企業に再面接を依頼するのはマナー違反?

東京にどうしても行きたい企業があり、交通費と時間をかけて何度も選考に進み、最終選考まで進みましたが結果は不合格でした。
でもどうしても入社したいという気持ちが強く諦めきれません。
一度不合格の結果がでた企業に再度面接をしていただけないか連絡をすることはマナー違反でしょうか。
時間やお金をたくさんかけたこともありますが、どうしてもその企業で働きたいという思いが強く、ほかの企業に目を向けても前向きな気持ちになれず、諦めきれません。

「どうしても」って、どれくらい……?

質問文を読みました。
ただ、ちゃんと読めば読むほど、不可解なんです。
だってですね。
この約200字の文章の中には「どうしても行きたい」、「どうしても入社したい」、「どうしてもその企業で働きたい」って書いてあります。3回も「どうしても」があるんです。

ぼくが考える「どうしても!」って、たとえば「3年間は無給でいいから!」とか「人の倍、1日16時間働くので!」とか、「むしろお金払います!」みたいなイメージです。
ですが、(質問者)さんの質問は、「連絡するかどうか」なんです。
「どうしても」というほどに想いがあるなら、それが「どんな手段をとってでも、どんな苦労があろうとも」というほどだとしたら、「連絡してみる」は初期段階の選択肢として考えてみてはどうでしょう。

連絡、してみたらいいんじゃないでしょうか。
しちゃいませんか? しちゃいましょう♪
ちょっと状況は違いますが、「マナー違反かどうか」は、過去のQ&Aも読んでみてください。

前回の面接からの変化を整理しよう。

とはいえ、それとは別で、ちょっと質問です。
井上さんは今、下記の3点について話せる状態になっていますか。

「前回の面接で足りなかったもの」
「前回までと比べて、私はこう変わった」
「だから、こんな価値を生み出せる(はず!)」

この3つを聞かれたとして、しっかり自信をもって答えられる言葉があるのであれば、もう一度チャレンジをしてみるのも良いかもしれません。
すぐに連絡しちゃいましょう。

とはいえ、もしそうじゃなければ、ちょっと考える時間をとったほうが良さそうです。
質問文からは、なんとなく「もう一度受ければ受かるかもしれない」という願望のような感情があるように感じます。
その想いの強さは伝わってくるし、でもだからこそ「想い」で向き合おうとしちゃってるようにも見えるんです。

確率論に期待しすぎないことも大切。

就活って、宝くじではありません。
たとえば就活では、「あの会社の合格率は○%」とか「内定者の8割が学生時代に△△をしていた」とか、それこそ「大卒求人倍率は2倍近くで、売り手市場」なんて情報を目にします。
たとえば合格率が5%だとして、それは20回受けたら受かるということではないし、内定者の8割が留学経験者だったからといって、留学してたら8割の確率で受かるというわけでもありません。

企業は、価値を生み出す人がほしいだけです。
想いがあるに越したことはありませんが、想いがそこまで強くなくても、価値を生める人のほうが求められる可能性は高いはずです。
企業が井上さんを判断したのには、何かしらの意味があります。
それを自分なりに考えて、解釈して、それを克服して、成長した姿や言葉を見せられるようになって、「前回とはぜんぜん違う! ほしい!」と思わせられるようになったら、すぐに連絡しちゃいましょう。

「思い込み」が、視野を狭くしちゃうこともある。

あとは、歳上の人間としてちょっと偉そうに言えば、いまの「どうしても!」の想いは、そう「思い込んじゃっている」という可能性もあります。
「あれだけの時間と労力をかけたからこそ」、「最終選考まで進めたんだから」というのもあるかもしれません。
もっと広くみてみれば、他にもまだまだ行きたいと思える企業だって現れると思います。
いったん引いて客観的に見て、自分のやりたいことを考えながら動くことで、本当にお互いに幸せになれる環境が見つかりますように。

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ジョーカツスペシャルアドバイザー光城 悠人

光城 悠人

立命館大学卒業後、エン・ジャパン株式会社に新卒入社。企業の採用・教育・評価分野において、営業・ライター・クリエイティブディレクターとして7年間従事する中で、株式上場、新卒向けナビサイト[en]学生のための就職情報の立ち上げなどを経験。同社退職後、学生が新しい価値観に出合えるコミュニティの実現を目指し、2008年に京都で猿基地を開業。年間を通して学生とかかわる中で、新しい就活手法としての「就活ゲーム」を構築し、書籍やブログ、講演等でその普及に努めている。

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