中小企業を選んだ理由とは?中小企業のメリットと注意点、探し方を解説
2024/5/18更新
はじめに
「中小企業を選んだ理由って何?」
「中小企業のメリットを知りたい!」
中小企業への入社を検討している就活生は、メリットや注意点が気になるでしょう。
自分が大手と中小企業のどちらに向いているのかを確認することは、就活において非常に重要です。
この記事は、以下のような就活生を対象としています。
- 中小企業のメリットが知りたい
- 大手か中小企業で悩んでいる
- 気になる中小企業を見つけた
最後まで確認することで、自分が中小企業に向いているのかがわかるでしょう。
中小企業への応募を検討している就活生は、ぜひチェックしてください。
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中小企業の基準とは
資本金が5,000万円以下の会社を、基本的に中小企業と呼びます。
詳しくは以下の表を確認してください。
出典元:中小企業庁|中小企業者の定義
ただし、業界や制度によって中小企業とみなされる条件は変化します。
日本の会社の99.7%は中小企業です。
そのため、就活生のほとんどが必然的に中小企業に就職することになるでしょう。
中小企業の魅力や注意点を知っておくことは、すべての就活生にとって大切です。
社員が中小企業を選んだ理由
以下は、社員が中小企業を選んだ主な理由です。
- 地域密着型で働けるから
- すぐに実力を認められるから
- 年功序列制度がないから
- 経営戦略を学べるから
- さまざまなスキルが身につくから
- 仕事の裁量権を得やすいから
- 経営層と距離が近いから
中小企業を選んだ理由を知っておくことで、就活をする際の参考になります。
応募する企業が決まっていない就活生は、ぜひチェックしてください。
地域密着型で働けるから
社員が中小企業を選んだ理由は、地域密着型で働けるからです。
支社が少ない中小企業では、大手に比べて地域密着で働ける可能性が高いでしょう。
たとえば関東にしか支社がない企業は、他の地方に転勤になる可能性はありません。
企業によっては本社しかなく、転勤がまったくない場合もあります。
一方で、大手企業は全国に支社があり、数年単位で転勤することが珍しくありません。
海外に支社がある場合は、海外出向もあるでしょう。
そのため、地域に寄り沿った働き方がしたい人は中小企業を選ぶと良いです。
すぐに実力を認められるから
すぐに実力が認められることも、社員が中小企業を選ぶ理由の1つです。
全体の人数が少ない中小企業では、活躍が上司の目に留まりやすい傾向にあります。
また人数が少ない分、社内で上位の成績を取りやすいのも特徴です。
たとえば、中小企業で営業スキルをある程度身につけると、売り上げ件数トップを数ヶ月間保持できることもあるでしょう。
大手企業の場合は同期が数百人いるケースが多々あり、売り上げトップを維持するのは難しくなります。
すぐに実力が認められ出世しやすいことは、中小企業の大きな魅力です。
年功序列制度がないから
社員が中小企業を選んだ理由に、年功序列がないからということも挙げられます。
大手に比べて、中小企業は実力主義の場合が多いです。
特に歴史の浅いベンチャー企業は、年功序列を取り入れている会社が少ないでしょう。
そのため、大手より中小企業のほうが若いうちから高い給与を得るチャンスがあります。
スキルに自信がある人にとって、年功序列がないことは大きな魅力です。
経営戦略を学べるから
経営戦略を学べることも、社員が中小企業を選ぶ理由です。
仕事とビジネスモデルが直結しやすい中小企業では、経営戦略を学びやすいでしょう。
たとえば営業の場合、以下のことから経営状況を判断できます。
- 売上状況
- 在庫状況
- 売り上げの割合
起業や独立を目指す人にとって、中小企業で経営戦略を学ぶことは大きなメリットです。
さまざまなスキルが身につくから
さまざまなスキルが身に付くことも、社員が中小企業を選ぶ理由です。
中小企業は人数が少ないため、1人がさまざまな業務を担当することがよくあります。
たとえば、営業であっても以下を兼任することがあるでしょう。
- 営業事務
- 経理
- 採用人事
- 在庫管理
大手企業では業務ごとに部署が分かれていることが多いため、さまざまな仕事を経験できるのは中小企業ならではです。
業務を通じてさまざまなスキルを身につければ、他の企業や副業でも活躍しやすくなります。
仕事の裁量権を得やすいから
社員が中小企業を選ぶ理由として、仕事の裁量権を得やすいことが挙げられます。
人数が少ない中小企業では、社員一人ひとりの仕事の責任が大きくなるでしょう。
また、大手企業と異なり管理職の人数が限られているため、スピーディーな判断ができます。
アイディアを提出してから実現するまで、一日もかからないことさえあるでしょう。
一般社員であっても仕事の裁量権を得やすいのは、中小企業の魅力です。
経営層と距離が近いから
経営層と距離が近いことも、社員が中小企業を選ぶ理由の一つです。
少人数制の中小企業では、経営層と毎日会える可能性が高いです。
中には社長と同じデスクで仕事をすることになる会社もあるでしょう。
経営陣が近いことで、以下のようなメリットがあります。
- 経営陣のマインドが学べる
- 経営陣の仕事の仕方が学べる
- 経営陣にすぐ質問ができる
とくに、いつか経営に携わる仕事がしたい人にとって、中小企業で働くメリットは大きいでしょう。
中小企業で働く際の注意点
以下は、企業で働く際の注意点です。
- 給与が低い傾向にある
- 福利厚生が整っていない
- 休みを取りにくい
- 安定性や将来性が少ない
- 教育制度が完備されていない
- ネームバリューがない
注意点を知っておくことで、中小企業に入社してからのミスマッチを防げます。
中小企業に興味がある就活生は、ぜひチェックしてください。
給与が低い傾向にある
大手企業に比べると、中小企業は給与が低い傾向にあります。
資金やブランド力が少ないと、どうしても従業員の給与を高く設定できません。
とくに設立したてのベンチャー企業は、高い給与を支払うことは難しいでしょう。
中小企業の給与が低い傾向にあることは、以下の企業規模別の平均月収表からもわかります。
年収 | ||
男 | 女 | |
大企業 | 37万5,900円 | 27万1,000円 |
中企業 | 32万8,000円 | 25万2,500円 |
小企業 | 30万3,600円 | 23万5,000円 |
企業規模が大きくなるにつれて年収が上がっています。
給与額に関しては、入社前にしっかりと確認しておきましょう。
福利厚生が整っていない
大手企業に比べると、中小企業は福利厚生が整っていない可能性が高いです。
資金が少ない中小企業では、充実した福利厚生を整えることが難しいでしょう。
対して大手企業では、以下のような福利厚生が整っていることが多いです。
- 社員食堂や託児所の設置
- ホテル代の補助
- レジャー施設の利用料を補助
- ジムやフィットネスクラブの料金の割引
- エステやサロンの優待利用
- 資格取得への援助
- 人間ドックの費用負担
- 住宅手当
ただし、大手に負けないように福利厚生に力を入れている中小企業もあります。
どのような福利厚生があるか、中小企業に入社する前にしっかり調べておきましょう。
休みを取りにくい
大手企業と比べて、中小企業は休みを取りにくい傾向があります。
中小企業では働く人数が少ないため、休みを取りづらいためです。
たとえば、自分しか事務員がいない場合、長期の休みを取得するのはなかなか難しいでしょう。
以下は、企業規模別の平均年間休日数(令和5年)です。
企業の従業員数 | 平均年間休日数 |
1,000人以上 | 116.3日 |
300~999人 | 115.7日 |
100~299人 | 111.6日 |
30~99人 | 109.8日 |
従業員数の減少に伴い、年間休日が減る傾向にあります。
中小企業に入社する際は、自分と同じ業務を担当する人の数を確認しておきましょう。
安定性や将来性が少ない
大手企業と比べて、中小企業は将来性や安定感が少ないです。
資金が少なく、突然倒産するリスクもゼロではないでしょう。
もちろん大手が潰れないわけではありませんが、中小企業に比べると経営は安定しています。
また、上司や先輩が少ない中小企業では、出世や昇給の見通しが立てにくいです。
長期で働く際のイメージが湧きにくいため、中小企業は将来性や安定感に不安を感じやすいでしょう。
教育制度が完備されていない
大手企業に比べると、中小企業は教育制度が整っていないことが多いです。
人を採用し慣れていない中小企業には、決まった教育カリキュラムがない場合があります。
そのため、OJTや実践で学んでいかなければなりません。
教育制度がないことについては、以下のような デメリットが挙げられます。
- 仕事現場で戸惑う
- ミスで迷惑をかける
- 実践的なスキルのみが身につく
- マナーや言葉遣いは自分で勉強が必要
しかし、現場で実践的に学習すれば成長は早くなるため、より早くスキルを身につけたい人にはメリットです。
自分が実践向きかどうかを検討したうえで、中小企業へ応募しましょう。
ネームバリューがない
中小企業に就職する注意点として ネームバリューがないことが挙げられます。
大手とは異なり、中小企業は名前を聞いても誰も知らないケースがほとんどです。
そのため、営業で他社や顧客に名乗る際も、徐々に信頼を勝ち取っていく必要があります。
転職の際にも、企業名が優位に働くことは少ないでしょう。
企業名だけで社会的信頼を得られない点は、中小企業に入社する前に注意してください。
失敗しない中小企業の選び方
以下は、失敗しない中小企業の選び方です。
- 売上高をチェックする
- 平均年齢・勤続年数を確認する
- 会社訪問を行う
中小企業の選び方を知っておくと、就活で失敗するリスクを下げられます。
就職に失敗したくない就活生は、ぜひチェックしてください。
売上高をチェックする
中小企業を選ぶ際は、売上高をチェックしましょう。
従業員として給与をもらう以上、企業の売上高はとても重要です。
企業のHPや説明会などで、以下を確認してください。
- 売上前年比
- 売上と社員数との比較
- 業界全体と比べた売上
売上高を確認するときには、利益を上げているかどうかも同時にチェックしましょう。
利益を出している中小企業を選ぶことが重要です。
平均年齢・勤続年数を確認する
平均年齢・勤続年数を確認することも、中小企業を選ぶ上で重要です。
その中小企業が、長く勤められる会社かどうかがわかります。
たとえば、平均年齢が20代で平均勤続年数が6年であった場合、若いながらも長く続けている人が多いとわかるでしょう。
とくに平均勤続年数は重要です。
基本的に、従業員が3年以上定着している企業をおすすめします。
中小企業を選ぶ際は、平均年齢・勤続年数をチェックしたうえで長く働けそうかを考えましょう。
会社訪問を行う
中小企業を選ぶ際は、会社訪問をしてください。
入社する前に、企業の雰囲気や社風をチェックすることは大切です。
とくに社長に会い、価値観や考え方に共感できるかを確認しておくことをおすすめします。
会社訪問は以下の手順で行ってください。
- 訪問のアポイントを取る(電話やSNS)
- 企業研究を行う
- 質問内容をまとめる
- 会社に訪問する
会社訪問する際は、挨拶やマナーを徹底しましょう。
企業側は貴重な時間を割いて訪問を受け入れています。
質問は聞きたい内容を手短に伝え、最後はお礼の言葉を述べましょう。
実際に企業を訪問すると、HPや求人票ではわからない情報を集められます。
中小企業を探す方法
以下は、中小企業を探す方法です。
- 就活サイト・就活エージェント
- 合同説明会
- 大学のキャリアセンター
- 就職四季報
- 知り合いの紹介
- SNS
中小企業の探し方を多く知っておくと、自分に合った会社が見つかる可能性が高まります。
就職を成功させたい就活生は、ぜひ参考にしてください。
就活サイト・就活エージェント
中小企業の探し方の1つ目は、就活サイトや就活エージェントを利用することです。
Web上で多くの情報を集められるため、どこにいてもスマホから情報収集できます。
忙しい就活生でしたら、企業からスカウトがくる逆求人型サイトもおすすめです。
ただし、就職サイトでは大手企業の情報が目につく傾向にあります。
Web上で情報収集をしつつ、他の探し方と併用すると良いでしょう。
合同説明会
中小企業を探す際は、合同説明会を活用しましょう。
合同説明会であれば、1日で複数の中小企業をチェックできます。
事前予約が必要な場合もありますが、基本的には気軽に参加できる説明会です。
合同説明会の開催日時や参加方法などの情報は、以下で取得しましょう。
- 企業のWebサイト
- 就職情報サイト
- 友人
- 大学のキャリアセンター
合同説明会へ参加する際は、メモ用紙と筆記用具を持参してください。
事前に企業研究を行っておくことも大切です。
大学のキャリアセンター
大学のキャリアセンターでも、中小企業を探せます。
ときには大学専用の情報が掲載されているため、チェックしておきましょう。
大学によっては、キャリアセンターで専門のスタッフに以下の相談もできます。
- 自己分析
- 書類添削
- 面接対策
中小企業を探す際に、さまざまなことを相談してみましょう。
就職四季報
中小企業を探す際は、就職四季報をチェックしてみましょう。
就職四季報とは、企業の情報誌です。
東洋経済新報が発行しているため、信頼できる情報が掲載されています。
とくに「優良・中堅企業版」はベンチャー企業や地方の有料企業の情報が記載されており、中小企業を探すのにおすすめです。
就職サイトや合同説明会では見つからなかった中小企業を探せる可能性があります。
SNS
SNSも、中小企業を探す際に役立ちます。
中小企業がX(旧Twitter)やインスタグラムを使って情報発信していることは、よくあることです。
他の方法では見つからない、設立直後のベンチャー企業を探せる可能性があります。
中小企業の中でも小規模を見つけたい就活生は、SNSを活用しましょう。
中小企業の就活に関するよくある質問
以下は、中小企業の就活に関する質問をまとめました。
大手を受けずに中小企業だけに応募するのはあり?
就活を始める際は、中小企業も大手も視野に入れておきましょう。
大切なのは、自分に合った会社を見つけることです。
中小企業と大手企業の特徴は、あくまで傾向でしかありません。
たとえば中小企業でも給与が高い会社はありますし、大手企業でも休みが取りにくい会社はあります。
最初から中小企業だけに応募を絞ってしまうと、自分に合った会社を見逃してしまう可能性が高まってしまいます。
最終的に中小企業に就職するのは問題ありませんが、大手もチェックしておきましょう。
中小は大手より受かりやすいの?
大手と比べると、中小企業は内定が取りやすいです。
大手企業は年収や福利厚生などが好条件になる傾向にあり、就活生から人気があります。
従業員数が5,000人以上の求人倍率は、0.41倍(2024年3月卒)とかなり低い数値でした。
それに対し、300~999人の従業員が勤める企業の求人倍率は1.14倍です。
求人倍率とは雇用傾向を表す指標の一つです。
数値が1より低い数になるほど、求人に対して求職者が多いことになります。
つまり、大手企業と比べると中小企業は倍以上入社しやすいのです。
ただし、これは数値上の話であり、企業によってそれぞれ異なるため、あくまで参考にしてください。
まとめ
社員が中小企業を選んだ理由を解説しました。
中小企業が選ばれる理由として、実力が認められやすい点や、スキルが身につくことが挙げられます。
ただし、大手企業に比べると福利厚生が整っていない場合や、休みが取りにくい場合が多いです。
中小企業の就職に失敗しないためには、事前に売上高のチェックや会社訪問を行いましょう。
合同説明会や大学のキャリアセンターなどを利用して、自分と合う中小企業を探すことが大切です。
中小企業の特徴を理解し、大手企業と合わせて応募を検討してくださいね。