【企業分析】サントリーの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2025年10月30日更新
はじめに
株式会社サントリーホールディングスは大阪府大阪市と東京都港区に本社を置く総合飲料企業・持株会社に属する企業です。
1899年創業の歴史ある企業で、ウイスキー、ビール、清涼飲料水など幅広い商品ポートフォリオを持ち、国内外で事業を展開しています。
今回はそんなサントリーの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では株式会社サントリーへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。
ぜひ最後までご覧ください。
- サントリーの仕事内容が気になる
- サントリーの就職難易度を知りたい
- サントリーの選考対策として何をすれば良いかわからない
サントリー以外の企業研究についても、同様の観点から分析を行うことで、より効果的な就職活動が可能になります。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、サントリーの就職難易度は、非常に高い難易度と考えています。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、入社難易度61.8(44位)と高難易度といえるでしょう。
また、選考倍率も380~760倍とされており、十分な対策が必要です。
選考対策として、独特なものが「やってみなはれ」精神への理解と「玉手箱」での適性検査になります。
特に企業理念に関しては他の企業でメジャーなものとは異なる独自性があるので、事前準備を進めたうえで選考に参加するようにしましょう。
また職種としては、営業・マーケティング・技術・生産・コーポレート系など多岐にわたり、業務内容としては主に各事業部での専門業務に従事することになります。
商材は配属される事業部によって異なりますが、飲料・酒類の取り扱いがメインになります。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
株式会社サントリーについて

会社概要
株式会社サントリーホールディングスは、総合飲料事業を主な事業内容としている企業です。
サントリーグループは、1899年創業から120年以上の歴史を持ち、「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の生命(いのち)の輝き』をめざす」という企業理念のもと事業を展開しています。
グループ全体では約265社の企業を統括し、「Growing for Good」「やってみなはれ」「利益三分主義」という価値観を重視する「挑戦と創造」を目指しています。
サントリーのビジネスモデルは、飲料・食品事業と酒類事業を両輪とし、国内市場での強固な地位を基盤として、グローバル市場への積極的な展開を図っています。
これらの事業は、顧客の多様なニーズに応えるための統合的戦略の一環として展開されており、国内外における競争力を高めています。
さらに、サントリーは海外市場にも積極的に進出しており、特に米国・欧州・アジアに注力しています。
2014年のBeam Inc.買収により世界的なスピリッツ企業となり、グローバル市場での事業拡大を目指しています。
各事業別の売上規模
株式会社サントリーの2024年度の連結売上収益は約3兆4,179億円(酒税含む)で、酒税控除後は約3兆797億円でした。
この売上は飲料・食品事業、酒類事業、その他事業からの収益によって構成されています。
それぞれの事業分野での売上高は以下の通りです。
- 飲料・食品事業:約1兆6,887億円(構成比約55%)
- 酒類事業:約1兆3,929億円(構成比約41%、酒税含む)
- その他事業:約3,363億円(構成比約4%)
2024年度は飲料・食品事業が前年から+6.6%増、酒類事業が+1.1%、その他事業が+4.1%と全セグメントで成長を実現しました。
各事業セグメントの解説
株式会社サントリーの主な事業セグメントは以下の通りです。
| 事業部門 | 活動内容 |
|---|---|
| 飲料・食品事業 | BOSS缶コーヒー、伊右衛門緑茶、天然水シリーズなどの製造・販売。国内外での清涼飲料事業展開。海外ではペプシコーラ製品販売JVや欧州・豪州でのブランド獲得。 |
| 酒類事業 | 山崎・響・白州などの日本製プレミアムウイスキー、ジムビーム・メーカーズマークなどの世界的スピリッツブランドの製造・販売。RTD(缶チューハイ)市場で世界第2位。 |
| その他事業 | 健康食品事業、アイスクリーム事業、外食事業、花き事業など多角的な事業展開。 |
普段イメージする飲料メーカーとしてのサントリーとは違い健康食品や外食事業など幅広く事業を展開していました。
また飲料・食品事業や酒類事業などのメイン事業セグメントは、サントリーの多角的な事業戦略と市場への適応能力を示しており、国内市場から海外市場への進出に至るまで、幅広い分野にわたる事業を展開しています。
以下参照ページを紹介するのでぜひ確認してみてください。
サントリーで働いている社員は?
平均勤続年数は?
サントリーの平均勤続年数は19.6年(持株会社)、グループ平均約17.6年です。
総合飲料業界の平均勤続年数と比較すると、業界平均よりも長期にわたって働く社員が多い職場といえるでしょう。
平均年収は?
2023年度のサントリーホールディングスの平均年収は、1,222万円でした。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、全国平均よりもかなり高い水準となっています。
また、同じ「飲料・食品業」の上場企業平均年収と比較しても高水準です。
平均残業時間は?
サントリーの従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり約19時間でした。
一般的な企業の平均残業時間と比較すると、適正な範囲内の残業時間といえます。
平均ボーナス額は?
インターネット上の情報だけでは詳細は分かりませんでした。
しかし、サントリーの平均年収から、サントリーの平均ボーナス額は相当程度と推測できます。
理由は、国税庁の民間給与実態統計調査によると、平均給与に占める賞与額の割合が一定程度あるからです。
あくまで参考程度にしておいてください。
どんな文化なの?
サントリーは、創業者の精神「やってみなはれ」を掲げています。
飲料・酒類の製造・販売を主軸に据えつつも、営業・マーケティングから技術・生産、本部でのサポート業務に至るまで、多岐にわたるキャリアパスを実現できます。
サントリーは、個人の成長を会社の発展と捉え、自らの手で仕事を創造し、成長の機会を無限に広げることを奨励しています。
ここでは、自分自身が主役となり、限界なく成長を遂げることができる環境が整っているので、主体的に仕事を進めたい人には向いています。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい飲料業界の中でのサントリーの立ち位置をご紹介します。
売上高を参照し他社と比較してみても、サントリーはトップクラスの企業だということがわかります。
理由として以下の要因があると考えています。
- プレミアム商品戦略
- グローバル展開の成功
- 多角的な事業ポートフォリオ
プレミアム商品戦略
サントリーは飲料・酒類ともに高付加価値商品に注力しており、特にウイスキーブランド「山崎」「響」「白州」などは世界的に高い評価を得ています。
これにより、価格競争に巻き込まれることなく、安定した収益を確保しています。
グローバル展開の成功
サントリーは2014年のBeam Inc.買収により、世界的なスピリッツ企業としての地位を確立しました。
これにより、新しい市場への進出や既存事業の拡大を図り、売上の増加に寄与しています。
多角的な事業ポートフォリオ
サントリーは飲料・酒類に限定せず、健康食品、外食、花きなど多様なビジネスモデルを展開しています。
これにより、市場の変化に柔軟に対応し、リスク分散を実現しています。
以上の要素によりサントリーは飲料業界の中でもトップクラスの売上高を生み出していると考えられます。
参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
| 会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
|---|---|---|---|---|
| サントリー | 約3兆4,179億円 | 1,222万円 | 61.8 | やってみなはれ精神 |
| アサヒグループ | 約2兆2,000億円 | 約750万円 | 58 | 挑戦を重視する社風 |
| キリン | 約1兆9,000億円 | 約800万円 | 57 | 多様性を大切にする社風 |
| サッポロ | 約5,500億円 | 約700万円 | 55 | チームワーク重視の社風 |
サントリーの新卒募集要項について
以下にサントリーの新卒募集要項についてまとめました。
平均年収が1,000万円を超えている点や、福利厚生がかなり整っている点は非常に魅力的です。
また研修制度も新人に対するオンボーディングは勿論のこと、年次毎や役職毎に設けられたカリキュラムがあり、かなり充実していると言えます。
転勤については、グローバル企業のため国内外での転勤の可能性があります。
ただし配属先や職種によって異なるので、気になる方は面接や説明会などの際に確認をしましょう。
| 各項目 | 詳細 |
|---|---|
| 職種 | 営業・マーケティング系、技術・生産系、コーポレート系など |
| 給与(2024年4月入社 初任給実績) |
|
| 賞与 | 年2回(7月、12月)業績・評価に応じて支給 |
| 研修制度 | 新入社員研修(4月〜6月)、新入社員フォロー研修、リーダー候補者研修、管理者養成研修など、マネージャー研修、海外流通視察 |
| 福利厚生 | 各種保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)、従業員持株会制度、慶事見舞金各種支給、産休育休制度、学業支援金制度(子供の学業費支援)、その他 |
求める人材

株式会社サントリーでは求める人材として下記のものを公表しています。グループ会社の一部であるため、他のグループ会社でも共通になっている可能性が高いです。
- 挑戦・創造にワクワクする人材
- 新たな価値創出を楽しむ志向
- 「やってみなはれ」精神を体現できる人材
- グローバル志向
- チームワークとリーダーシップ
挑戦・創造にワクワクする人材
新しいことに積極的に取り組み、創造的なアイデアを生み出すことに喜びを感じる人材を求めています。
新たな価値創出を楽しむ志向
既存の枠にとらわれず、新しい価値を創造することに意欲的な人材を重視しています。
「やってみなはれ」精神を体現できる人材
サントリーの企業文化の核である「やってみなはれ」精神を理解し、実践できる人材が求められています。
グローバル志向
世界市場での事業展開を進めるサントリーにおいて、グローバルな視点を持つ人材は重要です。
チームワークとリーダーシップ
組織として成果を上げるために、協調性とリーダーシップの両方を発揮できる人材が評価されます。
以上の要素はサントリーの採用メッセージの『「やってみなはれ」精神で挑むあなたと働きたい』につながっていきます。
エントリーシートや面接中にこれらの意識を持っている人材かどうかを見られるので、ぜひ意識して選考に臨むといいでしょう。
新卒採用のフロー
サントリーの選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
面接では志望動機などのスタンダードな質問の他、人柄をチェックする質問も多いのが特徴です。
選考対策として、入社意欲や将来のプランが明確であるかどうかが重視されます。
今後のキャリアを形成していく上で必須事項なので、明確にしておきましょう。
①新卒エントリー
サントリー公式サイトの新卒エントリーボタンより必要事項を入力し登録を行います。
エントリーシートでは志望動機や自己PR、長所と短所などの一般的な質問について回答し、Web上で入力し送信して終了です。
②WEB適性検査
サントリーでは主に「玉手箱」が実施されます。
玉手箱は言語理解、非言語理解、英語、性格診断で構成されており、他社でよく使われるSPIとは出題形式が異なるため、専用の対策が必要です。
③一次面接
サントリーでは一人ひとりを深く知るため、最初の面接から学生1:社員1で実施されます。
面接では自己紹介や志望理由、飲料業界を選んだ理由などが聞かれますので、自分の答えを見つけておきましょう。
一次面接は30分程度オンラインで行われます。
和やかな雰囲気の中、キャリアプランやエントリーシートに記載した事項とその他についての回答が求められます。
以下に口コミで確認できた質問事項を紹介します。
- サントリーの商品についてどう思うか
- 他人に自分のことをどういわれるか
- 自分を何色に例えますか?
- 10年後何になりたいですか?
④複数回面接(2次面接)
サントリーでは、新卒社員にとって「成長できる場になり得るのか」を最も重要視して面接を実施します。
個々に合わせて選考を行うため、回数はその方によって異なります。
最終面接は、学生1人と人事部長の面接官1人で40分程度オンラインで行われます。自己PRなどの一般的な質問の他に、入社に対する理由や熱意について深く確認がされます。
以下に口コミにあった質問事項を紹介します。
- 志望動機
- 他社の選考状況
- 志望度はどのくらいか
- サントリーの商品を飲んだことはあるか。また改善点があれば提案
- 困難な状況での対処方法
- ガクチカ
- 入社後にどんな風に貢献できるか
- なぜこの業界、この会社なのか
最終になるにつれて質問が深掘りされたり、実務に適性があるのかを確かめるような質問が多くなされていることが分かります。
自分が実際に現場で働いている姿を想定したり、実際に商品を体験するなどしてイメージを付けられるようにしましょう。
⑤内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
採用大学
サントリーの採用大学の実績を以下に掲載しますが、最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されており、いわゆる学歴フィルターの程度は限定的と考えます。
| 【大学院】 大阪大学、京都大学、慶應義塾大学、筑波大学、東京大学 【大学】 青山学院大学、大阪大学、大阪市立大学、九州大学、京都大学、慶應義塾大学、東京工業大学、東京理科大学、立命館大学、早稲田大学、学習院女子大学、京都大学、杏林大学、岐阜経済大学、国立音楽大学、群馬大学、慶應義塾大学、恵泉女学園大学、高知大学、北海道大学、松山大学、武蔵野大学 |
上記には偏差値が高い大学も採用大学にありますが、サントリーは多様な学生層からの就活生を積極的に採用しています。
よって学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。
しっかりとエントリーシートや面接対策をして、内定を獲得できるようにしましょう。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、サントリーの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は非常に高いといえるでしょう。その理由として以下の3点が挙げられます。
- 高い人気と競争倍率(380~760倍)
- 高い年収水準(平均1,222万円)
- ブランド力と企業規模
よって、頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」など基本的な事項をしっかりと対策をしていれば、十分に内定を獲得できる可能性があります。
しっかりと対策を行い内定を獲得してください!
さいごに
サントリーは、飲料業界および酒類業界に属する企業で、総合飲料事業の製造・販売を主事業としており、「やってみなはれ」精神や「挑戦と創造」を目指しています。
サントリーは飲料業界の中でもレベルが高い企業なので、企業研究を行っているか否かで就活での結果は変わってきます。
しかし学歴重視をする企業ではないので、全員に等しくチャンスがあります。対策をしっかり行って選考に臨んでください。
ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。




