就活生が重要視している企業選びの軸とは?ランキング形式で解説!
2024/7/26更新
はじめに
就職先を決定する際に重要になってくるのが「企業選びの軸」です。
自分なりの「価値観」や「譲れない条件」を明確にしておかないと、入社後に「この会社は自分と合っていない」「思っていたのと違う」となってしまうでしょう。
この記事では、以下のような就活生を対象に、「企業選びの軸」をランキング形式で紹介しています。
- 就職活動を行う際の方向性について悩んでいる
- ほかの就活生はどのような「企業選びの軸」を持っているのか知りたい
- 就活生から人気の働きやすい企業が知りたい
「企業選びの軸」についての解説に加えて、記事の後半では就活生から人気のある企業を数社紹介していますので併せて参考にしてみてください。
上京を志す地方学生ならジョーカツ!
あなたのキャリアを加速させるチャンス!
無料で利用できる快適な個室シェアハウス、
東京までの交通費サポート付き
首都圏の注目企業への就活ならジョーカツ
首都圏の学生ならスタキャリ!
理想のキャリアを実現へと導く第一歩!
あなたにピッタリのキャリアアドバイザーを選び、
自分にマッチする優良企業をご紹介
首都圏企業のES添削から面接対策まで、就活ならスタキャリ
企業選びの軸とは?
「企業選びの軸」とは、「価値観や働く上で譲れない条件」のことを指します。
職種、働き方、勤務時間、勤務地、将来のキャリアプランなど、企業を選ぶポイントはたくさん存在していると思います。
ですが、すべての条件を満たした理想の企業にめぐり逢い、なおかつ内定を獲得することは非常に難しいでしょう。
「企業選びの軸」は就活をする上で非常に重要になりますので、自分に合った軸を見つけてください。
企業選びの軸はなぜ必要?
「企業選びの軸」は自分自身が納得して企業に勤めるために必要です。
企業選びの軸を明確にしないまま就職してしまうと、事あるごとに会社への不満が出てしまうでしょう。
ですが、企業選びの軸がしっかりしていれば、不満を減らすことができるのではないでしょうか。
例えば、「とにかく給与を充実させたい」という軸があるのであれば、長時間の残業も苦になりません。
反対に「お金よりもプライベートを充実させたい」のであれば、給与の低さは不満にならないはずです。
企業と自分とのミスマッチを避けるためにも、「企業選びの軸」を明確にすることが必要です。
企業選びの軸はどうやって決めるの?
企業選びの軸を決めるには、まず自己分析を充実させてください。
自分の強みや、自分の大切にしたいことなど、自分自身を知っておきましょう。
自己分析を行うことができたら、合同説明会へ参加して、たくさんの企業の話を聞いてみてください。
また、「企業選びの軸」を決める方法として、OB・OG訪問を行うことも非常に有効です。
訪問するOB・OGは、志望業界や志望企業で働いている人でなくても構いませんので、身近な先輩に連絡し、話を聞いてみましょう。
実際に社会に出て働いている先輩からの意見はとても参考になるはずです。
関係性ができているOB・OGの方のほうが、気になることを気兼ねなく聞くことができるので、OB・OGを選ぶ際は、年齢の近い、ゼミやサークル、部活の先輩がおすすめです。
企業選びの軸ランキング
「2025年卒 大学生 活動実態調査」によると企業選びの軸については、以下のような回答となっています。
それぞれの企業選びの軸ごとに内容を解説しますので、ぜひご覧ください。
順位 | 企業選びの軸 | 割合 |
1 | 待遇面が良い(給与・手当・休暇制度など) | 22.8% |
2 | 社風や働く社員が良い・良さそう | 22.6% |
3 | 業績やビジネスモデルが安定している・安定感のあるものである | 19.3% |
4 | 福利厚生が充実している | 10.5% |
5 | 社会貢献性がある | 10.0% |
6 | 技術力・商品企画力がある | 7.4% |
7 | 業界上位である | 5.6% |
8 | 女性活躍や男性育休制度が充実している | 1.0% |
9 | 環境対策に取り組んでいる | 0.8% |
【1位】待遇面が良い(給与・手当・休暇制度など)
給料をもらって生活するために働くので待遇面が良い会社を選ぶのは当然です。
ただし、待遇面については、バランスが非常に重要です。
極端に給与が高い会社が上位にランクインしているというわけではありません。
給与や手当、休暇制度を含む福利厚生のバランスが重要です。
自分がどのように働きたいかというビジョンと、志望企業がどのような給与制度を採用しているかを吟味して就職先を決定しましょう。
【2位】社風や働く社員が良い・良さそう
社風や社内の雰囲気、社員同士の関係性が良い企業を重要視している就活生も多いようです。
実際に、働く上で職場の雰囲気は非常に重要です。
大変な仕事でも、社内の雰囲気が良ければ頑張れるでしょう。
反対に殺伐とした雰囲気だと、仕事に行くのが億劫になります。
OB・OG訪問を行った際には、社内の雰囲気や人事異動の有無や頻度について質問してみましょう。
社内の雰囲気については、実際に勤務されている方の声が最も参考になります。
また、大企業であれば転勤はつきもので、転勤によって社内の雰囲気が大きく異なる場合がありますので併せて確認してみましょう。
【3位】業績やビジネスモデルが安定している・安定感のあるものである
長くその企業で働きたいと考えた際には、業績やどのようなビジネスモデルを採用しているかという点は非常に重要なポイントになるでしょう。
これから伸びていく業界・産業であるのか、それとも斜陽産業と呼ばれる業界なのかは必ず確認しておきましょう。
今後、伸びていく業界であれば、必然的に業績も上向きになり、処遇面も良くなる可能性は高いです。
ただし、現代では大手企業であっても絶対的な「安定」はありませんので注意しましょう。
【4位】福利厚生が充実している
働く上で福利厚生は非常に重要です。
福利厚生とは、「企業から従業員(またはその家族)に提供する報酬サービス」を指します。
福利厚生は大きく「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」に分けられます。
「法定外福利厚生」は内容を自由に設定することができるため、企業によっては特色のある福利厚生を設定している場合があるのです。
給与面の充実はさることながら、福利厚生が充実していると生活が非常に楽になりますのでしっかりとチェックしておきましょう。
【代表的な福利厚生】
種別 | 具体的な制度 |
法定福利厚生 | 健康保険 |
厚生年金保険 | |
介護保険 | |
労災保険 | |
雇用保険 | |
法定外福利厚生 | 特別休暇 |
慶弔休暇 | |
住宅手当・家賃補助 | |
自己啓発支援 | |
子育て支援 | |
健康増進支援 |
代表的な福利厚生は上記のとおりです。
例えば、「住宅手当」が一定額支給されるのであれば、生活は豊かになります。
また、子育て支援に力を入れていれば、手当が支給されたり、勤務時間を柔軟に設定できたりもするでしょう。
福利厚生が充実している企業は非常に働きやすいのでおすすめです。
【5位】社会貢献性がある
取り扱っている業務内容に社会貢献性があるかを重視している就活生も一定数存在しています。
業務内容が社会に広く認知されており、その内容が社会貢献性のあるものであれば、やりがいや使命感も増すでしょう。
特にインフラ企業などは多くの人の生活を支えており、非常に人気です。
言い換えれば、「社会貢献性がある」ということは「なくてはならない仕事」であるといえるでしょう。
「なくてはならない仕事」すなわち「安定」を求めているという真意があるのかもしれません。
【6位】技術力・商品企画力がある
技術力や商品企画力があれば、「売れる」商品やサービスを生み出すことができます。
高い技術力で、ユーザーの要望を実現することや、市場のニーズを的確に捉え、利用しやすい商品やサービスを企画できる企業は今後も成長が期待できるといえます。
また、そのような環境に身を置けば、成長やスキルアップにもつながるでしょう。
さらに、若手社員の提案を積極的に採用してくれる企業であれば、モチベーションも高まるのでおすすめです。
【7位】業界上位である
業界上位である企業や、大手企業に入ることを軸にしている就活生も一定数いるようです。
業界上位の売上高を誇る企業であれば、業績が安定していたり、さまざまなことにチャレンジできたりするので魅力的といえるでしょう。
また、福利厚生が充実しているケースが多く、働きやすい環境が整っているはずです。
反対に、業界上位や大手企業の場合、方針決定に時間を要することが多いなどのデメリットがあります。
自分の求める働き方を明確にしておきましょう。
【8位】女性活躍や男性育休制度が充実している
働き方改革が進み、女性活躍や男性の育休制度の充実させる取り組みを進めている企業は多く存在します。
特に、共働きの家庭が多くなっていることから、企業が公表する「男性育児休業取得率」について、企業選びの際に「関心がある」と回答している就活生の割合も高まっています。
採用ホームページや有価証券報告書で女性役職者の割合や育休制度の利用率などが公開されていることが多いので、ぜひ参考にしてみてください。
【9位】環境対策に取り組んでいる
環境対策に取り組んでいるかどうかを企業選びの軸としている就活生は多くいます。
あわせて、環境問題に対する取り組みを行う企業も数多く存在します。
主な環境対策は以下の通りです。
- ペーパーレス化
- 産業廃棄物削減
- 電気使用量の削減
- 再生可能エネルギーの活用
- 排気ガスの削減
自社の利益を追求するだけではなく、環境対策についても力を入れ、地球に優しい活動を行っている企業が評価されていることが読み取れます。
25年前と企業選びの軸はどのように変わっている?
「1999 年度 大学生の就職意識調査結果報告 (文系)」によると、企業選びの軸に関する回答結果は以下のとおりです。
順位 | 企業選びの軸 | 割合 |
1 | 自分のやりたい仕事(職種)ができる会社 | 46.7% |
2 | 働きがいがある会社 | 23.7% |
3 | 安定している会社 | 19.8% |
4 | これから伸びそうな会社 | 19.4% |
5 | 自分の能力や専門性を活かせる会社 | 13.8% |
6 | 社風が良い会社 | 9.5% |
7 | 志望業種の会社 | 7.7% |
8 | 一生続けられる会社 | 7.2% |
9 | 勤務制度、住宅など福利厚生の良い会社 | 7.1% |
現在と似た点はあるものの、「自分のやりたい仕事ができる会社」が高い割合を占めています。
また2025卒を対象とした調査で1位だった「待遇面が良い」という点はランクインしていません。
このように、時代とともに就活生の価値観が変わっていることがわかります。
就活生に人気の企業TOP5
現在、就活生から人気を集めている企業をランキング形式で発表します。
平均年収や平均勤続年数に加え、なぜ就活生から人気を得ているのか、企業の特徴や取り組みについても紹介します。
【2025年卒 就職人気ランキング】
順位 | 企業名 | 平均年収 | 平均勤続年数 |
1 | ニトリ | 787万円 | 12.0年 |
2 | みずほフィナンシャル・グループ | 1,072万円 | 16.4年 |
3 | 伊藤忠商事 | 1,753万円 | 18.2年 |
4 | 三菱UFJ銀行 | 1,047万円 | 14.4年 |
5 | 味の素 | 1,072万円 | 19.9年 |
【1位】ニトリ
出典元:ニトリ
ニトリは「お、ねだん以上。」というキャッチフレーズが有名で、高い品質の家具をリーズナブルな価格で消費者に提供しているニトリ。
日本の大手家具メーカーとして順調に事業を拡大し、独自のビジネスモデル「製造物流IT小売業」を展開しています。
本来のメーカーの役割である「製造小売」の機能に加え、物流とIT業務を行い、全工程を自社で完結させることにより、中間コストを削減しているのです。
ニトリは就活生から非常に高い人気を集めており、ニトリのインターンシップには、3万人近くの就活生が参加するなど高い実績を残しています。
ニトリが就活生から人気の理由として代表的な理由として、「総合職の社員が転居を伴わず勤務できる制度」を導入したことが挙げられるでしょう。
総合職は全国転勤するというイメージを払拭し、社員のライフワークバランスを充実させています。
このように社員を思いやる勤務制度を充実させていることから、人気を集めているといえるでしょう。
【2位】みずほフィナンシャルグループ
出典元:みずほ銀行
みずほフィナンシャルグループは、日本を代表する金融機関のひとつです。
みずほ銀行、みずほ信託銀行、みずほ証券などの企業で構成されており、幅広い金融サービスを提供しています。
特にみずほ銀行はメガバンクとして、高い安定性や高い待遇を誇っており、就活生から高い人気を得ています。
さらに、みずほ銀行はいち早く社員の「副業を解禁」し、話題となりました。
働き方の多様化にあわせて、いち早く時代の流れに乗ったのです。
そういった新しい考え方を持つ企業として、就活生から高い評価を得ているのではないでしょうか。
【3位】伊藤忠商事
出典元:伊藤忠商事
就活生から最も注目されている総合商社業界。
その中で、5大商社の一角として業界をけん引しているのが伊藤忠商事です。
伊藤忠商事は、三菱商事、住友商事、三井物産などの財閥系総合商社を抑えて、2021年度には時価総額と連結利益で業界1位となっています。
就活生に人気の理由として、特筆すべきは「待遇の良さ」でしょう。
有価証券報告書によると、平均年収は約1,700万円とかなり高水準です。
また、働き方改革を推進しており、夜8時以降の残業を禁止し「朝方勤務」を導入するなど、柔軟な勤務時間を導入しています。
給与の高さや柔軟な働き方を提案している企業として人気を集めています。
【4位】三菱UFJ銀行
出典元: 三菱UFJ銀行
就活生から根強い人気を誇っているメガバンク。
その中でみずほ銀行、三井住友銀行とともに3大メガバンクを構成しているのが三菱UFJ銀行です。
旧財閥系グループとして知られている三菱グループに属する企業で、三菱グループの中でも「御三家」と呼ばれており、高い影響力を持っています。
就活生に人気の理由としては、「ブランド力」と「高い待遇面」といえるでしょう。
三菱UFJ銀行は、メガバンクであることや、三菱グループの企業であること、また、我々の身近に存在する企業として非常に高い知名度を誇っています。
「誰もが知っている企業で働きたい」という思いを持った就活生は多いので、人気は高まるばかり。
また、待遇面や福利厚生が充実していることも人気が集まっている理由といえるでしょう。
【5位】味の素
出典元:味の素
味の素は、日本を代表する食品メーカーです。
うま味調味料の「味の素」は、非常に有名な商品ですが、その他の調味料や医薬品、化粧品など生活関連商品を幅広く手掛けています。
さらに、アミノサイエンスをヘルスケアに活用した「バイオ&ファインケミカル系事業」にも注力しており、多くの人の生活を支える企業として活躍しているのです。
就活生に人気の理由として、味の素は働き方改革を推進し、社員の働きやすい環境を整えていることが挙げられます。
改革の結果、勤務時間は削減され、仕事の質や密度が上がり、さらには離職率も減少したそうです。
上記の表を見てもわかるように、味の素の平均勤続年数は、19. 9年と非常に長くなっています。
社員を大切にしようという考え方のもと改革を行い、その成果が人気にあらわれているといえるでしょう。
まとめ
本記事では、就活生が重要視している「企業選びの軸」について、ランキング形式で紹介し、その理由を解説してきました。
今後の人生を決める就職活動において、「企業選びの軸」を明確にしておくことは非常に大切です。
「大手だから」「有名だから」と安易な気持ちで企業を選ぶのではなく、「大手で福利厚生が充実しているから」「高い技術力や企画力があることで有名だから」といったように、明確に企業選びの軸を持って就活に臨んでください。
この記事が、今から企業選びを行おうとしている就活生の一助となれば幸いです。