不動産業界のブラックランキング:事前に知るべき実態と対策
2024/8/21更新
はじめに
就活する際、就職先の企業がブラック企業かどうかは、就活生にとって非常に重要な問題です。
この記事では、不動産業界のブラック企業をランキング形式で紹介していきます。
また、ブラック企業の特徴や見分け方、就職してしまった際の対処法についても解説していきます。
- どの不動産企業がブラック企業なのか知りたい。
- ブラック企業の特徴を知りたい。
- ブラック企業の見分け方は?
不動産業界への就職を検討している人は、ぜひ本記事を参考にしてください。
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不動産業界のブラック企業の特徴
ここでは、不動産業界のブラック企業の特徴について解説していきます。
長時間労働と過酷な労働環境
不動産業界特有のビジネスモデルと、厳しい成果主義の関係から、長時間労働と過酷な労働環境となっている企業があります。
まず、不動産業界では、顧客対応が非常に重要です。
物件の案内や契約の打ち合わせなどは、顧客の都合に合わせる必要があるため、土日祝日や夜間に働くことも珍しくありません。
さらに、営業ノルマが厳しい企業では、成果を上げるために、長時間働くことが事実上の常態化していることもあります。
これにより、労働時間が過剰になり、プライベートの時間が削られる結果、過酷な労働環境が生まれるのです。
パワハラやセクハラの問題
不動産業界に限ったことではありませんが、パワハラやセクハラなどのハラスメント問題が横行している企業もブラック企業の特徴のひとつです。
不動産業界では、売上目標や契約件数などの成果が非常に重視されます。
特に、営業職では高いノルマが課され、それを達成できない場合、上司や同僚からの強い圧力がかかることがあります。
このような圧力がかかる環境では、成果を上げるために厳しい指導が行われ、それが行き過ぎたパワハラにつながることも珍しくありません。
例えば、過度な叱責や罵倒、無理な業務の押し付けなどが日常的に行われることがあり、精神的に病んでしまうこともあるでしょう。
また、不動産業界は対人関係が重要な業界です。
社内外でのコミュニケーションが多く発生しますが、その中で力関係や上下関係が強調されやすい環境です。
このような状況では、性別や立場の違いを利用してセクハラが行われるリスクが高くなります。
ビジネスモデルや企業文化も影響していますが、ハラスメントが社会問題となっている現代において、会社としての対策はもちろん管理職の意識改革も必要です。
こうした職場環境の改善を図らず放置している企業は、ブラック企業であるといえるでしょう。
給与未払い・低賃金問題
給与の未払いや、低賃金での労働を強いられる企業も、不動産業界のブラック企業であるといえるでしょう。
不動産業界の求人情報を見ると、想定年収は一般企業の新卒平均年収よりも大きく上回る企業も少なくありません。
しかし、不動産業界では建物や土地など高額な商品を取り扱うため、成功報酬であるインセンティブが計上されることを想定されている場合が多々あります。
そのため、実際の基本給が低くされているケースも珍しくありません。
また、企業が従業員に支払う給与の計算根拠となる労働時間に、あらかじめ含まれている一定時間の残業(時間外労働)である「みなし残業(固定残業)」が高時間で設定されているケースもあるため注意が必要です。
過度なノルマとプレッシャー
成果主義の風土が強い不動産業界では、過度なノルマを課せられたり、達成するためのプレッシャーをかけられたりすることもあります。
不動産業界では、売買契約や賃貸契約が主な収益源であり、企業の利益は個々の営業社員の成果に大きく依存しています。
そのため、利益を上げたい不動産業界のブラック企業では、社員に対して高い売上ノルマが課されるのです。
これらのノルマを達成できない場合、上司や同僚からの強いプレッシャーや叱責が日常化することも多いです。
この過剰なプレッシャーは、精神的なストレスとなり、仕事に対するモチベーションや健康に悪影響を及ぼします。
さらに、不動産業界では、売上が個々の給与やボーナスに直結するケースが多く、ノルマを達成できない場合、収入が大幅に減少するリスクがあります。
そのため、社員は個人の生活を守るために、ノルマを達成しようと無理をしてしまいがちです。
このような状況が続くと、社員の疲弊が進み、離職率が高くなるなどの悪循環が生まれますが、それを改善しない企業はブラック企業であるといえるでしょう。
不動産業界のブラックランキング10社
口コミサイトの評価が低い企業のうち、10社をブラックランキングとして紹介します。
- 株式会社ケーズオフィス
- 株式会社BLENDY
- 生和不動産保証株式会社
- 株式会社サンキューライフ
- 有限会社西武ホーム
- 有限会社あんしん住宅
- 株式会社ダイムラー・コーポレーション
- 株式会社セントラルシティ
- 株式会社あすなろ観光開発
- 駅前管理システム株式会社
口コミサイトへの投稿には、既に退職している人の意見も含まれています。
したがって、不満を持って退職したことにより悪く書かれているケースや、現在では改善されているケースもあるため鵜呑みにすることはできません。
企業研究の際に口コミサイトの複数チェックや、面接時に環境に関する質問をするなどして職場環境を確認するようにしましょう。
ブラック企業の見分け方と対策
ブラック企業の特徴を把握していても、具体的な見分け方が分からず悩んでしまう人もいることでしょう。
ここでは、ブラック企業の見分け方と対策について解説していきます。
求人情報から見分ける
ブラック企業であるかどうか見抜くためには、求人情報から判断材料を得ることが可能です。
例えば、求人情報に「アットホームな職場」「やる気次第で高収入」といった曖昧な表現が多い場合は注意が必要です。
これらのフレーズは、具体的な職場環境や労働条件を隠している可能性があります。
また、「未経験者歓迎」「急募」などの文言が強調されている場合、常に人手不足である可能性があり、離職率が高いブラック企業であることが考えられます。
さらに、給与や待遇に関する情報が極端に魅力的に見える場合も警戒が必要です。
他にも「年収1,000万円可能」などの高収入が強調されている求人は、成果主義の厳しい職場である可能性があります。
過度なノルマや長時間労働を強いられることも考えられるでしょう。
また、基本給が低い代わりにインセンティブが重視される場合は、安定した収入が得られないリスクがあるため注意が必要です。
口コミサイトや評判サイトをチェック
企業研究する際、企業ホームページだけでは社風や事業内容を調べることができても、実態をつかむことはできません。
企業ホームページや求人サイトなどに掲載されている「社員の声」では、応募者を集めるために企業にとって悪いことを書かない傾向にあります。
そのため、実際の社員や元社員が書き込む口コミサイトや評判サイトの情報が役に立ちます。
まず、口コミの内容を注意深く読み、同じようなネガティブな意見が複数見られるか確認しましょう。
たとえば、「長時間労働」「過度なノルマ」「パワハラ」などの問題が繰り返し指摘されている場合、その問題が実際に社内でまん延している可能性があります。
また、退職理由に注目することも有効です。
口コミで「体調不良で退職」「精神的に限界だった」「家族に心配された」など、健康に関わる退職理由が多い場合、その企業での働き方が非常に過酷である可能性があります。
さらに、「人が頻繁に辞める」「常に求人が出ている」などの記載があれば、離職率が高いブラック企業であるリスクが高いです。
投稿者や元社員に適性がなかった場合や不満を持っていた可能性もあるため、全てを鵜呑みにするわけにはいきません。
一方で、ポジティブな口コミばかりの場合も注意が必要です。
口コミサイトに「良いことしか書かれていない」「極端に高評価が集中している」といったケースでは、会社側が口コミを操作している可能性があります。
この場合は、他の評判サイトやSNS、就職掲示板なども併せて確認し、バランスの取れた情報を収集することが大切です。
さらに、経営陣や管理職に対する評価もチェックしましょう。
「上司からのサポートがない」「経営方針が一貫していない」「管理職のパワハラがひどい」などの意見が多ければ、組織の風通しが悪く、ブラック企業の傾向が強い可能性があります。
面接時の対応や逆質問でチェック
企業研究や口コミチェックでブラック企業かどうか見抜けない場合には、面接の雰囲気や対応、逆質問で確認する方法もあります。
例えば、面接官が高圧的だったり、威圧的な態度を取ったりする場合、その企業の社内文化、上司となる人の人格にも問題がある恐れがあります。
逆質問の例では、面接時に具体的な労働条件や業務内容を確認することがポイントです。
例えば、残業時間や休日について尋ねるのも効果的です。
「平均的な残業時間はどれくらいですか?」や「残業代は全額支給されますか?」などと、質問してみましょう。
そこで明確で納得のいく答えが返ってこない場合、長時間労働やサービス残業が常態化している可能性があります。
また、「有給休暇の取得率はどうですか?」といった質問で、休暇が取りやすいかどうかもチェックできます。
さらに、逆質問を通じて企業文化や職場環境について深掘りすることも効果的です。
例えば、「この職場で成功する人はどのような特徴がありますか?」や「社員が長く働き続けられる理由は何ですか?」と質問してみましょう。
これらの質問に対して具体的かつ前向きな答えが得られない場合、社員に過度な負担を強いる環境である可能性があります。
また、逆に「とにかく頑張れば成功する」や「やる気次第」といった抽象的な答えが返ってくる場合は、過度な成果主義や厳しい労働環境が隠されている可能性があります。
ただし、こうした環境面への逆質問は「残業したくないのか」といったように、マイナス評価につながるリスクもあり得ます。
このようなリスクを負って、ホワイト企業から評価を下げてはもったいないため、環境や条件面に関する逆質問は念入りな企業研究を行ったうえで行いましょう。
労働条件の確認
ブラック企業かどうかを見抜くためには、労働条件を確認する方法があります。
具体的には、みなし残業や年間休日数などをチェックすることが挙げられます。
「みなし残業」とは、一定時間分の残業代をあらかじめ給与に含んでいる制度です。
これが不当に長い場合、長時間労働が常態化している可能性があります。
固定残業時間が明記されていない、または「みなし残業代が含まれるが、超過分の支払いについては不明確」といった場合は、残業が常態化していても追加の残業代が支払われない(サービス残業)ブラックな働き方を強いられる可能性が高いです。
また、年間休日数も重要なチェックポイントです。
日本では、年間休日が120日程度が一般的ですが、これを大幅に下回る場合、休日出勤や長時間労働が当たり前の職場である恐れがあります。
面接時に休日の具体的な運用方法や実際の取得状況について尋ね、曖昧な回答や話をはぐらかされる場合は注意が必要です。
これらのポイントをしっかりと確認し、疑問が生じた場合は面接時に遠慮せず質問しましょう。
そして、少しでも不安を感じたら、内定を辞退する勇気も大切です。
ブラック企業で働いてしまった場合の対処法
特徴や見分け方を把握していても、見抜けずブラック企業に就職してしまうこともあり得ます。
ここでは、ブラック企業で働いてしまった場合の対処法を解説します。
相談窓口とサポート機関を活用
ブラック企業で働いてしまった際の対処法として、相談窓口とサポート機関の活用が挙げられます。
その理由は、労働者が自分一人で問題を解決するのは非常に難しいからです。
ブラック企業では、過重労働やパワハラ、賃金不払いなどが日常的に行われているという状況が多くあります。
しかし、これらの問題を社内で改善しようとしても、上司や経営陣が協力的でない場合や、逆にさらに厳しい対応を受けるリスクがあります。
こうした状況では、精神的にも追い詰められ、冷静な判断が難しくなることが多いです。
そのため、労働基準監督署や労働組合、総合労働相談コーナーといった公的な相談窓口、NPOや弁護士などのサポート機関に相談することがポイントです。
これらの機関は、労働法や労働者の権利に関する専門的な知識を持っており、適切なアドバイスや法的な支援を提供してくれます。
また、相談を通じて、自分の状況が法律に違反しているかどうかを確認したり、具体的な解決策を見つけることができます。
場合によっては、労働基準監督署に対して企業の違法行為を通報し、企業への行政指導や是正を促すことも可能です。
自社内の人事総務に相談しても、ブラック企業の風土が根付いている企業では、悩みや相談などに適切な対処をしてくれる可能性は低いと考えられます。
このように、自分での解決が難しい場合には、相談窓口をはじめとする外部のサポート期間を頼ることも選択肢に入れておきましょう。
転職する
相談窓口やサポート機関などを活用しても問題が解決できない場合、転職するのも対処法のひとつです。
短期間で転職することに抵抗を感じるかもしれません。
しかし、世情の働き方に対する価値観が変わった現代において、ブラック企業から脱出するための転職にネガティブな印象は持たれにくいです。
ただし、離職が続き職歴を重ねてしまうと将来的に不利となる恐れがあります。
そのため、転職する際には再度ブラック企業に入社しないよう注意しなければなりません。
この記事でも解説したように、ブラック企業の特徴や見極め方を参考にしてください。
不動産業界のホワイト企業の特徴
ここまでブラック企業の特徴や見極め方を解説してきましたが、一方でホワイト企業に就職するためにはどうしたら良いのでしょうか。
ここでは、不動産業界のホワイト企業の特徴を解説していきます。
働きやすい環境と福利厚生が充実している
ブラック企業の特徴の裏返しで、働きやすい環境や福利厚生が充実している企業はホワイト企業である可能性が高いです。
具体的には、長時間労働やハラスメントがない、有休休暇の取得といった社会人として当然の職場環境であること。
加えて、保養施設の利用や特待、資格取得の支援をはじめとする各種手当や、リモートワーク・フレックスといったフレキシブルな働き方ができる企業です。
また、こうした制度が設けられているにもかかわらず、形骸化していないことも重要なポイントです。
信頼できる機関が発信している情報に掲載されている
ホワイト企業か否かを調べる際には、企業ホームページだけではなく、口コミサイトなど、第三者が発信しているメディアから情報を得るのが一般的でしょう。
ですが、情報源が信頼できる機関であることがより重要です。
信頼できる機関の具体例として、厚生労働省や経済産業省などの公的機関、大手・有名企業が発信している公式メディアなどが挙げられます。
インターネットやSNSで簡単に情報が得られる現代ですが、正しい情報を入手できなければ意味がありません。
口コミや評判をチェック
公的機関や大手・有名企業が発信している公式メディアであっても、それらが必ず信頼できるとは限りません。
なぜなら、それらに掲載されている情報は企業の印象を良くする広報的な意味を持っている可能性があるからです。
実状をつかむためには、実際に働いている社員や元社員が発信・投稿している口コミ・評判を参考にするのが有効です。
ただし、これら情報においても、不満を持っている社員が八つ当たりの気持ちで投稿していることや、企業側が印象操作のために投稿している可能性もあります。
ひとつの情報源を鵜呑みにせず、口コミや評判をチェックする際には複数のメディアから情報を入手して精度を高めるようにしましょう。
まとめ
人によってブラック企業の基準は異なりますが、ビジネスモデルや成果主義の文化から不動産業界のブラック企業には特徴があります。
それは、社風や職場環境、求人情報や評判・口コミなどから判断することが可能です。
こうした情報は、企業ホームページ以外の信頼できる機関が発信しているメディアや、評判・口コミサイトなどから確認できます。
ただし、これら情報源においても鵜呑みすることはできないため、複数メディアを確認して包括的に整理することが大切です。
これから不動産業界を志望し、ブラック企業への就職を回避したい人は、ぜひ本記事を参考にしてください。