人生曲線の書き方とは?書き方から分析のコツと就活に繋げる方法を徹底解説
2024/8/24更新
はじめに
自分の強みや弱み、興味や関心がどこにあるのかは、普段生活をしているとなかなか見えないものです。
自己分析をした上で就活軸を決めると言われても、その方法がわからない人も多くいるのではないでしょうか。
そんな時、おすすめの自己理解の方法が「人生曲線」です。
人生曲線からわかることは多く、自分の行動のクセや大事にしたい価値観、感情とモチベーションの結びつきなどがあります。
この記事では人生曲線の内容や人生曲線の役割を紹介します。
- 就職活動を控えた就活生
- 自分がどんな人間なのか客観的にみてみたい人
具体的な人生曲線の書き方も詳しく解説しているので、上記に当てはまる就活生は、ぜひ最後までご覧ください。
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人生曲線(モチベーション曲線)とは
人生曲線(モチベーション曲線)とは、自分の過去を振り返ることで人生のモチベーションの高さを時系列に曲線で表すことのできる分析ツールです。
人生曲線は横軸に時間(左から右にかけて年齢を重ねていく)、縦軸にモチベーションの上がり下がりを書きます。
過去の出来事を軸として、縦軸の上がモチベーションが上がった時、縦軸の下がモチベーションが下がった時を表します。
このグラフを作成することで自分のモチベーションの源泉が分かり、自分史として自己分析に役立てることができることがメリットの1つです。
これらの特徴から人生曲線は、就職活動の面接などにも取り入れられることが多い分析ツールとなっています。
人生曲線を書く目的は、自己理解を深めることにあります。
「就活の軸」を探したり、応募企業に自分の価値観や経験を伝えたりするためには、欠かせないプロセスです。
人生曲線を共有しあうことで自らの自己理解が深まるだけでなく、他者理解を深めることもできるでしょう。
人生曲線からわかること
人生曲線を使うメリットはたくさんあります。
- 自分の行動や傾向のクセがわかる
- 自分が大事にしている価値観がわかる
- 充実感や満足度などの感情とモチベーションが結びつく
- 自分の強みや長所、短所に気づける
人生曲線を使うと、自分の人生を俯瞰してみることができるため、自分の行動のクセなどを把握できるようになるでしょう。
なぜその出来事が起こった時そのような感情を抱いたかを把握することで、自分が大切にしたい価値観が見えてきます。
物事と感情を時系列で書き綴ることで、当時起こった出来事に対する自分のモチベーションが浮き彫りになります。
どのような状況が心地良いと感じるのか、あるいは悪いと感じるのかにも気づくことができるでしょう。
また、困難な状況をどのようにして打開してきたのかがわかるため、就活でよく聞かれる質問にも答えやすくなるメリットがあります。
人生曲線では、どのような時に自分のモチベーションが変わるのか、どんな状況下で力を発揮できるのかに気づくことができます。
人生曲線の書き方には3つの方法がある
特にルールは設けられていませんが、主によく使われている3つの方法があります。
- 時系列
- 記憶に残っていること
- 社会の出来事と紐づける
1つの方法のみを試してみるのも良いですし、3つのやり方を試してみるのも良いでしょう。
作成で大切なことは、素直に、そして詳細に物事とその当時の気持ちを書き綴ることです。
人生曲線は就職活動だけでなく、自分の人生を俯瞰で見てみたい方にもおすすめです。
いろいろな発見があるので、ぜひ試してみてください。
時系列で書き出す
人生曲線を書く上で一番スタンダードな方法は、時系列で書き出す方法です。
軸の書き方 | 内容 |
縦軸 | モチベーションの高さ |
横軸 | 時間 |
モチベーションの高さの設定は人それぞれですが、一般的には1〜10段階で表します。
時間軸には年齢や年号を使用しましょう。
おすすめは、幼少期、小学生、中学生、高校生、大学生、社会人などというように時期で分ける方法です。
より具体的に詳細に人生曲線を書きたい場合は、思春期などの中高生の時期から現在の年齢までなどというように時期を狭めて書いてみましょう。
軸の数値が決まったら、その時期に起こった印象に残る出来事を思い返し、該当するモチベーションの高さに点をつけます。
点数を決めるのが難しい場合は、印象的な出来事を書き出してから点数をつけると良いでしょう。
また、なぜその点数にしたのか、その時期に何があったのかを詳細にメモしておくことで、あとで見返したときにすぐ思い出せるでしょう。
記憶に残っていることから書きだす
人生曲線の書き方には、記憶に残っている出来事から書き出す方法もあります。
- 人生の分岐点と感じる出来事
- 何かを決断したとき
- 何かを始めたとき
印象に残っている出来事を書き出してみましょう。
軸の書き方 | 内容 |
縦軸 | モチベーションの点数 |
横軸 | 出来事 |
より詳細に記入をすることで、どんな出来事が起こった時にモチベーションが高くなるのか、上がっている時の共通点が分かるでしょう。
また、よく出てくるキーワードや全体的に見た感じ方など、客観的な視点を持って分析するとより自己理解が深まります。
時系列で書き出す方法と同じく、記憶に残る言葉や思いなどを詳細にメモしておくことであとで見返した時にも役立つ人生曲線となるでしょう。
社会の出来事と紐づけて書き出す
社会の出来事と紐づけて書き出す人生曲線もおすすめです。
自分の生い立ちから考えるのではなく、地震が起こった時やコロナ禍に陥った時、オリンピックなどというように「社会」と結びつけるのがポイントです。
軸の書き方 | 内容 |
縦軸 | モチベーションや自分自身の変化 |
横軸 | 社会の出来事 |
社会目線で人生曲線を書くことによって、自分がどのような影響を受けているのかが見えてきます。
社会の出来事と紐づけて書き出す方法のみで自己分析をしようとはせず、先述した2つの方法と組み合わせて読み解くことをおすすめします。
複数の人生曲線を比較することで、自分主体で書いてみた時の人生曲線と社会単位で書いてみた時の人生曲線には違いや一致する箇所が出てくるはずです。
人生曲線の具体的な書き方を紹介
人生曲線は、あくまで自己理解を深める分析ツールであるため、ルールや明確な定義はありません。
しかし、より自己理解を深める人生曲線を書くために意識してほしい重要なポイントは5つあります。
- 縦軸と横軸の直線を引く
- 年代別で分ける
- 過去の出来事を点で記す
- 点を繋ぎ曲線を作る
- 曲線の山と谷の揺れ具合を確認する
これらのポイントにもさらに意識しておくポイントがあるため、具体的な注意点を詳しく解説します。
①縦軸と横軸の直線を引く
まず用紙の左端に縦線を一本引き、縦軸と横軸を記入します。
軸の書き方 | 内容 |
縦軸 | モチベーション |
横軸 | 時間 |
時間軸となる横軸は中央に記載し、十字となるように作成することがポイントです。
なお、時間の区切り方は大まかな時期で問題ありません。
用紙は紙でも良いですが、エクセルのような表計算ソフトを利用するのもおすすめです。
モチベーションの高さを目安とする数値には、マイナス10~プラス10段階を用いることが多く、大まかな目安を記入しておきましょう。
②年代別で分ける
縦軸と横軸を書いたら、横軸を年代別に区切りましょう。
例えば、幼少期、小学生、中学生、高校生、現在(大学生、短大、専門学校など)です。
より詳細に記載したい方は、年齢や学年など細かく設定することもおすすめです。
人生曲線を書くにあたり、横軸はとても重要な軸となります。
年代別に区切ることで精度が上がり、自己理解の分析がより詳細にできるでしょう。
一見すると重要性が低く思える幼少期の記憶も、意外にも自分自身の思考やクセを導き出すために役立つこともあるかもしれません。
③過去の出来事を点で記す
縦軸、横軸の数値が確定したら、次にグラフを繋げる点となる出来事を記しましょう。
年代ごとに印象に残っている出来事を書き出して、モチベーションの高さを点数化し、点で記します。
モチベーションの高さが不明確な場合でも問題ありません。
印象に残っている出来事を書き出していく作業ですが、人生曲線を作るにあたって重要なポイントです。
大まかでも構いませんので、点数をつけてみてください。
また、人生曲線を書く上で最も重要なポイントは、メモを残すことです。
なぜ印象に残っていると感じたのかや、当時の感情などを詳細に記載することで、後々行う自己分析に役立ちます。
それだけでなく、今後自分が作成した人生曲線を見返したい時にも便利です。
④点を繋ぎ曲線を作る
グラフを繋ぐ点となる出来事を記載し終えたら、いよいよ曲線を作ります。
直線ではなく、曲線で書くことでモチベーションの波が見えてくるため、書き方には注意しましょう。
曲線で可視化することによって、年代によってのモチベーションの高さの変化が見えてきます。
③で書いたメモや補足で思い出すことがあれば、グラフ内に追加しておくことがおすすめです。
曲線を作り全体像を俯瞰して見る際に、自身の中で重要となる出来事や年代、点をマーカーや色ペンで強調しておくと、後々見返した時にわかりやすいでしょう。
⑤曲線の山と谷の揺れ具合を確認する
曲線が書けたら、いよいよ自己分析です。
グラフで可視化した人生曲線を言語化してみましょう。
言語化のポイントは下記の通りです。
- 最高点と最低点を確認する
- モチベーションの高さの共通点を確認する
- モチベーション変化のポイントを分析する(人・自分自身・仕事・プライベート・評価など)
- 全体的なグラフを見てどう感じるか
人生曲線による自己分析では、点を繋いでできた曲線の山と谷の揺れ具合を確認することがポイントです。
人生曲線を分析するコツとは?
人生曲線を分析するにはいくつかポイントがあります。
- モチベーションの動きがあった理由を深掘りする
- よく出てくるキーワードを探す
- 全体的に見てどう感じるか俯瞰で見てみる
モチベーションが極端に上がった時や下がった時に起こった出来事を確認し、その理由を深掘りしてみましょう。
たとえば、決断して行動した結果や、他人や常識に縛られて行動した結果なども、モチベーションの動きに影響していることがあります。
また、感情の部分を深掘りすることで、表裏一体の結果など新しい出来事に気づけることもあります。
チャレンジや挫折など、共通するキーワードと出来事を比較すると、感情の動きにも気づくことができるでしょう。
詳しく自己分析するためにも、人生曲線を書く際の感情や出来事は、詳細にメモしておくことがおすすめです。
完成した人生曲線を全体像から分析することで、あなた自身が大事にしている価値観や行動のクセが見えてきます。
人生曲線の全体像を見ることで、人生における良し悪しを感じる場面が浮き彫りになります。
いま、モチベーションを保てていない場合は、モチベーションを高めるためにすべき行動なども明らかになるでしょう。
人生曲線を就活に繋げる方法を紹介
人生曲線を作成し、多いに活用できるタイミングは就活だと言われています。
就活で最も大切な自己分析を助ける役割が、人生曲線にあるからです。
人生曲線が就活に役立つ場面や、人生曲線の分析結果の活かし方について、具体的に詳しく解説します。
人生曲線を書くだけで、難しいと感じていた自己理解がとても簡単にできるようになるのでぜひ試してみてください。
自分軸となる視点が見つかる
人生曲線を用いると、就活でよく聞かれる「軸」を見つけることができます。
- 志望業界や企業
- 自己PR
- 面接対策
自己PRや面接の前段階でもある、志望する業界や企業を見つける際にも「軸」はとても重要になってくるでしょう。
どんな環境で働きたいのか、どんな業務をしたいのかなど、自分視点を持って物事を考えることで、ミスマッチのない就職活動が実現します。
また、人生曲線はどんな時にモチベーションが変化するのかがわかるため、実力を発揮できるポイントや苦手部分が見えてきます。
人生曲線は就活のミスマッチを防ぐだけでなく志望理由や共感ポイントなどを考える手助けにもなるため、より優位に就活を進めることができるでしょう。
エントリーシートに役立てる
人生曲線は、エントリーシートにも大きく役立てることができます。
人生曲線で自分のモチベーションの高さを知ることができるため、モチベーションの高さが上下するポイントを、深掘りしたエピソードとともに気づけるからです。
エントリーシートでは、自己PRや印象に残っている出来事など、自己理解が必須となる設問が多くでます。
人生曲線を作成していれば、深掘りしながら納得性のある言葉で答えられるようになるでしょう。
また、深掘りしたエピソードを志望動機と結びつけてエントリーシートに落とし込むこともできることもメリットの1つです。
個性や特別な理由を探し出すことが難しいエントリーシートですが、人生曲線を用いることでその企業ならではの志望理由が書けるようになります。
志望動機に具体的なエピソードが必ずついてくるようになるため、採用担当者の印象にも残りやすいでしょう。
就活で迷ったときに立ち戻れる
人生曲線の最大のメリットは、過去の出来事やその出来事が起こった時のモチベーションを記録できることです。
作成する時に詳細なメモを残すことで、あとで見返した時にもすぐに思い出すことができるでしょう。
分かりやすくグラフとして可視化できる人生曲線を用いることで、就活の業界・企業研究で悩んだときに、自分自身の判断基準にいつでも立ち戻って考えられるのです。
就活では、採用の見送りや選考辞退があります。
自分が不採用になった理由や、この企業に合わないと感じた理由が明確に言語化できない時は、人生曲線を見返してみましょう。
ミスマッチとなった理由や自分が本当に大事にしたい価値観や就活軸を思い出すことができるため、効率よく就職活動を進めることができます。
複数の企業に内定してしまった場合にも、どの企業が一番自分に合っているのかを導き出すヒントとなるでしょう。
他の自己分析と組み合わせる
人生曲線は、他の自己分析ツールと組み合わせることで、さらに自己理解が深まり就活の際に役立てることができます。
人生曲線から分かる分析結果は、過去から現在までです。
そのため、未来が見えにくいというデメリットがあります。
- これから挑戦したいこと
- どんな人生を歩んでいきたいか
人生曲線は、未来の展望を言語化できるような分析ツールと併用し、2軸で自己理解を深めることがおすすめです。
就活の面接では自己PRやガクチカといった過去の出来事を深掘りする質問が多いですが、稀に未来に関する質問をされる場合もあります。
そこで、人生曲線と一緒に用いたいおすすめの自己分析ツールを3つ紹介します。
will・can・must
will・can・mustシートとは、リクルート発祥の目標管理シートを指します。
will、can、mustの3つの項目で物事を考えるフレームワークです。
- will:やりたいこと、自分が実現したいこと
- can:できること、活かしたい強み
- must:やるべきこと、能力開発につながるミッション
例えば、海外で働きたい(will)、得意な英語が使える(can)、海外ビジネスに携われる企業に就職する(must)という流れを構築する方法です。
主に、就職後の目標設定や業務の振り返りに用いられますが、就職活動においてもとても役立つフレームワークとなっています。
will・can・mustシートを活用するメリットは、未来や過去の話が混在せずに今の内容を整理することができる点です。
人生曲線で見えてきた「価値観」や「得意なスキル」、「自分にしかできないこと」をwill・can・mustシートと重ねることで未来の動き方が明確になるでしょう。
ikigaiチャート
ikigaiとは、日本の「生き甲斐」という概念を「Ikigai: The Japanese Secret to a Long and Happy Life」の中で紹介したものです。
この本は世界的にベストセラーになり、2018年頃には日本にも逆輸入されました。
ikigaiチャートでは、下記の項目から自分自身のやりがいを長く感じられることを見つけられる方法です。
自分が楽しいこと | 映画鑑賞、読書、スポーツ、料理など |
自分が得意なこと | コミュニケーション能力、数値分析、資料作成能力、提案力、英語力 |
世間からお金がもらえること | ウェブデザインスキル、動画編集スキル、ライティングスキル、プログラミングスキル |
世間が必要とすること | ボランティア活動、教育支援 |
自分が楽しいと感じられることは、どんなことに楽しみを感じるかを考えてリストアップしてみましょう。
楽しいと感じられることは、生きがいにも繋がります。
得意なスキルや才能の活かし方によって、自己肯定感が高まり自信がつき、社会の需要と結びつくと生活だけでなく趣味や目標に投じる資金を稼げるようになるでしょう。
自分が社会に提供できる能力を洗い出し、市場価値を考えることも1つです。
人は、社会的に人の役に立つことに、生きがいを感じやすい傾向があります。
自分ができることで社会に貢献できることは何かないか考えてみましょう。
人生曲線は、ikigaiチャートと組み合わせることでより自分の得意なことや仕事にしたいことなどが明確になりやすくなります。
人生曲線でモチベーションが上がっている箇所との繋がりが見えてくる可能性があるため、ぜひ一緒に活用してみてください。
マインドマップ
マインドマップは、人間の自然な思考プロセスを反映したノート法です。
頭の中の思考を紙や図などに見える化することで、思考を言語化して新しい気づきを得る方法として用いられます。
人生曲線で明らかになったモチベーションや価値観を、マインドマップに落とし込むと、明確な思考を具現化して就活へ繋げられるのでおすすめです。
言語化が困難だった思考なども、マインドマップに書き出すことで、頭の中がすっきりして論理的に考えられるようになります。
ぜひ業界研究や就活軸を定めるときには、マインドマップを活用してみてください。
マインドマップのコツは、あまり深く考えすぎず、出てきた思考を全て書き出してみることです。
思考整理をしたい時には、マインドマップを作ってみましょう。
まとめ
人生曲線は、過去のモチベーションから自己理解を深められるため、就活生にとって欠かせない分析ツールです。
書き方に明確なルールはありませんが、ポイントを正しく理解して作成すれば、自分自身の価値観や不得手が浮き彫りになります。
また就活軸の策定や、自己PRやガクチカも言語化しやすくなるメリットがあり、就職でミスマッチをなくすためにも人生曲線の作成はおすすめです。
ただし、人生曲線は過去の出来事やモチベーションから分析するため、未来への思考に直結しない可能性があります。
未来への展望を言語化するためには、他のツールとの併用がおすすめです。
求める業界や職種を見つけ、就活における選考の通過率を高めるためにも、人生曲線を作成して自己理解の深掘りに取り組みましょう。