2020年 東京オリンピックで私たちの就職活動はどうなる??

2020年 東京オリンピックで私たちの就職活動はどうなる??

1.就職活動前に抑えておこう!!「就活ルールの廃止」

 

2018年10月、経団連が「2021年度以降に入社する学生に対する採用選考に関する指針(就活ルール)を廃止」と発表しました。

以前までは経団連が設けたルールに則り、経団連加盟企業はそれに沿って新卒採用活動を行いました。また、非加盟企業も経団連のルールに則った採用活動を行ってきました。

 

経団連が策定していた主なルールは以下の通りです。

・広報活動開始(募集要項の開示・企業説明会の開催など)時期:3月1日

・選考活動(面接や筆記試験など)の開始:6月1日

・内定通知(内定式など):10月1日以降

 

 この、いわゆる「就活ルール」の廃止は、採用・就職活動の「目安」がなくなることを意味します。

 

以前は活動開始時期が決められていため、企業も学生もスケジュールを事前に組み立て、採用・就職活動を行っていました。

 

しかし、就活ルールの廃止の影響で、いつ活動開始なのか、いつ就職活動を本格化させるかという採用・就職活動の目安がなくなってしまい、結果として企業・学生双方の混乱を招くのではないかと懸念されるようになりました。

 

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2.そもそも就活ルールは暗黙のルールだった!?

 

そもそも就活ルールは全ての企業が守っていたわけではありません。

外資企業やベンチャー企業など日本の学生市場に新規参入してきた企業は比較的このルールに則らず、採用活動を行っていました。

彼らからすれば、経団連に加盟していないため、守る必要はない。加えて早期採用を行い、優秀な学生を確保するのは当然です。つまり暗黙の了解の中で慣行として早期採用が行われてきたのです。

 

勿論これらの事情について就活生自身がそこまで気にする訳ではありません。しかしそういった早期採用のおかげで職を見つける学生も少なくないのも事実です。

 

こういった問題が昨今の採用・就職活動で問題視され、今に至ります。

3.誰が採用・就職活動をリードするの?

 

2021年以降、経団連に変わってルール作りを主導するのは政府です。

政府は当面は現状維持と断言したため、就活スケジュールの大幅な変更は起きないと思われています。

しかし、経団連は以前まで新卒一括採用から、留学生や卒業後数年を経た既卒学生を対象にした「通年採用」に移行する姿勢をとっています。

 

数年後には、一括採用をメインとしつつも、通年採用も並行して導入する採用活動が主流になると思われます。

4.東京2020オリンピックは就活にどのような影響を与えるのか?

そういったことを踏まえ、2020年に目を向けていきましょう。

開催決定から関連する経済効果は32兆円といわれています。

そんな国家プロジェクトの裏で就活生に大きな影響を及ぼすと予想されています。

 

開催期間である2020年7月24日から8月9日までの17日間は、都内各地の交通網に支障をきたすと予想されています。加えて、開幕前には観光客の受け入れや、開催中のボランティア活動など、東京に多くの人々が集中し、交通網と経済活動に多くの影響を与えると思われます。

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これによって物流業界やメーカーなどありとあらゆる分野に多大な影響が起きることが想定されます。経済活動が一時的に麻痺してしまうかもしれません。つまり、日本で生じられる影響を想定し、企業は自社の事業活動を見直す必要があります。

 

 

4-1. 7~8月の選考が前倒しに!?

 本来、7~8月は就活ルールに落とし込むと「選考時期」の真っ最中です。

本来は多くの企業が説明会や面接を実施し、採用活動が盛んな時期です。しかし、東京2020オリンピック開催中は採用活動に影響が出るかもしれません。

 

 特に、大会スポンサーになっていたり、大会ボランティアに積極的に社員を動員している大手企業は、人手不足に陥ることが予想されます。採用を行う企業側の都合で新卒採用のプロセスを修正する必要が生じることでしょう。

 

時期を前倒しもしくは後ろ倒しにしたり、一次~最終面接までの期間を例年より短くしたりすることもあるかもしれません。

多くの企業が説明会や面接の時期をずらしたり短縮したとしても、企業が皆同じ動きをするわけですから、例年以上に他社と日程が重なることとなるでしょう。

 

ここからは東京都で就職活動を行う学生に限られますが、2020年は合同企業説明会に影響が出ることは間違いありません。

 

その原因のひとつが、使用可能な会場が減少することです。

毎年大規模な合同企業説明会が開催される「東京ビッグサイト」は、すでに各国のメディアの報道拠点となる「国際放送センター」や「メディアプレスセンター」として使用されることが決まっています。

 

そのため、東京ビッグサイトでは合同説明会を開催することができません。同様に、例年は合同説明会として活用していた会場が、東京2020オリンピック関連の施設として使われてしまう可能性は大いにあります。

 

首都圏以外での開催や規模の縮小などの影響は避けられないでしょう。このように2020年のの開催によって、就職活動にもさまざまな影響が出るのです。よってオンラインでの合同説明会などが行われることでしょう。

 

 

4-2.サマーインターン採用がスプリングインターンに!?

 オリンピック・パラリンピックの開催により、就職活動に様々な影響が想定されることを解説してきました。

 

企業が考える最も無難な対応策は「できる限り採用活動を前倒しすること」だと言えるでしょう。

 

例えば、

開催期間中は採用活動をいったん止めて、落ち着いた9月から再開したとします。

そうした場合、2020年の採用活動は大きく失敗するでしょう。なぜなら採用活動を中断している期間で優秀な学生が他社に取られてしまうからです。10月の内定式や翌年4月入社に変更はありません。

 

つまり、採用活動の後半の時期は変わらないと思われます。そして、9月以降に採用活動を再開することが効果的でない以上、可能な選択肢は「前倒し」しかありません。

 

よって、採用活動の更に前である、サマーインターンをスプリングインターンとして開催することで早期獲得を目論む企業が増加することが予想されます。

 

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まとめ

今回は経団連が廃止した就活ルールを踏まえた上で2020年の東京オリンピックに起こる影響について解説しました。この記事に記載したこと以上の影響がもしかしたらあなたの身に降りかかるかもしれません。

 

 では例年とは異なる就活戦線を勝ち抜くためには、どうすればよいのでしょう?

ポイントは、とにもかくにも「情報」です。

条件は就活生皆平等です。あとは自分がこの状況の中でどのように情報を仕入れ、理解し、行動に活かすことができるのか。

このサイクルを如何に高速回転させるかがカギとなってきます。出店不明な不確実な掲示板等の書き込みやゴシップでに惑わされることなく、正しい情報を性格にキャッチすることが重要です。

 

 「情報を制する者が就活を制す」は誰もが一度は聞いたことがあるでしょう。ネットの情報だけでなく、外に出て人事等の社会人から直接「生の声」を掴むようにしてください。

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合同説明会等に参加すれば、様々な企業の担当者から実際の情報を得られ、採用活動の動向を知ることができます。

 

そして、大学のキャリアセンターに足を運びキャリアカウンセラーに相談することで、自身が得た情報をもとに就活の方向性を定めることができます。

 

56年ぶりに東京で開催されるオリンピック中の採用活動なため、企業にとっても初めて続きの一年になることでしょう。

何より、初めて就活に挑む学生にとって、混乱は避けられません。正しい情報をいち早くキャッチし、冷静に行動することで納得のいく就活を行いましょう!

 

加えて、状況が前倒しになろうとも自己分析や企業研究など、やらなければならないことは変わりません。情報は多ければ多いほど、あなたの選択肢は増え、より納得のいく選択ができます。是非、良い就職活動を送ってください!

 

 

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就活ハンドブック編集部

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