題集です。
SPIの出題範囲である言語/非言語/英語といった問題を完全網羅しています。
丁寧な解説付きなので、今から勉強する人でも安心して取り組めます!
就活生に人気のコンテンツ
完全無料
結論:就活でコネは賢く使うべき選択肢の1つ
就職活動で「コネ」を使うことに対して、罪悪感や不安を感じる必要はありません。コネは、あなたの人柄や能力を通常選考とは違うルートで企業に伝えるための有効な手段の1つです。
重要なのは、コネを「楽をするための近道」ではなく「自分を知ってもらうための特別な機会」と捉えることです。メリットとデメリットを正しく理解し、感謝の気持ちを持って活用することが、後悔しないための第一歩となります。
【データで見る】コネ入社のリアルな割合と実態
「コネ入社は一部の特別な人だけの話」と思われがちですが、データを見ると決して珍しいことではないと分かります。ここからは、コネ入社の実態に迫ります。
全体の約1割、若年層ではさらに高い割合に
しらべぇ編集部が実施した調査によると、全体の9.4%が親族のコネで入社経験があると回答しています。特に、現在の就活生に近い20代男性では15.2%、20代女性では9.2%と、若い世代でコネ入社を経験する割合は全体平均よりも高い傾向にあります。
これは親族限定の数値であり、大学教授の推薦やOB/OG訪問からのつながりを含めると、その割合はさらに高くなると考えられます。このことからも、コネの活用が現代の就活において一般的な選択肢といえるでしょう。
首都圏よりも地方で高いコネ入社の割合
地域別に見ると、コネ入社の割合が最も高いのは北関東で16.7%、次いで北陸が16.1%でした。一方で、企業や学生が集中する首都圏は8.8%と、全国平均を下回っています。これは、地方における地域コミュニティや人間関係の結びつきの強さが影響していると考えられます。
学生と企業、双方にメリットがあるコネ入社の仕組み
コネ入社が無くならないのは、学生側だけでなく、採用する企業側にも大きなメリットが存在するためです。双方の利点を理解することで、コネ入社がなぜ合理的なのかが見えてきます。
【学生側】就活が楽になる3つのメリット
コネ入社は学生サイドに大きなメリットをもたらします。
メリット | 理由 |
内定の可能性が飛躍的に高まる | 通常選考に比べ、書類選考や一次面接が免除されるケースが多く、内定獲得の確率が格段に上がります。「無い内定」のリスクを大幅に軽減できるのは、最大のメリットです。 |
配属が有利になる可能性がある | 紹介者が社内で影響力のある人物の場合、入社後の配属希望を考慮してもらえることがあります。自分のやりたい仕事に就ける可能性が高まるのは、大きな魅力です。 |
就活の負担を軽減できる | 就職活動にかかる時間と精神的なストレスを大幅に削減できます。その分の時間を学業や研究、学生時代にしかできない経験に充てることが可能です。 |
【企業側】採用コスト削減とミスマッチ防止
コネ入社は就活生のメリットにフォーカスされがちですが、企業側にも大きなメリットがあります。
メリット | 理由 |
採用コストと手間を削減できる | 一人あたり100万円近くかかるとも言われる採用コストを大幅に削減できます。説明会や面接などの回数も減らせるため、効率的な採用活動が実現します。 |
内定辞退のリスクを減らせる | 紹介者の顔を立てる意味でも、コネで内定を得た学生が辞退する可能性は極めて低いです。企業は安心して採用計画を進められます。 |
入社後の早期離職を防ぎやすい | 紹介者を通じて社風や仕事内容をある程度理解した上で入社するため、深刻なミスマッチが起こりにくいです。結果として、定着率の向上が期待できます。 |
要注意!コネ入社で後悔する3つのデメリット
コネ入社はメリットばかりではありません。安易に決めると入社後に苦労する可能性もあります。事前にデメリットとリスクをしっかり把握しておきましょう。
- 「コネ入社」という周囲からの色眼鏡
- 実力が伴わない場合の大きなプレッシャー
- ミスマッチだった場合の退職のしづらさ
「コネ入社」という周囲からの色眼鏡
同期や先輩から「コネだから楽でいいね」「実力もないのに」といった嫉妬や偏見の目で見られる可能性があります。実力で評価されるまで、一定のやりにくさを感じるかもしれません。
実力が伴わない場合の大きなプレッシャー
周囲からの期待値が高い分、成果を出せないと「やっぱりコネは使えない」というレッテルを貼られてしまいます。常に「紹介者の顔に泥は塗れない」というプレッシャーが付きまとうでしょう。
ミスマッチだった場合の退職のしづらさ
いざ入社してみて「社風が合わない」「仕事が面白くない」と感じても、紹介者の手前、簡単に退職を決断しにくいという精神的な縛りが生まれます。
【コネの強さ別】選考プロセスの違いと内定の可能性
一口に「コネ」と言っても、その種類と強さによって選考プロセスや内定の確度は大きく異なります。
コネの種類 | 強さ(内定確度) | 主な選考プロセス |
親族(社長・役員) | ★★★★★(ほぼ確実) | 意思確認程度の面談のみで、実質的な選考は無いことが多い。 |
取引先・有力者 | ★★★★☆(非常に高い) | 最終面接からスタートするなど、大幅なショートカットが期待できる。 |
大学・教授推薦 | ★★★☆☆(高い) | 主に理系学科で活用されている手法。書類選考や一次面接が免除され、専門分野で高く評価される。 |
親族コネ(一般社員) | ★★☆☆☆(やや有利) | 書類選考は通過しやすいが、面接は通常通り複数回実施されることが多い。 |
OB/OG・知人紹介 | ★☆☆☆☆(少し有利) | 特別な選考ルートに乗れる場合があるが、基本的には通常選考。熱意を評価される。 |
上記のとおり「コネ」の種類や強さはさまざまであることがわかります。コネがあるからといって慢心せず、しっかりと選考対策を行うようにしましょう。
今からでも間に合う!ゼロからコネを作る5つの方法
「自分にはコネなんてない」と諦める必要はありません。自らの行動次第で、新たなつながりを作ることは可能です。コネを作る方法は以下のとおりです。
- OB/OG訪問を積極的に活用する
- 大学のキャリアセンターや教授に相談する
- 逆求人サイトや就活イベントに参加する
- アルバイトで社員との信頼関係を築く
- 身近な人間関係を再確認する
それぞれの方法について、以下で詳しく解説します。
方法1:OB/OG訪問を積極的に活用する
大学のキャリアセンターやOB/OG訪問アプリを活用し、志望企業で働く先輩に話を聞きましょう。そこで高い評価を得られれば、リクルーターを紹介してもらえるなど、特別な選考ルートにつながる可能性があります。
方法2:大学のキャリアセンターや教授に相談する
キャリアセンターの職員やゼミの教授は、企業との太いパイプを持っていることがあります。志望企業を伝え、卒業生を紹介してもらえないか真摯にお願いしてみましょう。
方法3:逆求人サイトや就活イベントに参加する
企業側から学生にアプローチする逆求人サイトや、少人数制の就活イベントは、人事担当者と密にコミュニケーションを取る絶好の機会です。あなたの熱意が伝われば、特別なつながりが生まれるかもしれません。
方法4:アルバイトで社員との信頼関係を築く
もし志望企業でアルバイトを募集していれば、積極的に応募しましょう。真面目な勤務態度が評価されれば、社員から人事部に推薦してもらえる可能性があります。
方法5:身近な人間関係を再確認する
自分の両親や親戚、友人の親など、身近な大人に「〇〇業界や△△という企業で働いている人はいないか」と聞いてみましょう。意外なところにつながりが見つかるかもしれません。
コネ入社に関するよくある質問
ここからは、コネ入社に関するよくある質問にお答えします。
Q.コネ入社の人は面接なしで入っているの?
A.必ず面接なしというわけではありません。
コネ入社する際の流れは、ES提出の省略や面接の一部の省略など企業や紹介者によってさまざまなパターンがあります。
Q.コネを作れば必ず入社できるの?
A.コネがあれば必ず内定をもらえるわけではありません。
自身の親・親戚が志望企業の社長・役員または主要顧客・取引先な場合など「直接的な」関係性がある場合は無条件で内定をもらえるケースもあるでしょう。
一方でそこまで関係性が深くないパターンや、また関係性が深い社員とコネができた場合でも、その社員に人事の決済権がないケースもあります。
コネがあれば、コネがない場合より有利に就活を進められる可能性がありますが、不採用の可能性もあるので注意しましょう。
Q.コネ入社が多い業界はある?
A.テレビ業界、広告代理店などはコネ入社が比較的多いという噂があります。
テレビ業界の場合は視聴率を稼ぐうえで太い関係性を構築すべき方(政治家・音楽関係など)への恩を売ることを1つの目的に、また広告代理店の場合も大規模の案件獲得に有利に働くから、と予想されます。
また業界問わず「体育会」所属学生は先輩との縦関係が強く、また企業側も粘り強さなどの「精神面」を高く評価することから体育会出身の先輩社員による推薦でコネ入社するケースもあるようです。
【言語/非言語/英語完全網羅】SPI初心者でも対策できる資料配布中!
SPIなどに自信がない。
SPIが原因で選考に進められない。
そんな学生のためにまとめたものがSPI頻出問題集です。
SPIの出題範囲である言語/非言語/英語といった問題を完全網羅しています。
丁寧な解説付きなので、今から勉強する人でも安心して取り組めます!
コネ入社で成功する!入社後の心構えと立ち回り方
就職活動におけるコネは、決して「ずるい」ものではなく、自分を深く知ってもらうための賢い選択肢の一つです。学生と企業の双方にメリットがある合理的な手段であり、データ上も決して珍しいことではありません。
しかし、その活用にはメリットとデメリットの正しい理解が不可欠です。「コネだから」という周囲の偏見や大きなプレッシャー、ミスマッチだった場合に辞めにくいといったリスクも覚悟しなくてはなりません。
もし、現状コネがなくても、OB/OG訪問や大学への相談など、自らの行動で道は拓けます。コネを「楽な近道」ではなく「特別な機会」と捉え、感謝の気持ちを忘れずに入社後の努力を続けることが、後悔しないキャリアの第一歩となるでしょう。
コネを活用した入社に関する他の記事や、選考ステップの免除等に関連する内容について記載がる記事を以下に紹介します。ご興味のある方はこれらも確認してみてください。