【企業分析】ユニバーサルミュージック合同会社の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/5/18更新
はじめに
ユニバーサルミュージック合同会社(以下、ユニバーサルミュージック)は、本社を東京都渋谷区に置き、音楽レーベル事業を中心に展開している映像・音楽業界の企業です。
1998年に、ユニバーサルミュージックの前身であるポリグラムと米ユニバーサルミュージックが統合し、ユニバーサルミュージックグループが発足されました。
現在に至るまで、アーティストの発掘や音楽作品の企画制作をおこなう音楽レーベル事業を中心に成長を遂げています。
ユニバーサルミュージックに所属しているアーティストのイベントやライブの制作・運営などをおこない、ライブ・イベント制作事業を含め5つの主要な事業に取り組んでいます。
今回は、そんなユニバーサルミュージックの企業研究をおこなうための、基礎的な知識やユニバーサルミュージックの社風、選考においての対策などをご紹介していきます。
ユニバーサルミュージックに就職を希望している人や興味があるなど、以下のような就活生を対象に企業分析を行っているので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
- ユニバーサルミュージックにはどのような仕事があるか知りたい
- ユニバーサルミュージックの就職難易度が気になる
- ユニバーサルミュージックの選考対策のポイントを詳しく知りたい
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この記事の結論
先にこの記事の結論をお伝えすると、ユニバーサルミュージックの就職難易度はやや高いと考えています。
以下で紹介している参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、就職難易度は高くないと考えられるでしょう。
しかし、ユニバーサルミュージックは毎年新卒採用人数が少ない傾向にあります。
したがって、前もって選考対策をしっかりと行っていなければ、容易く内定は獲得できないと言えるのです。
ユニバーサルミュージックの選考対策は、自分が活躍できる分野を理解し、自己PRを的確に行うことが重要です。
そのためには、企業の研究・分析が必要となり、就職後に自分がどのような場面で活躍できるかを考えなければなりません。
内定を狙うなら、率先して会社説明会に参加してみることが大切です。
また、ユニバーサルミュージックが募集している職種に、自分が合致するのか自己分析することも忘れないようにしておいてください。
選考を突破するためには、志望職種に対する自己PRを考えておくことが大切です。
次の章からは、ユニバーサルミュージックの内定に向けた内容や、その他の就活に役に立つ情報を紹介しています。
ぜひ最後までご覧ください。
ユニバーサルミュージック合同会社について
出典元:ユニバーサルミュージック合同会社
会社概要
ユニバーサルミュージックは音楽レーベル事業を中心とし、映画・映像、ライブ・イベント制作、Eコマース、マーチャンダイジング事業の5つの事業に取り組んでいる音楽業界の企業です。
ロサンゼルスに拠点がある「ユニバーサルミュージックグループ」の日本法人であり、もとは1990年にポリグラムグループの統括会社、ポリグラム株式会社として創立されました。
その後、1998年に米ユニバーサルミュージックとポリグラムが統合しユニバーサルミュージックグループが発足、その後にポリグラム株式会社がユニバーサル株式会社に社名変更をおこなったことから、現在のユニバーサルミュージックの設立に至ります。
ユニバーサルミュージックは、音楽レーベル事業のみではなく、所属するアーティストのイベント・ライブ制作をおこなったり、グッズ販売、Eコマース事業などさまざまな事業に取り組んでいます。
音楽レーベルに所属しているアーティストは数多く、宇多田ヒカル、Aぇ!group、Novelbright、Kis-My-Ft2など、多彩なアーティストにおけるイベントやライブ制作、CD販売に携わっているのです。
各事業別の売上規模
ユニバーサルミュージックの売上規模は公開されていません。
しかし、日本の欧米化傾向をいち早く予測し、CDからストリーミングへシフトしたことから、正社員化を進めて売上規模を伸ばしています。
9年連続で売上高が過去最高を更新したというニュースもあり、増収増益を続けている企業であると考えられます。
各事業セグメントの解説
事業部門 | 活動内容 |
音楽レーベル事業 | 国内アーティストの発掘、育成・音楽作品の企画、制作、プロモーション、作品の販売 など |
ライブ・イベント制作事業 | 所属アーティストが参加する主に音楽に関するライブなどの制作、運営 |
Eコマース事業 | 所属アーティストの公式グッズなどの販売サポート・所属アーティストのECポータルサイトの運営 |
映画・映像事業 | 音楽関連映像作品の企画制作、販売、作品のライセンシング・音楽ドキュメンタリーの映画配給・音楽ライブの生中継コンテンツの展開 |
マーチャンダイジング事業 | 各種マーチャンダイジング・ライツ/ライセンス業務 |
音楽レーベル事業のイメージが世間一般的ですが、実は取り組んでいる事業は音楽レーベル事業だけではありません。
所属アーティストが参加するライブや制作をおこなったり、ファンクラブの運営、グッズ作成、作品のライセンシングなど幅広く事業を展開しています。
すべての人が音楽の感動にふれられる、豊かな社会づくりに貢献することを目指し、音楽企業のより一層の発展に挑戦しています。
ユニバーサルミュージックの特徴やビジョンなどは以下のページで確認できます。
ユニバーサルミュージックで働いている社員は?
平均勤続年数は?
ユニバーサルミュージックでは、平均勤続年数が公開されていません。
参考までに、競合他社の平均勤続年数は、以下の通りです。
- エイベックス:11.3年
- アミューズ:10.0年
- ポニーキャニオン:17.5年
ユニバーサルミュージックは、競合他社と比較しても遜色のない、充実した福利厚生があり、企業としても働きやすさを重視しているため、長い勤続年数であると予測できます。
平均年収は?
ユニバーサルミュージックでは、平均年収が公開されていません。
口コミサイトを参考にすると、778万円となっています。
部署によって年収に差が出ると考えられますが、全国平均である年収458万円より高い年収が期待できるといえるでしょう。
なお、厚生労働省が行った「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」によると、新卒の平均年収は約200〜250万円です。
ユニバーサルミュージックの新卒採用における月給から計算すると、初年度から平均以上の年収が見込めると考えられます。
平均残業時間は?
ユニバーサルミュージックの従業員における平均残業時間は、1ヵ月あたり34.0時間です。
ただし、業務内容や繁忙期によって月々の残業時間は異なります。
音楽業界は忙しいイメージがありますが、フルフレックス勤務制度やリモートワーク制動を導入しているユニバーサルミュージックなら、ワークライフバランスの心配も少ないと言えるでしょう。
平均ボーナス額は?
ユニバーサルミュージックの平均ボーナス額は公開されていません。
国税庁の民間給与実態統計調査によると、平均給与に占める賞与額の割合は約16%となっていることから、ユニバーサルミュージックの年収から考えると、平均ボーナス額は少なくないと言えるでしょう。
2023年度の実績を見ると、6月と12月の固定賞与に加え、業績による変動賞与が6月に支給されています。
金額の公表はないものの、ボーナスには期待できると考えられるでしょう。
どんな文化なの?
ゼロから物事を構築する人材を求めるユニバーサルミュージックは、音楽レーベル部門であっても金融や商社、広告代理店やメーカーなど、様々なバックグラウンドを持つ人材が配属されています。
このような背景から「働きたい」という意欲を最大限に活かす社風であることが見て取れます。
育児休暇後の復職率も100%となっており、仲間の環境を受け入れる姿勢を大事にする文化があるのです。
積極的に挑戦したい人や、1から物事を創りあげたいなど、想像力と粘り強さを持っている人に向いていると言えるでしょう。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
2010年頃から携帯電話からスマートフォンへ移り変わるとともに、音楽配信は世の中から急速に減少しました。
しかし、先を見据えた経営戦略を勧めたユニバーサルミュージックは、いち早くストリーミングやデジタル配信へと切り替え、音楽業界にとって最大の苦境となったコロナ禍を乗り越えてきました。
落ち込みを見せた音楽業界で、増収増益を続けてきたユニバーサルミュージックは、以下のような事業戦略が要因だったと考えられています。
- CDとストリーミング配信の両立:急速な減少を遂げると予測したCDから撤退することなく、ストリーミングと両立し「所有する魅力をどう磨くか」を追求したのです。
- 天才アーティストの発掘:世代・国境・時代・予想「いずれか1つを超える」アーティストに着目し、「国境を超える妄想を抱けるか」と社員へ問いかけ、潜在的な能力を見極めることに注視しました。
- 正社員の雇用:ストリーミングの将来性を見極め、アーティストに支持される人材確保と育成を重視し、異例の契約社員330人を正社員化し、音楽業界では異例の人事となりました。
このような要素が今のユニバーサルミュージックにおける基盤になっていると考えられ、常に先を見据えた経営戦略で、更なる高みを目指している企業だと言えます。
以下には、競合4社における情報もまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
ユニバーサルミュージック | 非公開 | 非公開 | 55以下 | 自ら発言できる人を歓迎する社風 |
エイベックス | 1,215億6,100万円 | 824万4,000円 | 58 | 挑戦しやすい社風 |
アミューズ | 524億9,700万円 | 758万4,162円 | 55以下 | 挑戦する人を拒まない社風 |
ポニーキャニオン | 335億7,900万円 | 非公開 | 55以下 | エンタメ愛を重視する社風 |
ユニバーサルミュージックの新卒募集要項について
ここでは、ユニバーサルミュージック新卒募集要項についてまとめています。
業界としては平均的な年収となるユニバーサルミュージックですが、2つの職種で募集されており、過去3年間における新卒離職者はありません。
他者への理解や健康などへの企業理念が、社員の定着率の良い影響を与えていると言えるでしょう。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 配属職種1:マーケティング職 配属職種2:広報職 |
給与(2023年4月入社 初任給実績) | 大卒・大学院了・既卒者:244,229円 備考:43時間分の時間外手当は固定支給。43時間を超える労働をおこなった場合は追加支給あり 別途、通勤手当あり |
賞与 | 固定賞与2回(6月、12月) 変動賞与1回(6月) |
研修制度 | 社内外の研修会、e-learning、社内フォーラム、有識者によるセミナーなど |
福利厚生 | 各種保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)、育児・介護休暇制度、企業型確定拠出年金制度、など |
勤務地は全国に広がっているため、将来転勤の可能性が考えられます。
転勤については、会社説明会や面接でしっかり確認するようにしておいてください。
求める人材
ユニバーサルミュージックでは、就活生に対して「求める人物像」を明確には求めていません。
しかし、採用担当者からのメッセージから、以下のような人物像を求めていることが読み取れます。
- イノベーション
ゼロベースから物事を構築し、エンターテインメントへの情熱と愛を持ち続けられる人 - 働きたい意欲
業務内容や勤務体系など、それぞれ異なる状況を受け入れる環境や企業風土のもとで働きたいという意欲がある人 - 経験やスキルの高さ
IT知識やマーケティング、データ分析など、これからの音楽業界で強化していく部分を担ってくれる人
時代とともに移り変わる音楽業界に身を置くユニバーサルミュージックでは、多種多様な人材を求めています。
エントリーシートや面接の対策では、どのような人材を求めているのか、その人物像にどれくらいマッチしているのかについて、徹底的な自己分析が必要だと考えておきましょう。
新卒採用のフロー
①新卒エントリー
ユニバーサルミュージックの公式ホームページまたは、マイナビからエントリーします。
エントリー時には、自己PRや志望動機、長所や短所など自分の性格などについて回答します。
②エントリーシート提出
提出期限には余裕を持って、エントリーシートを記入し提出しましょう。
ユニバーサルミュージックのエントリーシートでは、次のような質問があるので参考にしておいてください。
- 自己PR
- 志望動機
- ガクチカ
- 新しい挑戦の実例
- より良いアプローチ方法を考え行動した内容
- 信頼を得るために心掛けていること
- 意見が対立したときの対応方法
- 就活におけるテーマソング
一般的な質問だけでなく、ユニバーサルミュージックならではの質問も含まれている特徴があります。
自分の言葉に置き換え、伝わりやすい文章構造を意識しておくことが大切です。
③面接(グループ)
ユニバーサルミュージックでは、個別面接へ進む前にグループ面接を突破する必要があります。
グループ面接では、ライバルとの差別化を図るため自己PRが大切ですが、意識しすぎると和を乱してしまう可能性があります。
音楽業界では、コミュニケーション能力が必要とされるため、グループ面接では協調性を意識した会話など、求められる人物像に合致した自己PRができるように対策しておきましょう。
④グループワーク
インターンとして行われるグループワークは、ユニバーサルミュージックの選考において、重要なセクションだと考えられます。
アーティストの取材や配信コンテンツのサポート、SNS投稿サポートなど内容は多岐にわたっています。
他者と意見が対立したときの対応や、独自のアプローチ方法など、自己アピールができる最大の場として考えておきましょう。
インターンシップに参加していれば、雰囲気もわかりやすいため、ユニバーサルミュージックの内定を目指す就活生は、まずインターンシップすることを念頭に置き、選考に備えることが重要だと考えられます。
⑤適性検査
ユニバーサルミュージックの適性検査の方法は公開されておりません。
しかし、音楽業界における適性検査ではSPI試験など、言語や非言語、性格を診断する選考を実施している傾向があります。
そのため、音楽業界の一端を担うユニバーサルミュージックでも、このような適性検査が実施されると考えておきましょう。
たとえば、SPI試験では短時間で多くの問題に回答するという特徴があります。
何度も過去問を解いていると、出題傾向が見えてくるので、対策するためには回答の反復練習が大切になるでしょう。
⑥個別面接(2回)
最終選考では個別面接が2回行われます。
人事役職者などとの面接で緊張する場面となりますが、就職後の具体的な業務に関する質問などもあるため、企業研究や自己分析をしっかり行い、自己PRに繋げられる回答を準備しておきましょう。
個別面接では、明確な志望動機を簡潔に伝えることが大切です。
- なぜ音楽業界を志望しているのか
- なぜユニバーサルミュージックでないとだめなのか
- ユニバーサルミュージックでどんなことを成し遂げたいのか
活動経験や長所を含め、就職後に自分はどのような活躍で企業に役立てるのかなど、面接担当者にしっかり伝え、強い印象が与えられるような工夫をしてみると良いでしょう。
⑦内定
面接2回を突破すると、ユニバーサルミュージックへの内定がもらえます。
採用大学
ユニバーサルミュージックの採用大学の実績を紹介します。
日本国内の幅広い大学層だけでなく、音楽に長けた国外の大学からも採用実績があります。
<大学> 青山学院大学、慶應義塾大学、上智大学、中央大学、津田塾大学、成蹊大学、法政大学、明治大学、立教大学、早稲田大学、バークリー音楽大学 |
早慶上智や成成明学など、国内上位に位置する大学名が連なっており、国内の大学生がユニバーサルミュージックへの就職を目指すなら、ある程度の学力が必要になると考えられます。
ポピュラー音楽を授業に取り入れているバークリー音楽大学からも採用しており、さすが音楽業界だと言えるでしょう。
比較的高い偏差値を持つだけでなく、音楽を学んだ就活生がライバルとして立ちはだかるため、採用選考の対策をしっかり行い、内定獲得を目指してください。
就職偏差値・難易度
ここまで解説してきた内容を振り返りながら、ユニバーサルミュージックの就職偏差値と難易度を考えてみましょう。
結論として、就職偏差値と難易度はやや高めだと考えられます。
- 明らかな学歴フィルターはないが高めの学歴を持つ採用大学が多い
- 特別難しい選考フローではないが対策が重要
- 人気業界ではあるものの、給与が特別良いとは考えにくい
ユニバーサルミュージックの内定を目指すなら、「志望動機」や「質問に対する回答」など、業界や企業研究をしっかり行い対策しておきましょう。
自分の言葉を用いて、論理的な文章を心掛けながら、他の就活生との差別化を図り、採用担当者に強い印象を与えることが大切です。
まとめ
ユニバーサルミュージックは、売上など非公開となっている情報が多いものの、音楽業界の一旦を担う企業として、就活生から人気を集めている企業です。
先々を見据えた経営戦略を立てているユニバーサルミュージックは、絶えず将来を考え、新しいことに挑戦したり、ゼロから創っていく想像力と忍耐力を持つ人材を求めています。
ユニバーサルミュージックの業務では、コミュニケーション能力を必要とする機会が多いため、人との対話の中で建築的思考力を発揮できる人を重視している傾向もあります。
採用選考に参加するときには、企業研究や業界研究を行いながら、理解度を深めて選考に望みましょう。
グループ面接やグループワーク、面接など1人ひとりの特性を見ながら選考が進められます。
そうした背景からも、学歴だけを重視した選考ではないと考えられるため、万全な選考対策で挑めば、誰にでも内定獲得のチャンスがあると言えるのです。
ぜひこの記事を参考に企業研究を行い、1歩でも内定に近づけるよう役立ててください。