英語力だけの帰国子女・留学生が陥りやすいワナとは?就活のポイントやおすすめ職種も紹介
2024/5/10更新
はじめに
多くの企業がグローバル展開に注力している昨今、英語力が高い帰国子女や留学生が就活で有利だという意見があります。
たしかに英語力や海外経験を上手にアピールできれば、ほかのライバルよりも就活を有利に進められるはずです。
しかし、実際には「なかなか内定がもらえないバイリンガル」が多くいるのも現状です。
英語が話せない学生が多くいる一方で、なぜ内定がない帰国子女・留学生が多いのでしょうか?
今回の記事は、特に以下のような就活生に向けて記事を執筆しています。
- 英語には自信があるから、就活でそれを有利に活かしたい
- 帰国子女や留学生が就活で注意すべきポイントを知りたい
今回の記事を参考にして就活対策の参考にしてみてください。
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なぜ就活に英語力が必要なのか?
就活において、TOEICのハイスコアや留学経験などがあると、選考を有利に進められると言います。
まずは、なぜ就活に英語力が必要とされるのかについてその理由を解説していきます。
就活の選択肢が広がりやすい
英語力があると、その分エントリーする企業や職種・業種の選択肢が広がります。
グローバル化が進んでいる現代では、英語などのコミュニケーションスキルはビジネスや国際関係で非常に重要です。
企業は海外展開や国際取引を行うことが多く、入社後においても活躍の場が広げやすいのも大きなメリットと言えるでしょう。
採用基準とする企業が増えつつある
就職みらい研究所の就職白書2023によると、採用条件として英語力を重視している企業は日本全体のわずか10%。
つまり現状では、採用活動で英語力を重視している企業は少ないことが分かります。
その理由として、多くの企業では業務内で英語を話す機会は限られているからだと考えられています。
しかし、国際ビジネスコミュニケーション協会が発表した英語活用実態調査2019では今後、採用活動で英語力を求める企業は、40%に増える見込みとされています。
今後はグローバル化も進み英語力を重視する企業は増えると言われているため、就活時には英語力があると大きなアピールポイントとなるでしょう。
アピール材料になりやすい
海外留学経験がなくても就活でマイナス評価にはなることはありませんが、まったく何も経験がない学生と比較するとプラス評価につながる企業もあります。
「任せられる業務が多そうだから入社後も活躍してもらえそうだ」など、評価されやすいでしょう。
就活の最終面接にさしかかる段階や人気企業を受ける場合、選考に勝ち残った優秀な学生と比較されることが多くなります。
そのため、少しでも面接官にアピールできる材料を持っていた方が選考を有利に進められるでしょう。
英語力だけ帰国子女・留学生な学生が陥りやすいワナとは
英語力や海外経験を上手にアピールできれば、ほかのライバルよりも就活を有利に進められますが、実際には「なかなか内定がもらえないバイリンガル」が多くいるのも現状です。
英語が話せない学生が多くいる一方で、なぜ内定がない帰国子女・留学生が多いのでしょうか?
ここでは、英語力だけが帰国子女・留学生な学生が陥りやすいワナを紹介します。
英語力だけに頼ってしまっている
帰国子女や留学生は、英語力がない就活生が多い中でその語学力をアピールして自分がグローバル人材であることを主張したがります。
しかし海外での在住歴だけを面接でアピールしても、「英語のほかにアピールできることはないのか?」と面接官は感じてしまうことでしょう。
このように、英語力だけに頼ってしまっている英語だけの人間になってしまうのは勿体ないです。
協調性が欠如している
欧米では、グループディスカッションへの積極的参加が評価されやすい傾向にあります。
そのため、留学当初は積極的でなくても帰国後には堂々と自己主張できるようになった学生も多いです。
しかし、日本の面接においてこの積極性は必ずしもプラスに働かないこともあります。
例えば、グループディスカッションの選考過程で「積極性を出したい」と思い込んでついつい出しゃばってしまう人もいるのではないでしょうか。
グループディスカッションでは、他者の声にも耳を傾けて建設的な議論をすることも求められます。
英語力だけの帰国子女や留学生の場合、時に積極性とはき違えて自分の意見ばかり主張してしまうと、協調性がないと面接官に思われてしまうでしょう。
外資系にしか興味がない
英語力だけ帰国子女・留学生のワナのひとつに、就活の選択肢が非常に狭い点が挙げられます。
特に彼らは外資系企業ばかりにエントリーして、そのほかの日系企業に目を向けようとしないこともあります。
確かに外資系企業を狙えば、持ち前の英語力をアピールしやすいでしょう。
しかし、今では外資系企業以外にもグローバルに活躍できる企業は多く、商社やメーカーに行けば海外派遣のチャンスも大いにあるでしょう。
しかし、英語力だけの帰国子女・留学生にとっては外資系企業以外は興味がなく、イメージだけで志望する業種や職業を自ら狭めてしまっているのです。
なんとなくイメージで志望企業を狭めている学生は、もう一度「どの企業でどんな仕事をしたいのか」を考え直してみましょう。
日本の文化に適応していない
文化の適応力は、帰国子女や留学生が直面する重要な課題のひとつです。
異なる文化や社会への適応は、新しい環境での人間関係や仕事のパフォーマンスに直結します。
帰国子女や留学生の場合、留学先の文化に慣れてしまったあまりに日本の文化に適応できなくなってしまっている学生もいます。
日本では控えめな態度が尊重されることがありますが、他の文化では直接的なコミュニケーションが好まれる場合もあります。
他国での経験が豊富でも、日本の就職市場や企業文化に適応できなければ就活において不利に働くこともあるので要注意です。
自己分析不足
帰国子女・留学生は英語力の高さだけでなく、それをアピールできる自己PRが必要です。
語学力以外の自分の強みや経歴を明確に示し、それを通じて企業に貢献できることをアピールしなくてはいけません。
しかし帰国子女・留学生は「海外経験がある」「英語が話せる」という強みだけで自己分析不足になっている可能性があります。
自己分析ができていないと、職業や業界でのミスマッチが起きて入社後に理想のキャリアが歩めないかもしれません。
【新卒向け】帰国子女や留学生におすすめの職業
ここからは、就活を頑張る新卒に向けて帰国子女や留学生におすすめの職業を紹介します。
自分に合った企業選びの参考にしてください。
翻訳・通訳者
翻訳・通訳者は異なる言語間のコミュニケーションを円滑にするための専門家です。
企業の中でも言語の専門職として翻訳・通訳会社に就職して活躍することができます。
翻訳者と通訳者は、どちらもさまざまな文化や言語をよく理解し明確に伝える力が求められます。
語学の教師
その語学力を活かして、生徒たちに英語を教える教師になることもできます。
特に公立学校や英会話スクールの語学講師、またインターナショナルスクールの教師など道はさまざまです。
子どもと接することが好きな学生や、人に何かを教えるのが得意な学生にもおすすめな職業です。
メディカルライター
医療業界を目指す帰国子女や留学生は、メディカルライターやMRがおすすめです。
メディカルライターやMRは医師に薬学情報を提供するため、英語の論文や資料を読む機会が多いです。
主な勤務先は製薬会社や医療系広告代理店などで、があるほか、フリーランスとして働く人もいます。
薬事申請に必要な書類やプロモーション用パンフレット、雑誌やWEBの記事など執筆範囲は多岐にわたります。
ツアーコンダクター
航空・旅行業界・観光業界において、ツアーコンダクターとして活躍してみたいと考える帰国子女や留学生も多いのではないでしょうか。
ツアーコンダクターは団体旅行に同行し、安全にスケジュール通りの旅行ができるように出発から帰着まで旅全体をサポートする仕事です。
航空会社で世界をつなぐこの業界は、帰国子女や留学生のスキルを大いに発揮できるでしょう。
英語力以外に帰国子女・留学生が就活でアピールすべきポイント
ここからは、帰国子女や留学生がアピールすべきポイントについてご紹介します。
面接やESの対策にぜひお役立てください。
柔軟性
異なる文化や環境での経験から得た異文化理解や柔軟性は、企業にとっても貴重な人材です。
帰国子女としての生活経験を通じて、異なる価値観や習慣に対する理解をアピールできるとよいでしょう。
コミュニケーションスキル
英語を話すスキルだけでなく、異文化間でのコミュニケーションスキルをアピールしましょう。
特にグループディスカッションなどの場では自分の意見を明確に伝えて他者と円滑にコミュニケーションが取れることを示してください。
国際的な視野
グローバル化が進む現代では、世界全体を見渡し異なる文化や国々の状況を理解し、国際的な視点で問題や課題を捉える能力や意識が求められます。
特に留学や帰国子女経験を通じて得た国際的な視野や、国際社会での貢献意欲をアピールすることが重要です。
リーダーシップ
留学や帰国子女としての経験から得たリーダーシップ経験や、困難に立ち向かい成長した経験をアピールしましょう。
自己成長やチャレンジ精神を強調することで、企業に対して積極的な印象を与えることができます。
英語力だけ帰国子女・留学生が就活で注意すべきポイント
続いて、就活において帰国子女・留学生で注意すべきポイントをご紹介します。
英語力がない学生や留学経験がない学生とは違う注意点があるので、これらの事項をしっかり押さえて就活対策を進めましょう。
自己主張しすぎない
海外の国々、特に欧米諸国は自己主張が強い人を高く評価する傾向にあります。
アメリカでは特に学校などの教育現場においてディベートやディスカッションで自分の意見を主張する場が多いです。
そのため、社会人になる頃には当たり前のように自己主張できるようになっています。
一方日本は海外ほど自己主張ができる場がなく、それよりも周囲の空気を読んで協調性をもって行動する姿勢が重んじられています。
帰国子女や留学生のように自己主張が得意な人は、あまり自分の意見を押し通そうとせずに周囲の意見も聞きながらチームとして働けることをアピールしましょう。
謙虚な姿勢を忘れない
日本社会は縦社会のため、先輩や上司など目上の人に対しては謙虚な姿勢で接する必要があります。
一方で海外では年功序列ではなく成果主義のため、自分の意見が正しいと思えば目上の人に対しても自分の意見を主張します。
帰国子女や留学生が就活をする際は、目上の人に対する敬意を忘れずに接するように心がけましょう。
英語以外のアピールポイントを見つける
帰国子女や留学生の英語力が高いのは事実ですが、それだけでは多くの優秀な学生が集まる大企業の内定は獲得できない可能性もあります。
自分自身はどんな性格や考え方をもった人物なのか、就職後はどんな働き方がしたいのかなどアピールポイントを見つけておく必要があるでしょう。
英語力だけとは言わせない!帰国子女・留学生におすすめの資格
履歴書に資格のスコアを書けば英語力のアピールになるため、面接であえて英語力をアピールするのはもったいないです。
そこで、英語力以外のスキルや資格をアピールする必要があります。
ここからは、帰国子女・留学生が取得すべきおすすめの資格を紹介します。
英語力+αのスキルをアピールして、有利に就活を進めましょう。
日商簿記検定
日商簿記検定は、企業の経営活動の記録・計算・整理をして経営成績や財政状態を明らかにする技能を証明するための検定です。
企業活動を適切かつ正確に把握し、経営管理スキルを習得するために必須の知識です。
個人経営の店から大企業まで「お金」の動きがある場所では必ず必要なスキルと言われています。
ファイナンシャル・プランニング技能検定
顧客の資産に応じた貯蓄・投資などのプランの立案・相談に必要な技能の程度を検定する国家検定です。
FP技能士は、ファイナンシャルプランナーとして仕事をするのに必要な知識を問う国家試験で、銀行、証券会社、保険会社などの金融・保険業界、不動産業界、士業、副業等で活かすことができます。
FP技能検定の試験では、生命保険や損害保険の仕組み、保険に関係する税金などが、主な出題分野です。個人だけではなく、法人の保険に関する問題への対策もしておきましょう。
マイクロソフト オフィス スペシャリスト
Microsoft Office製品のスキルを証明するための国際的な資格試験です。
Word・Excel・PowerPoint・Access・Outlookの試験がそれぞれ用意されています。
IT系企業に勤める人々だけでなく、今は学校教育や企業研修などでも活用されている汎用性の高い資格です。
MOS資格があれば「Excelが使える、Wordが使える」などといった目に見えないスキルを客観的に証明できます。
英語力だけの帰国子女・留学生がすべき就職対策
それでは、英語力だけが帰国子女・留学生の学生はどのようにして自分に合った職業を探せば良いのでしょうか?
ここからは帰国子女・留学生におすすめの就活のポイントを紹介します。
自己分析を徹底する
英語力だけ帰国子女・留学生におすすめの就活ポイントのひとつは「自己分析」です。
自己分析とは自分の特徴や長所・短所、価値観などを把握・分析して自分のアピールポイントを見つける作業です。
自己分析は就活の基本中の基本で、あらゆる選考の場面で役立ちます。
業界・企業選びから選考でのES作成、面接での回答作成など就活の軸とも言える作業となります。
自分がどんな性格や考え方を持っているのか、どのようなことがきっかけで今の性格になったのかをじっくり分析してみましょう。
その上で自分に合った業種や職業を探せば、自分にぴったり合った仕事が見つかるはずです。
入社後に「思っていた仕事と違った」「自分の性格と合わない仕事だ」というミスマッチもなくなるでしょう。
OB・OG訪問をする
OB・OG訪問をして、実際に働いている先輩に話を聞いてみるのもおすすめです。
リアルな会社の雰囲気や、他では得られない信ぴょう性の高い情報が手に入ります。
OB・OG以外にも会社説明会や会社見学、職場体験などに参加すれば、実際に働いている人の話を聞けるでしょう。
例えば30代の既婚率が高い企業であれば、給与が安定してプライベートの時間もしっかり確保できる企業だと判断できます。
本当に社員を大切にする会社かどうかは、社員と会って話してみればわかるはず。
会社の雰囲気だけでなく面接を突破する方法など選考のポイントも聞けるので、ほかの学生よりも有利に選考を進められるでしょう。
キャリアセンターや就職支援課に行く
大学のキャリアセンターや就職支援課を利用するのもおすすめです。
就職支援課にはキャリアカウンセラーが常駐しており、学生の進路や就職に関する相談を随時受けつけています。
また卒業生の就職先リストを公開しているケースも多く、企業選びのポイントにもなります。
特に毎年大学から多くの卒業生が入社している企業があれば、そこは大学から信頼されている優良企業である可能性が高いです。
就活に自信がない学生は、キャリアセンターや就職支援課のアドバイスを聞いてみましょう。
まとめ
今回は英語力だけの帰国子女や留学生の就活生に向けて、就活時に陥りやすいワナとおすすめの職業や就活のポイントについて解説しました。
彼らが陥りやすいワナとして、英語だけに頼ってしまったり自己分析不足であったりすることが挙げられます。
選考突破のポイントとしては、英語力だけでなくほかのアピールポイントを考えておくのがおすすめです。
また自己分析を徹底して就活の軸を明確にして、OB・OG訪問やキャリアセンターを利用して企業の情報収集を行いましょう。
今回紹介した方法も参考にして、自分に合った企業を見つけて就活を成功させてくださいね。