エントリーシートで落ちる理由2027|新卒の通過対策完全版
2026/09/09更新
エントリーシートを提出しても選考が進まず、何を直せばよいのか分からないまま次の締切が迫る就活生は少なくありません。自己PRも志望動機も書いたはずなのに評価につながらない場合、文章力だけでなく、企業理解、設問意図、エピソード選び、提出前の点検方法に課題が潜んでいます。特に新卒採用では、同じ経験でも「企業でどう活かすのか」まで伝えられているかで印象が変わります。
この記事では、エントリーシートで落ちる理由を原因別に分け、改善に使える考え方と書き換え例を紹介します。就活ハンドブックに寄せられた学生の声も交えながら、航空、IT、メーカー、金融、サービスなど幅広い業界に応用できる形でまとめました。これから初めてESを書く就活生、すでに提出して通過に悩んでいる就活生、志望度の高い企業に向けて完成度を上げたい就活生に向けた内容です。
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企業リスト(50音順)
ANAあきんど / ANAウイングス / ANAエアポートサービス / ANAフーズ / 森ビルホスピタリティコーポレーション / 全日本空輸
エントリーシートで落ちる主な原因
エントリーシートで評価が伸びない原因は、経験の派手さ不足だけではありません。採用担当者が知りたいことに答えていない、企業ごとの違いが薄い、行動の理由が書かれていない、文章の読みやすさが低いといった複数の要素が重なることで、選考上の説得力が下がります。まずは落ちる原因を分解し、どの部分を直すべきかを見極めることが先決です。
結論が冒頭にない
エントリーシートの冒頭で結論が見えない文章は、読み手が内容を追いにくくなります。自己PRなら強み、ガクチカなら取り組み、志望動機なら志望理由を先に置くと、後に続く具体例の意味が伝わりやすくなります。
落ちやすい文章は、出来事の説明から始まり、最後まで読まないと主張が分からない構成になりがちです。たとえば「大学時代にサークルでイベントを運営しました」だけでは、何を評価してほしいのかが曖昧です。「周囲を巻き込み、停滞した企画を前進させる力があります」と先に示せば、その後のエピソードが根拠として機能します。
設問に正面から答えていない
設問に対する答えがずれると、内容自体が良くても評価されにくくなります。「学生時代に力を入れたこと」を聞かれているのに強みだけを書いたり、「入社後に挑戦したいこと」を聞かれているのに企業の魅力だけを書いたりするケースです。
設問には、企業側が知りたい判断材料があります。ガクチカなら行動特性、志望動機なら企業理解、自己PRなら再現性が見られます。回答前には、設問を「何を判断するための質問か」に置き換えるとズレを防げます。問いへの答えが最初の文に入っていない場合、書き出しから修正する価値があります。
企業理解が浅く見える
どの企業にも使える表現が多いESは、志望度が伝わりにくくなります。「社会に貢献したい」「人を支えたい」「成長したい」などの言葉は使いやすい一方で、その企業でなければならない理由が薄くなりやすいです。
企業理解を深める際は、事業内容、職種、顧客、働き方、求める人物像を結びつけて考える必要があります。企業研究で得た情報を並べるだけではなく、学生時代の経験や価値観と接続することで、志望動機に独自性が生まれます。採用ページの文言を写すのではなく、自分の経験から見た接点を言葉にする姿勢が評価につながります。
経験の説明だけで終わっている
エピソードを丁寧に書いても、行動の背景や学びが不足していると評価材料として弱くなります。採用担当者は、出来事そのものよりも、そこで何を考え、どう動き、入社後にどう再現できるかを知ろうとしています。
アルバイト、ゼミ、サークル、長期インターン、留学など、どの経験でも書き方の軸は同じです。課題をどう捉えたのか、なぜその行動を選んだのか、周囲とどう関わったのかを入れることで、人物像が立ち上がります。結果だけでなく過程に焦点を当てると、経験の規模に左右されにくいESになります。
読み手への配慮が不足している
文章が長すぎる、主語が抜ける、同じ表現が続く、専門用語の説明がないといった状態は、内容理解の妨げになります。ESは文学的な文章ではなく、限られた文字数で人物像を伝える選考書類です。
読み手への配慮とは、難しい言葉を使うことではありません。一文を短くする、時系列を整える、結論と根拠を近くに置く、指示語を減らすといった基本動作が中心です。提出前に音読すると、読みにくい箇所や主張が重複している箇所を発見しやすくなります。
エントリーシートで企業が見ている観点
企業はエントリーシートを通じて、経験の優劣だけを比べているわけではありません。新卒採用では、入社後の成長可能性、組織との相性、仕事への向き合い方、コミュニケーションの癖などが読み取られます。ここを理解すると、単なる自己紹介ではなく、採用側が判断しやすい文章へ変えやすくなります。
入社後に活躍するイメージ
企業がESから知りたいのは、入社後にどのような場面で力を発揮できる人材かという点です。強みを語るだけではなく、仕事の場面に置き換えられる形で示す必要があります。
たとえば「粘り強いです」と書く場合、困難な状況でどのように行動したのかが必要です。さらに営業、企画、エンジニア、客室乗務、空港運営など、志望職種の業務と結びつけると説得力が高まります。強みは性格の説明で終わらせず、職場での行動につながる能力として表現すると伝わりやすいでしょう。
企業の価値観との接点
ESでは、企業が大切にする価値観と就活生の行動特性が合うかも見られます。挑戦、協働、誠実さ、顧客志向、論理性など、企業ごとに重ねたい人物像は異なります。
就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、ANAあきんどのES回答例では、航空事業だけでなく地域課題の解決や魅力発信に関心を示し、学校での映像制作経験と結びつけて志望理由を述べています。企業の事業領域と過去の経験をつなぐ書き方は、志望動機の具体化に役立ちます。
面接で深掘りできる内容
エントリーシートは提出して終わりではなく、面接の材料にもなります。書いた内容について質問されたときに、背景、工夫、葛藤、学びを話せるかどうかまで想定しておく必要があります。
実際にDeNAの選考を受けた学生は、自己紹介や就活の軸などを問われています。ESと面接で伝える内容が大きくずれると、一貫性が弱く見える可能性があります。提出前には、各設問に対して追加で聞かれそうな質問を作り、口頭で説明できる状態にしておくと安心です。
基本的な書類作成力
誤字脱字、表記ゆれ、指定文字数の見落とし、提出形式の誤りは、内容以前の評価に影響します。新卒採用では、社会人としての基礎的な確認力もESから読み取られます。
履歴書とESを同時に出す場合、内容の役割を分けることも大切です。履歴書は基本情報や経歴を簡潔に示す書類、ESは志望動機や人物像を掘り下げる書類として使われます。両方に同じ文章をそのまま貼り付けるより、目的に応じて情報量を調整したほうが自然です。
落ちやすいエントリーシートの特徴
落ちやすいESには、読み手が評価しづらい共通点があります。経験の内容が悪いのではなく、伝え方が抽象的で、企業が判断したい情報まで届いていない状態です。ここでは、就活生がやりがちな失敗を取り上げ、どのように直せば採用担当者に伝わる文章へ近づくのかを示します。
抽象語が多い
「主体性」「協調性」「成長」「貢献」などの言葉は便利ですが、具体的な行動が伴わないと印象に残りにくくなります。抽象語は結論として使い、その直後に根拠となる場面を入れる必要があります。
たとえば「主体性があります」だけでは、どのような状況で発揮された力なのかが分かりません。「誰も担当していなかった参加者対応を引き受け、運営フローを作った」まで書くと行動が見えます。抽象語を使った後には、「それはどんな行動で示されたのか」と自問すると、文章の密度が上がります。
エピソードが企業と結びついていない
経験の説明が十分でも、志望企業でどう活かせるのかが抜けていると、自己完結した文章になります。ESは過去を語る書類でありながら、最終的には未来の活躍を想像してもらうための書類です。
ガクチカでは、経験から得た力を仕事に置き換える一文が必要です。接客アルバイトなら顧客対応、ゼミ研究なら課題設定や分析、サークル運営なら調整力や巻き込み力につなげられます。事業内容や職種理解が浅いまま書くと、この接続が弱くなるため、企業研究と自己分析はセットで進める必要があります。
文字数を埋めることが目的になっている
指定文字数を満たすために説明を増やしすぎると、主張がぼやけます。文字数は量の目安であり、評価されるのは情報の濃さです。長い文章ほど良いわけではなく、必要な情報が過不足なく入っているかが見られます。
文字数が足りない場合は、出来事の背景、課題、行動理由、周囲への働きかけ、学びの具体化を追加すると自然に厚みが出ます。逆に文字数が多すぎる場合は、状況説明を削り、結論と行動を残すと読みやすくなります。削る作業まで含めてES作成です。
企業名を入れ替えても成立する
どの企業にも提出できる志望動機は、便利に見えて通過しづらい文章になりがちです。採用担当者は、就活生がどこまで自社を理解し、どの事業や職種に関心を持っているのかを読み取ろうとしています。
「人々の生活を支えたい」という表現を使うなら、その企業がどのような顧客に、どのような価値を提供しているのかまで書く必要があります。ANAグループなら空港、地域、航空ネットワーク、接客、物流など複数の接点があります。DeNAならインターネットサービス、事業創造、ユーザー体験、データ活用などへの理解が志望動機に反映できます。
就活ハンドブックの調査では、ANAフーズのES回答例に、食品業界を志望する理由と同社を選ぶ理由を分けて問う設問が掲載されています。業界への興味と企業への志望理由を混同しないことが、志望動機の精度を上げる鍵になります。
項目別に見る改善方法
ESでよく問われる項目は、自己PR、ガクチカ、志望動機、長所短所、入社後に挑戦したいことです。項目ごとに見られる観点が違うため、同じエピソードを使う場合でも書き方を変える必要があります。ここでは、頻出項目ごとに落ちやすい書き方と改善の方向性を扱います。
自己PRは再現性を示す
自己PRでは、強みを仕事で再現できる形にすることが大切です。単に「コミュニケーション力があります」と書くのではなく、誰に対して、どのように働きかけ、どんな変化を生んだのかを示します。
改善の流れは、強み、発揮された場面、課題、行動、結果、入社後の活かし方です。結果が大きくなくても、行動の一貫性があれば十分に評価材料になります。反対に、結果だけが目立っても本人の工夫が見えないと、採用担当者は再現性を判断しにくくなります。
ガクチカは課題設定を明確にする
ガクチカでは、何を頑張ったかだけでなく、どの課題に向き合ったのかが問われます。課題設定が曖昧だと、行動の意味も伝わりにくくなります。
たとえば「サークル活動に力を入れました」よりも、「参加率が下がり活動継続が難しくなった状況で、メンバーの関与を増やす仕組みを作りました」と書くほうが評価しやすいです。課題が明確になれば、行動の選択理由も自然に説明できます。行動の数を増やすより、課題と行動のつながりを強くするほうが効果的です。
実際にANAウイングスの選考を受けた学生は、サークルの参加率という課題に対し、組織運営と交流促進の工夫を述べています。課題、行動、変化がつながっているため、ガクチカの構成例として参考になります。
志望動機は業界理由と企業理由を分ける
志望動機では、業界を選んだ理由と企業を選んだ理由を分けて考えると、内容が整理されやすくなります。ただし「整理」という言葉に頼るのではなく、文章上では段落ごとに役割を分けると自然です。
最初に仕事を通じて実現したいことを示し、次にその業界に関心を持った背景を書きます。その後、企業の事業、職種、価値観と自分の経験を接続します。最後に入社後にどのように貢献したいかを置くと、志望理由が企業選びの軸から将来像まで流れます。
長所短所は自己理解の深さを伝える
長所短所の設問では、長所の魅力だけでなく、短所への向き合い方も見られます。短所を隠すより、課題を認識し改善行動を取っていることを示すほうが誠実です。
就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、全日本空輸のES回答例では、長所と短所を簡潔に問う設問が掲載されています。短い設問ほど、言葉選びの精度が問われます。長所は仕事での強みに置き換え、短所は対策まで書くことで、自己理解の深さを伝えられます。
入社後に挑戦したいことは職種理解を入れる
入社後に挑戦したいことを書く際は、夢や意欲だけでは足りません。志望職種の仕事内容を理解したうえで、どのような価値を生み出したいのかを示す必要があります。
たとえばIT系なら、ユーザー課題、データ活用、サービス改善、事業開発などの観点があります。航空系なら、安全、接客、定時運航、地域連携、空港体験などの観点があります。企業の言葉を借りるだけではなく、自分の経験からなぜその仕事に関わりたいのかを説明すると、志望度が伝わりやすくなります。
業界別に変えるES対策
エントリーシートの基本構造は共通していますが、業界ごとに評価されやすい観点は異なります。航空、IT、金融、メーカー、サービスでは、仕事の性質や顧客との関わり方が違うため、強調すべき経験も変わります。志望企業に合わせて同じ経験の見せ方を変えることで、ESの説得力を高められます。
航空業界は顧客視点と安全意識を示す
航空業界では、華やかな接客イメージだけでなく、安全、正確性、チーム連携、状況判断への理解が求められます。客室乗務、空港サービス、貨物、地域創生など職種によって重視される観点も異なります。
ANAエアポートサービスのES回答例では、空港という場で安心と快適を提供したいという志向に加え、留学や接客経験を通じて相手のニーズを読み取る力を身につけたと述べています。航空業界を志望する就活生は、接客経験を単なる笑顔や丁寧さにとどめず、状況把握や先回りした行動まで表現すると職種理解につながります。
IT業界は課題解決のプロセスを示す
IT業界では、技術への関心だけでなく、課題をどのように捉え、サービスや仕組みで解決したいのかが見られます。文系職種でも、ユーザー視点、データ活用、仮説検証、チーム開発への理解があると伝わりやすくなります。
DeNAのようなインターネットサービス企業を志望する場合、単に「新しいサービスに関わりたい」と書くより、誰のどの課題を解きたいのかを明確にする必要があります。学生時代に企画運営、SNS改善、アプリ制作、データ分析、営業活動などを経験している場合は、課題発見から改善までの流れを示すと相性が良いです。
メーカーはものづくりの先にある価値を語る
メーカー志望のESでは、製品そのものへの関心だけでなく、その製品が顧客や社会にどのような価値を届けるのかを語る必要があります。研究内容、品質、営業、企画、生産管理など、職種によって焦点は変わります。
食品メーカーなら食の安心や生活への貢献、機械メーカーなら産業基盤、化学メーカーなら素材を通じた課題解決など、自分の関心を事業と結びつけます。大学での研究やゼミ内容を書く場合は、専門性をそのまま説明するのではなく、課題に向き合う姿勢や分析の進め方を伝えると、文系理系を問わず評価されやすいです。
金融業界は信頼形成と責任感を示す
金融業界では、顧客との信頼関係、正確性、継続的な学習姿勢、責任ある判断が伝わる経験が合いやすいです。数字を扱う仕事という面だけでなく、無形商材を扱うからこそ人柄や説明力が見られます。
自己PRでは、アルバイトでの顧客対応、ゼミでの分析、部活動での役割遂行などを使えます。志望動機では、社会や企業活動を支える役割に関心を持った背景を具体化します。金融知識を並べるより、なぜ信頼を扱う仕事に向き合いたいのかを経験ベースで伝えるほうが自然です。
サービス業界は場面描写を具体化する
サービス業界では、相手の表情や状況を読み取り、行動を変えた経験が伝わりやすいです。ただし「人と関わることが好き」だけでは弱いため、どのような相手に、どのような配慮をしたのかまで書く必要があります。
実際に森ビルホスピタリティコーポレーションの選考を受けた学生は、ゼミ活動で地域の酒蔵と連携し、現地の状況やニーズを見て提案した経験を面接で話しています。サービス業界では、相手の求めるものを把握し、形にする過程を言語化すると職種への適性が伝わりやすくなります。
書き換えで通過に近づける例文
ESの改善では、ゼロから書き直すより、弱い箇所を見つけて一文ずつ置き換えるほうが進めやすいです。ここでは、落ちやすい表現を採用担当者が読み取りやすい表現へ変える考え方を紹介します。経験の種類が同じでも、課題、行動、学び、企業接点を入れるだけで印象は変わります。
自己PRの書き換え例
自己PRで落ちやすい文章は、強みの言葉が先行し、根拠が薄い状態です。「協調性があります」だけでは、どのような場面で発揮されたのかが伝わりません。
改善前の例は
私の強みは協調性です。サークル活動では周囲と協力してイベントを成功させました。
という形です。この文章は悪くありませんが、役割や行動が曖昧です。
改善後は
周囲の意見を引き出し、合意形成まで進める力があります。サークルの新歓企画では、担当者ごとに作業量が偏っていたため、進捗を可視化し、参加しやすい役割分担に変えました。その結果、準備の遅れが減り、当日の運営も円滑に進みました。
と書けます。強みが行動として見えるため、入社後の再現性も伝わります。
ガクチカの書き換え例
ガクチカでは、出来事の説明を増やすより、課題と行動のつながりを強くする必要があります。読み手が「なぜその行動を取ったのか」を追える文章にすると評価しやすくなります。
改善前の例は
アルバイトで接客を頑張りました。お客様に丁寧に対応し、感謝されることがありました。
です。このままでは行動の具体性が足りません。
改善後は
飲食店のアルバイトで、混雑時の待ち時間に不満が出やすい点を課題に感じました。そこで、席案内前に待ち時間の目安と注文までの流れを伝える対応を提案しました。新人にも共有できるよう声かけ例を作り、店舗全体で案内のばらつきを減らしました。
と書けます。課題、行動、周囲への広げ方が入ることで、仕事に近い行動特性が伝わります。
志望動機の書き換え例
志望動機では、「魅力を感じました」で止まる文章が落ちやすくなります。魅力を感じた理由と、自分の経験との接点を入れる必要があります。
改善前の例は
貴社のサービスを通じて社会に貢献したいと考え、志望しました。
です。気持ちは伝わりますが、企業固有の理由が見えません。
改善後は
ゼミで地域店舗の集客支援に取り組んだ経験から、ユーザーの行動を理解し、サービス改善につなげる仕事に関心を持ちました。貴社は複数の事業でユーザー接点を持ち、データと企画を組み合わせて価値を生み出している点に魅力を感じています。入社後は、現場で得た課題を起点に、使われ続けるサービスづくりに関わりたいです。
と書けます。過去の経験、企業理解、将来像がつながる構成です。
短所の書き換え例
短所を書くときは、弱みをそのまま終えると不安材料になります。課題認識と改善行動を添えることで、自己管理ができる人物として伝えられます。
改善前の例は
短所は心配性なところです。失敗しないように気をつけています。
です。この文章では、改善努力が見えません。
改善後は
短所は、事前準備に時間をかけすぎる点です。ゼミ発表では資料を作り込む一方で、発表練習の時間が不足した経験がありました。現在は作業を始める前に締切から逆算し、資料作成、練習、修正の時間を分けて進めています。
と書けます。弱みを認めつつ、行動で補っていることが伝わります。
提出前に落ちるリスクを減らす方法
ESは書き終えた直後が完成ではありません。提出前の見直しで、設問ズレ、文章の重複、企業名の誤り、指定形式の見落としを減らせます。特に複数社へ同時に提出する時期は、文章の使い回しによるミスが起きやすくなります。最後の点検工程を作ることで、内容面と形式面の両方を整えられます。
設問ごとに一文で答えを抜き出す
提出前には、各設問の答えを一文で抜き出せるかを試すと効果的です。自己PRなら強み、ガクチカなら取り組み、志望動機なら志望理由が明確に言えるかを点検します。
一文で答えられない場合、文章の中に複数の主張が混ざっている可能性があります。ESは限られた文字数で読まれるため、主張が散らばるほど印象に残りにくくなります。まず一文の核を作り、その核を支える根拠だけを残すと、読みやすい文章に近づきます。
企業名と職種名を入れ替えて読む
志望動機は、企業名と職種名を別企業に入れ替えても成立するかを点検すると弱点が見つかります。入れ替えても違和感がない場合、企業固有の情報が不足しています。
ただし、企業情報を無理に詰め込む必要はありません。採用ページや説明会で得た情報から、自分の経験と接続できる要素を一つ選びます。そのうえで、なぜその点に惹かれたのかを過去の経験から説明します。企業固有性は情報量ではなく、経験との接続で生まれます。
面接で聞かれる前提で読む
ESは面接官が質問を作る材料にもなります。提出前に、各段落から質問を作ってみると、薄い部分が見つかります。
「なぜその課題に気づいたのか」「周囲をどう巻き込んだのか」「失敗した場面はあったのか」「入社後にどう活かすのか」など、深掘りされやすい問いを想定します。答えられない箇所は、ES上でも説明が不足している可能性があります。ESと面接の一貫性を高めるためにも、提出前の口頭確認は有効です。
ここまで紹介した設問ズレや企業固有性の不足は、本人だけで読むと気づきにくい箇所です。志望動機とガクチカの接続が弱いと感じる就活生は、キャリアアドバイザーにESを見せ、面接で深掘りされる前提で質問を受けながら修正すると精度が上がります。
提出形式と締切を管理する
内容が良くても、提出形式や締切を誤ると選考機会を失う可能性があります。Web入力、PDFアップロード、郵送、マイページ提出など、企業ごとに形式が違うため、管理表を作ると抜け漏れを減らせます。
ダウンロード形式のESでは、保存場所、ファイル名、提出前の控えも管理対象です。郵送が必要な場合は、封筒、添え状、写真、提出日にも注意が必要です。形式面の不備は短時間で防げるため、内容作成とは別に提出作業の時間を確保しましょう。
ESが落ちた後にやるべき改善行動
ESで選考が進まなかった場合、気持ちを切り替えるだけでは次の提出に活かせません。落ちた原因を仮説として扱い、次のESに反映する行動が必要です。企業から詳細な理由が返ってこないこともありますが、提出済みの文章を項目別に見直すことで、改善できる部分は見つけられます。
提出済みESを設問別に分解する
まずは提出済みのESを、結論、課題、行動、結果、学び、企業接点に分けて読み直します。どこかが抜けている場合、その設問の説得力が下がっていた可能性があります。
志望動機で落ちたと感じる場合、業界理由だけになっていないかを見ます。自己PRで落ちたと感じる場合、強みが仕事で使える形になっているかを見ます。ガクチカで落ちたと感じる場合、課題と行動がつながっているかを点検します。落ちた事実を感情で処理せず、文章上の改善箇所に変換することが次の一歩です。
通過したESと落ちたESを比べる
複数社に提出している場合、通過したESと落ちたESを比べると傾向が見えます。通過した文章には、結論の明確さ、企業接点、読みやすさのいずれかが含まれている可能性があります。
比較するときは、企業の難易度や人気度を推測で判断せず、文章の違いに注目します。文字数、設問への答え方、エピソードの具体性、入社後の一文などを並べてみると、改善しやすい箇所が見つかります。通過した文章をそのまま使い回すのではなく、良かった構造を別企業向けに調整するのが現実的です。
応募先の広げ方を見直す
ESで落ちる状態が続く場合、文章だけでなく応募先の組み方も見直す必要があります。志望業界を狭くしすぎると、企業研究の質は上げやすい一方で、選考機会は限られます。広げすぎると、一社ごとの志望動機が浅くなりやすいです。
応募先を増やす際は、志望度だけでなく、経験との接点、職種の共通点、選考時期の重なりを考えます。航空業界を見ている就活生なら、空港サービス、旅行、物流、ホテル、地域創生など接点のある業界も検討できます。IT業界を見ている就活生なら、Webサービス、コンサル、SaaS、広告、データ活用領域などに広げられます。広げ方にも理由を持つことで、ESの質を落とさずに選択肢を増やせます。
第三者に読んでもらう
ESは本人が読むと意味が通じているように感じますが、初めて読む人には伝わらない表現が残りがちです。大学のキャリアセンター、先輩、就活支援サービス、キャリアアドバイザーなどに読んでもらうことで、独りよがりな文章を減らせます。
第三者に依頼する際は、「良いか悪いか」ではなく、「設問に答えているか」「強みが伝わるか」「企業で働く姿が想像できるか」を聞くと修正しやすくなります。指摘をすべて反映する必要はありませんが、複数の人が同じ箇所で迷うなら、その部分は書き換える価値があります。
2027年卒・2028年卒が意識したいES準備
新卒就活では、学年が早い段階から情報収集や自己分析を進める就活生が増えています。とはいえ、早く動くこと自体が目的ではありません。ES作成に必要な素材を前もって集め、締切直前に焦って文章を作る状態を避けることが大切です。ここでは、これから本選考やインターンに向かう就活生が準備したい内容を扱います。
締切前に自己分析を終える
ESの締切が近づいてから自己分析を始めると、経験を選ぶ時間が足りなくなります。自己分析は、自分の長所を探す作業だけではなく、経験から価値観や行動パターンを見つける作業です。
準備段階では、過去の経験を時系列で書き出し、力を入れた場面、苦労した場面、人から評価された場面を集めます。その中から、志望企業の求める人物像と接続しやすい経験を選びます。自己分析が進んでいるほど、設問ごとに使う素材を選びやすくなります。
インターンESも本選考の練習にする
インターンESは、本選考に向けた練習材料にもなります。早い時期に自己PRやガクチカを書いておくと、後から内容を磨きやすくなります。
ただし、練習だからといって雑に出すのは避けたいところです。インターンの設問でも、企業が求める人物像や仕事理解は見られます。提出後は、どの表現が書きにくかったのか、面接で話しにくい部分はないかを振り返ります。早期選考につながる企業もあるため、インターンESも本選考と同じ基準で仕上げる意識が必要です。
電話やメール連絡にも備える
ES提出後は、マイページだけでなく電話やメールで連絡が来る場合があります。知らない番号からの着信を放置したり、メールの返信が遅れたりすると、選考日程の調整に支障が出る可能性があります。
GSC上でも就活関連の電話番号を調べる検索が見られるように、選考期には企業やエージェントからの連絡に不安を持つ就活生がいます。電話番号の真偽は公式サイトや受信メールと照らし合わせ、怪しい場合は折り返し前に発信元を調べる姿勢が必要です。連絡対応も選考準備の一部として扱いましょう。

監修者からのアドバイス
三好 達也(キャリアアドバイザー)
就活の進め方に正解はありませんが、プロの視点を取り入れることで効率は格段に上がります。些細なことでも構いませんので、気軽にご相談ください。
よくある質問
エントリーシートに関する悩みは、通過しない理由だけではありません。提出社数、文字数、同じエピソードの使い回し、面接との関係など、実務的な不安も出やすいです。ここでは新卒就活生から寄せられやすい疑問に答えます。迷いやすい部分を早めに解消し、提出前の手戻りを減らしましょう。
ESで同じエピソードを使ってもよいですか
同じエピソードを使っても問題ありません。ただし、設問ごとに見せ方を変える必要があります。自己PRでは強みの再現性、ガクチカでは課題解決の過程、志望動機では企業との接点を中心に書きます。
同じアルバイト経験でも、接客力を伝える場合と、業務改善力を伝える場合では焦点が違います。企業ごとの求める人物像に合わせて、エピソード内のどの場面を使うかを選びましょう。同じ文章を貼り付けるのではなく、設問と企業に合わせて編集することが大切です。
文字数が足りない場合は何を足せばよいですか
文字数が足りない場合は、形容詞を増やすのではなく、行動の背景や判断理由を足します。なぜその課題に取り組んだのか、なぜその方法を選んだのか、周囲とどう関わったのかを追加すると自然に厚みが出ます。
反対に、出来事の説明だけを増やすと読みづらくなります。採用担当者が知りたいのは、経験のあらすじではなく、就活生の考え方と行動です。文字数を増やすときほど、読み手にとって必要な情報かを意識しましょう。
ESで落ちた企業に再応募できますか
同じ企業への再応募可否は、企業の募集要項や採用マイページの案内によって異なります。年度、職種、コース、応募区分によって扱いが変わる可能性があるため、公式の案内を見て判断してください。
再応募できる場合でも、前回と同じESを提出するのは避けたほうがよいです。設問への答え方、企業理解、エピソードの具体性を見直し、どこを改善したのかが文章に反映される状態にします。再応募の前には、第三者に読んでもらうと修正点が見えやすくなります。
ESと面接で話す内容は同じでよいですか
ESと面接の内容は、軸をそろえる必要があります。ただし、面接ではESに書ききれなかった背景や具体的な行動を補足します。まったく同じ文章を暗記して読むより、ESの内容をもとに自然に話せる状態が望ましいです。
面接官はESを読んだうえで質問するため、書いた内容と話す内容が矛盾すると不安材料になります。提出前に、ESの各段落について口頭で説明できるかを試すと、面接準備にもつながります。
まとめ
エントリーシートで落ちる理由は、経験不足だけではなく、設問への答え方、企業理解、エピソードの具体性、読みやすさ、提出前の点検不足にあります。自己PRでは強みの再現性、ガクチカでは課題と行動のつながり、志望動機では業界理由と企業理由の違いを意識すると、採用担当者が評価しやすい文章に近づきます。落ちたESは失敗として終わらせず、結論、課題、行動、学び、企業接点に分けて見直すことで次の提出に活かせます。就活ハンドブックに寄せられた学生の声も参考にしながら、志望企業ごとに伝える内容を調整し、面接で深掘りされても説明できるESを作成してください。

この記事の監修者三好 勝利(キャリアアドバイザー)
新卒で小学校教員となり、学級担任や学年主任などを務め、1000人以上の生徒の指導に携わる。その後、大手教育企業でのコンサルティング営業を経て、現在は株式会社ナイモノのキャリアアドバイザーとして250名以上の学生の就職支援に従事。未経験IT、総合職、人材など幅広い業界への支援実績を持つ。面接対策や自己PRの指導に定評があり、面接官の経験を生かした的確なアドバイスが強み。学生一人一人に寄り添い、ラフな雰囲気で親身に相談に乗ることを心がけている。










