
卒業後三年以内なら新卒扱い?既卒とは?
「内定をもらえなかった」
「希望の会社の内定がない」
そう考えると選択肢に上がるのは既卒として就活するか、一旦適当な会社に就職してしまって第二新卒の枠を狙うか、となってくると思います。
そこで本記事では、大学卒業後三年以内なら新卒扱いになる既卒について解説していきます。
大学卒業後、三年以内の既卒や第二新卒での就職活動を検討している人には必見の記事です。
1.卒業後三年以内なら新卒扱いになるって本当?既卒とは?
結論、大学を卒業して三年以内であれば新卒の扱いで就活をすることが可能になる場合があります。
というのも、厚生労働省が「卒業後三年以内の既卒者も新卒枠に加えて採用するように」という方針を2010年に発表したためです。
では、「既卒者」とはどのような人たちを指すのでしょうか?
一般的には、大学を卒業した後、正社員として就職しなかった人たちのことを指します。
「既卒」と表現する場合も多いです。
つまり、大学を卒業した後、正社員として就職しなかった「既卒」である人に新卒採用の枠を与えられる可能性があることになります。
そのため、「第二新卒」と表現されるような同じ年代の人たちと選考における企業の扱い方も変わってきます。
2.三年以内の既卒と第二新卒のメリット・デメリット
本章では三年以内の既卒と第二新卒の違いへの理解を深めるために、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
まず、簡単に違いを説明すると、
・三年以内の既卒…すでに学校を卒業しているが、正社員としての就業経験のない人
・第二新卒…学校を卒業してからおよそ三年以内だが、正社員として企業に就職した経験がある人
です。
社会人経験の有無が重要なポイントになってきます。
2-1.三年以内の既卒のメリット・デメリット
では、三年以内の既卒のメリット・デメリットについてみていきましょう。
社会人経験がないことが大きなポイントです。
2-1-1.三年以内の既卒のメリット
三年以内の既卒で就活をするメリットは、「新卒」として選考を受けられる可能性があることです。
冒頭でも述べたように、全ての会社で「新卒」として選考に進むことはできる訳でありませんが、日本の新卒カードは偉大です。
総合職での募集が非常に多く、入社後に様々な経験を積みながら、自分の希望や適正に合ったキャリアの形成につながります。
2-1-2.三年以内の既卒のデメリット
三年以内の既卒で就活を行うデメリットは、「なぜ既卒となったのか」という問いに答えなくてはならない点です。
企業側や人事側へ「既卒」はどのような印象を与えるでしょうか?
正直なところ、ポジティブか印象を与えるのは難しそうじゃないですか?実際、ネガティブな印象を持つ人がいることも事実です。
そのため、そのネガティブな印象を持つ人に「既卒になった理由」の説明は必須といえます。
2-2.第二新卒のメリット・デメリット
次に第二新卒のメリット・デメリットについて解説します。
既卒に対して社会人経験があることが大きなポイントです。
2-2-1.第二新卒のメリット
第二新卒の最大のメリットは、社会人経験があるがゆえに扱いやすいのではないか、と期待されていることです。
例えば、社会人経験がなければ、
・基本的な社会人としてのマナー
・業務としてのパソコンの使い方
この辺てわかりませんよね。
ただ、第二新卒であれば、そのような基礎スキルをある程度所持していることが期待できるので、企業側からすると教育面のコストカットになります。
また、マインド的にも業務を知っているので、現実的な視点を持っていることも多く、そのような人は企業からしても育てやすいです。
このように社会人経験があるため、扱いやすいというイメージを企業が持っていることが就職活動において大きなメリットとなります。
2-2-2.第二新卒のデメリット
第二新卒として就職活動を行う最大のデメリットは、「また辞めるんじゃないかな…」と企業側に思わせてしまうことです。
聞いたことがある人も多いと思いますが、一般的に新卒で入社する社員の三年後離職率は3割程度と言われています。
第二新卒として就活している時点で、3割という少数派であり、企業や人事が不安を持つことは想像に容易いですよね。
特に、新卒で入社した企業に務めた期間が1年未満である場合、第二新卒に期待される基本的な社会人スキルすら身についていないと企業側に判断されても仕方ないですよね。
このように第二新卒として就職活動を行う際には、
・基本的な社会人としてのスキルを身につけている
・辞めないという意思を伝える努力
が重要となってきます。
3.三年以内の既卒と第二新卒ではどちらが有利なのか?
本章では、三年以内の既卒と第二新卒ではどちらが有利なのか解説します。
結論、一般的には「第二新卒」の方が有利です。
めちゃくちゃ有利というわけではないですが、社会人経験がある分有利といえます。
前章で述べた通り、社会人経験のある人は「心構えができている」といえます。
一方、三年目の既卒者はどうでしょうか?
既卒の場合は企業側からすると、
「本当に正社員としてやっていけるのか?」
という不安があるのは容易に想像できますよね。
また、就活もすることなく既卒になってしまった人は、
「なぜ卒業後に働こうとすらしなかったのか?」
という疑問を持たれても仕方ありません。
このように短い期間でも「働いていた」という実績は既卒に比べると有利になります。
ただ、大切なのは既卒であるか、第二新卒であるかという問題ではなく、選考過程において企業から良い評価を得ることの方がはるかに重要です。
「どちらが有利だから無理」とかではなく、何を伝えれば評価されるのか、自分を評価してくれる企業はどんな会社なのかをきちんと考えて就職活動をするようにしましょう。
まとめ
本記事では、大学卒業後三年以内なら新卒扱いになる既卒について解説し、近い立場である第二新卒と比較しながら理解を深めてきました。
結論、三年以内の既卒者であれば新卒採用の枠に潜り込むことができる可能性は十分にあるといえます。
その意味においては、大学を卒業した後に正社員として企業に就職しなかった人も、
「新卒として扱ってくれる企業ないんじゃないかな…」
という不安を持つ必要はないでしょう。
ただ、三年目以内の既卒であれ、第二新卒であれ大事なことは「有利とか不利とか考えても今はどうにもしようがない」ということです。
確かに、不安になるのは仕方ありませんが、有利不利を過度に気にすることは無駄です。
そんなことを気にする時間があるのであれば、今の自分にできることを全力でやるようにしましょう。
ベストを尽くしていれば、次への道が少しずつ拓けてくるはずです。
本記事が大学卒業後、三年以内の既卒や第二新卒での就職活動を検討している人の参考になれば幸いです。