大切にしている価値観は思いやりだと答えてもいい？魅力的な伝え方と例文5選を紹介
2024/7/23更新
はじめに
就活では、自己分析や面接において、「大切にしている価値観」を問われることがあります。
「面接で大切にしている価値観を問われた時に、思いやりだと答えてもいいの？」
「大切にしている価値観は思いやりだと面接で不利になる？」
このように、大切にしている価値観について問われた際に「思いやり」だと答えても問題がないのか、不安に感じる就活生もいます。
企業は明確な意図を持って、就活生に「大切な価値観は何か」を質問しています。
大切な価値観について伝える際は、企業の質問する意図を理解し、自分の価値観について客観的に理解した上で、分かりやすく明確に伝える事が肝要です。
この記事では、面接やエントリーシートで「大切な価値観」について問われた際、「思いやり」と答えてもいいのか、企業が質問する理由について解説しています。
「大切にしている価値観は思いやり」と伝えることに不安を抱いている、以下の就活生を対象に、思いやりがある人の特徴や伝える時のポイントを紹介しています。
ぜひ最後までご覧ください。
- 大切にしている価値観が思いやりだと伝えても問題ないか知りたい
- 大切にしている価値観は思いやりだと伝える際のポイントについて理解したい
- 大切にしている価値観を企業が問う理由について把握したい
- 思いやりがある人の特徴について知りたい
- 大切にしている価値観を理解するメリットを把握したい
- 大切にしている価値観が思いやりだと伝える際の例文があれば参考にしたい
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この記事の結論
この記事の結論からお伝えすると、面接やエントリーシートで「大切にしている価値観」について問われた時、「思いやり」と答えても不利になりません。
むしろ、企業は思いやりのある人材を採用したいと考えています。
伝える時のポイントを押さえ、より魅力的に伝えることを意識しましょう。
思いやりがある人は、幅広い視野で細部まで気を配ることができ、相手の立場に立って物事を考える力があると認識されます。
相手の気持ちを汲み取って行動したり、臨機応変に状況に合ったコミュニケーションを取ったりする力は、企業で働く上で非常に重要です。
社会に出ると、複数人のチームや他部署の人と協力しながら仕事を進めていく必要があるため、企業は思いやりの心がある人材を採用したいのです。
可能な限り早い段階で、自身の「大切にしている価値観」について理解を深めておきましょう。
自分が大切にしている価値観について客観的に理解することで、職種や企業を選ぶ際の軸が定まるだけでなく、長期的なキャリア形成の判断基準にも活用できます。
相手が自分と価値観が異なる人でも、相手の価値観を客観的に理解して受け止められるようになれば、コミュニケーションは円滑になるでしょう。
次の章からは、各内容を詳しく説明していますので、ぜひ最後までご覧ください。
大切にしている価値観が思いやりだと伝えてもOK！企業が問う意図とは
企業が「大切にしている価値観」について就活生に問うことには、明確な意図があります。
自身の大切にしている価値観について答える際は、企業の質問する意図を客観的に理解する事が必要です。
思いやりを伝える際は具体性を意識しよう
自身の大切にしている価値観について「思いやり」であると伝える場合は、より具体的な言葉に言い換え、適切な順序で伝えることを意識しましょう。
単に「私は思いやりの心を大切にしています。」だけでは、どのような「思いやり」を大切にしているのか具体的なイメージが沸きません。
相手に抽象的な印象を与えてしまうため、自分がどういった「思いやり」の心を大切にしているのか、自己分析を行った上で客観的に理解しておくことが必要です。
ここでは、「思いやり」をより具体的な言葉に言い換える際の一例を紹介します。
- 相手の立場に立って物事を考えられる
- 人の気持ちに寄り添って行動できる
- 幅広い視野を持って物事を多角的に考えられる
- 相手の気持ちを汲み取って細部まで配慮ができる
- 相手の意見を尊重して共感できる
- 組織の中で状況を分析してその場に適したコミュニケーションが取れる
- 相手の気持ちを汲み取りながら主体的に行動できる
上記のように、「思いやり」はさまざまな表現に言い換えることが可能です。
自身の大切な価値観について「思いやり」をアピールする場合は、これらの表現を参考に、より具体性のある表現で伝えましょう。
また、伝える際の順序も適切な順序を守る事が肝要です。
大切な価値観が思いやりだと伝える際の順序については、3つめの章で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
企業が就活生の「大切にしている価値観」を問う意図は3つ
企業はなぜ就活生の「大切にしている価値観」について確認したいのでしょうか。
企業が問う意図として3つが挙げられます。
①就活生の性格や人柄について知りたい
企業は「大切にしている価値観」を質問することで、就活生の性格や人柄について確認したいのです。
「大切にしている価値観」とは、その人が何を重視して行動しているか、行動や思考性の軸となる価値観です。
就活生の大切にしている価値観について知ることは、就活生の性格や人柄について知ることにつながります。
社会に出ると、さまざまな人と適切なコミュニケーションを取り、良好な人間関係を構築しながら仕事を進めていく必要があります。
そのため、企業は採用段階で就活生の人柄を重視し、確認しようとするのです。
②将来の目標が会社の目標や方向性とリンクしているか知りたい
企業は就活生の「大切にしている価値観」の答えから、将来の目標やキャリアプランについて確認し、自社の目標や方向性とリンクしているかを確認しています。
就活生の目標やキャリアプランの形成が、自社のビジョンや方向性とリンクしているか、知りたいのです。
リンクしていれば、入社後のミスマッチを防ぎ、長期にわたって自社のために貢献してくれると期待できるからです。
「大切にしている価値観」は、その人の行動や思考性の軸となる価値観で、人生の目標にもつながってきます。
企業は就活生の「大切にしている価値観」を知ることで、人生においての目標を知ることができると考えているのです。
③現社員との相性やコミュニケーションスキルを確認したい
「大切にしている価値観」は、その人の行動や思考性の軸となる重要な要素です。
就活生の人柄や性格を築き上げている核となります。
そのため、「大切にしている価値観」を知ることは、就活生のコミュニケーションスキルや適応能力を知ることにもなるのです。
前述しましたが、企業では、社内のさまざまな人と適切なコミュニケーションを取り、良好な人間関係を構築しながら仕事を進める必要があります。
企業は就活生の大切にしている価値観から、現社員や自社の社風との共通点を見出し、適切なコミュニケーションが取れるか確認したいのです。
思いやりがある人の特徴は3つ
実際に、思いやりがある人はどのような特徴を持つ人でしょうか。
ここでは、思いやりがある人の特徴を3つ紹介しますので、自分が当てはまっているかぜひ参考にしてみてください。
①幅広い視野で細部まで気配りができる
思いやりがある人は物事を幅広い視野で捉え、細部まで気配りができる特徴を持っています。
思いやりがあるということは、相手の気持ちを考えて、適切な行動が取れるということです。
自分本位な狭い視野で物事を考えるのではなく、相手のさまざまな気持ちを汲み取り、物事を考えられる多角的な視野を持っているといえます。
幅広い視野で物事を考えられる人は、必然的に目の行き届かないような細かい点にまで気を配ることができるでしょう。
こうした思いやりの力は、社会に出て仕事を進める上で、非常に重要です。
物事を幅広い視野で捉え、細部にまで気配りできる人は、「思いやりがある」と言えます。
②相手の立場に立って物事を考えられる
相手の立場に立って物事を考えられる人も、「思いやりがある」人と言えるでしょう。
相手の気持ちや状況を汲み取り、相手にとって最適な行動を取ろうとする人は、社会に出てからも周囲と良好な関係性を築きながら仕事を進められます。
また、「思いやりがある」ということは、相手の立場に立って意見を受け止め、尊重できる力があるのです。
相手の話をよく聞き、相手の意見を尊重した上で自分の意見を述べられる人は、「思いやりがある」人と言えるでしょう。
③組織に適したコミュニケーションができる
思いやりがある人は、組織や集団においても適切なコミュニケーションが取れます。
相手の立場に立って気持ちを汲み取り、相手や集団にとって最適な行動を取れる力は、社会に出てからも役立つでしょう。
思いやりがある人はあらゆる配慮ができるので、入社後も周囲の人と連携しながら業務に取り組んでくれるだろうと、企業から期待される可能性が高いです。
その場に応じて臨機応変にコミュニケーションを取れる人は、「思いやりがある」人と言えます。
大切にしている価値観を理解するメリット3つ
面接やエントリーシートで「大切にしている価値観」について問われたことのある就活生は多いです。
実は、「大切にしている価値観」を明確にしておくことで、就活をスムーズに進められるだけでなく、今後のキャリア形成にも役立ちます。
ここでは、自分自身の「大切にしている価値観」を理解しておくメリットを3つ、詳しく解説します。
メリットを理解した上で、可能な限り早期に「大切にしている価値観」を明確にすることをおすすめします。
①職種や企業を選ぶ際の軸にできる
自分の大切にしている価値観について理解することで、就きたい職種や入社したい企業を選ぶ際の軸として活用できます。
自分の大切にしている価値観と、企業のビジョンや方向性が一致していれば、よりマッチした企業を見つけられるでしょう。
また、長く働き続けやすい企業を見つけることも可能です。
②キャリア形成に必要な判断基準になる
自分自身が大切にしている価値観を客観的に理解することで、人生におけるキャリア形成に必要な判断基準として活用できます。
自分が重視していることや、今後どんな業界でどんな仕事に取り組みたいのかという価値観を明確にすることは、就活だけでなく今後のキャリア形成でも重要です。
自分自身の「本当にやりたいこと」「就きたい職業」を明確にすることで、キャリアの方向性を見極めることができるでしょう。
職種や企業選びの軸になるだけでなく、休日にしたいことや、起業・結婚・家の購入などの人生の大きなターニングポイントを見定める際の判断材料にもなります。
自分が大切にしている価値観を明確にすることで、計画的にキャリアを構築することが可能です。
③コミュニケーションが円滑になる
自分が大切にしている価値観を客観的に理解していると、さまざまな人と円滑にコミュニケーションが取れます。
自分と同じような価値観を持つ人であれば、自然とコミュニケーションも捗るでしょう。
互いの理解を深めながら、同じ価値観を持つ仲間として協力し合い、良い関係性を築くことが可能です。
異なる価値観を持っている相手でも、価値観の違いを受容し、客観的に理解すれば、コミュニケーションは円滑になります。
自分自身の大切にしている価値観を理解することで、さまざまな人と良好な関係性を築く際の潤滑油となり、多様な場面で活用できるでしょう。
大切にしている価値観が思いやりだと伝える際の4つのポイントを紹介
企業から「大切にしている価値観」について問われた際は、適切な順序で論理的にわかりやすく答えることを心がけましょう。
「大切にしている価値観」の内容も重要ですが、話す際の順序も非常に重要です。
企業に「論理的思考ができる」という印象を与えるためにも、以下で紹介する順序に従って、簡潔に伝えてください。
①結論から伝えよう
最初に、自分が大切にしている価値観について結論を伝えましょう。
「私は常に人の気持ちに寄り添って行動することを意識しています。」のように、最初に結論をもってきます。
大切にしている価値観が思いやりの場合は、「思いやり」をより具体的な言葉に言い換えて伝えることを心がけてください。
「思いやりを大切にしている」だけでは抽象的なので、具体的なイメージが沸かなくなってしまいます。
自分が大切にしている「思いやり」がどのようなタイプかを明確にした上で、結論として具体的に伝えましょう。
「自分が大切にしている思いやりがどんなタイプなのかわからない」といった方は、もう一度自己分析を行ってください。
自分の大切にしている価値観について、客観的に理解を深めましょう。
②思いやりを発揮した経験を具体的に伝えよう
結論を述べたら、実際に自分の思いやりを発揮した過去の経験について、具体的に伝えましょう。
例：
学生時代に所属していた陸上部では、部長としてメンバー一人ひとりの個性や意見を尊重し、寄り添ってきました。そして、チームで目標を達成できるように努めました。
このように、結論を証明できる一文から経験談を始めると、なお良いでしょう。
経験をわかりやすく伝えたいあまりに長文になりがちですが、できる限り簡潔でわかりやすく伝えることが肝要です。
③経験から得た学びを伝えよう
思いやりを発揮した経験を伝えたら、その経験からどのような学びを得たのかを伝えましょう。
例：
メンバー一人ひとりの個性や意見を尊重できた経験から、集団や組織において大切なことは、一人ひとりの気持ちに寄り添いながら、個々の最大限の力を引き出すことだと学びました。
このように、学びに関しても具体的に述べるように心がけましょう。
④学んだことをどう活かすか入社後の展望を伝えよう
最後には必ず、学んだことを企業でどのように活かせるか、入社後の展望を伝えましょう。
例：
この学びを胸に、貴社に入社後も、配属先の部署やチーム内で良好な関係性を築いていきます。相手の意見を尊重しながら、目標達成に向けて仕事を推し進めていきたいと考えています。
このように、どのように活かせるのか具体的に述べると良いでしょう。
この時、企業の求めている人物像や社風に適した内容にすると、よりイメージが沸きやすく、良好な印象を与えられます。
大切にしている価値観が思いやりだと伝える際の例文を3つ紹介
「大切にしている価値観が思いやりでも問題ないことがわかったけれど、実際に活用できる例文を参考に自己PRを書きたい」
上記のように、大切にしている価値観について、例文を参考にしながら自己PRを考えたい就活生も多いでしょう。
ここでは、大切にしている価値観が「思いやり」である場合の例文について3つ紹介します。
「思いやり」のより具体的な言い換えも含めて、ぜひ参考にしてみてください。
①相手の立場に立って物事を考えられる
私は、相手の立場に立って物事を考えることを大切にしています。
物事はさまざまな角度から本質を見極める必要があり、自分本意な考えでは、組織や集団は良好な方向に進まないと考えています。
私は高校1年生から大学3年生までの6年間、レストランでアルバイトをしていました。
レストランでは、各テーブルにアンケート用紙を設置しており、来店されたお客様からさまざまな要望をいただくことが頻繁にありました。
その中でも、「幼い子供向けのメニューがなく不便」「小さな子供連れでも来店しやすい座席の工夫をしてほしい」といった幼児に対するアプローチが足りないというご指摘が数多く寄せられました。
そこで、状況を改善しようと、キッズメニューの考案や、小さな子供連れ家族用の座席配置を店長に提案したのです。
また、体調不良や気持ちが不安定なスタッフには積極的に声がけを行い、シフトの交換など、スタッフが良好に働ける環境作りに力を注ぎました。
結果として、小さな子供連れの家族の来店が増え、売上が上昇し、店長からも評価され、アルバイトリーダーとして任命されました。
貴社に入社後も、相手の立場に立って物事を考えることを忘れずに、組織がより良好な方向に進むために最善の努力をしていきます。
結論ファーストで述べ、具体的なエピソードで結論を裏付けている点が評価できます。
「思いやり」を「相手の立場に立って物事を考える」という具体的な言葉に言い換え、面接官がイメージしやすい話の展開にしているのが好印象です。
②相手の気持ちを汲み取って細部まで配慮ができる
私は相手の気持ちを汲み取り、細部まで配慮することを大切にしています。
相手の気持ちを汲み取ることで、良好な関係性を築くことができます。
また、視野を広げて細部にまで気を配ることができた時、自分の成長を感じます。
私は大学時代所属していたゼミで、常に聞き役に徹し、メンバー一人ひとりの気持ちを汲み取ることに注力してきました。
そして、相手が求めていること以上のことをするという意識を持ち、手伝ってほしそうなメンバーがいたら、率先して研究の準備をあらかじめしておきました。
また、意見が言いたそうなメンバーに対しては、事前に意見を聞くようにしました。
これにより、相手の気持ちを汲み取り、細部にまで配慮した行動を心がけていたのです。
結果として、ゼミの教授やメンバーから信頼できるメンバーとして、ゼミのリーダーに任命してもらえました。
貴社に入社後も、相手の気持ちを汲み取ることを念頭に細部まで配慮し、チームや会社の成長に貢献できる人材でありたいと考えています。
結論ファーストで述べている点が評価できます。
また、最後に入社後の展望も伝えているため、企業に具体的なイメージを与えられる内容といいえます。
③組織の中で状況分析してその場に適したコミュニケーションが取れる
私は組織の中で状況を分析して、その場に適したコミュニケーションを取ることを大切にしています。
臨機応変にコミュニケーションを取ることで、組織や集団のさらなる成長につながると考えているためです。
私は学生時代、ゼミの活動で高齢者施設でのボランティアを行っていました。
高齢者施設では、さまざまな人とかぞえ歌や手遊び歌で遊んでコミュニケーションをとっていました。
しかし、人によって歌が難しく感じる人と楽しく感じる人で差が出ていました。
そこで私は、歌が難しく楽しめていない人には、そばに寄り添い、ゆっくりとしたテンポで教えて、その人のペースで楽しめるように努めました。
歌が楽しいと感じている人には、他の人のサポートをするように声がけを行い、施設全体でレクリエーションを楽しめるように努力しました。
高齢者一人ひとりの気持ちを尊重し、レクリエーションをすることで、施設から「もっと頻繁にボランティアに来て欲しい」と依頼されるようになりました。
この経験から、貴社に入社後も組織の中で状況を冷静に分析し、その場に適したコミュニケーションを取ることを大切に、さらなる発展に貢献していきます。
具体的なエピソードで、どのような思いやりを発揮したのかが分かりやすい構成です。
入社後の展望も述べており、面接官に良好なイメージを与えられる内容になっています。
まとめ
大切にしている価値観が思いやりだと伝える際の言い換えや例文、より魅力的に伝えるためのポイントについて解説しました。
企業は、就活生の人柄や性格を確認するためだけでなく、就活生の目標が自社のビジョンや方向性とマッチしているのか確認したいのです。
また、現社員との相性の良さを確認するために、「大切にしている価値観」について質問しています。
自分の「大切にしている価値観」を客観的に理解するだけでなく、企業の求めている人物像への理解も深めましょう。
そうすれば、大切にしている価値観に対する答え方の方向性が定まります。
大切にしている価値観を早期に理解することで、職種や企業選びの際の軸となるだけでなく、今後のキャリア形成に必要な判断材料になります。
就活を始めたら、可能な限り早期に「大切にしている価値観」について理解を深め、自分に適している職種・企業を選んでください。
「大切にしている価値観が思いやり」だと伝える際は、「思いやり」を具体的な言葉に言い換えることが大切です。
自分の思いやりについて明確に伝えるように心がけましょう。
この記事があなたの役に立つことを願っています。
