女子学生が技術職に就くための就職活動方法を徹底解説
2024年5月17日更新
はじめに
就職活動では各就活生が様々な業界や職種、企業に就職しようと日々選考に臨んでいます。
その職種の一つに技術職があり、手に職をつけて働きたい学生の多くが技術関係の職に就こうと選考を受けています。
そんな技術職ですが、世間のイメージは男性が大半を占めている職種であることが否めないでしょう。
その影響もあり、技術職で仕事を希望する女子学生でも技術職に応募しづらかったり、就職活動で女性が技術職に就くためのノウハウの公開が少ないことから選考が上手くいかなかったりするケースもあります。
ここでは、技術職に就きたい女子学生のために技術職の就職活動のポイントや技術職に向いている能力などを解説します。
女性の方で技術職に就こうと考えている方は、ぜひ最後までお読みいただき参考にしてください。
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技術者の多くは男性
事実から述べますと、日本の技術者の割合は男性が大半を占めています。
男女共同参画局が提示した最新の女性の進出割合を見ると、日本の総技術者のうち女性の割合は全体の6.2%となっており、男性の10分の1にも満たないことが分かります。
このことからも技術者といえば男性の仕事という風潮があり、女性の技術者というのはあまり見かけない状態です。
世界で見ても日本の女性の技術者の割合は少なく、先進国の中で下位の位置に属しています。
なぜ、女性の技術者が少ないのかというと技術職は元来、男性のイメージが強い傾向にあり、女性もそのイメージから敬遠するようになっているようです。
統計からも表れているように、男性が大半のため女性の活躍の場は限られると捉えられてしまいます。
古くから女性社員は事務や受付、男性社員は営業や技術というように性別によって就業する職種にもイメージがつきまとっています。
また、技術職によっては肉体労働する機会もあるため、女性より男性の方が向いているというのも理由の一つです。
理系を専攻する女子学生が少ないのも原因に挙げられます。
男性に比べて理系に進学する女性が少ないため、自然と技術職を志望する女子学生も減少するわけです。
技術職という関係上、理系を専攻してきた学生が多いのは当たり前なので、大学での男女の理系比率も少なからず関係しています。
このようにいくつか原因がありますが、まずは「技術職は男性の職業」という固定概念を徐々に崩していかなければ、今後も技術職の比率は変わらない可能性があるでしょう。
徐々に女性の技術者も増加している
男性に比べて女性の技術者は少ないですが、女性の技術者自体は増加傾向にあります。
科学技術・学術政策研究所の資料によると、1981年から2021年までの40年で女性の技術者・研究者は右肩上がりで増えており、約3倍の就業者数です。
この傾向を見るに、今後も女性の技術者の数は増えていくでしょう。
時代が進むにつれ、働き方にも多様な価値観が生まれ、職業の自由が拡大した背景があることが考えられます。
依然として技術職は男性の職業というイメージも残っていますが、少しずつ女性の技術者も増え始めているのは良い傾向と言えるでしょう。
技術職に女性が求められる理由
男性の多い技術職ですが、近年では技術職に女性が求められる傾向が強まっています。
なぜ技術職に女性が求められているのか、理由を解説します。
女性の立場に立った意見や考察が欲しいため
技術職である以上、何かしらの商品やサービスの開発に携わる機会も多いです。
商品を製作するのに男性だけの意見を取り入れると、偏った意見しか出てこない可能性があります。
例えば新しい食品を開発しようとした時に、男性の意見だけ取り入れても男性好みの食品しか開発できず、女性向けの食品開発ができないケースが生じます。
世間に広く支持され選ばれる物を作るためには、男性と女性の意見を両方取り入れることが重要です。
偏った商品を作らないためにも、女性の技術者を採用し、女性の立場に立った意見や考察を求める企業は増えています。
女性専用のプロジェクトを発足できるため
技術職の中には女性が中心となって進行を進めるプロジェクトも存在します。
開発職の一例ですが、化粧品や香水など女性が主に使う商品を開発する場合では、男性より女性が主体となって開発した方が使用者の要望に寄り添った商品が開発できるしょう。
同様に技術職でも女性が得意な技術を取り入れたプロジェクトを推進する企業もあります。
今までは男性しかいなかったため着手できなかった工程に取り組むことが可能になるなど、企業側にも事業の選択肢が広がるので女性の技術者の採用に力を入れているところが増えています。
女性が向いている技術職もあるため
技術職の中には女性が向いている職もあるでしょう。
手先が器用であれば細かい部品を使用して組み立てを行う技術職であったり、繊細さや細かい作業を求められる技術職では女性の方が好まれるケースもあります。
適材適所という言葉があるように技術職の中にも男性に向いている分野、女性に向いている分野がそれぞれ存在するので、女性の活躍できる技術職も見つかります。
自分のやりたい技術職で女性に向いている部分を探し、自分の必要性をアピールするのがおすすめです。
女性の管理者を増やしたいため
技術職を設置する企業の中には、女性の技術管理者を置きたい、もしくは増やしたい企業も存在します。
ただでさえ技術職は女性が少ないため、管理者のポジションに就いている女性は限られた人数しかいません。
現在では女性の社会進出も熱心に勧められており、技術職にも女性の管理者を置こうと考えている企業も増えているのです。
女性の管理者がいることで職場も女性にとって働きやすい環境となり、女性の技術者が増える可能性があります。
今後は日本も労働人口が減少していくことが考えられるため、優秀な人材は女性でも重要な地位に配置されるでしょう。
女性にとって技術職の応募は大チャンス
技術職に勤める女性は少ないですが、考え方を変えればこれはチャンスにもなります。
女性の技術者は、求める企業が多い一方、応募者の数は少ないため競争率は下がります。
もちろん十分な対策をしないと内定は貰えませんが、事務職などに比べたら競う相手は少ないでしょう。
自分の能力や強みを企業に伝え、自分が企業にとって必要な人材だと理解してもらえれば女性でも関係なく技術職の内定は貰えます。
大学で理系科目を専攻していないと技術職の専攻は通らないと思われがちですが、新卒採用なら未経験でも募集している企業は多数あります。
中途採用だと経験者でないと応募していないところも多い反面、新卒採用は未経験でも技術職に就けるチャンスがありますので、少しでも興味があるなら技術職への応募をしてみるのが良いでしょう。
技術職希望の女子学生のための就職活動のやり方
技術職への就職を希望する女性は、どのように就職活動をするべきか悩むケースが多いです。
女性の技術者が少ないことから、就職活動で技術職の選考を受けた女性自体が少ないため対策法や事例が少ないことが原因と言われています。
ここでは技術職への就職を目指す女性就活生のために、就職活動に必要な行動やポイントを解説します。
自分の専攻を活かせる企業や職種を探す
特に理系を専攻している女子学生に言えますが、自分が大学で専攻してきた知識を活かせる仕事のある企業に応募すると内定を得やすいでしょう。
技術職という職業の性質上、まったくの初心者よりも専門知識のある学生の方が好まれます。
初心者でも問題なく募集している企業も多いですが、せっかく自分が学んできたことを活かすのであれば、大学で専攻した分野に関する業種を探してみてください。
勘違いしないで欲しいのが、大学で技術関係の専攻をしている学生でないと技術職に就けないと思い込んでしまうことです。
あくまで自分の専攻を活かすための一つの手段であって、技術職では大学の専攻が無関係でも採用される学生は大勢います。
大学で関係のある専攻分野で学んでいた女子学生を中心に参考にしてください。
ただし、専攻分野以外でも場合によっては企業から興味を持ってもらえる場合もあります。
大学で服飾学を学んでいたことで手先が器用になり、組み立てに向いていると思われ採用されるなど、何がきっかけで企業に必要とされるかは専攻を受けてみないと分かりません。
専攻限定の募集でない場合は、誰にでもチャンスがあるので専攻を受けてみるのも良いでしょう。
自己分析で自分の能力を説明できるようにする
就職活動全般に言えることですが、専門知識のない学生が技術職で内定を貰う場合、自分の能力や強みをどのように仕事に活かすのかを説明する必要があります。
未経験者でも募集している企業は専門知識のある学生を求めてはいません。
自分の持つ独自の強みを発揮し、自社に貢献してくれる人材を探しているので、自分の能力を分かりやすくアピールすることが重要です。
「私は専門知識はありませんが、学生時代にこういう経験をしました。そこでこういう強みを発揮し、このような結果になりました。この経験で得た自分の強みと学びを貴社でこのように活かします。」というように、企業が自分を採用するメリットを伝えていきましょう。
そのためには自己分析をして自分の強みを把握してください。
強みが発揮された経験を振り返り、詳細に説明できるように掘り下げていきましょう。
強みが発揮される場面は学生時代に力を入れた経験が多いため、ガクチカから探すのがおすすめです。
下記のように順を追って一つずつ振り返ると、自分のアピールポイントを探しやすくなるので参考にしてみてください。
- 学生時代に力を入れたこと
- なぜ力を入れたのか
- 立てた目標はなにか
- 取り組む過程でぶつかった壁はなにか
- その壁をどのように乗り越えたのか
- 乗り越えた結果どうなったのか
- この経験で得たものはなにか
- 得たものを仕事や社会でどう活かすのか
なぜ技術職を志望したのかを明確にする
技術職を志望した理由を明確にすることで、企業に志望度の高さを表明しましょう。
女性で技術職を志望するのは珍しいため、企業側も技術職を志望した理由を聞いてくる可能性が高いです。
技術職に進もうと思ったきっかけや理由を準備しておき、企業に熱意を伝えましょう。
特に大学で技術職と無関係な専攻を学んでいた学生の場合、なぜ大学の専攻に関係する職種に進まず、技術職を選んだのか聞かれやすいです。
自分の能力や強みを活かせるのが技術職なことや、学生時代にモノづくりのアルバイトをして技術職を目指そうと思ったなど企業側を納得させられる理由を考えていきましょう。
男性の多い職種なことに問題がないか考える
女性の方で技術職を志望している場合、職場環境についても考えておくのがおすすめです。
どうしても男性の比率が多くなる職場もあるため、対人関係に悩んでしまったり、萎縮したりしてしまうケースもあります。
男性ばかりの職場ですぐ辞めたりしないか心配する企業も、少なからず存在するでしょう。
男性が多くとも問題ないか考え、問題なければその旨をはっきり企業に伝えましょう。
それだけでも熱意のある学生と見られることもあります。
また、企業によっては女性の技術者の数が多いところもあるため、不安な方は女性の社員が多い企業を探すのもおすすめです。
公式サイトや企業説明会で女性技術者が活躍しているか聞く
企業の募集要項を見ただけでは、女性の技術者がどれくらい活躍しているのか分かりづらいです。
企業の公式サイトをはじめ、企業説明会で女性の技術者の人数やどのような活躍をしているのかを聞いて、自分でも働いていけるのか参考にしましょう。
他にもOG訪問やインターンシップ、大学の就活課を利用して情報を収集するなど企業の女性技術者の働き方を調べてみてください。
女性技術者として仕事をするイメージがつきやすくなりますし、選考の対策にも繋がります。
就活サイトやエージェントなど相談できる媒体も増えていますので、自分一人で抱え込まず相談していきましょう。
企業の志望動機も徹底する
技術職への志望理由については解説しましたが、同時に企業自体の志望動機も話せるようにならなければいけません。
数ある企業の中からなぜその企業を志望したのか、なぜその企業の技術職を希望したのかを伝えられるようにしましょう。
志望動機の一例は貴社なら自分の能力が活かせるため、貴社の独自サービスや製品を活用して自分もモノづくりに携わりたいため、貴社の企業理念や価値観が自分の強みや価値観と合うため、などその企業でなければならない理由を考えると響きやすいです。
企業側の印象に残る志望動機を作るには企業分析が欠かせませんので、徹底して調査していきましょう。
技術職に向いている能力・強み
学生によって様々な強みが存在しますが、技術職に向いている強みや能力もあります。
この強みがないと技術職には就けない、というわけではありませんが、技術職において発揮しやすい強みはあるため該当する強みを持っている方は参考にしてください。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は技術職だけでなく、他の職種や企業でも求められることが多い能力です。
技術職は単独での作業が多いイメージでコミュニケーション能力は必要なさそうに見えますが、チームで協力して組み立てや製造をすることも多いため連携を頻繁に取る職種です。
また、開発職や営業職、時には顧客とのやり取りも行うため技術職でもコミュニケーション能力は重要視されます。
スケジュールの管理をチーム間で取り合ったり、作業間の進捗を共有し合ったりするなど正確な情報伝達が求められることが多いので、コミュニケーションの取れない技術者は作業の足を引っ張る可能性もあります。
コミュニケーション能力が発揮された経験がある場合は、その時の経験を仕事でも活かせることを話してみると企業からの印象も良くなるでしょう。
集中力
技術職は細かい作業や工程を実施することが多いため、集中力を求められます。
同じ単調作業を繰り返し行う時もあれば、短い期間で一気に作業を終わらせなければいけない時もあるでしょう。
どちらのケースでも高い集中力が求められ、与えられた業務を遂行する必要があります。
また、製造過程でミスがないように気を配ったり、間違いに気付いたりするのにも集中力が役立つため、集中力が強みの学生は技術職に高い適性があると言えます。
開発力・発想力
開発職とは異なりますが、技術職にも開発力や発想力は必要と言われています。
同じ製造過程を繰り返すだけでなく、作業を効率化するために新しい仕組みを考えたり、仕組みの改善をしたりする開発力や発想力が必要になります。
技術の進歩についていくだけでなく、自ら考えて新しい技術や価値を提供できる人材が企業にとっても必要とされるため、新しく物事を考えて生み出す能力があればアピールポイントになるでしょう。
忍耐力
技術職では失敗しても完成するまで作業を繰り返して目的を達成することが多く、そのために途中で投げ出さない忍耐力が求められます。
同じ作業を続ける意味でも忍耐力が役立ちますし、問題点が発生した場合でも諦めず課題解決に挑める人材が必要とされるでしょう。
男性が多い中で女性として仕事をするという点でも忍耐力が役立ちます。
企業もこの学生はすぐ放り出さず、最後までやり切る人を技術者として育成したくなるでしょう。
忍耐力が発揮されたエピソードがあれば、自己PRとしてアピールしていきましょう。
チャレンジ精神
技術職には新しい技術を取り入れたり、最新の商品開発に携わったりするチャレンジ精神が求められやすいです。
作業工程の中で失敗しても、引きずらずに次の挑戦ができる人が好まれます。
また、新しい技術に挑戦して企業に利益をもたらしてくれる人材を企業も求めているため、何かに挑戦した経験のある学生はチャレンジ精神をアピールポイントにしてみましょう。
未経験の方の場合、技術職を志望したこと自体がチャレンジ精神の一種です。
チャレンジ精神のある方だと思ってもらいやすいため、チャレンジした過去がないか徹底して探してみてください。
女性の技術職志望でも就職活動のやり方は変わらない
技術職を志望する女子学生の就職活動は、他の学生と比べて特殊なものになるのか気になりがちですが、やるべきことはほとんど変わりません。
自分がなぜ技術職に進みたいのか理由を明確にして志望動機を考える、自己分析を行い自分の能力や強みを見つけて企業にアピールする、といった通常の就職活動の方法で問題ありません。
大事なのは技術職に対する熱意であり、選考で自分の強みと熱意をアピールできれば技術職であろうと内定を得ることはできるでしょう。
まとめ
技術職を志望する女子学生は少ないですが、昔に比べると着実に増えています。
企業側も女性の技術者を求める傾向が強くなっており、女性技術者の需要は今後高まっていくでしょう。
そのため臆することなく技術職への挑戦をしてください。
ここで紹介した就職活動の方法を元に、技術職への就職活動を始めていきましょう。
まずは自己分析を実施し、自分の強みと技術職を志望した理由を明確にしていきましょう。
日本の技術を担う女性技術者になれることを願っています。