【適性検査】CUBICの特徴と対策を解説!
2024年2月15日更新
はじめに
適性検査CUBIC(キュービック)は、企業が採用時の入社試験などで使う適性検査の一種です。「SPI」「玉手箱」「C-GAB」などは知っていても「CUBIC」はよくわからないという就活生も多いでしょう。
適性検査CUBICは大手企業が次々と導入していますが、他の適性検査よりも認知度が低いため就活生にとって対策しにくい適性検査といってもいいでしょう。
この記事では、適性検査CUBICの特徴や注意点などを解説していきます。「適性検査でCUBICを受けることになっているけれど、どのような対策をしたらいいのかわからない」という就学生の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
はじめに
1.適性検査CUBICの特徴とは
2.適性検査CUBICの内容とは
3.適性検査CUBICで企業が見ているポイントとは
4.就活生に必要なCUBIC適性検査の対策
おわりに
1.CUBIC適性検査とは
「CUBIC」とは、採用や部署配置のために実施される、適性検査の一種です。「基礎能力検査」と「性格検査」があります。公式サイトによると国内外の大手企業を中心に、約10,000社に導入されているそうです。
さまざまな適性検査がありますが、CUBICは検査時間が約20分と手軽なこと、そして自分を良く見せようとしていないか、嘘をついていないかなどを測る「信頼係数」があらわれることが最大の特徴です。
適性検査CUBICにより「採用に応募した人がどんな人物なのか」を客観的に評価できるというメリットがあります。採用を決めるための客観的な判断材料や面接時の補助資料にもなります。それでは、適性検査CUBICの特徴をみていきましょう。
特徴1「出題される範囲が広い」
CUBICの基礎能力検査では「言語」「数理」「図形」「論理」「英語」の5科目で23問出題されます。仕事をするうえで必要な能力を備えているかどうかを判定します。
英語以外は「基礎」「応用」「総合」の3パターンがあり、基礎だけを勉強していては対策は完ぺきではありません。また、科目ごとに偏りがあるよりは、全体的なバランスも問われます。
適性検査CUBICは、他の適性検査よりも出題範囲が非常に広く、総合的に点数が取れていることが望ましいとされています。
特徴2「問題数が多い」
CUBICの性格検査は、123問出題されます。検査時間は約20分で制限時間内に問題をクリアしなければなりません。
20分以内に123問に応えるためには、深く考えずにテンポよく答えていく必要があります。
特徴3「難易度は中高生レベル」
CUBICの基礎能力検査は、それほど難しいものではありません。中高生レベルで、基礎学力がしっかりしていれば解ける問題ばかりです。
出題範囲が広いため、対策がしにくいと感じるかもしれませんが、基礎的な学力を問われているので、苦手分野をもう一度見直してみましょう。
特徴4「Web形式とペーパー形式がある」
適性検査CUBICは、2つの受検形式があります。それぞれ特徴があるので、事前に把握しておくことが大切です。
Web形式では自宅でも受検できるため、受検のタイミングをコントロールすることができます。
画面上の設問番号をクリックすると、設問ページに飛びます。時間制限の中で効率的に回答するためには、得意分野から解くなどのテクニックが必要になります。画面操作を効率的に行うことも重要となるため、操作に慣れておくことも大切です。
ペーパー形式は、面接日と同時に行われることがほとんどです。場所は企業内、あるいは指定された場所になります。
ペーパー形式で注意しなくてはいけないのは、「抜き打ち」で実施するケースがあることです。
特徴5「信頼係数という指標がある」
適性検査CUBICには、信頼係数という指標があります。信頼係数とは、受検者が本当のことを答えているかどうかを数値化したものです。設問の答えに矛盾が生じると信頼係数が低くなってしまいます。
適性検査CUBICでは、似たような質問が何度も出てきます。一度回答した内容と矛盾しないように答えなければなりません。
希望する企業によい印象を持ってもらいたい気持ちは誰にでもあります。しかし、自分を良く見せようとすると、必ず矛盾が生まれます。適性検査CUBICでは、飾らない本来の自分をさらけ出すことが大切です。
2.適性検査CUBICの内容とは
適性検査CUBICの内容は、下記の2つの検査にわけられます。
- 基礎能力検査
- 性格検査
この2つの検査結果を総合的に見て、合否を判断します。どちらかがずば抜けて良い出来であっても、企業側から適正がないと判断されてしまい、合格には至りません。どちらもバランスよく問題を解く必要があるのです。
内容を知らずに検査を受けてしまうと、その結果、何も解けなかったということになりかねません。内容を理解してから検査に挑むとよいでしょう。
基礎能力検査|言語・数理・図形・論理・英語
基礎能力検査では「言語」「数理」「図形」「論理」「英語」の5分野が存在します。
さらに、英語以外の分野では「基礎」「応用」「総合」と3つの難易度に分かれており、企業によってどれが出題されるかは異なりますが、一般的に「基礎」を採用されることが多いようです。
ここで、それぞれの制限時間と出題範囲例についてまとめました。
分野 制限時間 出題範囲例
言語 4分〜10分 語句の意味・文章完成・内容把握 など
数理 15分〜40分 四則演算・単位の変換・文章問題 など
図形 5分〜15分 図形系列の把握・図形の分割、構成 など
論理 5分〜40分 単純なひらめき(推理力)・論理的な思考力・複雑な判断推理力 など
英語 10分〜15分 基礎的な英単語・熟語の理解力 など
性格検査|意欲・性格・価値観・社会性
この検査は「採用適性検査」とも言われています。性格検査と聞くと、基礎能力試験のおまけのように感じる人もいるかと思いますが、あなどってはいけません。
個人の特性や資質を「意欲」「性格」「価値観」「社会性」の面から診断し、具体化していく検査です。
特徴は、短時間・短設問で意図を読ませない問題形式にあります。
一般的な性格テストと比較してみましょう。
【一般的な設問例】
問題1: A 私は人見知りをよくする B 誰とでもすぐ仲良くなれる
問題2: 社交的なほうである ( はい・どちらでもない・いいえ )
【CUBICの設問例】
問題1:ちょっとしたことでも他と違うやり方を考える
選択肢:いいえ・少しそうだ・かなりそうだ・非常にそうだ
一般的な性格テストの場合、有利に働く答えがどちらになるのか予想できてしまうことが多いものです。一方、CUBICの場合、どの選択肢を選んでも、良し悪しがはっきりするわけではありません。
すべての質問の総合的な判断で、検査の結果が変わります。つまり、就活生の見えない深層心理を読み解くための検査というわけです。
3. 適性検査CUBICで企業が見ているポイントとは
企業は、求める人物かどうかを見極め、ミスマッチをできるだけ避けるため、適性検査を行います。企業の人事担当者は、どの点を評価して適性検査CUBICを採用したのかがわかれば、注視しているポイントもわかってきます。
【人柄】
適性検査CUBICの診断結果は、30もの因子を数値やグラフで表します。個人分析を行い受検者がどのような性格を持っているのか判断材料を示します。
適性検査CUBIC診断結果は、実に3ページにわたって詳細に書かれています。他にもどのようなことに興味を示すのか、どのようなことに意欲を示すのかといった診断結果も見ることができます。
【メンタル】
休職や早期離職などの原因に、メンタルの問題があります。企業としては、できるだけこのような状況を避けるため、前もってストレスの耐性度を把握しておきたいと考えます。
適性検査CUBICではストレス耐性のバージョンもあります。「対人」「目標」「繁忙」「高速」「総合」の5種類のストレスに対して耐性がどれくらいあるのかを数値化します。
【仕事の適正】
適性検査CUBICでは、職業に対する適性度も判定されます。たとえば「外勤」「内勤」、「組織型」「非組織型」、さらには職種領域に対する適正度合いも数値化することができます。
適性検査CUBICをすることで、受検者がどのような職種にマッチしているのか蛾把握できるため、ミスマッチを未然に防ぐ材料となります。
4.就活生に必要なCUBIC適性検査の対策
ここまで、CUBICの特徴について話してきましたが、具体的な対策方法としてどのようなことが考えられるでしょう。対策方法としては以下の5つが挙げられます。
①対策本をおこなう
②性格検査には素直に答える
③CUBIC以外のWebテストを受験する
④制限時間内に解けるよう反復練習をする
⑤苦手分野を克服しておく
①対策本でCUBIC適性検査の形式に慣れる
対策のしやすさでは、対策本を活用することです。実際のCUBIC適性検査の形式に触れることで、出題傾向なども見えてくるはずです。とくにCUBIC適性検査では、過去に出題された問題が繰り返される傾向があります。
しかし、残念なことに、CUBICを題材にした対策本は、数が非常に少ないのが現状です。SPIのようにたくさんあると思って書店にいくと、売ってないということが往々にしてあります。
CUBICに特化した対策本が欲しいという方は、ネットでの購入をおすすめします。
②性格検査には素直に答える
CUBIC適性検査の性格検査では、考え過ぎないことが重要です。深読みしてしまうと矛盾した回答をしてしまう可能性が高くなります。矛盾した回答が多くなればなるほど、信頼係数が低下してしまいます。
CUBIC適性検査の性格検査で正確な診断を出すためには、直観に頼って回答することが大切です。
③CUBIC以外のWebテストを受験する
CUBICの対策本は数少ないとお話しましたが、実はSPIなどの他の試験と似ている箇所が多く、他のWebテストを受験することも有効な対策といえるでしょう。
Web上での操作に慣れておけば、安心して検査を受けることができます。
少しでも不安要素を残さず、検査に集中できるように対策することが重要でしょう。
④制限時間内に解けるよう反復練習をする
CUBIC適性検査では、かなりタイトな制限時間が設けられています。正確な回答はもちろんですが、スピードを意識した対策も重要になります。そのためには、同じ問題を何度も反復練習をすることが大切です。
CUBIC適性検査では、出題範囲は広いものの出題傾向はある程度共通しています。同じ問題を何度も反復練習することで、問題に慣れることです。問題を見ただけで答えが頭に浮かぶくらいまで徹底的に練習し、瞬発力を鍛えましょう。
⑤苦手分野を克服しておく
CUBIC適性検査では「言語」「数理」「図形」「論理」「英語」があります。対策しなければならない科目が多いので、得意分野で点数を稼ぎたいという方も多いでしょう。
しかし、企業側の視点に立つと、仕事をするうえで必要な基礎能力を持っているかどうかの検査です。ある科目は突出していても、ある科目は全くダメという人と、まんべんなく得点を積み重ねている人では、企業はバランスの良い人を選びます。
苦手科目への対策に時間をかけ、全科目偏りのないバランスのとれた回答をすることで、合格に近づくことができるでしょう。
おわりに
就活のステップが進むにつれて「適性検査」が立ちはだかるケースがあるでしょう。一度苦手意識を持ってしまうと、なかなか高得点は望めません。
しっかりと対策を行って実力を十分発揮しましょう。
制限時間内は思っているよりも短く感じるかもしれません。焦らず、問題すべてに目を通し、わからないものは飛ばして次に進む勇気も大切です。
また、一般的に「能力検査の方が評価のウエイトが高い」「性格検査はおまけのようなもの」と考えられています。しかしCUBIC適性検査では、性格検査にも重きを置いて採用している企業が多くあるので注意が必要です。
適性検査はあくまでも選考方法の一ひとつです。
企業に気に入ってもらうためではなく、あなたにマッチした企業かどうかを判断するために必要な検査だと思って、前向きに受けてみてください。努力した先には、あなたにピッタリの就職先に出会えることでしょう。