京急電鉄が行っているインターン内容とは?参加メリット、選考プロセスを紹介
2024/5/25更新
はじめに
本記事では、京浜急行電鉄株式会社(以下、京急電鉄)のインターンシップや、インターンシップ選考対策のポイントなどを詳細に解説しています。
結論からいうと、京急電鉄では毎年夏頃に「事務系(学部不問)」と「技術系(理系学部)」のインターンを実施しています。
インターンの参加は、その後の採用プロセスではかなり有利になるとされており、京急電鉄を志望している場合は積極的に参加することが推奨されます。
ただし、エントリーシートの出題は「1つの出来事を深掘りする」方式であり、非常に難易度が高く、選考通過のためには高い精度と表現力が求められます。
特に以下のような就活生に向けて記事を執筆しています。
- 京急電鉄や同種の業界への就職を考えている
- 京急電鉄のインターンシップの内容を確認したい
- 京急電鉄へのインターンシップに出ることの本採用への影響を知りたい
そんな就活生に向けて執筆しているので、ぜひ最後までご覧ください。
また京急電鉄の企業研究は以下の記事から飛べるので、ぜひ併せて読んでみてください。
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京急電鉄株式会社の基本情報
社名 | 京浜急行電鉄株式会社 |
本社所在地 | 神奈川県横浜市 |
主な事業内容 | 交通事業、不動産事業、レジャー・サービス事業、流通事業 その他事業 |
主なグループ企業 | 京浜急行バス株式会社、京急交通株式会社、京急不動産株式会社、株式会社京急百貨店、株式会社京急ストア |
1日平均利用者数 | 全線合計:223万人 横浜駅:27万人、品川駅:21万人、上大岡駅:12万人 京急川崎駅:11万人、羽田空港第1・第2ターミナル:9万人 |
事業エリア | 品川エリア、羽田空港エリア、川崎・横浜エリア 三浦半島・鎌倉エリア |
京急電鉄は、関東圏で京急線を中心とした交通事業を行う日本の大手私鉄企業です。
横浜駅や品川駅を中心とした日本の首都圏鉄道の運営のほか、三浦半島にかけての交通網およびその周辺の不動産開発・レジャー運営をグループ企業とともに実施しています。
京急電鉄の歴史は1898年の大師電気鉄道株式会社にまでさかのぼります。
関東初の電気鉄道会社として発足し、それから半世紀にわたり何度か社名の変更やさまざまな企業の合併を経て、現在の京急電鉄となったのは1948年のことです。
京急線の1日の利用者数は延べ223万人、横浜駅や品川駅などの首都圏の主要駅、羽田空港から三浦半島や鎌倉といった観光にも強い関東一円の交通網を担っています。
従業員数は2,968人、営業収益は2019年以前は3,000億円台でしたが、2020年のコロナ流行に伴う外出自粛などにより収益を若干落としました。
2023年は2,530億円となっていますが、営業利益・経常利益は2021年のみ赤字だったものの、2022年以降からは黒字で回復傾向にあります。
京急電鉄に必要とされる人材像
京急電鉄では以下の経営理念と行動指針を掲げています。
- 京急グループは、都市生活を支える事業を通して、新しい価値を創造し、社会の発展に貢献する
- 京急グループは、伝統のもとに、創意あふれる清新な気風をもって、総合力を発揮し、社業の躍進をめざす
- 京急グループは、グループの繁栄と全員の幸福との一致を追求する
- 安全・安心を最優先し、感謝と誠意をもって、顧客の信頼を獲得しよう
- たえず研鑽し、進取の精神をもって、可能性に挑戦しよう
- 誇りと責任をもち、相互の信頼を深め、仕事に取り組もう
京急電鉄では大きく分けて「事務系」と「技術系」のキャリアが存在します。
事務系は、企業としての本部機能となる部分や経営企画開発、営業やマーケティング、都市開発なども含めたプロジェクトなど、日本有数の大手私鉄ならではのチャレンジングなテーマに取り組む業種です。
技術系は、土木・建築・電気・機械(車両)の分野があり、鉄道を運行させるためのインフラの整備や開発の役割があり、自社内の調整だけではなく、インフラに接する公官庁や企業とも関わり合いながら「安全・安定輸送」を最重視し、さらに新しい技術を取り入れてよりよい生活の実現を目指す業種となります。
どちらのキャリアであっても、日本の中心となる関東の大手私鉄ならではの責任感と規模の大きなテーマに取り組むという、やりがいに満ちたミッションとなることでしょう。
京急電鉄の「ESG経営」を知る
京急電鉄を目指したい方は、京急電鉄が掲げている「ESG経営」をぜひ理解しておきましょう。
ESG経営とは「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(ガバナンス)」に配慮した経営を行うことを意味し、特に投資家にとってその会社の価値を決める重要な水準です。
ESG経営によってもたらされるのは「持続的な発展」といわれ、近年話題となるSDGsにもつながる部分がありますが、SDGsは国際的な行動指針であり、ESG経営は投資家からみた「その企業の持続性」「安定的な成長」を判断する水準となります。
京急電鉄においては都市生活・鉄道インフラを担うという社会的責任を通して、環境・社会・ガバナンスによってESG経営を目指しています。
これらESGに関して、京急電鉄では専用のサイトを用意し、実際の効果測定を「非財務KPI」として公開しています。
京急電鉄及び京急グループはESG経営を軸に2035年度に目指すべき「長期ビジョン」を掲げて事業を進めており、それらの経過もわかりやすく特設サイトで公表しています。
京急電鉄を志望し、働くことを目指しているのであれば、ぜひ志望の段階でSDGsとESG経営に関する基本事項は理解しておきましょう。
ESG経営は投資家向けの情報でもあるので、かなり多岐にわたる解説書や解説サイトが存在していますが、大元となるSDGsに関しては外務省のサイトが無償で公開しており、かつ、もっとも適切にわかりやすくまとまっていますので、まずはこちらから手を付けてみてください。
また、京浜電鉄のIR情報には財務や会計などの他、平易な日本語で書かれた企業からのメッセージも多いので、上場企業の就職活動ではIR情報にも着目するようにしましょう。
京急電鉄のインターンに参加するメリット
京急電鉄では、新卒採用イベントの一環でインターンシップを開催しています。
インターンシップの参加は本採用時に非常に有利といわれています。
京急電鉄への就職を考えているのであれば、積極的に応募しましょう。
ただし、インターンシップの参加が、内定の必須条件ではないので、もしインターン選考に落ちたとしても、引き続き選考プロセスに取り組めば内定がもらえる可能性はありますので、諦めずに採用活動に励みましょう。
インターンの中で会社の雰囲気や現場の人の声を聴く
インターンに参加する最大のメリットは、その会社に勤めている人に実際に会い、フィールドワークや模擬研究等を通じてその会社の雰囲気を直に体験できることです。
京急電鉄のインターンは、その年入社した新卒社員、中堅若手の次世代リーダー候補といった、最も若さと勢いのある優秀な社員が担当に当たっているといわれています。
こういった人たちの仕事ぶりに直に触れて、さらに直接話ができる機会というのは大変貴重ですし、この経験は、就職活動はもちろん、社会人になったあとでも確実に活きてくるといえるでしょう。
インターンシップ選考に通ると、本採用で大きく有利になる
京急電鉄のインターンシップではエントリーシートや面接といった選考プロセスを伴いますが、これは本採用にも関連しているといわれています。
特に、インターンシップ参加者の場合は、翌年の本採用において書類選考・1次面接免除が可能になる場合があります(ただし最新採用年度も同様に採用されるかどうかは、必ず確認ください)。
特に募集人員が少ない職種だと、通常採用なくインターンシップ採用分で枠が埋まったこともあるそうなので、京急電鉄の就職を考えている場合は、インターンシップの参加の優先度を極めて高くしましょう。
ただし、インターンシップの参加自体が内定の必須条件ではないので、もしインターン選考に漏れてしまったとしても、通常通りの選考プロセスを行うことは可能です。
インターンシップ未参加で内定した方ももちろんいますので、インターン選考に落ちてしまった場合は、気を取り直して通常の採用プロセスへ引き続き挑戦していきましょう。
京急電鉄が行っているインターン内容
京急電鉄では「事務系」と「技術系(事務系都市建築)」の2種類のキャリアがあります。
新卒採用もこの2つのキャリア別で実施されていて、インターンもこの2種類があります。
どちらも、インフラや地場を活かした「フィールドワーク」がカリキュラムに含まれていることが多く、これはほかの企業のインターンにはない特色といえるでしょう。
総合職系インターン
総合職系インターンは2日間にわたって実施されます。
会社や事業所の紹介にはじまり、実際に京急沿線をめぐってのフィールドワークを行って、そのフィールドワークで得た知見を踏まえた事業企画や都市開発をグループワークを通じて作り上げ、現役の社員による講評を受けます。
その後、座談会などを通じて情報交換ができるといった内容になっています。
開催時期 | 8月~9月頃 |
開催時間 | 終日、2日間(複数回実施の場合あり) |
場所 | 神奈川県(場合によってはオンライン) |
人数 | 10数名 |
報酬 | なし |
交通費・宿泊費 | あり。ただし遠方から参加の場合は一部支給。 |
その他 | インターンシップ保険への加入必要あり。費用は自己負担。 |
申し込み方法 | 京急電鉄の新卒採用にエントリーし、応募 (特定の新卒就職サイトの登録が必要な場合もあり) エントリーシート提出、書類選考、グループディスカッションによる選考 |
技術系インターン
技術系インターンは2日間にわたって実施されます。
また、技術系はさらに「土木系」「建築系」「技術系総合職」など各分野ごとに実施される場合があり、日程が異なる場合、同日で複数のインターンが別々に実施される場合などがありますので、志望する職種と自身の専攻に合わせて参加するインターン内容を間違えないように注意しましょう。
技術系インターンでも、実際に京急線沿線のフィールドワークを行い、その後のグループワークでは横浜の本社で行う場合や、実際の沿線施設で行われる場合もあるようです。
開催時期 | 8月~9月頃 |
開催時間 | 終日、2日間 |
場所 | 神奈川県(京急線沿線設備) |
人数 | 若干名 |
報酬 | なし |
交通費・宿泊費 | あり。ただし遠方から参加の場合は一部支給。 |
その他 | インターンシップ保険への加入必要あり。費用は自己負担。 |
申し込み方法 | 京急電鉄の新卒採用にエントリーし、応募 (特定の新卒就職サイトの登録が必要な場合もあり) エントリーシート提出 |
京急電鉄のインターン選考対策
概要
京急電鉄のインターンシップでは、エントリーシートの提出による書類選考が行われます。
特に、学部不問で自由応募可能な事務系インターンシップではグループディスカッションによる選考が行われます。
多くの場合、まだエントリーシートへの記載やグループディスカッションに不慣れな時期と考えられますので、運ではなく実力でインターンシップに参加できるようにするには、相応の準備が必要となります。
ここでは、過去に行われたインターンシップ選考の内容を踏まえた対策についてお伝えします。
京急電鉄の新卒採用サイトへの登録
まず、京急電鉄の新卒採用サイトへ登録をしましょう。
現在大学3年生(翌々年3月卒業見込み)であれば、その年の4月頃から新卒採用登録が可能です(例:2026年3月卒業見込みなら、2024年4月頃には登録サイト開設)。
かなり早い行動に思われますが、この年を対象にしたインターンの応募開始が同年6月、締切りが7月末頃です。
サイトに早く登録することで内定が必ずとれるわけではありませんが、誰よりも早く情報を掴み、先行して行動できることは大きなメリットとなります。
また、インターンだけではなく、会社説明会などのイベントの告知もこういった会社採用ページからの情報が最も早い可能性があります。
いずれにせよ、インターンに参加することを考えているなら、まず新卒サイトへの登録を行っておきましょう。
応募→エントリーシート提出(難易度高め)
インターンシップの応募要項は毎年6月頃に発表されます。
応募後はエントリーシートの提出となります。
過去のエントリーシートでは、細かな質問ではなく、大きな設問に対して深く掘り下げていくタイプの質問が出されたようです。
大学生活において課題を解決した出来事(100字)
→背景と生じていた課題(100字)
→行動内容(100字)
→自身が果たした行動(100字)
この「1つの事象について深く掘り下げる」タイプのエントリーシートは、ある程度エントリーシートや実際の面接をこなしたとしても、かなり難易度が高い方式です。
このタイプの質問は、いわゆる「ロジックツリー方式」の質問で、本当に自身で経験し、自分自身の体験として言葉で落としこまれていないと、途中の記述に矛盾が出てきて内容の信ぴょう性が揺らぐというものです。
そのため「漠然と大学生活を過ごし、取り立てて経験といえる活動はなかった」という人には、おそらくエントリーシートを書き上げることができず、書いたとしてもその内容の深みや整合性が出てこないでしょう。
ロジックツリー方式は、変に事実関係に尾ひれを付けたり技巧的に走ったりしても、その後の展開に矛盾が出てきてしまうので、自分の言葉でシンプルに、丁寧に体験を振り返り回答することが推奨されます。
しいていうと、本当は素晴らしい体験をしてきたのに、言葉足らず・表現足らずでありきたりな表現や薄い体験談になることは避けましょう。
一度文書を完成させたあとは何度も推敲し、できることなら第三者から見てもらって評価してもらうなど、時間をかけて念入りに対処してください。
エントリーシートを早く出すことは(少なくとも京急電鉄では)選考の有利にはなりませんので、期限ギリギリまで精度を高めることに時間をかけましょう。
仮に、エントリーシートやその後の選考で落とされてしまったとしても、この「一つの経験を深く掘り下げる」ことは、のちのエントリーシート作成に効果的に発揮しますので、本格的な就職活動を前にしてのトレーニングとしては(非常にキツい部類ではありますが)極めて最適といえます。
適性試験・グループディスカッション(事務系の場合)
募集学部不問の事務系では、おそらく応募人数が多いため、WEB適性試験及びグループディスカッションによる選考も行われます。
WEB適性試験は、言語・非言語のいわゆるSPI系の試験が行われるようです。
あまり複雑な数理系は過去には出題されておらず、特段対策をしなくても解ける人は多いかもしれませんが、問題傾向があらかじめわかっていたほうがよりよいでしょう。
せっかくエントリーシートができたのであれば、WEB適性で失敗し足切りされるのは極力避けるべきなので、何か1冊でよいので、WEB適性試験対策本を購入してひと通り解いてみましょう。
WEB適性試験に大きな変更はなく、2〜3年前の古本・中古本でも傾向と対策を掴むのであれば十分です。
しいていえば、古本だと時事関係が出た場合は弱いので、最新の新聞やニュースは普段から目にしておくようにしましょう。
グループディスカッションでは、過去の傾向では京急線沿線に関するテーマを議論することが多かったようです。
- 京浜線沿線での新規事業、AとBどちらがより良いか
- 〇〇駅に必要な設備は、AとBどちらがより良いか
もし、京急線沿線になじみのない遠方からの参加者の場合、議論に参加すること自体は必ずしも不利ではないですが(例えば地元の状況や自分の環境はどうか、という観点での発言もできるので)京急線沿線の基本的な地理情報は把握したほうが良いかもしれません。
京急線沿線や電車についてすでに詳しい人は、自分だけの発言が長くならないよう、事前知識に余裕があるなら、より的確に発言を絞り込み、ほかの人に発言や意見を問うくらいの余裕を見せましょう。
例えば、沿線の地理や〇〇駅についての前提知識を持っている人は先に情報を展開して(この情報展開ができること自体はディスカッションで有利不利に影響しません)それを元に議論するとすれば、前提知識自体はそれほど重要ではありません。
知識をもっているかではなく、参加者と共同して意見を引き出す場を作り出せるかが、グループディスカッションでは問われます。
さいごに
京急電鉄の基本的な会社情報、インターンシップの開催内容、選考内容についてご紹介しました。
交通インフラという強みを活かした、フィールドワークを行うインターンシップはとても珍しく、例え京急電鉄以外の会社に入社することになっても、その経験は社会人になってもかなりの強みになるはずです。
ただしエントリーシートは、インターン選考としてはかなり難易度の高い「ロジックツリー方式」の質問となっており、大学在学中に適切な体験がないとエントリーシートを書くこと自体難しく、それを適切に表現するにもかなりの時間がかかるでしょう。
期間に余裕をもって時間をかけて取り組み、選考を乗り越えるようにしましょう。
みなさまの就職活動がより良いものになることを願っております。