院生は就活で有利?大学院生の卒業後の進路や就活時のポイント
2024/7/7更新
はじめに
大学院生は大学生と比べて就職活動が先延ばしになりますが、院生まで進むと就活で有利なのか、それとも不利になるのか気になるところです。
こちらの記事では、院生を卒業してからの就活は有利に働くのか、就活をする際の注意点や就活のスケジュールについて解説します。
- 大学院生の就職活動はどんなスケジュールで進むのか知りたい方
- 院生卒業での就活は有利か不利か気になる方
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大学院生はいつごろから就活が始まる?
目指す職場によってもある程度スケジュール感は異なりますが、目安としてはこのような流れで行われます。
大学院生の代表的なスケジュールとしては、1年生の6月にインターンシップに参加し、2年生の3月に企業情報が公開されたのち、6月から本選考が開始するというのが主な流れです。
これに加えて公務員試験や国家資格試験など特別な試験を受ける場合は、並行して受験対策をしながら就活をするケースが多いでしょう。
一般的な大学生と比べると時間に余裕があるように見えますが、その分勉強することや卒業するための提出課題が増えます。
くわえて、並行して就職活動を行いますのであまり余裕はありません。
できるところから早めに行動を起こして、ギリギリになって慌てないようにしましょう。
院生が就活をすると有利になるポイント
院生を卒業してから就活をすると、有利になるポイントがいくつかあります。
具体的にはどのような部分が有利なのか、メリットや利点はこちらです。
大学院卒の求人が対象になる
研究開発職の多くは募集要項に”大学院卒以上”を条件としていますが、このような院卒求人に応募できるのがメリットの1つです。
自分が研究している分野の専門スキルを生かせる仕事に就きたい方こそ、院卒のみを募集している企業に就職をすることで、自分の知識やスキルを世の中に生かせるでしょう。
院卒が募集要項に書かれていない研究職の場合も、将来的に研究職に就きたい学生は大学院を卒業したほうが圧倒的に有利です。
給与が高い傾向にある
多くの企業で、大学卒業よりも大学院を卒業している学生のほうが初任給が高めに設定されていますので、給与面で優遇を求める方にとっても院卒は有利に働きます。
こちらは企業によっても異なりますが、より専門スキルを活用できる専門職の場合はとくに、通常の大学卒業生よりも初任給が高めな傾向にあるのが特徴です。
初任給が高い分自然と年収も高まりますので、できるだけ給与面での優遇を求めている方は院卒からの就活を検討するのもいいでしょう。
好きなことを仕事に生かしやすい
専門性の高い院生卒業生は、自分が好きなことを仕事に生かしやすいメリットがあります。
院生として進むほど好きなことを専門的に学んでいる状況は、専門スキルを持っている企業側からすると喉から手が出るほどほしい人材です。
自分の好きなことを就職してからも突き詰められるだけではなく、企業側が研究に必要な費用を負担してくれるからこそ、思う存分恵まれた環境で仕事をできるのも大きなメリットです。
院生卒業後の代表的な進路は?
大学院生は卒業後、さまざまな進路を選択します。
ここからは、理系大学院生と文系大学院生が、卒業後にそれぞれどんな進路に進むのか、代表例をご紹介します。
【理系大学院生】研究開発系や博士課程取得
理系大学院生の場合、自身が専門としている分野の研究開発職・技術開発職に進む学生が多く、知識やスキルを卒業後も存分に活用する傾向にあります。
企業や国家機関などさまざまな法人・機関へ進むため一概にはいえませんが、基本的には専門分野・専門学科に合わせた進路に進む学生が多いです。
また、就職活動をせずに博士課程取得に向けて、さらに学びを深める学生もいます。
いずれの場合も専門知識と専門スキルを活用した進路を選択する卒業生がほとんどですが、なかには専門職とはまったく違った文系企業に進む場合もあるため、理系の院生は選択肢が非常に幅広いといえるでしょう。
【文系大学院生】教員や公務員職
文系大学院生の場合は、専門知識やスキルを活用した職場に就くよりも、院卒生を積極的に採用している教員や公務員職に就職する傾向にあります。
文系スキルを特別に生かせる企業や団体は比較的少ないため、専門知識を生かして仕事をする学生は少なめです。
ですが、専門の内容によっては留学やMBA取得をするための進路を選択する学生もいますので、より学びを深めたいという学生はそうした選択肢も視野に入れるといいでしょう。
大学院卒が就活選考時に見られるポイントは?
院卒生は、大卒生の就活時とは見られるポイントが変わります。
院卒生はどのような部分をチェックされるのか、就活前に知って対策を練りましょう。
どんな研究をしていたのかが重要視される
大学院卒の場合は就活選考時、どんな研究をしてどんな勉強をしていたのか、専門の知識やスキルに関して問われる場合がほとんどです。
一般的な大学卒業生の場合と比べると、エントリーシートの設問にも専門的な質問やデータ・レポート提出を求められる企業が多いため、自分の専門知識をアピールできるように準備しましょう。
具体的に何ができるのかスキル重視で判断
大卒での就活の際はスキルよりもガクチカが優先される傾向にありますが、院生は就活の際、具体的にどんなスキルを持っているのかが重要視されます。
だからこそ院生時にはどんな勉強をしてきたのか、具体的にどんなことができるのかをアピールするよう心掛けましょう。
選択する分野によって異なりますが、アピールできるスキルとしては例えばこれらが挙げられます。
- 語学力(英語など)
- 論理的思考能力
- データ分析能力
- 専門知識に関するスキル
- プレゼンテーション能力
- 文章力
- WordやExcelなどOfficeスキル
その他、自分のアピールできるスキルをまとめておくと、就活の際に自己PRがスムーズです。
ただし、アピールする際には特定の資格を所持しているなど、大卒以上のスキルがあることをアピールできないと、院卒である強みがありません。
専門的な内容であればあるほど就活の際に有利に働くため、専門知識やスキルをアピールするときには、分かりやすく解説できるように準備しましょう。
別業界で就活するときには情報収集が大変
理系の院生が文系の企業に就職活動をするなど、自分の専門としている学部とはまったく異なる別業界で就活を行う場合、情報収集が大変になるため覚悟して臨みましょう。
別業界で就活をする際には、自分が進みたい企業の求人情報を1から集める必要があるため、大学の就職課に相談をしたり、就職支援サイトを活用したりするのがおすすめです。
後悔しないために要注意!大学院生の就活での注意点
院卒は就活の際に有利なポイントもありますが、反対に不利になることもあります。
ここからは後悔しないために、大学院生の就活での注意点について解説します。
教授が邪魔してくる!?
院卒生の場合、大学の教授によっては院卒で就活をするよりも、博士課程を取得してほしいと考える方もいるため、就活を邪魔してくる場合があります。
インターンシップに参加するのは学校がない土日のみなどに指定をしたり、1社しか面接を受けさせてもらえない、推薦応募枠をもらえないなどの嫌がらせを受ける可能性も無きにしも非ず、です。
基本的には応援するスタンスの教授が多いですが、場合によっては就活の不利になる教授の下で学ばないといけなくなることもあるため、注意が必要です。
万が一邪魔をしてくるタイプの教授に当たってしまった場合は、教授に黙って就活を進める、研究中の隙間時間を活用して就活を行うなど、うまく教授をいなしながら就活を進めましょう。
まだ研究室を選択していない学生の場合は、教授の評判を聞いた上で所属する研究室を選ぶのも手です。
文系大学院生は就活で有利になることが少ない
文系の大学院生は理系大学院生に比べて、就活で有利になることが少ないのが現状です。
メーカーなど企業の研究職でも基本的に理系の院卒生を募集している傾向にあり、文系の院卒生は院卒資格を有効活用できずに普通に就活をするケースが多いでしょう。
場合によっては就活スタートが大学卒に比べて遅くなる分、不利になる可能性もあります。
文系大学院卒で有利に就活を進めるためには、留学をしたりMBA取得を目指すのも1つの手です。
そこまで突き詰めることで一般的な文系院生に比べてより専門スキルを持っていることが認められやすく、就活時にMBA取得者や留学生を率先して採用する傾向のある企業からの内定率が高まります。
院卒=就活が絶対に有利になるわけではない
院卒生の中には「院卒だと就活が絶対に有利になる」と考えている学生が一定数いますが、残念ながらそれは誤りです。
たとえ院卒でも、大学院卒業という肩書きに伴った知識やスキル、経験がないと院卒の名前を生かせず、内定ももらえません。
きちんと院に進んだ理由などを企業に伝えられないと、場合によっては「就活をするのが嫌で大学院に進んだのだろうか」など、本来の意図とは違った意味合いで伝わる可能性があります。
院卒生は内定をもらえたあとは初任給も高くなる傾向にありますが、その分採用率が非常に少なく、企業によっては内定をもらいにくくなる場合があるということを頭に入れておきましょう。
自分の強みを理解しておく
専門スキルや知識を多数持っている院卒生ですが、自分の強みを正しく理解していないと、就活がうまくいきません。
自己PRでアピールできる資格や知識、スキルは何かをまとめておくことはもちろん、理系院生の場合は研究データの提出を求められる場合があるため、分かりやすくデータ化してまとめておきましょう。
また、狙った企業から内定をもらうためには、企業が求める人物像に合わせて自分の強みを的確にアピールする能力も必須です。
せっかく専門的なスキルや知識があっても、エントリーシートや履歴書にうまく記載できていなかったり、面接の際にうまく面接官に伝わらなかったりすれば内定はもらえないでしょう。
基本の就活対策、面接練習なども並行して行ってください。
院生が就活を有利にする方法
残念ながら、大学院を卒業すれば必ずしも就活で有利になるというわけではないからこそ、就活を有利にするためにちょっとした工夫をする必要があります。
ここからは院生が就活を有利にするための方法や、就活の際に気を付けたいポイントをご紹介します。
学校推薦や教授推薦、自由応募を上手に活用する
大学院生の多くは就活の際に、学校推薦枠を利用します。
学校推薦枠は大学と企業が提携し、特定の選考枠を確保している仕組みなので、一般選考に比べると内定率が高く、スムーズに就活が決まる傾向にあるのが特徴です。
学校推薦枠とはまた別で、自分が所属している研究室の教授が直々に企業に推薦してくれる教授推薦枠が設けられている場合もあります。
これらの推薦枠は大学側と企業側がしっかりとタッグを組んでいるため就活の際にミスマッチが起きにくく、一次選考が免除される分就活が有利に進むのがメリットです。
ただし、その分内定をもらえたらよほどのことがない限り断ることができず、あとから別の企業に興味が出たとしても新しく就活をするのが難しい状況になるのが難点といえます。
さらに、学校推薦枠や教授推薦枠は基本的に1枠など枠が非常に少ないため、倍率が高い企業ほど推薦枠を獲得できない可能性が高いでしょう。
推薦枠がもらえなさそう、推薦枠だけでは不安という場合は、自由応募枠も視野に入れる必要があります。
自由応募は、自分が好きな企業に好きなように応募できるため、普通の就活と同じく一次選考から受ける必要がありますが、その分自由度が高いのがメリットです。
大学側と企業側が提携している訳ではないため一般的な就活と仕組みは変わりませんが、選択肢が広く、内定をもらってから「この企業はやはり違う」と感じたときにも内定を断りやすいでしょう。
複数の企業と並行して就活を行うことで、内定を複数もらった上でどこの企業に進むかを検討できますので、より条件の良い企業を自分で選びたい方は自由応募で就活を進めるのもおすすめです。
学校推薦にせよ、自由応募にせよ、メリットとデメリットがありますので、自分に合った方法で就活を進めてみてください。
院卒向けのスキル重視のスカウトサイトを活用
自由応募で就活をする方は、スキル重視のスカウトサイトを利用すると、有利に就活を進められます。
スカウトサイトは就活生の登録情報などを企業側がチェックし、自分の企業で働いてもらいたいとオファー・スカウトをするタイプの就活方法です。
企業側から声がかかる分、自分で企業分析や企業情報を集める手間がなく、ミスマッチが起こりにくい就活方法として知られています。
自分が働きたい企業がとくに決まっていない、就活を一から始める手間をできるだけ省きたいという院生は、自分のスキルを有効活用できるスカウトサイトの利用を検討してみてください。
早め早めに就活を行う
院生の場合、就活はできれば修士1年生の頃から始めるのがベストです。
インターンシップに参加は1年から行うとともに、気になる企業の企業研究や自己分析、研究成果をまとめておくなどできることから1年生のうちに少しずつ始めると、結果として研究に専念できます。
またインターンシップに参加した学生を対象に、早期会社説明会や早期面接に臨める機会を設けている企業もありますので、スムーズに就活をしたい方にピッタリです。
余裕を持って就活を始めると、研究にも集中できるため教授からの印象も良くなります。
推薦枠を利用する学生さんはとくに、大学で発表されている就活情報をこまめにチェックしておきましょう。
研究開発職は専門のインターンシップ情報をチェック
研究開発職など専門職の場合、一般的なインターンシップ情報とは別に専門職向けのインターンシップを開催している企業もあるため、こまめに情報をチェックしておきましょう。
一般のインターンシップに参加した方は専門のインターンシップは参加できないという成約が設けられているケースもあるため、研究開発者向けインターンシップへの参加を検討している方は応募の際に注意が必要です。
基本的に一般のインターンシップと同じタイミングで研究開発職向けのインターンシップも情報が出されることが多いので、企業の公式ホームページなどを細かくチェックしておきましょう。
なぜ大学院に進んだのか説明できるようにする
院卒生の就活の際にほぼ確実に聞かれる質問として、「なぜ大学院に進もうと考えたのか、きっかけは何か」という旨の内容があります。
大学院に進んだ理由を明確に答えられないと面接官からの心証が悪くなる場合もあるため、強い意志を持って大学院に進んだことが伝わるように、事前に答えを用意しましょう。
また、下記のようなことを聞かれるケースも多いため、あわせて聞かれたときにどんなことを答えるか考えておくと安心です。
- 大学院に進んでどんなことを学んだのか
- 専門で学んでいることは大学では学べないことだったのか
- 大学と大学院の違いは何だと考えるか
- 大学院に進んだ利点や、今後研究したいこと
このように、大学と大学院の違いや、大学院だからこそ学べたと考える理由なども細かく聞かれることもあります。
答えに詰まることがないように、できれば頭の片隅でも考えておくといいでしょう。
まとめ
院生は大学卒に比べると就活のスタートが遅いですが、その分年収が高くなりやすいなど有利になる部分も多数あります。
反面、遅くにスタートするので不利になる部分もあります。
就活をする際には、できるだけ早めに行動を起こすことが大切です。
院卒のスキルを存分に生かせる企業を比較したい、より条件のいい企業で就活をしたいという方は、スカウトサイトを活用すると就活の手間を省きやすいでしょう。就活の際に自分が優先することは何かを考えた上で、上手に就活を始めてみてください。