「他社の選考状況」を質問された時には、御社だけと伝えてもいいのか?

「他社の選考状況」を質問された時には、御社だけと伝えてもいいのか?

2024/7/23更新

はじめに

就活の面接で「他社の選考状況」を質問された時

就活の面接で「選考状況はどうですか」「他の企業は何社受けられましたか」といった質問がされることが多くあります。

正直に伝えるべきか多少付け加えた内容を伝えるのか迷っている人も少なくないのではないでしょうか。

この記事では、就活生の抱える問題点や選考状況を質問された時の対処法・押さえるべきポイントを徹底解説しています。

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企業が「選考状況」を確認する理由

企業はなぜ、就活生の選考状況を確認するのでしょうか?

面接を受けていく上で、選考状況を確認する企業が非常に多くあり、就活生にとっては回答に困るポイントです。

企業側が面接で「他社の選考状況」を質問する理由は以下の4つが挙げられます。

他社の選考状況を質問する理由
  • 就活生の選考状況を把握するため
  • 志望熱意を確認するため
  • 就活生の能力を知るため
  • 就職活動の方向性を知るため

以上の4つが企業が確認する理由の大きなポイントといえます。

企業はこれらの情報を知っておくことで、今後の事業計画の参考と人材育成に役立てています。

以下に詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

就活生の選考状況を把握するため

企業は「他社の選考状況」を確認することで、入社の有無を予測し、内定後に就活生が内定辞退をすることを防ぐためです。

毎年採用計画を立てている企業は、採用人数や採用する際の費用を計算しています。

そういった計画を積み重ねて内定を出していきますが、企業は、就活生の内定辞退により予定が大きく狂ってしまうことを恐れています。

そういったことを防ぐために、就活生が本当に入社してくれるかを確認しています。

志望熱意を確認するため

どの企業も自社への入社熱意が高い就活生を採用したいと考えています。

数ある企業の中で「なぜ自社を選んだのか」という点はどの企業も気になっている部分です。

「他社の選考状況」に関する質問をされた時に、異なる業界や企業を回答してしまうと、志望度や入社熱意が低いのだろうと見られてしまいます。

入社熱意をしっかりと伝えるためにも「なぜ自社なのか」という質問に対しても徹底した回答が出来るように準備しておきましょう。

就活生の能力を知るため

「他社の選考状況」を質問することで、就活生がどういった評価を受けているのかを第三者の目線で知ることができるでしょう。

仮に就活生が内定をもらっている場合は、就活生の能力の高さをある程度把握可能です。

しかし、内定があることを伝えると他社へ入社するだろうと懸念される場合があります。

しっかりと入社熱意を伝えることや企業に欲しいと思ってもらえるように伝えることが重要です。

就職活動の方向性を知るため

面接官は、就活生の就職活動に一貫性があるかを気にしています。

自社以外の、業界の企業を選考しているのか確認することで就活生の企業選びの軸を調べようとしているのです。

複数企業を受けている場合、それぞれの企業の業界やが、志望動機や選考状況などの回答が矛盾していないことが重要です。

面接前に真の通った回答ができるようにしっかりと見直すようにし、志望理由などについては的確に答えられるようにしましょう。

なぜ他社の選考状況を答えにくく感じるのか

他者の選考状況に関する回答を考える際、なんとなく答えにくいと感じたことはありませんか?

少しでも答えにくいと感じているのであれば、その内容について理解することで、自信を持って回答できるようになるでしょう。

以下に選考状況を答えにくいと感じる理由を記載しました。

答えにくい理由
  • 第一志望が自社ではないと思われそうだから
  • 一貫性を気にしなければならないから
  • 伝えるべき内容と伝えないほうがいい内容が分からないから

以上のような理由により選考状況に関する質問には答えにくいとされています。

各項目をさらに深掘り、対策をご紹介していきます。

第一志望が自社ではないと思われそうだから

企業選びを行っていく時は、自分の中で大まかな第一志望や第二志望を決めて就職活動を行っていきます。

「第一志望でないと内定が貰えないのではないか」と不安になる人が多くいらっしゃるようです。

結論として、「第一志望ではないから不採用」ということはまずありません。

企業への志望度は企業分析をどこまで行っているかで影響されます。

志望度を伝えることで企業側から採用したいと言われることでしょう。

一貫性を気にしなければならないから

就活生は基本的に、自分の気になる業界や得意な業種を選考するため、エントリーする業界にバラツキが出てしまうこともあります。

そのような就活生は「一貫性がなく、適当に選んでいるのではないか」と捉えられてしまうこともあります。

そのため一貫性を意識するあまり、選考状況に関する質問には抵抗がでてしまいます。

自分の将来が決まるため、必要以上に一貫性を意識する必要もありませんし、選択肢を絞る必要もありません。

選考した業界にバラツキがある場合は、「選考している理由」をしっかりと見つけ出しておくことが重要です。

伝えるべき内容と伝えないほうがいい内容が分からないから

就活生の中で、どこまでの内容を伝えていいのか分からないという方が多くいらっしゃいます。

自分の中で、伝えるべき内容と伝えないほうがいい内容の使い分けをハッキリとしておかないと、企業から志望度が低いと捉えられたり、間違った伝え方をしてしまう可能性があります。

選考状況については嘘偽りなく伝えていきましょう。

しかし、選考落ちしたことがある企業はなるべく伝えないほうが無難でしょう。

各場面における「選考状況」の印象

1社しか受けていない場合

1社だけの選考はメリットとデメリットが極端に分かれます。

メリット
  • 1社だけの選考のメリットとして挙げられるのが「志望度が高い」と捉えられる可能性があることです。
デメリット
  • デメリットとして挙げられるのが「就職活動にやる気がないのではないか」と捉えられる可能性があることです。

この場合「御社にしか就職する気がありません」と正直に伝え、マイナスイメージに繋がらないようにしましょう。

御社しか興味がないという意味での1社だけの選考では、深掘りした企業研究を行なったことを面接の中で取り入れることで、志望度が高いと捉えられる傾向にあります。

今後他社を選考する予定があったり、御社が第一志望であることは伝えておくことが重要でしょう。

就活生の選考状況に対してどう捉えるかは企業によって違いますが、就職活動に対するやる気はどの企業でもしっかりと見せつけていきましょう。

以下に例文を記載していますので参考にしてみてください。

現在選考しているのは御社のみです。

ただし、これから御社と同じ業界の〇〇社をエントリーする予定です。

複数の企業を受けている場合

複数の企業を受けている場合のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット
  • 就職活動へのやる気を伝えやすい
  • 企業側が就活生の能力や評価を把握できる
デメリット
  • 企業に志望度を伝えにくい
  • 企業側が就活生の能力や評価を把握できる

複数の企業を受けている場合のメリットは就職活動に前向きであることを伝えることができますが、志望度が伝えにくいというデメリットが挙げられます。

企業側が就活生の能力や評価を把握することができる点はメリットともデメリットとも言えるでしょう。

具体的には、就活生が他企業からどのように見られているのかを知ることができるということです。

企業は単なる面接だけでは、就活生の能力や将来性を見通すことができません。

「就活生の選考状況」を深掘りして質問していくことで、その就活生の能力が他企業からどのように評価されているのかを客観的に知ることができるのです。

志望度を高く伝える為には「御社が第一志望である」と伝えることが最も重要です。

もし仮に能力値がほぼ同じ他の就活生と比べた時に、志望度の高い方を採用するのは至極当たり前の話です。

企業について徹底的に調べあげ、少しでも内定に不利にならないように臨んでいきましょう。

以下に例文を記載していますので参考にしてみてください。

御社と同じ〇〇業界の企業を4社受けています。その中で御社は第一志望とさせていただいております。

他社から内定を貰っている場合

他社から内定を貰っている場合のメリットとデメリットを以下に記載しています。

メリット
  • 他企業で必要とされている人材というアピールができる
デメリット
  • 企業によっては内定辞退を嫌うため、内定が出ないことがある

他社の内定を持っていることは、客観的な評価を得ているという証拠になるため、高評価に繋がっていきます。

しかし、御社への志望度をしっかりと伝えておかないと内定が出ないことがあります。

その理由として、企業側が「内定を出したところで辞退されるのではないか」と懸念を抱くことがあるからです。

内定辞退を非常に嫌っている企業が多く、内定辞退は採用に関する計画や費用計画が狂ってしまうからです。

他社の内定を貰っていることを正直に伝えましょう。ただし、御社が第一志望だということをしっかりと伝え、企業が懸念している部分を払拭するための熱量や志望度を伝えることを忘れないようにしましょう。

以下に例文を記載していますので参考にしてみてください。

3社の選考を受け、そのうち1社から内定を頂いています。ただし、第一志望は御社である為、まだ選考を続けるつもりです。

全て落ちている場合

他の企業に全て落ちている場合は、選考に落ちたことを伝える必要はありません。

正直に伝えてしまうと、企業は「何か問題があるのではないか」と就活生のマイナスな部分を探すようになってしまいます。

もしも他企業について深掘りされた際は、選考に落ちた企業を伝えるのではなく、業界や社風や企業の特徴について一貫性のある回答を行いましょう。

以下に例文を記載していますので参考にしてみてください。

現在、〇〇業界の企業を4社ほど選考を受けています。第一志望は御社のみとさせていただいております。

「選考状況」を質問された時の回答の仕方

質問に対して答えるべきポイントや、答えなくてもいいポイントを抑えておかないと、内定が遠のいてしまう可能性があります。

自分の中で伝えたいポイントや伝えたくないポイントを明確に分けていくことが重要であるといえます。

面接で「選考状況」を質問された時に困らない為のポイントを以下に紹介します。

 

選考状況を質問された時のポイント

  1. 正直に回答すること
  2. 多数エントリーしている場合はその理由を説明出来るようにしておく
  3. エントリーした企業を全て伝えなくてよい
  4. 一貫性を意識した回答を行う
  5. 企業の魅力的な部分を明確にしておく

 

正直に回答すること

面接では、就活生の人間性を重視している企業が非常に多くあります。

企業は就活生の価値観や誠実さを知りたいと感じており、採用を検討しています。

企業が行う面接はさまざまな角度から質問されるため、嘘をついて伝える場合に矛盾が生じてしまいます。

エントリーした企業が第一志望である場合、ダラダラと話さず、自身の思うままに志望度と理由を述べていきましょう。

他企業と迷っている場合や第一志望ではない場合は、迷っている点・自分とその会社のマッチする点を伝えるようにしましょう。

以下に例文を記載しているので、参考にしてみてください。

 

<例文>

第一志望の場合

御社が第一志望です。海外留学の経験で得た食に関する知識を遺憾なく発揮できると考えています。

また、御社の〇〇という考え方や社風に惹かれ、自身の考えにもマッチしていると感じているため第一志望としました。

 

第一志望ではない場合

正直に申し上げますと、企業選びで迷っており、御社意外にも第一志望群として挙げている企業があります。海外留学の経験で得た食に関する知識をどの企業でより活かすことが出来るか悩んでいます。会社の雰囲気なども参考にして決めたいと考えています。

他の業界をエントリーしている場合はその理由を説明できるようにする

他の業界にもエントリーしたいと考える人は多くいるでしょう。

異なる業界・職種を志望している場合はその理由を明確にしておく必要があります。

ただなんとなく他の業界にエントリーしていると、自己分析や企業分析の甘さが目立ってしまったり、芯のない就活生なのではないかと捉えられてもおかしくありません。

他の業界や職種にエントリーする際は、自身の考えや根拠に基づいたエントリーを行っていきましょう。

以下に例文を記載しているので、参考にしてみてください。

〇〇では顧客に営業することが、より多くの魅力が伝えられると思い営業職を志望しています。一方で△△では〇〇といったビジョンに共感し、研究職を志望しています。

エントリーした企業を全て伝えなくてよい

落ちた経験がある企業やエントリーしている企業の名前まで伝える必要はありません。

それらの名前を伝えてしまうと、「能力が低いのではないか」「人間性に問題があるのか」と思われてしまうリスクがあるからです。

また職種に一貫性がないと思われることもあるため、企業名を伝える際はむやみに伝えることがないようにしましょう。

一貫性を意識した回答を行う

「他にどのような企業を受けられていますか」という質問に対して回答する場合は、一貫性を意識することが必須と言えるでしょう。

大まかに、職種や社風、企業の仕事内容といったものが挙げられます。

「〇〇業界の○○といったところに興味があるため、△△(企業名)や⬜︎⬜︎(企業名)などの企業をエントリーしています。」といった回答を行うと一貫性のある点を綺麗な文章でまとめることができます。

一貫性のない回答を行なってしまうと、「適当に受けているのか」「ネームバリューで選んでいるのではないか」といったマイナスな印象で捉えられる可能性があるため、注意が必要です。

企業の魅力的な部分を明確にしておく

自身の志望度が高いことを企業に伝えるためには、企業研究を徹底的に行い、他社にはない魅力をあらかじめいくつかピックアップしておきましょう。

企業の魅力的な部分を明確にしておくことで、面接官にとってプラスの印象となり、他の就活生よりもワンランク上の回答を行うことができるでしょう。

企業の魅力を探す為に役立つ情報を以下にまとめました。

企業の魅力を探す方法
  • 会社のホームページの仕事内容や中長期計画に目を通す
  • 会社説明会に参加する
  • インターンを行う

他社の選考状況に関する質問例

以下に選考状況に関する質問例を記載しているので、参考にしてみてください。

質問例
  • 現在何社選考を受けていますか
  • 選考中の企業のなかで第一志望はどこですか
  • 内定を出した場合は自社に来てくれますか
  • 他の企業の選考を受けてどのように感じましたか
  • 自社と〇〇社は業界が異なりますが、どうしてでしょうか
  • 複数の企業から内定を貰った場合、どのような基準で決めますか

選考状況を質問している企業は非常に多くあります。質問に対する準備が何も出来ていないと、面接で戸惑ってしまう質問内容です。

自分がどのように答えていくか、あらかじめまとめることやシュミレーションしておくことが重要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は「選考状況の伝え方や押さえるべきポイント」について解説しました。

企業にとって、就活生の選考状況を知ることは非常に重要であり、就活生の能力値や今後の事業計画に大きく関わっていきます。

あなたが企業についての知識をどれだけ準備するかで、内定の結果は大きく変わってしまいます。

正直に自身が受けた企業を伝えることや、筋の通った回答ができるようにあらかじめ準備しておくことが必須です。

徹底的な企業分析や面接練習を行なって内定を勝ち取りましょう!

この記事以外にも就活に役立つ情報を発信していますので、是非参考にしてみてください。

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