【業界研究】アウトソーシング業界を徹底解説!
2024/05/21更新
はじめに
アウトソーシング業界に興味はあるけど、良く知らない新卒の就活生に向けて、アウトソーシング業界の市場規模や種類、アウトソーシングサービスのメリット・デメリット、アウトソーシング業界で働く魅力などを解説しています。
ぜひ今後の就職活動の参考にしてください。
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アウトソーシング業界とは
アウトソーシングとは行政や企業の業務のうち、専門的な業務について求められるサービス・資源を外部に委託する形態を指します。
一般的には企業の業務を請け負うビジネスを指すことが多いです。
対応が難しい専門技術を要する業務や、煩わしいルーティン業務などで多く活用されています。
アウトソーシングを活用することで、委託する側はコアビジネスに注力できるというメリットが得られます。
現在アウトソーシングはさまざまな業種に取り入れられており、中でもIT関連は特に相性の良い業種であると注目を集めています。
IT技術は飛躍的に発展し高度化が続いているものの、人材不足が懸念されており企業にとって対応できる人材の確保が難しいためです。
そのため、現在のアウトソーシング業は、需要の高いIT関連の業種をメインに受託を行っています。
アウトソーシング業界の種類
IT技術を活用するアウトソーシングは、いくつかの種類に分類可能です。
ここではITO、KPO、BPO、クラウドソーシング、Slerの5つについて説明します。
ITO(Information Technology Outsourcing)
ITOは、ITアウトソーシングとも呼ばれており、より専門的なIT業務を受託する形態のことを指します。
主な業務内容は、情報システムの管理・保守・運用や、社内ネットワークの運用、ヘルプデスク、セキュリティシステムの構築などがあり、さまざまな分野で利用されています。
パソコン上の業務内容を自動化できるRPA(Robotic Process Automation)やAIなどのIT技術の進化に伴って、業務の幅が広がっていくのもITOの特徴です。
特に情報システム分野の知見がない企業がITOを多く利用しています。
KPO(Knowledge Process Outsourcing)
KPOは、専門的なデータの収集・分析・加工など本来ならデータサイエンティストが行う専門的な業務で利用されるアウトソーシングです。
企業がマーケットを分析したり、将来的な戦略を立案したりするなど、データを高度に活用する場面で必要とされています。
研究所や医療機関による研究開発・治験データ収集に用いられる場合もあります。
BPO(Business Process Outsourcing)
従来のアウトソーシングでは主要な業務を企業が担い、それ以外の関連性のある作業を外部に任せる形が一般的でした。
それに対しBPOは、部署やビジネスプロセスを丸々委託するような形で外注するのが特徴なので、アウトソーシングの進化形とも言われる形態です。
これまでのアウトソーシングと違って、ただ受託した業務を遂行するだけではないので、受託する業務の幅も広がります。
例えば、担当するビジネスプロセスに関して新たに計画を立案したり、改善案を模索するなど、全体に携わる必要があるため、より高度なスキルが求められます。
また、BPOは大企業も利用するため、より多くの人材の確保が求められるのも特徴です。
クラウドソーシング
クラウドソーシングは、インターネットを通じて不特定多数の人に呼びかけ、業務を委託するための人材を確保する形態です。
比較的最近取り入れられた形態で、副業をする人やフリーランスで働く人が増加傾向にあり、人々の働き方の多様化に応じて利用する企業も増えています。
クラウドソーシングを利用するメリットとしては、必要なときに必要なスキルや専門知識を持った人材を素早く確保しやすいことや、福利厚生と人材育成にかかる費用の削減などが挙げられます。
一方デメリットとしては、自社の人材が育ちにくいことや、依頼する相手によって能力の差が大きいといったことです。
SIer(エスアイアー)
SIerは、情報システムの運営や開発に関わるサービスを提供する企業のことです。
システムの企画・構築・運営を意味する「system integration(システムインテグレーション)」を略した「SI」に、「〇〇する人」を意味する「er」をつけた形と考えると連想しやすいでしょう。
SIerは顧客の依頼に応じて、必要なソフトウェアやハードウェアの選定や開発、システムの設計、コンサルティングなどを請け負います。
先述したように、IT業界は人材が不足しており、エンジニアが不足している企業も少なくありません。
そこで、代わりにシステム開発などの専門的な業務を請け負うのがSIerと言えます。
顧客企業やSIer企業の規模、双方の関係や顧客企業が仕事を任せたい範囲に応じて、働き方や業務内容が異なるのも特徴です。
例えば、エンジニアを顧客企業に常駐させたり、複数のSIer企業が1つの仕事を分担したりするなど、さまざまなケースがあります。
ちなみにSIerは日本国内のみに通用する和製英語のため、英語圏では使われていません。
英語圏では「information technology services company(ITサービス会社)」や、「system integrator(システムインテグレーター)」などと表現します。
アウトソーシング業界の市場規模
国内では労働人口の減少が露呈しており、多くの企業が人手不足に陥っています。
その一方、企業では業務の高度化が続いており、高度な知識や技術を持つ人材へのニーズは増すばかりです。
このような背景から、アウトソーシング業界が請け負う業務の範囲は拡大し続けています。
情報処理だけでなく、コールセンターやバックオフィス系業務、研究開発や営業など、今やさまざまな業務を広く担当しているのです。
そのため、アウトソーシング業界の市場規模は年々増加傾向にあり、IDCは2021年におけるアウトソーシング市場が8,856億円で、前年比5.1%増だったと発表しています。
さらに、2021年〜2026年のアウトソーシング業界の年間平均成長率は3.9%で、2026年の市場規模は1兆717億円にまで上昇すると予想されています。
今後も日本企業を取り巻く環境はグローバル化が進み、AIを活用した技術の研究開発が加速するなど、国際的な競争も激化していくでしょう。
国内の労働人口減少の影響もあり、アウトソーシングの需要は今後も増加傾向にあると考えられるため、市場規模は拡大していくと予想されています。
アウトソーシングサービスのメリット
企業がアウトソーシングを利用することで得られるメリットについて、詳しく解説していきます。
創造的な仕事に時間を創出できる
企業が全ての業務を自社で完結させる場合、社員は戦略企画などの創造的な仕事に加えて、日々のルーティン作業も行わなければいけません。
また、優秀な社員が新たな業務に挑戦していくためには、現状行っている業務の平準化や人材育成まで自身で整える問題が出てきます。
それらの業務を、日々のミーティングや普段のルーティン作業などの時間の合間を縫って、高クオリティーで完了するためにはそれ相応のナレッジや時間が必要なため、悩んでいる企業も多いのが現状です。
そこでアウトソーシングを活用することにより、単純作業の時間削減や、日々のルーティン業務の簡略化、人材育成の時間創出によって、企業の成長に貢献できるというのも大きな利点です。
特に業務の高度化・専門化が進む中で、高いスキルを持つ人材を素早く確保できるアウトソーシングは、企業にとって助っ人的な立ち位置となりつつあります。
そして、アウトソーシングの活用によって企業は無駄を省くことができ、業務効率化によって経営体質の強化も図れます。
業務効率化が見込める
アウトソーシングサービスの販売供給元(ベンダー)は、高度なスキルや専門性を持つ人材を数多く揃えています。
そのため、企業はアウトソーシングを利用することで、プロフェッショナルに業務を委託でき、その結果、業務の効率化が図れるのです。
また、高度な人材が業務を担当することで、業務のクオリティやサービス品質の向上が期待できるでしょう。
自社内で解決が難しい課題があった場合には、その課題に対する対応策を持つベンダーに依頼することで新たな業務領域への拡大も可能です。
依頼する企業は、業務を効率化でき、品質向上まで図れるため、アウトソーシングの利用は広がりを見せています。
スピーディーなビジネス環境の変化に対応できる
環境変化に強いという点も、アウトソーシングを利用するメリットの一つです。
IT技術やグローバル化の発展スピードからも分かる通り、業務の各分野では専門化が進んでいます。
そのため、企業は発展スピードの早いビジネス環境下の中、スキルの高い人材を短期間で確保しなければなりません。
しかし、ITエンジニアの不足に見られるように、専門性の高い人材を必要に応じて十分に集められる企業はごくわずかです。
このようなスピード感が求められる環境の中で、素早く対応できるアウトソーシングは需要が高まっています。
必要な人材を最適なタイミングで臨機応変に確保できるという点は大きなメリットです。
アウトソーシングサービスのデメリット
アウトソーシングのメリットについて解説しましたが、逆にデメリットはなんなのか、4つのポイントに分けて解説していきます。
ノウハウや技術が蓄積されない
委託する企業側はBPOの利用などにより、特定の業務領域の全てを委託すると、社内にノウハウが蓄積されません。
経験や知識が少ない場合、経営方針の変更などに伴う内製化への切り替えは困難でしょう。
また、受託側の企業は委託先企業のサービス終了や倒産によって、強制的に仕事がなくなってしまう可能性もあります。
委託側も受託側も将来のリスクを考慮した上で、アウトソーシングを活用する必要があるといえるでしょう。
コストが増加する場合もある
アウトソーシングを利用することで、コストが増加する可能性もあるのです。
外部企業に業務を委託する際には、手順や注意点を整理して共有する必要がありますが、社内で順調に進められている業務を委託する場合は、共有などの手間がかかることで、逆にコストが増加してしまうケースもあります。
そのため、依頼する業務の見極めが重要です。
業務内容を把握しにくい
業務を外部に委託すると、どのように業務が進められているかを把握しづらくなります。
業務管理が不足している場合、重大なミスや品質の低下を招く可能性があるでしょう。
そのため委託先企業との定期的なコミュニケーションや業務内容の可視化を行い、業務把握を怠らないようにすることが大切です。
情報漏洩のリスクが高まる可能性がある
アウトソーシング活用のデメリットとして、情報漏洩のリスクが高まる可能性があることも考えられます。
企業活動の中では、個人情報や機密情報の漏洩リスクが常にあるわけですが、外部委託によって、情報のやり取りの回数や、情報にアクセスできる人数が増えると漏洩リスクは高まります。
そのため、従業員のモラルやセキュリティレベルなども視野に入れて委託先を選定する必要があるでしょう。
アウトソーシング業界で働く魅力
アウトソーシングのメリットとデメリットについて解説しました。
今回はアウトソーシング業界で働く魅力を2つの点から説明します。
さまざまな仕事に挑戦できる
アウトソーシング業界では、さまざまな業種の企業から業務を請け負っており、受託する業務の内容も多岐にわたります。
そのため多種多様なプロジェクトに参加でき、さまざまな仕事へのチャレンジを通じて自分のスキルを高められるのがアウトソーシング業界の魅力です。
プロジェクトは一つ当たり数ヶ月から数年単位で、委託先の企業を訪問する場合や、常駐して働く場合もあります。
委託先によっては、社会インフラを提供している会社や、日本を代表する国際的な企業など、影響力の大きな職場で働ける可能性もあるでしょう。
さらに、プロジェクトごとに仕事内容が変わるので、同じ業務を続けるだけの職場環境より、刺激が多く飽きにくいという特徴もあります。
あらゆる業種における幅広い業務経験は、スキルアップだけでなく将来のキャリアアップにもつながるでしょう。
さまざまな人と出会える
アウトソーシングサービスの仕事の特性上、委託先の社員をはじめ、数多くの人々と出会えるという魅力があります。
例えば、営業などの一般的な職種でも、さまざまな人と接触する機会はありますが、アウトソーシング業界の仕事は、委託先の中枢の業務にまで携わるのが特徴です。
そのため、多様な考え方を持つ人々と触れ合ったり、自分にはない新たな視点を持った人と知り合う機会が数多くあります。
また、プロジェクト終了時にはプロジェクトメンバーと達成感を共有できるため、その後も付き合いが続いていくという場合も少なくありません。
大規模なプロジェクトにはより多くの社員が参加するので、今まで接点のなかった委託先企業の社員とも知り合えるでしょう。
このように、幅広い人々と接点を持てるのも、アウトソーシング業界で働くメリットになっています。
アウトソーシング業界のおすすめ企業
アウトソーシング業界のおすすめ企業を、サービス内容や、強み・弱み、実績・導入企業の項目とあわせて解説します。
グランサーズ株式会社
出典元:
グランサーズ株式会社
サービス内容 | IPO支援 、経理アウトソーシング |
特徴・強み | 優秀なスタッフによる高品質なサービス、経理業務の専門性 |
実績・導入企業 | 1,000社以上の支援実績 |
グランサーズは税理士法人を母体とし、3社のグループ会社で構成されているBPOアウトソーシング企業です。
経理アウトソーシングをはじめ、オンラインアシスタントサービス「SUPPORT+iA(サポーティア)」などを提供しています。
特に、経理アウトソーシングは公認会計士がサービスを監修しているため、専門性は確かです。
業務の効率化やIT化など、委託元企業の要望に合わせたサービスを提供する点も特徴になります。
単なる業務代行だけでなく、パートナー企業としてトータルサポートも行っています。
株式会社アウトソーシングテクノロジー
出典元:
株式会社アウトソーシングテクノロジー
サービス内容 | DX人材派遣、システム開発、先端技術導入支援など |
特徴・強み | 高品質かつ多様なサービスを提供 |
実績・導入企業 | JR東⽇本ビルテック株式会社など |
アウトソーシングテクノロジーは、委託元企業の予算や要望に合わせて、システム開発や先端技術導入の支援、人材派遣など、幅広いサービスを提供するITアウトソーシング企業です。
これまで多くの企業をサポートしてきた実績を生かし、委託元企業の状況に合わせたサービスをカスタマイズして提供します。
IT関連の業務に課題があり、臨機応変な対応を求めている場合などに適した企業と言えるでしょう。
まとめ
国内の労働人口の減少やIT人材の不足などの背景から、今後もアウトソーシング業界の市場規模は拡大していくと予想されています。
アウトソーシングは受託側・委託側それぞれにメリットとデメリットがあることが分かりました。
リスク対策の観点から、デメリットについては特に把握した上で、アウトソーシングを利用すると良いでしょう。