
【徹底解説】面接で聞かれる座右の銘の答えかた
2020年12月19日更新
はじめに
面接では、あなたの個性や特徴を知るために様々な質問が投げかけられますが、その中のひとつに「あなたの座右の銘を教えてください。」という質問があります。
いきなり座右の銘について聞かれて戸惑った経験のある就活生も多いのではないでしょうか?
しっかりと準備をしていなければ、この質問に対して的確に回答することはできません。
そこで今回の記事では、面接で座右の銘を聞く意図や解答のポイントについて解説していきます。
「座右の銘の答えかたわからないな」という方は是非、最後までご一読ください。
1.そもそも「座右の銘」とは?
「そもそも座右の銘って何だっけ?」
そんな疑問を抱いた方もいるのではないでしょうか?
「座右の銘」の座右は座ったときのかたわらなど身近な場所、銘は大事なことを心に刻み込むというような意味です。
つまり、「座右の銘」とは常に自分の心にとどめておき、戒めや励ましとする言葉のことです。
具体的には、四字熟語やことわざ、偉人の言葉などのことです。
基本的には、誰が言ったどのような言葉でもかまいません。
2.面接で座右の銘を質問する意図
では、面接官は何のために就活生に座右の銘を質問するのでしょうか?
大きく分けて、2つのポイントを見るためです。
それぞれについて解説していきます。
2-1.価値観を知りたい
質問意図の1つ目は、就活生の価値観を知るためです。
座右の銘は人生において大切にしている言葉であり、その人の考え方や個性を色濃く表す言葉でもあります。
例えば、「一期一会」が座右の銘であれば、人との出会いやつながりを大事にするような印象を持ちます。
「七転び八起き」が座右の銘であれば、失敗しても立ち上がっていくようなガッツがあるというような印象を持ちます。
このようにその言葉の意味を考えることにより、その人の価値観が見えてくるのです。
面接の限られた時間で就活生の価値観を知るには最適な質問であるのです。
2-2.行動基準について知りたい
質問意図の2つ目は、就活生の行動基準について知るためです。
人生で大切にしている言葉ですので、考え方でなく行動も座右の銘に基づいたものになっているはずです。
例えば、困難に直面した時に人の力を借りるのか、慎重に調べて行動を起こすのか、とにかくやってみるのか、人によってそれぞれです。
そして、それはあなたの働きかたをイメージするのに役立ちます。
座右の銘を聞くことにより、これらを判断してあなたが会社で活躍できるかどうかを判断しているのです。
3.座右の銘を選ぶ時のポイント
ひとくちに座右の銘といっても、どのようなものを選べば良いのかわからない、という就活生も多いのではないでしょうか?
ここからは、実際にどのような言葉を選べば良いのか、3つのポイントに分けて解説します。
3-1.エピソードと結びつくものを選ぶ
選び方のポイントの1つ目は、自分自身のエピソードと関連して話せるものを選ぶということです。
座右の銘を聞くことで、あなた自身の価値観や行動基準を知ることが面接官の目的です。
どんなに立派な言葉を座右の銘にしていたとしても、それを実践している具体的なエピソードがなければ、面接官には納得してもらえず、印象に残りにくくなります。
言葉を単体で伝えるのではなく具体的なエピソードを交えて話すことで、よりあなたのことが伝わりやすくなり、面接官の印象に残りやすくなります。
3-2.意味をしっかりと理解しているものを選ぶ
選び方のポイントの2つ目は、意味をしっかりと理解しているものを選ぶということです。
四字熟語やことわざの中には、言葉のイメージと実際の意味にずれがある場合があります。
例えば「情けは人の為ならず」ということわざですが、本来の意味は「人に親切にしていると、相手のためだけでなく、やがて良い報いとなって自分に戻ってくる」というような意味です。
これを、「人を甘やかすのは、相手のためにならない」というように誤った解釈をすることがあります。
このようなことは避けましょう、ということです。
しっかりと辞書などで意味を調べて、自分が伝えたい内容にマッチしているのかを見極めるようにしましょう。
3-3.企業との関連性も考慮する
選び方のポイントの3つ目は、企業との関連性も考慮するということです。
これは自分の本音を曲げてまで、そうしなければならないというものではありません。
しかし、面接は「企業と就活生の価値観がマッチしているか」という点が大きな判断材料になります。
ですので、応募先の企業の文化や風土を考慮することも重要です。
例えば、チームワークを重視する企業に、個人の力が尊重されるような意味の座右の銘を伝えると、あまり良い印象は持たれません。
事前にしっかりと企業研究を行い、どのような価値観・人柄の人材が求められているのかを把握するようにしましょう。
4.面接で使える座右の銘
さて、面接で使える座右の銘を選ぶポイントについて解説してきましたが、実際にどの言葉を選べば良いか迷っているのではないでしょうか?
ここではカテゴリー別に、実際に面接で使用できる座右の銘を紹介していきます。
※ここで紹介する例はほんの一部です。この中から選ばなければいけない、という訳ではありませんので、参考としてご覧ください。
4-1.有名人の言葉3選
歴史的に大きな功績を残した偉人やスポーツ選手の言葉を座右の銘とする人は多いです。
◎為せば成る、為さねば成らぬ何事も(上杉鷹山)
意味:どんなことでも強い意志を持って取り組めば必ず成就するということ。
◎生きることは呼吸することではない。行動することだ。(ルソー)
意味:何かしらの目的を持って、日々行動するべきだということ。
◎天才とは努力する凡才のことである(アインシュタイン)
意味:生まれつきなんでもできる人が存在するのではなく、努力することで結果が生まれ、
それを継続できる人を天才と呼ぶということ。
4-2.四字熟語3選
◎臥薪嘗胆
意味:将来の成功を期待して、苦労に耐えること。
◎一期一会
意味:出会いを一生に一度だけの機械と捉え、それを大切にすること。
◎粉骨砕身
意味:力の限り努力すること。また、骨身を惜しまず一生懸命に働くこと。
4-3.ことわざ3選
◎千里の道も一歩から
意味:どんなに大きな事でも、手近なところから着実に努力を重ねれば成功するということ。
◎初心忘るべからず
意味:何事においても始めた頃の謙虚で真剣な気持ちを持ち続けなければならないという
こと。
◎情けは人の為ならず
意味:人に思いやりを持って接すると、その人のためになるだけでなく、巡り巡って自分に
返ってくるということ。
ここまで9つの例とその意味を解説しました。
これはほんの一例ですのでしっかり下調べを行い、自分の価値観や個性を表現するのに最適な言葉を選ぶようにしましょう。
5.座右の銘を答える時の話の骨組み
せっかく自分の価値観や個性を表現するのにぴったりな座右の銘があるとしても、話し方によっては相手に伝わりにくくなってしいます。
最後に、回答の組み立てかたについて解説します。
例を①〜④までつけていますが、つながっているものとして読んでみてください。
5-1.結論(座右の銘)について話す
まず、何が自分の座右の銘なのか、結論を相手に伝えましょう。
結論から話すことは、面接の全ての質問において重要なことです。
あまり有名でない言葉の場合は、意味も一緒に伝えるようにしましょう。
<例①>
私の座右の銘は「千里の道も一歩から」です。どんなに大きな事でも、手近なところから着実に努力を重ねれば成功するということ。という意味のことわざです。
5-2.なぜそれなのか理由を話す
次に、なぜその言葉が座右の銘なのか、その理由を話しましょう。
その言葉のどのような部分に共感しているのかを説明しましょう。
<例②>
何か達成したい目標があったとして、それをいきなり達成すること難しいと思います。
まずは目の前にあることを着実に実行していけば、目標の達成に近づいていきます。
先を見すぎるのではなく、目の前のことに全力を注いでやってきました。
5-3.どんな時に思い出すのかを話す
次に、どんな時にその言葉を思い出すのか、具体的なエピソードを入れるようにしましょう。
これを話すことにより、面接官の納得感が増し、あなたの価値観が伝わりやすくなります。
<例③>
私は目標を達成するために、小さなチェックポイントをたくさん置くようにしています。
例えば、資格試験を受験するときは、いつまでに教材のどこまでを勉強するという計画を立てます。
地道にコツコツ努力を重ねることで、必ず良い結果を得ることができると確信しているからです。
5-4.仕事との関連性を話す
最後に、その座右の銘がどのように仕事に活かせるのかを話しましょう。
面接官は、あなたが自社で活躍できるかどうかという視点を持って面接をしています。
そのため、働いている姿を具体的にイメージできるように話すことは非常に重要であるといえます。
<例④>
私は、入社後もどんなに小さなことでも目の前のことに全力で取り組みます。
そうすることで着実に力をつけ、貢献できるような人材に成長していきたいです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
就活の面接で聞かれる「あなたの座右の銘を教えてください」という質問への答えかたについて解説してきました。
例を挙げていますが、ほんの一部に過ぎません。また、この座右の銘を言えば正解、というような答えもありません。
ですので、自分の価値観や個性を表すのにぴったりな言葉を選ぶようにしましょう。