
【これで解決!!】使い勝手のいい就活ノートの選び方・書き方
2022年1月7日更新
はじめに
リクナビ就活準備ガイドでは、63.3%の就活生が就活ノートを実際に作ったというデータが公開されています。
おおよそ3人に2人は就活ノートを作成しているので無視できない数値ですが、実際に作るとなると、
「就活ノートって、本当に必要なの?」
「ノートはどんなものを選べばいいの?」
「就活ノートの作り方を知りたい!!」
という疑問が湧いてくると思います。
本記事では就活ノートの必要性や作り方、どのようなノートを選べばいいのかを具体的に解説していきます。
この記事を読み終えたあとは、自分にピッタリの最強就活ノートが完成しますので最後までジックリお読みください。
1.就活ノートって本当に必要なの?
就活ノートと聞いて
「ノートを作るのは面倒」
「大事なことは覚えておくから大丈夫」
と考える就活生も多いでしょう。
しかし、自分の記憶力のみに頼るのは危険です。
なぜなら、エビングハウスの忘却曲線で人が何かを学んだとき、
学んだ内容を
1時間後に56%
1日後に67%
31日後には79%
忘れているという実態が明らかになっているからです。
特に近年は情報量が等比級数的に増えていますので、脳の処理能力(キャパ)が追い付かず記憶を定着させること自体が難しくなってきています。
脳のキャパは一定なので、1つの情報をキープするためには他の情報を放出しないとすぐにキャパ・オーバーになります。
したがって、「忘れないために書く」がメモの効用でしたが、現代では「忘れるために書く」が理にかなった考え方だと思います。
そういう意味で就活ノートは日々入ってくる大量の就活情報を一旦忘れてもいいように1か所に集積できるので十分に必要性があると言えますね。
「そうしたら、就活ノートを作るメリットって何なの?」といった疑問が次に湧いてくると思うので、次のチャプターで解説します。
2.就活ノートを作るメリット3つ
就活ノートをつくるメリットは大きく3つあります。
1.自分の考えを整理できる
2.企業分析に役立つ
3.選考スケジュールを一元管理できる
1つずつ深掘り解説します。
2-1.自分の考えを整理できる
「自分の考えを整理できる」ことが就活ノートの最大のメリットです。
たとえば、「入社する企業を決める上で福利厚生が絶対条件」と考えていた就活生がいたとします。
ところが、ある会社の社長の話を聞いて「やはり使命感をもって仕事に携わらないとやりがいがない」とか、「給料が多少安くても自分の得意が発揮できる分野で仕事がしたい」など、従来の考え方とズレが生じる場合があります。
このケースのように就活ノートにメモしておくと、自分の企業選びの優先順位は「福利厚生のよしあし」ではなく、「やりがい」であったことに気づくはずです。
自分の所感をその場ですぐに言語化していくことにより、最後は1本の線となってあなたの真意が確信に変わるようになります。
紙面に書き込まずに脳内で考えるだけだと論点が曖昧になり思考がまとまりませんので、まずは書いて出すことが大切です。
OB訪問や企業説明会、面接などで自分の感じたことや反省点などを書くことにより、自分の思考を目で見て整理できることこそが就活ノートの最大の利点だと言えます。
2-2.企業分析に役立つ
企業理念や会社の規模、売上などデジタルで入手できる情報はもちろん、他では入手できない生の情報を記録できることもメリットの1つです。
加えて、就活ノートを企業毎に区分して情報管理しておくと他社との比較も容易になります。
企業説明会などで魅力に感じた点や担当者の印象に残った言葉などを就活ノートにメモしておくことで、志望動機や入社先を考える際にかなり有益な判断ができるようになります。
2-3.選考スケジュールを一元管理できる
就活が始まると、複数の会社から企業説明会や面接など色んなイベントが同時並行で進んでいきます。
その時に別々にスケジュール管理するとダブルブッキングが生じたり、締め切り期限を過ぎてしまうなど大失態を招くケースがあります。
それを回避するためにもスケジュールは一元管理しておいて下さい。
なかにはスケジュール帳を別にもって管理する就活生もいますが、1冊ですべてが把握できる就活ノートのほうが圧倒的に便利です。
スケジュール管理は社会人の必須スキルです。
その前段として1冊でスケジュールを一元管理できる就活ノートは必要不可欠と言えます。
3.就活ノートはどんなものを選んだらいいの?
「よ~し、就活ノートを作るぞ!でも、どんなノートを使えばいいの?」という疑問が次に出てくると思います。
もちろん、あなたに合うツールを選ぶのがベストですが、おススメする就活ノートは「ルーズリーフノート」です。
ルーズリーフノートであれば、見た目も失礼がなく、情報の出し入れが自由で自分が使い勝手がいいようにカスタマイズできます。
またルーズリーフノートであれば会社説明会や集団面接会などのイベントで入手した名詞を貼り付けるページの差し込みが可能です。
ここでは就活ノートに使えるツールのメリット・デメリットを紹介します。
種類 | メリット | デメリット |
ルーズリーフ | 必要なルーズリーフだけ持ち運べるのでハンドリングがいい。 | ルーズリーフはカジュアル過ぎて抵抗がある企業もある。 |
ルーズリーフノート | ページの追加や入れ替えが自由自在で、見た目もいいので今回おすすしています。 | ― |
リングノート | 片面のページ側を折って使えるので、説明会やOB・OG訪問でほかのページを社員に見られる心配がない。 | ページの追加ができないので、後から情報を追加しにくい。 |
手帳 | 月・週単位でスケジュールが書き込める。 | 就活に特化した手帳でないので、書き込むスペースが狭かったり使い勝手が悪い。 |
市販の就活ノート | 書く項目がテンプレート化されていて、自分で考える必要がないので始めやすい。 | 書く項目があらかじめ決まっているので、不要な情報欄もあったりして、自由度に制限がある。 |
アプリ | アプリによっては検索機能やTo Doリスト、リマインド機能などもあるので管理が簡単 | スマホを使ってメモをすると、採用担当者に「遊んでいる」と誤解される恐れがある。 |
タブレット | クラウド上に保管しておけばタブレットがなくても確認できる。また、タブレットを仕事で使っている会社だと受けがいい。 | ビジネスシーンでタブレットを使ってない企業だと違和感がある。 |
4.就活ノートって、どんなことを書くの?
ついにあなたがお気に入りの就活ノートが手に入りました。
ノートを前にして
「でも、いったい何を書いたらいいだろう?」
とたたずむ場面もあると思います。
就活ノートの基本項目は大きく5つですが、さらに情報が必要な場合は自分にあった形でカスタマイズして下さい。
ここでは下記の基本5項目の記載内容について解説します。
①自己分析
➁業界分析
③企業分析
➃就活イベント・選考スケジュール
➄選考結果・所感
4-1.自己分析
まず1つ目は自己分析です。
これまでの経験や自分の長所・短所といった自己分析結果を就活ノートに書き出すことで、エントリーシートを書く時の参考になったり、面接前の時間を使って自己PRや志望動機、企業選びの軸を確認できます。
具体的には下記のような内容をまとめておくといいです。
・企業選びの軸
・自分の長所・短所
・学生時代に力を入れたこと
・趣味・特技
・他己分析の結果
たまに自己分析を頭のなかだけで行おうとする就活生を散見しますが絶対におすすめしません。
メモを取りながら深く思考しないとクオリティの高い自己分析ができないからです。
本気で就活を成功させたいなら、ジックリ時間をかけて自己分析に取り組みましょう。
4-2.業界分析
2つ目は業界分析です。
業界ごとに情報を整理しておけば、予備知識をもって会社説明会などに参加できますので説明の理解やインプットが格段に向上します。
具体的には下記のような情報を整理しておきましょう。
・市場規模
・事業内容・ビジネスモデル
・仕事内容
・メリット・デメリット
・安定性・将来性
・業界内のトップ企業
・関連業界・業種
業界研究が不足していると、自分と相性が悪い業界に自ら志望して墓穴を掘ってしまう危険性があります。
新卒入社した会社から転職することもできますが、可能であれば最初から自分に合った業界で働きたいですよね。
早期退職をしないためにも、業界研究・業界選びは慎重に行いましょう。
4-3.企業分析
3つ目は企業分析です。
企業ごとに情報を整理しておけば、受ける企業の強みや弱み、業界におけるポジション、事業に関する考え方などをリサーチした上で就活イベントや選考に臨めます。
単なるデジタル情報だけでなく、OB訪問や会社説明会でしか知り得ない情報やその場で自分が感じたことや気付き、疑問点、魅力などをメモしておくことがコツです。
内定承諾など大事な場面で決断するときに必ずあなたの一助になります。
最低限おさえておきたい内容は下記のとおりです。
・経営理念
・事業内容
・過去の業績
・競合他社との違い
・企業研究をおこなう中で生じた疑問点
・魅力的に感じた要素
・選考情報
深く企業研究したタイミングでしか抱かない感想もあるので、メモに残しておけばのちに役立てられます。
4-4.就活イベント・選考スケジュール
4つ目は就活イベントや選考スケジュールです。
就活ノートのメリットでもお伝えしたように1冊のノートにスケジュールをまとめられますので、同時並行に進行する複数社の選考日程を時系列で一元管理でき、抜け漏れ防止に役立ちます。
就活ノートに書くべき具体的な日程は下記のとおりです。
・インターンシップの日程
・会社説明会の日程
・エントリーシートの締切日・提出日
・適性検査の日程
・面接の日程
スケジュール管理は社会人の必須スキルなのでスケジュール管理が甘いと、社会人としての基礎マナーがないといった心証を害する場合もあります。
基礎的な部分でのマイナス評価を防ぐためにもスケジュール管理は徹底しましょう。
4-5.選考結果・所感
最後は選考結果・所感です。
もしかしたら1番レバレッジが効く項目かもしれません。
選考結果や説明会で印象に残った言葉、気づき、感じたことをメモしておくだけで、後々振り返ったときに修正点を把握できます。
特に面接前にチェックしておくと効果絶大です。
以下のようなことをメモしておきましょう。
・インターンシップでおこなったこと
・OB・OG訪問で感じたこと
・面接で聞かれた質問・回答内容
・面接でうまくいかなかったこと
・面接を通して企業に抱いた感想
選考情報をメモしておかないと、採用・不採用となった原因を追認できません。
原因がわからなければ、またゼロの状態から選考に臨むこととなり内定獲得の可能性が狭められます。
就活のすべての経験を自分の糧にするためにも、何らかの選考に参加したら欠かさず記録を残しましょう。
5.就活ノートQ&A
就活ノートに関する頻出の質問をQ&A形式で回答します。
A1:就活ノートを複数冊もってはいけない?
Q1:情報をすぐに確認できるように就活ノートは1冊で管理しましょう。
就活ノートが何冊もあると持ち運びが不便ですし、情報を整理しづらくなる挙句に情報を探すのにも手間と時間がかかります。
項目ごとにノートを分けている就活生を見かけますが、労多くして功なしです。
1冊のノートを項目分けしたほうが実効性が高いです。
Q2:就活ノートはどんなサイズを選んだらいいの?
A2:就活ノートは持ち運びしやすいA5・A6サイズがおすすめです。
A5はA4の半分のサイズ、A6は文庫本サイズです。
就活中は立ったままメモする場合もあるので、持ちやすいサイズを選んでください。
実際にA5・A6サイズを手に取って比較してみると良いでしょう。
ただし、字を書くスペースが小さくて書きにくい人はA4サイズでも問題ありませんので、自分が快適に使用できるサイズを選べばいいです。
Q3:就活ノートの作成はいつから始めたらいいの?
A3:開始時期は3年生の夏を基準にして下さい。
「就活ノートって、いつから作ればいいんですか?」とよく聞かれますが、インターンシップやOB訪問など、就活イベントの開始前までには準備しておいて下さい。
就活ノートの効用から考えても、スケジュール管理や各種情報を入手する必要性が生じた時期だと考えておけば問題ありません。
まとめ
本記事では就活ノートの選び方や書き方について解説してきました。
ときどき「キレイにノート作りができた」と就活ノートづくりが目的化している就活生を見かけます。
しかし、就活ノートはあくまでも手段であり、本来の目的はその中に記載されている情報を駆使して、最適な会社選びや人事に刺さる自己PR作成につなげることです。
加えて、メモの効用は「忘れないために書くのではなく、忘れるために書く」でした。
脳に空き容量をつくり、あらたな情報をインプットするために就活ノートをぜひ活用してみてください。
本記事があなたの就活に役立てば幸甚です。