大王製紙のエントリーシートの対策法を徹底解説
2024/6/25更新
はじめに
大王製紙株式会社とは、1943年(昭和18年)に創業された、紙・板紙・パルプおよびその副産物の製造加工を主とした紙事業を展開する企業です。
段ボール箱や梱包資材、パッケージなどの開発をメインに日用品雑貨の製造加工販売もおこなっています。
他にも、機能性フィルム、粘着シー卜、粘着剤などの合成樹脂材料の製造加工・販売もしている企業です。
従業員数も12,634名(2023年3月時点)となる大手企業として知られています。
日常生活にて普通に使用されている紙製品、周辺アイテムにおいては国内でトップシェアを誇り、世界にも市場を拡大しています。
とくにキッチンやトイレなどの水回りに関する生活用品の多くは、この企業の製品で取り扱えるのではないでしょうか。
本記事では、大王製紙への内定を考えている就活生のための、エントリーシート作成での対策方法、成功に導くポイントの解説をしていきます。
大王製紙への就職に興味のある就活生は、ぜひ参考にしてみてください。
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【大王製紙】の概要
出典元
大王製紙株式会社とは、東京都千代田区を本社とする製紙業をおこなう大手企業です。
創業は1949年(昭和18年)で、愛媛県にて設立し、新聞用紙・板紙のメーカーからスタートしました。
やがて洋紙事業へと着手し始め、ティシュー、トイレットなどの衛生用紙の市場へと参入していきます。
現在では、総合製紙メーカーへとして成長し、衛生用紙事業では大きなブランド力や販売チャネルを開拓し続けました。
他にも、ベビー用おむつなどの吸収体事業にも参入しています。
2011年よりタイや中国、インドネシアへの進出を試み始め、2024年現在では、国内拠点やアジア拠点の他にも、北米、チリ、ブラジルなどにも関連会社を設立しています。
製紙業の分野では、王子HD、日本製紙、レンゴーに次いで、国内第4位の企業と見なされるでしょう。
自社の優位性、大王グループの強みとして以下のような内容を示しています。
- 純臨海製紙工場で世界最大級の規模を誇る三島工場が大王グループの競争力の源泉。
- 需要構造の変化に対応する強靭な生産体制の構築と環境負荷低減等の取り組みを推進し、グループの持続的な成長を支えています。
静岡県三島市に自社の工場が設けられ、そこで生産される商品が国内外に流れていく仕組みになっています。
三島を世界最大級の純臨海製紙工場へと拡大し、紙・板紙などをパルプから一貫生産し続けているのが特徴です。
その上で、持続的成長を実現するための目標を掲げ、紙の需要動向への変化に対応する動きが目立ち始めました。
タイムリーで効率的生産のために、プロダクトバリューチェーンを構築し、その基幹工場として三島工場を選んでいます。
【大王製紙】の採用難易度
大王製紙の採用難易度や偏差値は、一般企業の標準と比べるとやや高めなレベルと考えられます。
採用倍率は11.8倍とされています。
偏差値でいえば、55以上のBランクくらいといえるでしょう。
採用大学はとても幅広く、全国の国公立、六大学やMARCH、日東駒専も含めた充実した採用を誇ります。
そのため、学歴フィルターはほぼ存在しません。
採用人数枠は、その年により差はあるものの40名〜50名を通年で実施しています。
ブランド力の高い人気企業でもあるため、毎年応募者が多い現状です。
選考フローとしては、希望する業種によりやや違いはありますが、一般的なスタイルを採用しています。
エントリーシート提出、説明会、適性検査、複数回の面接の順序での実施です。
面接詳細は非公開ですが、志望動機、自己PR、ガクチカなどの基本的な内容になるでしょう。
また、事務系総合職の場合は、グループディスカッションも予定されています。
過去の新卒採用者
2023年 42名
2022年 70名
2021年 27名
【大王製紙】の採用大学
大王製紙の採用大学についての学歴フィルターは存在しません。
全国の多くの大学からの採用を、積極的に続けている傾向です。
リクナビ2025の調べでは、以下のような大学の採用実績となっています。
<採用大学>
北海道大学、東北大学、東京大学、東京工業大学、首都大学東京、横浜国立大学、広島大学、愛媛大学、徳島大学、香川大学、上智大学、専修大学、中央大学、東海大学、東京都市大学、東京理科大学、東洋大学、獨協大学、 |
希望する事業セグメントや業種にもよりますが、文系理系での隔たりも一切見受けられません。
適材適所へ公平に採用をしていく方針を持った企業です。
【大王製紙】が求める人物像とは?
大王製紙が求める人材像は、公式ホームページなどには具体的に書かれていません。
ただし、企業が目指している経営理念が公式サイトにて明記されています。
その内容に同意できてともに励んでくれそうな新卒者を歓迎してくれるでしょう。
大王製紙の経営理念について、以下のような内容です。
- 世界中の人々へ 優しい未来をつむぐ
とくに、ロシアとウクライナの争いに注目し、世界基準で人々が豊かに暮らせる未来を考えたときに、このような理念が相応しいと思い始め、改定を重ねてきたようです。
これから人生100年に向かうため、成長意欲の高さとともに、周囲の人々との連携を見失わない人物こそ求められています。
さらに大王製紙では、以下の「3つの生きる」と称する内容を掲げています。
1つは「衛生」です。
衛生用品・習慣の普及によって人々の健康を守り、地域にて共生社会を実現させるビジョンをもち始めました。
2つ目は「人生」です。
人生の質向上を目指して、心豊かで幸福な世の中に貢献する動きに注目しています。
そして3つ目が「再生」です。
環境保全への取り組みを積極的におこない、自然豊かな地球へと再生させることに尽力したいという願いが込められています。
誠意と熱意を持ちながら、「3つの生きる」を成し遂げ、やさしい未来を実現することが、大王製紙の存在意義として提唱されています。
採用方向性の違いは?
大王製紙での新卒採用は、以下の2つの職種で区分されます。
学歴フィルターはなく、基本的には全学部全学科より募りますが、技術系に関しては機械、電気・電子、化学を専攻した学生が有利です。
技術系総合職(機械系、電気・電子系、化学系)
世界最大級の規模となる三島工場および国内外の生産拠点にて、最新鋭設備や技術・開発力を駆使しながら、紙の生産加工を担う職種です。
また、発電プラント、排水設備、建屋の建設といった、工場の運営に関わる分野にて、技術を活用してもらうことになるでしょう。
他にも研究開発、技術開発・商品開発、生産技術、プラント設計・施工、FAシステム制御、発電プラント・紙生産設備の管理・運用、海外植林事業、原燃料調達といったさまざまな業務があります。
事務・営業系総合職
独自経営戦略に基づきながら、自ら生産したものは自らの手で売るという基本的な考えで、顧客のために企画提案を行うのが営業の役目です。
また、商品政策・宣伝などの営業企画、全社の中枢である管理部門など、各部署での事務的内容も含まれてきます。
主に営業は紙・板紙、H&PCの販売に従事し、営業企画は商品企画、広告宣伝、海外企画に携わります。
他にもコーポレートでは総務、法務、人事、経理・財務、知財、購買といった業種があります。
ESで企業がチェックしているポイント
大王製紙のエントリーシートは、一般的な志望動機を中心としたガクチカなどの質問が目立つ傾向です。
そのため、特殊な質問対策をひねり出す必要はないでしょう。
ただし、それだけオーソドックスなところに主軸があるということは、誠心誠意込めたアピールをしなければ、どれも似たり寄ったりな内容として受け取られかねません。
基本的なES対策を着実にし、自分の声でオリジナリティを大切にすることが重要です。
では、さらに具体的な内容を解説していきましょう。
自己PRのための強みを考えておくこと
大王製紙のエントリーシートの質問では、自己PRから始めるパターンがほとんどのようです。
この質問は、どのような企業でも考えられますが、大王製紙の場合はこだわりがあるようにも伺えます。
ポイントとしては、自分が今まで経験したことで育んだ強みが、大王製紙への就職によってどのように開花するのかを、しっかり理由を伝える工夫が大切です。
商品やサービスについての研究をしておき、自分の強みにいかせるような文脈を考えておくとよいでしょう。
紙を中心とした生活用品が、自分の強みにどのような影響を与えたかです。
将来何をしたいかを考えておくこと
大王製紙のエントリーシートの質問では、入社後に何を成し遂げたいのかも質問することがあります。
その対応策として、上述した強みも当然関わってきます。
また、ガクチカについても考慮して、入社後の自分のビジョンを決めることです。国内屈指の紙製造業での大手企業ですから、活躍フィールドはかなり広いと考えられます。
外国語が得意な人なら、海外での活躍も視野に入れて話しても良いかもしれません。
また、サステナビリティに関する知識を身につけて、今後に活かすことも方法の一つです。
まずは、企業の製品の詳細を研究し、どのような分野で利用されてきたのかをリサーチし、自分を投影させてみるのがよいでしょう。
エントリーシートの位置付け、及び対策方法
大王製紙のエントリーシートでは、毎年傾向を変えずにストレートな質問を投げかけています。
学生時代に夢中になっていたこと、ガクチカに関連している内容を質問をしてくるでしょう。
また、入社後の自分のビジョンを聞く回数も頻繁にあります。
そのため、エントリーシート作成がそのまま面接試験の内容にも通じていることがわかるでしょう。
エントリーシート作成と面接対策はセットとして捉えておかないと、どちらかに矛盾が生じてしまいかねません。
提出する前には、必ず本心で伝えたい内容なのかを、再度心に問いかけてほしいものです。
大王製紙の採用担当者が就活生をチェックする内容は、以下のように考えられます。
大王製紙がチェックするポイント
就活生にとってのやりがいとは何かを必ずチェックしています。
質問形式はその時によって変わっていますが、概ねのフォーマットは定まっているようです。
それは、入社後のビジョンを聞いてみたり、学業の中でやりきったこと、最近やりがいを感じたエピソードといった形で聞いてくるはずです。
アルバイトやゼミ、クラブ活動などでの過去のエピソードを確認しておきましょう。
コミュニケーション能力やリーダーシップの資質などを、これらの質問からある程度の判断をしようとしています。
企業と自分との相性も重要なので、必ず企業分析と業界研究をしっかりおこなった上で臨んでください。
過去のESの質問内容と記載例
ここでは、大王製紙の採用選考にて、エントリーシートでの質問内容について解説します。
質問事項のほとんどは毎年類似している傾向です。
各職種ごとでの質問事項の分別については非公開となっています。
共通質問でおこなうのが定番のようです。
ここでは、過去のエントリーシートでの質問事例を、以下で紹介しておきましょう。
共通質問
・大王製紙で成し遂げたいこと(300文字前後)
回答例
環境破壊につながるプラスチック製品から、その代替としての紙製品の開発をしてみたいです。紙やパルプも自然から浪費されてしまう原料ではありますが、今ではリサイクルの見直しをすれば、かなり解消していくと考えられます。以前にビーチクリーンのボランティアをして、あまりにも大量のプラスチック製品が浜辺に打ち上げられてたことに驚愕したことがきっかけです。環境との共存を図らないと、ぜったいに地級自体が保たなくなります。総合製紙メーカーとしての、自然との対峙の方法をさらに追求していきたいです。
ポイント
大王製紙が今最も考えているサスティナビリィに関する課題を、この質問の中にうまく取り上げています。
紙事業の抱える公害や環境汚染との向き合い方から、自分なりの明るい見通しを得たいというビジョンが伺えます。
さらに具体的な提案ができればよいのですが、専門家でも難しい課題なのでそこまでは追求しないでしょう。
ここでは、志があるかどうかが一番重要です。
・学生時代に最も取り組んだこと(400字)
回答例
飲食店でのアルバイトにて、売上向上に貢献したことです。当時はコロナ禍にあって、かなりの低迷期を体験しました。仕方ない風潮ではありましたが、なにかできないかと考えて、まずは地元での知名度を上げる工夫をしたいと提案したのです。そこで考えたのは、周辺のポイ捨てされた吸殻拾いを自主的にやってみることでした。直接の売上に何の影響になるのかと最初は疑問視されましたが、決定するより以前から、勝手に実践してみました。すると、近所の人々がしっかりと見ていてくださり、地元でも評判の良い店として見直してくれるようになったのです。自然と売上が伸びていきました。
ポイント
自分の経験した学生時代ならではのエピソードを聞く質問です。
シチュエーションには個人差があるようですが、どのような学びがあったのかを判断しようとしています。
やはり課題解決などのエピソードを取り上げて話したほうが効果的です。
このようなガクチカを質問することで、その人物が将来配属先にて活躍しているイメージが想像できるかがポイントになるでしょう。
なにか一つで構わないので、成果を出したエピソードを回想し、説得力があるように仕上げておきましょう。
・最近やりがいを感じたエピソードを教えてください(300文字前後)
回答例
私は、スキルアップになることへのやりがいを感じます。
先日、大学の研究にて新しいプロジェクトが決まり、知識や経験がほとんどない分野でした。プロジェクトチームのリーダーにされて当初は戸惑ったのですが、
このままではいけないと考えて、大量の本を借り、購入しながら勉強をしてみたのです。やはり地道な努力は裏切らないようで、わからないことでも先読みして動けるようになってきたのです。プロジェクトでは、意見を求められても自信を持って答えることができるようになりました。今後も、課題に直面したら成長する機会であると認識し、自信をつけるための意識を忘れずに取り組みたいと考えます。
ポイント
大学時代は、さまざまな側面から良いことも悪いことも体験できます。
魅力のある人柄を形成できる場所でもあるでしょう。
その渦中で鍛えられたことを自信を持ってアピールできる人材は、創造価値につながります。
大王製紙のような大手企業では、幅広いフィールドが待ち構えているでしょう。
最先端企業として、視野の広い人物に出会いたいと考えています。
まとめ
大王製紙の取り扱っている分野とその業界は、世間からの認識が乏しい印象ですが、あらゆる製品の製造過程にて関わってくるものです。
しかも日常生活にて必要性があり誕生した商品ばかりなので、社会的な意義を感じることでしょう。
高い技術力で課題解決をしながら、新しい挑戦をしようと常に心がけています。
そのため、人々の暮らしを影から支える生活用品を開発し、それに関われる喜びを実感できる人物が理想的です。
大王製紙では、グループ行動規範として以下のように、15個にもおよぶ内容が掲載されています。
- 信頼されるものづくりの推進
- 持続可能な社会の実現
- 地域社会との共生
- 公正な競争
- 適切かつ健全な調達取引
- 人権の尊重・ダイバーシティ&インクルージョンの推進
- 安全・安心な職場環境づくり
- 会社資産の適切な保護と管理
- 会計及び税務の適正な処理
- 知的財産の適切な取扱い
- 文書・データの適正な管理
- 情報の適正な開示と発信
- 機密情報の適切な保護と管理
- 贈収賄防止
- 利益相反の防止と公私のけじめ
これからの時代において大切な普遍的内容がほとんどです。
近年では、とくにサスティナビリティについての項目や情報に敏感な反応を示すようになってきました。
決して奢らず、嘘をつかず、誠意を込めた事業展開を目指しています。