
【徹底解説】就活で留年の理由を伝えるおすすめの方法
2022年2月11日更新
はじめに
「留年したことが就活に影響しないか不安」
「留年の理由を上手く伝えるにはどうしたらいいの」
皆さんはこういった悩みを持っていませんか。
留年と聞くと、一般的にマイナスのイメージを抱く人が多いことから、就活でも選考に悪影響が出ないか心配になりますよね。
留年をしていれば、ほぼ確実に面接ではその理由を聞かれるでしょう。
しかし結論から言うと、理由の伝え方次第で、留年はアドバンテージにもなり得ます。
留年したからといって必ずしもマイナスの評価になるわけではないんです。
当記事では、留年した理由を効果的に伝える方法を紹介します。
また、伝える際の注意点やNGポイントについても解説していくので、気になる方はぜひご覧ください。
当記事を読めば、留年による不安を払拭でき、面接における留年の質問に対して効果的に返答することができるようになるでしょう。
<目次>
1 就活で企業が留年の理由を聞くわけとは?
1-1 留年した理由を知りたいから
1-2 志望者の人柄を確かめたいから
2 留年した理由の作り方を解説
2-1 良い印象と不安な印象を与えそうなものを区別する
2-2 不安な印象を与えそうなものをポジティブに変換する
3 留年した理由を伝えるうえで意識したいポイントとは?
3-1 留年してしまった原因とそれを改善した結果について伝える
3-2 留年から得たことが今後何に活かせるのかを伝える
4 留年した理由のNGな伝え方とは?
4-1 自分の落ち度を認めない
4-2 嘘をつく
5 【まとめ】留年した理由は伝え方によってはアピールになる!
1.就活で企業が留年の理由を聞くわけとは?
留年は一般的に良いイメージを抱くことは少なく、就活の選考時に悪影響を及ぼさないかどうか非常に不安になると思います。
企業は実際のところ留年をどう考えているのでしょうか。
実は、企業は留年自体に対してはあまり悪い印象を持っていません。
留年と言っても、事情は様々あり、一概に悪いとは言えないからです。
しかし、留年の理由が気になるのは事実。面接ではほぼ確実に留年の理由を聞かれるでしょう。
そこで以下では企業が面接で留年した理由について聞くわけを紹介します。
それは以下の2点です。
・留年した理由を知りたいから
・志望者の人柄を確かめたいから
留年した理由に関して企業が聞きたい内容を把握していれば、無駄なことを言うことなく求められている内容だけを伝えることができるので、上記の2点をしっかり理解しておきましょう。
1-1.留年した理由を知りたいから
まず1つ目は、単純に留年した理由を知りたいからです。
留年する理由は病気、留学、単位の不足などいろいろありますが、企業は志望者がそのいずれに当てはまるのかを確かめるために質問をしています。
例えば、事故による怪我であれば入社後の勤務に支障がないかが不安になりますし、何かの病気を患っているのであれば将来的に自社で仕事を続けて行けるのかが不安になります。
企業は自社に貢献できる人材を求めているので、今後の勤務に影響が出ないかどうかを確認するのは当然のことと言えるでしょう。
1-2.志望者の人柄を確かめたいから
2つ目の理由は、留年した理由を聞くことで志望者の人柄を確かめたいからです。
留年した理由によっては志望者の人柄をある程度測ることができます。
例えば、何か納得できるだけの明確な理由があって留年したのであれば、周りに流されることなく、しっかり信念と計画性を持って物事に取り組める印象を受けます。
一方で、単に授業の欠席が多く、単位が足りなかったなどの理由であれば、不真面目で責任感のないイメージを抱きます。
留年した理由を知れば、志望者の性格や考え方などを含めた人柄がわかり、それは今後企業で活躍できるのかを示す、1つの指標でもあります。
人柄はその志望者を採用するかどうかの判断材料として非常に重要な要素であるため、企業は留年した理由を聞くことで、それを測っているのです。
2.留年した理由の作り方を解説
ここまで留年した理由を尋ねる企業の思惑を紹介してきました。
以下では皆さんの気になる留年した理由の効果的な伝え方について解説していきますが、効果的に伝えるには、方法以前に伝える内容を吟味しなければなりません。
例えば「自分が授業に出れなかった」ことを、留年した理由として説得力を持って説明しても、面接官からしたらただの言い訳にしか聞こえません。
そのため、まずは内容を精査する必要があります。
留年した理由の内容は以下の2つを意識して作りましょう。
・良い印象と不安な印象を与えそうなものを区別する
・不安な印象を与えそうなものをポジティブに変換する
留年は伝え方によってイメージが良くも悪くもなるので、上記の内容をよく理解して理由を伝えるようにしましょう。
2-1.良い印象と不安な印象を与えそうなものを区別する
留年した理由の内容を良くするために最初にするべきことは、良い印象のものと不安な印象のものに区別することです。
例えば、両者を区別してみると以下のようになります。
良い印象を与えそうな理由:留学をしていた、就活に納得がいかなかった
不安な印象を与えそうな理由:病気になった、遊んでいた、授業に出ていなかった |
良い印象のものは元々の理由がアドバンテージとなるのでそのまま面接で伝えても問題ありません。
しかし不安な印象を与えてしまいそうな理由は、そのまま伝えてしまうと当然印象は下がります。
そのため、伝えるには工夫が必要となります。
2-2.不安な印象を与えそうなものをポジティブに変換する
留年した理由が面接官に不安な印象を与えそうなものである場合は、ポジティブなことに言い換えをしましょう。
例えば、授業の欠席が多く単位が足りなくなってしまった場合は、以下のように何か違うことに熱心に取り組んでいたため、結果的に単位が不足してしまったといった形にしましょう。
授業の欠席が多い ↓ ~に打ち込んでいた |
授業の欠席だけに焦点を当てると不真面目というレッテルが貼られてしまうので、何かに意欲的になれる事実を示すことで、物事に向上心や熱意を持って取り組めることをアピールしましょう。
ただし、学生の本分はあくまで学業というのが一般的な見方であり、面接官の多くもそのような視点で留年の理由を質問しています。
そのため、学業以外の目的で留年してしまった以上、ある程度マイナスの印象を与えることは避けられません。
そのイメージを少しでもプラスにするには、学業を差し置いても何かに取り組んでいたという事実をしっかり説明することが重要なのです。
3.留年した理由を伝えるうえで意識したいポイントとは?
ここまで留年した理由の内容について見てきましたが、本章ではさらにそれを深掘りして効果的に伝えるために意識したいポイントを解説していきます。
留年した理由を伝えるうえで意識するべきポイントは以下の2つです。
・留年してしまった原因とそれを改善した結果について伝える
・留年から得たことが今後何に活かせるのかを伝える
それでは1つずつ見ていきましょう。
3-1.留年してしまった原因とそれを改善した結果について伝える
まず意識するべきなのは留年の原因とそれを改善した結果を明確に伝えることです。
例えば就活生にAさんとBさんがいて、留年の理由として以下のような理由を述べたとします。
A:「部活動にのめり込んだ結果、勉強時間が不足してしまい、 単位が足りなくて留年してしまいました」 |
B:「3年生までの期間で部活動にのめり込みすぎたことで卒業単位が不足し、 留年をしてしまいました。私は試験前に十分な勉強時間を確保できて いなかったことから、計画性のなさに原因があると考え、残りの期間は 改善点をあぶり出し、計画的に時間を活用することで学業と部活動を 両立することができました。」 |
これを聞くと、おそらく面接官は、
A:「計画性のない就活生」
B:「計画性のなさを克服した就活生」
といった印象を持つでしょう。
Aさんもしっかり卒業したということは、原因の改善がある程度はできたということです。
しかしAさんはそれについて述べていないので、面接官からは何も学んでいないと思われ、「計画性のない就活生」というイメージになってしまうのです。
したがって面接では必ず留年した原因、そしてそれを改善した結果について明確に伝えるようにしましょう。
3-2.留年から得たことが今後何に活かせるのかを伝える
2つ目のポイントは、留年から得たことが今後何に活かせるのかを伝えることです。
企業の選考では「留年=能力が低い」といった評価はされません。
仮に不真面目がたたって留年したとしても、その後に改善点を見つけ、解決することができれば社会人にとって必要な能力が備わっていると判断できるからです。
書類選考において留年という理由で不合格にされないのはこのためです。
重要なのは失敗をどう活かせるのかであり、企業はそこを重視しています。
例えば以下のように留年で得たこと、仕事で活かせることをアピールすると良いでしょう。
留年したことをきっかけに身についた「抱えている問題点をあぶり出す分析力、 それを改善するための問題解決能力」を〇において活かせると考えております。 |
計画性とリスク管理能力を活かし、決まった計画の中でも問題があれば 柔軟に対応することで、その都度臨機応変に仕事に取り組むことができます |
また、これらの能力を得るまでの過程について、エピソードを交えながら説明できれば、より説得力が増すでしょう。
4.留年した理由のNGな伝え方
ここまで留年した理由を効果的に伝えるための方法について見てきましたが、以下ではやってはならないNGな伝え方についても確認しておきましょう。
それは以下の2点です。
・自分の落ち度を認めない
・嘘をつく
ネガティブな留年の理由を、上記のように言ってしまうと、さらに印象を悪化させかねません。
以下の説明を参考にすることで、選考における自分の評価を下げないようにしましょう。
4-1.自分の落ち度を認めない
1つ目のNG例は自分の落ち度を認めない、つまり留年の原因を人のせいにすることです。
なぜNGなのかというと、ネガティブな留年する際、大体の場合は自分に落ち度があり、それを人のせいにすると、入社後も自分の失敗を他責する可能性があると思われてしまうからです。
NGな例としては、
「授業がつまらなかった」
「自分の受けたい授業がなかった」
「忙しくて授業に行く暇がなかった」
などが挙げられます。
どれも自分の周りの環境のせいにしていますが、ほとんどの場合は自分に意欲性や計画性がないことに原因があります。
実際に単位が足りなかった原因として多いのは、「授業が難しすぎた」などよりも、そもそも「大学に行っていない」「必要な授業を受講していない」といったことです。
それにも関わらず、留年は周りの環境に原因があると面接で言ってしまえば、「この就活生は自分の問題点も改善点も分析できていない」と思われるのは当然のことでしょう。
仮に何かに原因があったとしても、それも含めて自分の落ち度であると素直に認めた方が面接官からの印象は良くなるでしょう。
4-2.噓をつく
2つ目のNG例は、うそをつくことです。
留年の本当の理由を隠す目的でうそをつこうとする方もいるかもしれませんが、うそはおすすめできません。
というのも、留年の理由でうそをつく必要がそもそもなく、バレてしまうリスクもあるからです。
留年自体は選考において大した問題ではありません。
面接官が留年した理由を聞くのは、ケチをつけようなどという目的ではなく、志望者が留年によって得たものや企業に活かせることがないかを測るためです。
そのため、仮に遊びほうけていて学業が疎かになってしまったとしても、その失敗を自分で理解し、改善できるのであれば全く問題ないということです。
一方で自分を取り繕おうとして嘘をつくと、言動がちぐはぐしてしまい、嘘がバレてしまえば収拾がつかず、ほぼ確実に内定は獲得できなくなります。
したがって嘘を必死に考えるよりも、留年したことで自分が得たことについて考え、それを正直に打ち明ける方が、断然面接官による評価が上がり、選考を突破する可能性も高くなるでしょう。
5.【まとめ】留年した理由は伝え方によってはアピールになる!
当記事では、就活で留年について聞かれるわけと効果的な伝え方について解説してきました。
留年はネガティブなイメージがありますが、就活において留年自体が悪影響を与えることはありません。
むしろ留学や前向きな就職のやり直しであればアドバンテージともなります。
しかし、ネガティブな理由からの留年である場合は何も考えずにありのまま伝えてしまうと、場合によっては印象が悪くなるので注意が必要です。
仮に良くない留年の仕方をしても、そこから得たことや入社後に活かせることについて伝えることができれば十分なアピールとなり、内定を獲得することも可能となるでしょう。