【人事向け】動画面接(Web面接)厳選ツール6選
2024/9/10更新
はじめに
スマートフォンの普及や、多くの物事がデジタル化している環境により、録画面接導入へと踏み切る企業が増加するなど、採用活動も新たな局面を見せています。
多くの選考辞退者を抱えることによる、優秀人材の見落としや、地方就活生との接点不足といった採用課題も、動画面接により大幅に改善することが可能です。
本記事では、以下の方々を対象に人事担当者であれば押さえておきたい導入のメリット、動画面接のツールについて解説します。
- 動画面接を導入するか悩んでいる方
- 動画面接を選考フローに加えたいけど何をすればよいのか分からない方
- 効果的な動画面接の運用方法を知りたい方
動画面接を選考フローに加えることで、効率的に求職者とコンタクトを取れるので、ぜひ参考にしてみてください。
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動画面接(Web面接)のツール6選
ここでは、人事担当者におすすめしたい、動画面接(Web面接)のツールを6つ紹介します。
社内会議ツールとして利用が急増しているSkypeやzoomといったフリーツールは、導入コストこそ押さえられますが、採用活動向けの媒体ではありません。
採用担当者が利用するには非常に使いづらく、ストレスを感じてしまう場合があるでしょう。
セキュリティへの不安という面でも、面接は多くの個人情報を取り扱うため、下記に挙げるような専門ツールを推奨します。
加えて、長期利用という観点を鑑みると、初期段階からこのような専門ツールを利用した方が、結果的に人件費の削減にもつながるメリットも得られます。
Web面接ツールを導入しようか悩んでいる人事担当者の方は、以下のツールをチェックしてみてください。
HARUTAKA
顧客満足度ナンバーワンを誇る、動画面接の専門ツールです。
大手企業が続々導入しており、迷った場合はこちらを導入しておけば間違いないでしょう。
採用管理システムと連携可能なことから、採用担当にとっても非常に使いやすいと評判のツールです。
ツール名 | HARUTAKA |
公式サイト | https://harutaka.jp |
アカウント作成の必要性 | 有 |
インタビューメーカー
HARURAKAと同じく、Web上での面接に特化したクラウド型ツールです。
データ分析・レポート作成の機能を備えているため、合理的な採用活動をしたい企業におすすめできます。
2020年3月に大手採用エージェント「リクルートキャリア」と業務提携しているほか、昨今の動画面接の需要急増に伴い、ツールの無償提供を実施しています。
ユーザー目線のサービスの良さも大きなメリットとして挙げられるでしょう。
ツール名 | インタビューメーカー |
公式サイト | https://interview-maker.jp |
アカウント作成の必要性 | 有 |
BioGraph
インターネット環境が適切かどうかを事前に確認できる動作検証機能や、スケジュール管理機能などを搭載している、動画面接の専門ツールです。
録画はオプションになりますが、セキュリティや環境を特に重視する企業にとっては、非常に役立つツールだと言えるでしょう。
ツール名 | BioGraph |
公式サイト | https://www.biograph.jp/features/ |
アカウント作成の必要性 | 有 |
FaceHub
ログ保存や画面共有、音声自動文字化、動画のストリーミング再生など、様々なオプションを搭載し、採用担当者が使いやすくカスタマイズ可能なツールです。
標準機能を必要最低限に抑えることで、シンプルかつ使いやすいインターフェースと動作が魅力であると言えるでしょう。
アカウント登録といった面倒な作業が不要なため、手軽に導入できます。
ツール名 | FaceHub |
公式サイト | https://www.face-peer.com/service/index.html |
アカウント作成の必要性 | 無 |
Calling
動画面接専門のツールではありませんが、オンライン会議ツールやコミュニケーションツール、チャットボットなどの機能を一元化して管理できるサービスです。
アカウント発行の必要もなく、チャットボットによる自動応答で人件費削減も期待できるでしょう。
ツール名 | Calling |
公式サイト | https://www.calling.fun |
アカウント作成の必要性 | 有 |
V-CUBEミーティング
HD対応の高画質に加え、自動でノイズを取り除くボイス調節機能など、高品質な動画環境にこだわる採用担当向けのツールです。
13年という長年の実績があり、専用のURLや暗証番号などの高いセキュリティも魅力的であると言えるでしょう。
ツール名 | V-CUBEミーティング |
公式サイト | https://jp.vcube.com/service/meeting |
アカウント作成の必要性 | 有 |
動画面接(Web面接)の選び方のコツ
動画面接(Web面接)のニーズが高まるにつれて、オンラインツールの種類も多くなってきている傾向があります。
本稿では、自社に動画面接(Web面接)ツールを導入する際に押さえておきたい、ツール選びのコツを、以下の項目に沿って解説します。
- 直感的な操作性
- 録画機能
- スケジュール調整機能
- モバイル対応
- セキュリティとプライバシー保護
- コストパフォーマンス
- カスタマイズ性
- 多言語対応
直感的な操作性
採用担当者と就活生の双方にとって、ツールが使いやすいことが重要です。
直感的なインターフェースで操作が簡単なシステムであれば、スムーズに面接を進行でき、面接の効率を大きく向上させることが可能でしょう。
逆に複雑な操作が必要なツールだと、就活生に負担がかかり、面接準備に時間を取られることがあります。
録画機能
面接内容を録画できる機能は、後から他の採用担当者や関係者と共有し、意思決定の際に活用できます。
企業の採用方針によっては、多くの人の客観的な意見が必要なことも少なくありません。
多くの人からの意見が必要な場合、録画した面接を社内で共有することで、短時間で多くの意見を集められるでしょう。
スケジュール調整機能
面接日時の調整機能が備わっていると、就活生と採用担当者の間で日程を簡単に決められます。
さらに、自動スケジューリングやカレンダー連携機能があれば、手間が減り、就活生への対応が迅速になります。
企業によっては、多くの就活生の対応をしなければならないため、スケジュール機能があるかどうかで、人事担当者の負担が大きく変わるとも言えるでしょう。
モバイル対応
多くの就活生はスマートフォンやタブレットを使用して面接を行う可能性が高いです。
選ぶツールがモバイルデバイスに最適化されているか、モバイルアプリが提供されているかを確認することで、面接の手間や就活生へのストレスを軽減できます。
セキュリティとプライバシー保護
面接では就活生の個人情報などの機密情報を扱うため、プライバシー保護に細心の注意を払わなければいけません。
動画面接ツールを採用する際には、ツールにデータの暗号化や厳格なアクセス制限、GDPR(一般データ保護規則)に準拠したプライバシー保護の仕組みが備わっていることを必ず確認しましょう。
コストパフォーマンス
ツールに投資できる予算も重要な要素です。
費用対効果を考え、どの程度のコストがかかるのか、また提供される機能が自社のニーズに合っているかを慎重に検討しましょう。
フリープランや無料トライアルを提供しているサービスもあるので、実際に使ってみて判断してみると良いでしょう。
カスタマイズ性
自社で特殊な採用スケジュールを設定している場合は、自社の採用プロセスやブランディングに合わせたカスタマイズができるかどうかも重要です。
例えば、会社ロゴをシステムに表示できる、質問項目をカスタマイズできるなどの機能を活用することで、自社の採用活動にマッチしたシステムを構築できます。
多言語対応
海外の就活生や英語が必須の企業では、多言語対応のツールが必要になります。
インターフェースやヘルプ機能が複数の言語に対応しているか確認することで、海外の就活生も安心して面接に臨めるでしょう。
動画面接(Web面接)導入の4つのメリット
新型コロナウイルスの感染拡大防止により、普及率が大幅に拡大した動画面接は、令和以降の就職活動において、スタンダードになりつつあると言えるでしょう。
本項では、人事担当であれば改めて押さえておきたい動画面接のメリットを、以下の項目に沿って解説します。
- 地方就活生へのアプローチ
- 書類上では推し測れない人物像の把握
- 選考スピード早期化による選考辞退の予防
- 就活生評価の精度が上がる
Web面接ツールを導入しようか悩んでいる人事担当者の方は、導入メリットが自社にとって有益なものであるかどうか、判断すると良いでしょう。
地方就活生へのアプローチ
企業本社と就活生の居住地が離れている場合、移動時間や交通費の観点から応募自体を諦めたり、途中まで選考が進んだ場合も辞退したりするケースがあります。
また、採用側にとっても、地方まで趣き採用活動を実施するには、多額の費用がかかるため、主要都市以外では採用活動自体を実施しない企業も多数ありました。
しかし、インターネット環境さえ整っていれば、オンラインでの面接を導入することで、場所を選ばず採用活動が進められます。
地方就活生の心理的ハードルを押さえ、気軽に応募してもらうことが可能になるのです。
採用側にとっても、地方就活生へ積極的アプローチ、および地方在住の優秀人材発掘が容易になるため、優秀な人材の確保につながります。
書類上では推し測れない人物像の把握
履歴書などの応募書類のみでは、就活生の人物像まで推し量ることは不可能です。
しかし、オンラインツールの活用により、擬似的な対面環境を構築できるようになります。
就活生の表情や動作、服装や接続環境などから、相手に関わるさまざまな情報を得られるでしょう。
特に、表情や人柄など、就活生のパーソナリティは書類上のみでは判断しにくいため、オンラインツールの活用が有効です。
自社が求めている人柄や性格をしっかりと見極められることは、人材のミスマッチを防ぐことにつながるでしょう。
選考スピード早期化による選考辞退の予防
一次選考・二次選考・最終選考は、全て異なる採用担当者が実施するという企業は非常に多いです。
しかし、過度な役割・業務分担は意思決定のスピードを遅らせるだけでなく、業務自体の非効率化にもつながってしまいます。
動画面接を採用することによって、面接の準備は動画の社内共有だけで済むようになり、採用担当が異なる場合でも書面や文面での意思伝達が最低限で済みます。
結果、採用業務全体の効率化、および意思決定・選考スピードの早期化、ひいては就活生の選考自体の予防につながるでしょう。
就活生評価の精度が上がる
書面での就活生評価は、採用担当者の主体的な判断に基づいて行われるため、担当者の力量によっては、就活生の適切な評価につながっていないケースもあります。
動画だけで社内共有が可能になれば、判断主体の母数増加につながり、統計的な判断に基づき就活生を判断できるようになります。
結果として、優秀人材の取りこぼし防止に効果的といえるでしょう。
動画面接(web面接)導入における注意点
業務効率化により多くのメリットが享受できる動画面接ですが、インターネットを用いたサービスであるだけに、以下のような注意点も存在します。
動画を投稿しやすい環境作りの必要性
比較的新しいサービスであるオンラインでの動画面接は、採用側にとってもさることながら、就活生側も当然不慣れであるといえます。
動画面接が就活生側にとって、企業とのはじめての接点という場合もあるでしょう。
その場合、ネットワーク環境や音声、画像などの環境設定に不備が生じてしまえば、就活生の印象ダウンにつながってしまう恐れがあります。
情報漏洩への対策
不特定多数が利用可能なインターネットを用いた面接には、情報漏洩への不安が拭えません。
就活生が安心して投稿できるよう、採用活動に特化した専門ソフトを活用することで、個人情報の保護には最大限の配慮を払う必要性があります。
動画面接(Web面接)の流れ
動画面接(Web面接)を実施する人事担当者の中には、オンライン上の面接の流れがよくわからない方もいるでしょう。
そこで、本稿では以下のステップに分けて、動画面接(Web面接)の流れを解説します。
動画面接の流れ
- 準備
- 面接当日
- 面接後の対応
動画面接(Web面接)の流れのイメージがつかめていない方は、以下の解説に目を通して、運用する計画を練ってみると良いでしょう。
1.準備
動画面接(Web面接)を運用するには、使用する動画面接ツールの選定が必要です。
操作性や機能、セキュリティなどを確認した上で、面接に適したプラットフォームを選ぶと良いでしょう。
ツールの選定が完了したら、就活生への案内を開始します。
就活生と面接日時の調整を行い、就活生に招待状を送ります。
招待状には、面接日時、使用ツール、接続リンク、必要な技術要件(カメラ・マイクなど)を記載すると良いでしょう。
就活生に事前に面接の流れや技術的な準備が必要であれば、動画や日程調整時などで説明をするとスムーズに面接を進行できます。
同時並行で質問リストを準備し、面接官の役割分担を決定します。面接官が複数いる場合は、誰がどの質問を担当するかを決めておくとスムーズです。
また、面接前日にはツールのテストも行い、カメラやマイク、接続状況を確認しておくことで、当日のトラブルを防ぐように心がけましょう。
2.面接当日
面接官は面接開始時間より少し早めにログインし、技術的なチェックを再度行います。
カメラ、マイク、インターネット接続が正常に機能しているか確認することで、不意のトラブルを未然に防げるでしょう。
就活生が指定のリンクからログインし、接続確認後、面接を開始します。
最初に自己紹介と面接の進行について簡単に説明し、リラックスした雰囲気を作ると良いでしょう。
なお、録画機能がある場合は、就活生の同意を得たうえで録画を開始することが重要です。
説明を終えたら、事前に準備した質問を順に行い、就活生のスキルや経験を評価します。
就活生の反応や回答に基づいて、さらに深掘りする質問を行いましょう。
なお、就活生からの質問にも時間を割くことが重要です。
会社の文化や役割の詳細、チームについてなど、就活生が興味を持つ可能性のある質問に丁寧に答えましょう。
質疑応答を終えたら、今後の選考プロセスの流れや結果通知のタイミングについて説明します。
就活生がどのように結果を受け取るかなど、次のステップについて明確に伝えることを意識しましょう。
3.面接後の対応
面接官がそれぞれの評価を記録し、チームで情報を共有します。
面接を録画している際には、録画した面接を確認し、他の関係者との意見交換に役立てると良いでしょう。
可能であれば、すぐに評価をまとめ、次のステップへの進行を迅速に決定することで、採用活動をスムーズに進行できます。
評価がまとまったら、就活生へのフィードバックと結果通知を行います。
合格者や不合格者に対し、面接時に伝えた方法でフィードバックや結果を伝えましょう。
面接合格者に対しては、次の選考ステップ(最終面接、オファー、給与交渉など)を案内します。
動画面接(Web面接)を実施する時のポイント
動画面接(Web面接)を実施することで、効率的に面接を進められますが、オンライン上の対応であるがゆえに、以下のようなポイントに注意する必要があります。
コミュニケーションの工夫
オンライン上のコミュニケーションとして、適度なアイコンタクトが重要です。
カメラを見ることで、就活生に対して視線を合わせるようにしましょう。
画面にばかり目を向けると、相手に無関心な印象を与えることがあります。
また、音声や画面が遅れることがあるため、通常より少しゆっくり話すと、就活生にとって聞き取りやすくなります。
技術的トラブルへの対応
技術的な問題が発生する可能性もあるため、事前にトラブル時の対応方法を決めておきましょう。
例えば、音声が聞こえない場合や映像が乱れる場合には、再接続や他のコミュニケーション手段(電話など)を提案するなど、事前に対応策を考えておくと面接を中断せずに進められます。
加えて、万が一トラブルが発生しても、就活生にも余裕を持って対応してもらうためにも、人事担当者は冷静に対応することが重要です。
さいごに
本記事では、人事担当者であれば押さえておきたい導入のメリット、動画面接のツールについて解説しました。
採用活動のオンライン化の流れが、今後も衰えることなくますます需要が増大していくと見られます。
優秀人材の獲得のためにも、このような録画面接ツールを駆使し、採用活動業務の効率化に先んじて取り組むことは非常に重要です。
自社に見合った専門ツールを見極め、採用側だけでなく就活生側にとっても負担の少ないインターネット環境を実現させ、就活生へ積極的にアプローチしましょう。
求職者へ積極的にアプローチしましょう。
監修:曽和利光(そわとしみつ)
人事コンサルティング会社、人材研究所代表。リクルート人事部ゼネラルマネジャー、ライフネット生命総務部長、オープンハウス組織開発本部長と、人事・採用部門の責任者を務め、主に採用・教育・組織開発の分野で実務やコンサルティングを経験。人事歴約20年、これまでに面接した人数は2万人以上。