オリンピック後・コロナで就活はどうなる?ウィズコロナ時代の就活戦略

オリンピック後・コロナで就活はどうなる?ウィズコロナ時代の就活戦略

2020年6月25日更新

はじめに

リクルートが行なった調査によると、

20卒(大学卒・大学院卒)の求人倍率は1.83倍に上り、

リーマン・ショックが起こった2010年卒以降で2番目の高さとなるなど、

“空前の売り手市場”を裏付ける結果となりました。

 

しかしながら、

今年2020年は新型コロナウイルスの感染拡大という未曾有の事態に陥り、

企業はどこも「採用控え」を実施するなど、

21卒は非常に厳しい戦いを強いられています。

 

来年2021年はオリンピックを控えているものの、

感染第2波への懸念もある中、

事態が大きく好転するとは考えにくいでしょう。

 

また、通説では「オリンピック以降は景気が悪化する」と言われており、

先の見通せない苦しい状況となっています。

 

オリンピック以降、社会の景気はどうなってしまうのか。

はたまた、

オリンピック開催後の就活への影響とは、

どのようなものが考えられるのか。

 

本記事では、

「オリンピック後・ウィズコロナ時代の就活」をテーマに

今後就活を控えている学生が留意しておくべきこと、

 

・オリンピックイヤー2021年以降の就活市場予想

・22卒就活に対する企業の本音

・「オリンピック後はデフレ」の真相

・景気影響を受けやすい業界

・アフターコロナでも成長が見込まれる業界

 

について、紐解いていきます。

 

本記事で解説している内容が全て正しいわけではもちろんありませんが、

知識として頭に入れておき、

今後の就活戦略を練る上でぜひ参考にしてみてくださいね。

 

1.2021年以降の就活は厳しい?22卒就活に対する企業の本音

バブル崩壊後の不景気により

企業が採用控えを実施したため、

正社員になることが難しかった就活氷河期。

 

現在(2020年)34~49歳を迎えている「失われた世代(ロストジェネレーション)」が該当しますが、

コロナウイルスにより突如勃発した現在の就活氷河期は、

オリンピックを迎える2021年以降、どうなってしまうのでしょうか?

 

結論から言うと、

オリンピック後の方が影響は大きくなると予想されています。

 

ベネッセ i-キャリアが2020年3月末、

180社を対象に実施した22卒就活へのアンケート調査によると、

58.4%の企業は「計画変更なし」としていますが、

「後ろ倒しを決定・検討中」の企業は実に28.4%にも上っており、

約3割の企業が22卒採用に消極的な姿勢であることが伺えます。

 

また、全体の9.5%は「新卒採用を実施しないことを決定」していると言う事実も見逃せません。

 

2020年3月末/株式会社ベネッセi-キャリア実施/企業アンケート調査(回答約180社

▲2020年3月末/株式会社ベネッセi-キャリア実施/企業アンケート調査(回答約180社)

(出典:dodaキャンパス

 

オリンピック期間中の都内における公共交通機関の混乱や、

オリンピックの協賛企業の事業計画の見直しなど、

22卒以降の採用スケジュールは

非常に変則的なものになると予想されており、

推測は非常に困難です。

 

少なくとも、

19卒までの「売り手市場」とは状況が大きく異なるということは、

疑いようがない事実であると言えます。

 

2.オリンピック以降は不景気って本当?過去事例にみる景気動向

オリンピックイヤーである2021年以降は、

景気が低迷すると予想されています。

 

もちろん、現在世界的大流行になっている

コロナウイルスの影響もありますが、

それだけではありません。

 

これまでのオリンピックが辿ってきた景気の変化について、

 

・1964年の東京オリンピック

・2008年の北京オリンピック

・2016年のリオオリンピック

 

の3つの過去の事例から、

かいつまんで見ていきましょう。

 

 

2-1.1964年の東京オリンピック

 

1964年の東京オリンピックは

アジア初、そして同時に日本初のオリンピックでした。

 

カラーテレビや様式トイレなどの普及が進みましたが、

政府は東海道新幹線の開通や首都高速道路などのインフラ構築にあたり、

9,873億という信じられないような巨額の費用を投入しています。

 

結果、翌年には「昭和40年(65年)不況」が発生しており、

倒産企業数は1,738社から6,141社に膨れ上がるなど、

経済が低迷していたという事実が数字に如実に表れていますね。

 

 

2-2.2008年の北京オリンピック

 

1964年の東京オリンピックほどではありませんが、

中国も相当の額をインフラ投資に費やしています。

 

中国政府の発表によると、

2002年から2008年までの間に日本円にして2,800億円にのぼっています。

 

アテネオリンピックの7倍以上の経済効果があったとされる北京オリンピックですが、

オリンピック終了直後である2008年9月のリーマン・ブラザーズ破綻による影響も色濃く受け、

株式バブルが崩壊しています。

 

その結果、

経済成長率は14%(2007年)から9%(2008・2009年)前後と、

そのスピードに急ブレーキがかかりました。

 

五輪前後の開催国の成長率

▲五輪前後の開催国の成長率

(出典:ライフコラム エコノ探偵団

 

 

2-3.2016年のリオオリンピック

 

リオデジャネイロの治安悪化と財政難のニュースは、

記憶に新しい方も多いかもしれません。

 

2018年2月19日の日本経済新聞の報道によると、

「五輪に向けた多額のインフラ投資により、基礎的財政収支は12年から赤字に転落。長期負債は16年時点で1080億レアル(約3.5兆円)に達した」

とのこと。

 

オリンピック開催のためのインフラ投資は、深刻な財政難を引き起こし、

その結果文化財保護に充てる費用が取れず、

国立博物館の9割が燃えてしまう事態にも至りました。

 

 

「これらの経済的不況は、

オリンピックだけに起因するものではなく、

開催以前からの経済要因によるところが大きい」

との意見もありますが、

やはりオリンピック開催による財政圧迫が

様々な悪影響をももたらしていることは、

明白な事実でしょう。

3.就活生なら抑えておくべき景気影響を受けやすい業界とは?

オリンピック開催が、その後の経済に影響を及ぼしていることは前述の通り。

そしてその経済影響は、

少なからず企業動向にも関わってきます。

 

本章では、就活生は知っておくべき、

景気の影響を受けやすい業界について、ざっくりと見ていきましょう。

 

 

3-1.物流業界

 

消費者のお財布事情に深く絡んでくるのが、

商品の輸出入を担う物流業界です。

 

物が売れなくなってしまうと

企業の経営状況に直結してしまうためです。

 

物流業会を検討している方は、

不況が予想されているオリンピック以降の業績に、

最新の注意を払っておく必要があると言えるでしょう。

 

 

3-2.観光・宿泊・航空などの娯楽関係業界

 

コロナ感染拡大により、

真っ先に打撃を受けたと言っても過言ではないのが上記の業界です。

 

経済が不況に陥ると、

消費者がまずカットするのが旅行関連、あるいは化粧品などの

“なくても事足りる”サービスです。

 

特に、訪日インバウンドの業界は

オリンピックへ向けて盛り上がっていただけに、

致命的なダメージを受け倒産に追い込まれてしまった企業も少なくありません。

 

観光需要の回復には、1〜2年はかかると言われており、

このような業界の企業は

予算削減に徹する、新規事業は取りやめなど、

しばらくは厳しい経営を余儀なくされる可能性が高そうです。

 

 

4.オリンピック不況・コロナに負けない!今後の成長が見込まれる業界

オリンピックがもたらす不況、

そして景気影響を受けやすい業界について解説してきました。

 

コロナウイルスで実感している方も多いかと思いますが、

これからの時代は、デジタル&グローバル社会を念頭に、地域性に縛られないビジネスモデルが主流になってくると言われています。

 

ファーストキャリアとして選ぶのであれば、

将来性のある業界で、

今後必要とされるスキルを学びたいものですね。

 

オンライン教育や、AI事業などの

IT関連の業種は言うまでもありませんが、

加えてカーシェアリングなどのシェアリングサービスや

Uberなどのフードデリバリー、

NETFLIXなどに代表されるサブスクリプション型のモデルも、

今後の成長が見込まれている業界です。

 

特にNETFLIXは、

外出自粛により会員数が15%も伸びた、というデータもあります。

 

やはり、

オンラインに主軸を置いた企業、あるいは業界でないと、

今後の生き残りは難しくなってくるのかもしれません。

まとめ:就活を成功させるためには早めの動き出しが吉

いかがでしたでしょうか?

 

オリンピック以降の景気動向・就活市場について、

様々な角度から解説してきました。

 

なかなか先が見えない未来だからこそ、

情報が鍵を握ります。

 

活用できるものは全て賢く利用し、

後悔のない就職活動となるよう

全力を尽くしましょう。

 

本記事が少しでも参考になれば幸いです。

 

 

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