ヘルステック企業ランキング!将来性のある企業の見極め方も
2024/9/28更新
はじめに
日本の少子高齢化が進む中、ヘルステックの需要が高まっています。
そこで今回は、ヘルステック企業が気になっている就活生に向けて、注目度の高い企業を紹介します。
平均年収や年間売上高など、項目別にランキング形式で紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 注目度の高い企業ランキング(総合・平均年収・年間売上高別)
- 将来性のあるヘルステック企業の見極め方
- ヘルステックの概要・今後の役割
- ヘルステックが担う12分野
- ヘルステックが注目を集めている理由
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ヘルステックとは
ここでは、ヘルステックの概要や今後の医療業界における役割、ヘルステックが担う12の分野について解説していきます。
ヘルステックの概要
ヘルステックとは、健康を意味する「Health(ヘルス)」と科学技術を意味する「Technology(テクノロジー)」をかけ合わせた造語です。
AIやIoT、クラウド、ウェアラブルデバイスなどさまざまなデジタル技術をかけ合わせて、医療や創薬、予防、介護、QOLといった領域の課題を解決する企業や技術に対して、「ヘルステック」と呼びます。
コロナ禍以降、オンライン診療をはじめとしたヘルステックサービスなどが普及したことで、ヘルステック企業やサービスが注目を集めています。
ICT関連技術の進歩もヘルステックが注目されている要因の一つと言えるでしょう。
ヘルステックにより健康寿命を伸ばしたり、医療格差の是正といった効果が期待されています。
今後の医療業界におけるヘルステックの役割
「2025年問題」という言葉を聞いたことがあるという方は多いのではないでしょうか。「2025年問題」とは、2025年に国民の3人に1人が65歳以上、6人に1人が75歳以上になることで社会保障費が増大し、現役世代の負担が懸念されている問題を指します。
また、コロナウイルスの流行によって、医療現場がひっ迫していたことも問題視されており、現在においても医療・介護従事者の慢性的な人手不足が改善されていません。
そうした医療現場のひっ迫や2025年問題への対応策として、ヘルステックが期待されているのです。
ヘルステックが担う12分野
ここでは、ヘルステックが担う下記の12カテゴリを紹介していきます。
- 遠隔医療サービス
- AIによる画像診断
- 医療記録のデジタル化
- 処方箋薬の配達&薬の飲み忘れ防止
- 高齢者の見守り
- アクセシビリティ
- ウェアラブル&ヘルストラッキング
- 自宅検査サービス
- メンタルヘルスケア
- 従業員向けヘルスケアサポート
- フェムテック
- フィットネス
それぞれの分野を解説していきます。
遠隔医療サービス
遠隔医療とは、医療の質の向上や患者の利便性の向上などを目的として、情報通信機器を用いて診療を行うことです。
日本では令和4年4月から初診患者に対するオンライン診療が可能になりました。
現在は、遠隔で医師に相談したいという患者のニーズに対応するケースが多いです。
AIによる画像診断
画像診断AIは、AIが医療画像を解析し、病気や異常の発見に役立てられています。
特に、放射線科医が行う読影業務に利用されています。
読影精度は人よりもAIの方が優れており、病気の見落としなどのミス防止や、放射線科医の負担軽減などに活用されています。
医療記録のデジタル化
患者の通院・治療に関する記録は、医師向けプラットフォームも普及されていることで、電子データ化が進んでいます。
医師の負担軽減だけでなく、医療機関でデータを共有でき、メリットが多いため活用する医師も多いです。
処方箋薬の配達&薬の飲み忘れ防止
病院や薬局へ行くのが面倒な人に、自宅への処方箋薬の配達は需要があります。
薬の飲み忘れ防止は、治療期間が長引いてしまったり、医療費増加の予防に役立てられているのです。
高齢者の見守り
高齢化の影響で、高齢者の体調管理や安全管理として見守りサービスも注目を集めています。
高齢者増加への対応策として、高齢者の生活をサポートするロボットも開発されています。
アクセシビリティ
AI搭載のメガネや腕時計など、身体に身に着けて使用できる「ウェアラブルデバイス」は、健康管理などに役立てられており、ヘルステックの普及を後押ししていると言えるでしょう。
ウェアラブルデバイスはクラウド上でデータを管理できるため、健康に気を遣う人や、聴覚・視覚に障害がある人々の生活もサポートしています。
ウェアラブル&ヘルストラッキング
Apple Watchのような腕時計型のデバイス以外にも、パッチ型や指輪型といったさまざまなツールの開発が進んでいます。
健康管理は多くの人に需要があるため、今後の開発に注目を集めている分野です。
自宅検査サービス
自宅に届いて簡単に検査できるキットにもさまざまなものがあります。
また、検査できる項目は幅広く、検査結果がその場ですぐに分かるものや、キットを研究所へ郵送して検査結果を後日伝えてもらう方法などさまざまです。
検査したいけど、わざわざ病院に行くのは面倒、手軽に検査したいという人に人気があります。
メンタルヘルスケア
メンタルヘルスの分野は世界中で特に注目を集めており、多くの企業に人気の分野です。
近年ではヘルスケアアプリも多く登場しており、心の健康状態をセルフチェックできるサービスに注目が集まっています。
従業員向けヘルスケアサポート
幅広い分野を扱うヘルステックでは、従業員向けの健康サポートを行う企業も増えています。
企業の生産性向上としての役割も担っており、新たに導入を検討する企業は増加傾向にあります。
フェムテック
フェムテックとは、女性特有の健康課題の解決に役立てられている商品やサービスのことです。
女性の健康に焦点を当てたフェムテックの領域では、多様なサービスが広がりを見せています。
ライフステージに合わせたサービスやトラブル解消のために、バラエティに富んだサービスが提供されているのです。
フィットネス
健康に関心が集まっている中、健康管理としてフィットネスを取り入れる人も増えています。
高齢者だけでなく、コロナ禍以降におうち時間が増えた人のためにも充実したサービスが提供されています。
ヘルステックが注目を集めている理由
ヘルステックが注目を集めている理由として考えられるものを、下記の5つの項目に分けて紹介します。
- 2025年問題に伴う医療費の高騰
- 都市部と地方の医療格差
- 医療・介護業界における人手不足
- ICT関連技術の進歩
- メンタルケアの必要性
それぞれを解説していきます。
2025年問題に伴う医療費の高騰
先ほどもご紹介した「2025年問題」ですが、後期高齢者の人口比が一番多くなることで、医療費の国家予算が圧迫される可能性が高いです。
この問題を回避するべく、健康管理で病気を減らすことが期待されている健康管理アプリなどのヘルステックが注目を集めています。
都市部と地方の医療格差
都市部と地方の医療格差も問題になっています。
地方の過疎地域では医療施設が少なくアクセスも不便なため、通院が大きな負担となっている場合が多いです。
それに対し都市部は、医療施設や医師の数も多いため、通院が負担になる心配は必要ありません。
このような医療格差をなくしていくためにも、自宅で手軽に診療が受けられるオンラインサービスなどの普及が期待されています。
医療・介護業界における人手不足
高齢化は、医療・介護業界にも大きな影響を与えています。
高齢化による慢性的な人手不足は今も問題として挙げられており、今後もさらに人手不足が進行していくと予想されています。
人手不足に伴って、従業員にかかる負担も増えていき、一人で多くの患者を診察したり介助しなければならない厳しい状況になりつつあります。
そのため、ヘルステックのオンライン診療などが、人手不足問題を改善することが期待されているのです。
ICT関連技術の進歩
ICT関連技術の発展により、最近ではウェアラブルデバイスも普及し始めました。
ウェアラブルデバイスによって、誰もが手軽に健康チェックができるようになり、ヘルステックに大きな影響を与えています。
また、ウェアラブルデバイスを活用することで、一人ひとりの健康意識も高まり、病気のリスクを減らす効果も期待できます。
ウェアラブルデバイスの活用が、結果的に医療費削減につながるのです。
メンタルケアの必要性
近年はメンタル面の不調を訴える従業員が増えており、仕事の生産性低下を招くなど企業にとってのリスクも注目されるようになってきました。
2015年には、メンタルケアの一環として従業員が50名以上の企業に対して、年に1度ストレスチェックの実施が義務づけられています。
しかし、企業で従業員のメンタル面をサポートするのは難しい場合も多く、そんな中でメンタルケアに特化したヘルステックサービスが注目を集めているのです。
【ヘルステック企業】総合ランキングTOP40
売上・評判・平均年収の総合ランキングを40位まで紹介します。
総合ランキングTOP40は下表の通りです。
順位 | 会社名 |
1位 | 電通国際情報サービス |
2位 | PHCホールディングス |
3位 | 富士フイルム |
4位 | BIPROGY |
5位 | エムスリー |
6位 | NEC |
7位 | 富士通 |
8位 | オムロン |
9位 | 日本光電工業 |
10位 | フクダ電子 |
11位 | 富士通エフサス |
12位 | エクサウィザーズ |
13位 | YE DIGITAL |
14位 | TIS |
15位 | インフォコム |
16位 | NCS&A |
17位 | 電算 |
18位 | JMDC |
19位 | 富士ソフト |
20位 | NSW |
21位 | DTS |
22位 | アイ・エス・ビー |
23位 | メディカル・データ・ビジョン |
24位 | エヌアイデイ |
25位 | EMシステムズ |
26位 | ケアネット |
27位 | MRT |
28位 | メドレー |
29位 | メディカルネット |
30位 | CYBERDYNE |
31位 | ソフトマックス |
32位 | イメージワン |
33位 | ソフトウェア・サービス |
34位 | ファインデックス |
35位 | カナミックネットワーク |
36位 | ビー・エム・エル |
37位 | Welby |
38位 | グッピーズ |
39位 | バリューHR |
40位 | ティアンドエス |
【ヘルステック企業】平均年収ランキングTOP20
ヘルステック企業の平均年収ランキングを下表にまとめました。
順位 | 会社名 | 平均年収 |
1位 | 電通国際情報サービス | 1,057万円 |
2位 | 日本光電工業 | 927万円 |
3位 | 富士フイルム | 917万円 |
4位 | PHCホールディングス | 903万円 |
5位 | エムスリー | 901万円 |
6位 | エクサウィザーズ | 900万円 |
7位 | オムロン | 878万円 |
8位 | 富士通 | 859万円 |
9位 | BIPROGY | 828万円 |
10位 | 富士通エフサス | 820万円 |
11位 | NEC | 817万円 |
12位 | フクダ電子 | 815万円 |
13位 | インフォコム | 778万円 |
14位 | YE DIGITAL | 766万円 |
15位 | TIS | 741万円 |
16位 | Welby | 729万円 |
17位 | JMDC | 695万円 |
18位 | ケアネット | 691万円 |
19位 | 電算 | 691万円 |
20位 | NCS&A | 664万円 |
平均年収ランキング1位は、1,047万円の「電通国際情報サービス」でした。
電通国際情報サービスは、企業や社会に向けて最先端技術を活用したITソリューションを提供しています。
医療系・ヘルスケア事業では、下記のようなサービスを開発しています。
- 3Dドキュメント作成ツール:
診断結果や治療後のイメージを3D資料で共有 - YUA(ユア):
専任のAIトレーナーが体力維持のためのトレーニングを教えるシステム - CogEvo(コグエボ):
認知機能トレーニング&チェックを行うツール
【ヘルステック企業】年間売上高ランキングTOP20
年間売上高の高いヘルステック企業ランキングを20位まで紹介します。
ヘルステック企業の年間売上高ランキングは下表の通りです。
順位 | 会社名 | 年間売上高 |
1位 | 富士通 | 3兆5,868億円 |
2位 | NEC | 3兆140億円 |
3位 | 富士フイルム | 2兆5,257億円 |
4位 | TIS | 4,825億円 |
5位 | PHCホールディングス | 3,404億円 |
6位 | BIPROGY | 3,176億円 |
7位 | 富士ソフト | 2,787億円 |
8位 | 富士通エフサス | 2,244億円 |
9位 | エムスリー | 2,081億円 |
10位 | 日本光電工業 | 2,051億円 |
11位 | ビー・エム・エル | 1,860億円 |
12位 | フクダ電子 | 1,320億円 |
13位 | 電通国際情報サービス | 1,290億円 |
14位 | DTS | 944億円 |
15位 | インフォコム | 645億円 |
16位 | オムロン | 614億円 |
17位 | NSW | 434億円 |
18位 | ソフトウェア・サービス | 275億円 |
19位 | アイ・エス・ビー | 261億円 |
20位 | JMDC | 218億円 |
年間売上高ランキング1位は、3兆5,897億円の「富士通」でした。
富士通は、世界をリードするDXパートナーとして、ソリューション、テクノロジー・サービス、製品を幅広く提供して、顧客のDX実現をサポートしています。
医療事業では、クラウド型電子カルテシステム以外にも、下記のサービスも提供しています。
- HOPE LifeMark-コンシェルジュ:
スマートフォンで行列や待ち時間の通知・予約・オンライン診療が実現できるサービス - Medoc(メドック):
医療機関向けの文書管理システム - HOPE LifeMark-WINCARE:
介護業務のサポートや効率化を行うシステム
【ヘルステック企業】将来性のある企業を見極めるポイント
将来性のある企業を見極めるポイントは、「注目度の高い分野を展開している企業を選ぶ」です。
詳細を解説していきます。
注目度の高い分野を展開している企業を選ぶ
注目されている分野の事業を行っている企業であれば、今後の伸びしろが期待でき、生涯安定して働ける可能性が高いでしょう。
特に注目されている分野を下表にまとめました。
注目の分野 | 注目を集めている理由 |
睡眠改善サービス | 睡眠の質が、心身の健康や仕事のパフォーマンスに深くかかわると認知されるようになり、ヘルステックを活用した睡眠改善への関心が高まっています。 |
メンタルヘルスサービス | メンタルヘルスの問題を抱える従業員の増加により、企業の生産性が低下するため、需要が高まっている分野です。 メンタルヘルスの問題を企業で解決するのは困難なことが多く、これまで企業独自のシステムで管理してきた場合でも、アウトソーシング化が進んでいることで、今後もニーズが増加すると考えられています。 |
DTC遺伝子検査サービス | 遺伝子解析キットを用いて遺伝子の特性を調べ、体質や疾患リスクなどを解析するサービスです。 現在は健康意識の高い人に人気のサービスですが、今後は結果を健康改善のための行動に活用させるサービスが増え、利用範囲が広がると予想されています。 |
その他サービス | オンラインや電話で医師の診療を受けられる「遠隔診療」、血圧や心拍数といった生体情報を気軽に取得できるウェアラブルデバイスなども注目されています。 |
さいごに
近年、少子高齢化の影響で需要が高まってきているヘルステック分野。
そんなヘルステックに携わる注目度の高い企業を、ランキング形式で紹介していきました。
ヘルステックが注目を集めている理由は、さまざまあることが分かりました。
今後も後期高齢者層の増加によって、ますます医療や介護、健康管理に関心が高まってくることが予想されています。
AIやIoT、クラウド、ウェアラブルデバイスなどさまざまなデジタル技術をかけ合わせて、医療や創薬、予防、介護、QOLなど幅広い領域の課題を解決できるヘルステック企業に注目が集まっているのです。