DXって何?就活で役立つ関連用語や注目企業を徹底解説
2024/8/30更新
はじめに
最近は就活中に「DX」という言葉を聞く機会が増えましたが、この言葉の意味をしっかり理解している人は少ないはず。
DXの意味や重要性、今人気のDX企業を把握しておけば、今まで出会えなかった優良企業と出会えるかもしれませんよ。
またDXへの理解を深めることで、その企業の将来性や成長性がより明確に分かるようになります。
そこで今回はDXの概要や関連用語、いまDXが重要視されている理由など知っておきたい情報を紹介していきます。
以下のようなお悩みを持つ学生は必見の内容なので、ぜひ最後までご覧ください。
- そもそもDXという言葉の意味が何か分からない
- なぜ就活とDXには関係性があるの?
- おすすめのDX企業が知りたい
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DXとは?
まずは用語の意味を確認しておきましょう。
DXとは、デジタルトランスフォーメーションの略で、簡単に言えばデジタル技術による変革のことです。
経済産業省の資料では、「新たなデジタル技術を活用して新たなビジネス・モデルを創出・柔軟に改変すること」と定義されています。
単なる業務の効率化などとは違い、新たなビジネスモデルや価値の創出を目的としていることがポイントです。
DXの関連用語
ここではDXの関連用語の意味を確認していきましょう。
以下6つの用語について解説していきます。
- DX化とは
- DX企業とは
- DX人材とは
- ITとは
- デジタル化とは
- デジタル化とDXの違い
DX化とは
DX化とは、文字通りDXを推進することを意味します。
実際には「DX」と「DX化」はほぼ同じ意味合いで用いられることが多いです。
DX企業とは
DX企業とは、DX化に取り組んでいる企業のことです。
DX化することにより、新たなビジネスモデルの創出や、生産性の向上などを目指します。
DX人材とは
DX人材とは、DXを推進するために必要なスキルを持つ人材のことを意味します。
経済産業省の「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」における定義は次のとおりです。
- DX推進部門におけるデジタル技術やデータ活用に精通した人材
- 各事業部門において、業務内容に精通しつつ、デジタルで何ができるかを理解し、DX の取組をリードする人材、その実行を担っていく人材
現在あらゆる企業がDX化に取り組んでいるため、DX人材の確保が課題の一つになっています。
ITとは
ITとは、”Information Technology”の略で、情報技術を意味しています。
- パソコンなどのハードウェア
- アプリ等のソフトウェア
- インターネットなどの通信技術
などが代表的な情報技術です。
DXの推進には当然ITが必要となります。
デジタル化とは
デジタル化とは、IT技術等を用いて業務の効率化を測ることです。
アナログな部分をデジタル化することで無駄を削ぎ落とすことができます。
紙から電子データへの移行もデジタル化の例の一つです。
デジタル化とDXの違い
前述のデジタル化とDXは一見意味が似ているように感じるかもしれません。
それぞれの目的を比較しながら2つの言葉の違いを確認しておきましょう。
デジタル化は、いわば業務の効率化を目的としており、DXの一つの手段であると考えられます。
一方でDXは、デジタル技術を使って業務やビジネスモデルに変革をもたらし、生産性の向上や新たな価値の創出を目的としています。
「変革」という言葉が使われるくらい大きな変化が生まれるのがDXというわけですね。
今DXが重要視されている理由は?
近年、なぜDXが重要視されているのでしょうか?
発端の一つとなったのは、経済産業省の「デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会」が2018年に発表した発表した「DXレポート」です。
このレポートでは、DX化の推進に関して以下のように警鐘を鳴らしています。
- 2025年までにDX化を阻む課題を解決し、DXが実現できないと、2025年から2030年の間に、最大12兆円/年(現在の約3倍)の経済損失が生じる可能性がある。
- DX化を阻む課題となるのは、複雑化・ブラックボックス化した既存システムなど。
マクロで見ると「経済損失」ですが、ミクロで、すなわち企業単位で見ると、会社の存亡がかかっているということにもなります。
国としても、各企業としても、DXの推進が急務であるということですね。
実際「DX化できない企業は生き残れない」などと言われることもあるくらい重要視されているのが現状です。
就活とDXってどんな関係があるの?
DXを知るということは、つまりその企業について知るということでもあります。
先述のとおり、現在多くの企業が生き残りをかけてDX化に取り組んでおり、新たなビジネスモデルや価値の創出に尽力しています。
それはつまり、就活生は企業研究の一環としてDXへの取り組みについても知っておかなければならないということです。
企業の経営方針にもDXが含まれていることも少なくありません。
志望企業のDXについて理解している就活生とそうでない就活生では大きな差がついてしまうかもしれません。
加えて、企業のDXへの取り組みは、その企業の将来性を判断する材料の一つにもなります。
DXにまったく取り組まない企業がこの先長く生き残るのは難しいからです。
このように、就活とDXは切っても切れない関係にあるということを覚えておきましょう。
新卒のDX人材を募集する企業もある
従来DX人材は実務経験のある人材を採用するのが普通でしたが、ここ最近は新卒の学生の中からDX人材を募集する企業も増えてきています。
DX人材を募集する企業
- 三井物産
- パナソニック
- NTT西日本
- ダイキン工業
- 塩野義製薬
といったような大手企業が募集をしています。
DXに強い関心のある就活生や、専門知識のある就活生は応募を検討してみても良いでしょう。
DX人材はあらゆる業界で需要があり、実務経験を積めばその後は引く手あまたになる可能性も高いと言えます。
内定獲得の難易度は高いことが予想されますが、ぜひチャレンジしてみてください。
就活生なら知っておきたいDX企業
ここでは就活生なら知っておきたいDX企業を紹介します。
以下3つの項目から企業名を列挙します。
- 「DX銘柄2022」選定企業33社
- DX注目企業15社
- DXの業界地図
自分の志望している企業があるかどうかチェックしてみてください。
また、DX化に積極的な企業で働きたいという就活生も以下の企業名一覧を参考にしてみましょう。
「DX銘柄2022」選定企業33社
DX銘柄とは、DXに積極的に取り組んでいる企業として、経済産業省、東京証券取引所、(独)情報処理推進機構に認定された企業のことです。
以下に記載する企業は、2022年のDX銘柄として選定された東証上場企業です。
- 中外製薬株式会社(医薬品)
- 日本瓦斯株式会社(小売業)
- 清水建設株式会社(建設業)
- サントリー食品インターナショナル株式会社(食料品)
- 味の素株式会社(食料品)
- 旭化成株式会社(化学)
- 富士フイルムホールディングス株式会社(化学)
- ENEOSホールディングス株式会社(石油・石炭製品)
- 株式会社ブリヂストン(ゴム製品)
- AGC株式会社(ガラス・土石製品)
- 株式会社LIXIL(金属製品)
- 株式会社小松製作所(機械)
- 株式会社IHI(機械)
- 株式会社日立製作所(電気機器)
- 株式会社リコー(電気機器)
- 株式会社トプコン(精密機器)
- 凸版印刷株式会社(その他製品)
- 株式会社アシックス(その他製品)
- 株式会社日立物流(陸運業)
- SGホールディングス株式会社(陸運業)
- 株式会社商船三井(海運業)
- ANAホールディングス株式会社(空運業)
- KDDI株式会社(情報・通信業)
- ソフトバンク株式会社(情報・通信業)
- トラスコ中山株式会社(卸売業)
- 株式会社ふくおかフィナンシャルグループ(銀行業)
- 東海東京フィナンシャル・ホールディングス株式会社(証券、商品先物取引業)
- SBIインシュアランスグループ株式会社(保険業)
- 東京海上ホールディングス株式会社(保険業)
- 東京センチュリー株式会社(その他金融業)
- 株式会社GA technologies(不動産業)
- 三井不動産株式会社(不動産業)
- 応用地質株式会社(サービス業)
DX注目企業15社
DX注目企業とは、DX銘柄に選定されていない企業の中から、特に企業価値貢献部分において、注目されるべき取組を実施しているとして選定された企業です。
DX銘柄と同様、DX化の取り組みが国に認められた企業です。
- 株式会社ミライト・ホールディングス(建設業)
- キリンホールディングス株式会社(食料品)
- 株式会社ワコールホールディングス(繊維製品)
- 日立建機株式会社(機械)
- 株式会社荏原製作所(機械)
- 日本電気株式会社(電気機器)
- 横河電機株式会社(電気機器)
- 大日本印刷株式会社(その他製品)
- 日本郵船株式会社(海運業)
- アジア航測株式会社(空運業)
- BIPROGY株式会社(情報・通信業)
- 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
- アスクル株式会社(小売業)
- プレミアグループ株式会社(その他金融業)
- トランス・コスモス株式会社(サービス業)
DXの業界地図
マイナビのDXの業界地図に掲載されている企業もチェックしておきましょう。
売上や総資産額などに加え、業界のトピックを踏まえてマイナビ編集部が選定したDX企業です。
DX銘柄と併せてチェックしてみてください。
- 鹿島建設(建設・設備関連)
- ダイダン(建設・設備関連)
- アサヒグループホールディングス(食品)
- 日清食品ホールディングス(食品)
- 東レ(繊維)
- 富士フイルムホールディングス(化学)
- ユニ・チャーム(化学)
- 中外製薬(薬品)
- ENEOSホールディングス(石油)
- ブリヂストン(タイヤ・ゴム製品)
- AGC(ガラス・セラミック)
- JFEホールディングス(鉄鋼)
- ダイキン工業(機械)
- 小松製作所(機械)
- ヤマハ発動機(輸送用機器)
- 富士通(電子・電気・OA機器)
- コニカミノルタ(電子・電気・OA機器)
- トプコン(精密・医療機器)
- 大日本印刷(印刷)
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)(陸運)
- 東京ガス(電気・ガス・エネルギー)
- 日本瓦斯(電気・ガス・エネルギー)
- Zホールディングス(インターネット関連)
- ディー・エヌ・エー(インターネット関連)
- エヌ・ティ・ティ・データ(情報処理)
- 住友商事(総合商社)
- トラスコ中山(通販・ネット販売)
- Hamee(通販・ネット販売)
- りそなホールディングス(都銀)
- 大和証券グループ本社(証券)
- SOMPOホールディングス(生保・損保)
- 東京センチュリー(リース・レンタル)
- 三菱地所(不動産)
- GA technologies(不動産)
- セコム(専門・その他サービス)
さいごに
今回は就活生なら知っておきたいDXについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
記事の内容を簡単にまとめます。
- DXとは、デジタルトランスフォーメーションの略で、新たなデジタル技術を活用して新たなビジネス・モデルを創出・柔軟に改変すること。
- 経済産業省のレポートによれば、2025年までにDXが実現できないと、2030年までの間に最大12兆円/年(現在の約3倍)の経済損失が生じる可能性がある。
- DX化できない企業はこの先生き残れないとも言われている。
- 就活では企業研究の一環として志望企業や志望業界のDX化について理解しておく必要がある。
- DXへの取り組みは、その企業の将来性を測る材料の一つにもなる。
- 数あるDX企業の中でも、経済産業省等が認定しているDX銘柄は要チェック。
DXの重要性はご理解いただけましたでしょうか?
就活を進める上でもDXという観点から企業を見ることも大切ですよ。
最後までお読みいただきありがとうございました!