【例題あり】「この業界は今後どうなると予想しますか」と面接で聞かれた際のポイント

【例題あり】「この業界は今後どうなると予想しますか」と面接で聞かれた際のポイント

2024/5/8更新

はじめに

新卒の採用面接では多くの頻出問題がありますが、その中でも「この業界は今後どうなると予想しますか」という質問は特に注意すべき質問です。

業界への理解度を確かめるという意図もあるため、企業側としてはその回答の内容次第で採用の合否を決定することもあります。

しかし、就活生の中にはこの質問にどのように回答すればいいのか分からない人も多いのではないでしょうか。

今回の記事は、特に以下のような就活生に向けて記事を執筆しています。

  • 新卒採用の面接対策に自信がない
  • 「この業界は今後どうなると予想しますか」という質問にどのように答えれば良いのか分からない

今回の記事を参考にして、就活対策の参考にしてみてください。

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「業界の今後について」は就活頻出質問のひとつ

新卒採用の面接では、定番化している質問がいくつかあります。

その中でも「この業界は今後どうなると予想しますか」という質問は特に頻出の内容です。

このような質問は正解があるわけではなく、企業側は就活生が業界や企業についてどのくらい研究して理解を深めつつ自分の考えをまとめられるのかを知りたいのです。

頻出質問のため事前に対策しやすいですが、一方でほかの学生と差別化するのが難しいというデメリットもあります。

企業・業界研究を徹底して、「この業界は今後どうなると予想しますか」という質問に対して論理性のある回答ができるように準備しておきましょう。

「この業界は今後どうなると予想しますか」という質問の意図とは

「この業界は今後どうなると予想しますか」という質問には、以下のような意図があると考えられます。

業界への理解度が深められているか

面接官は、就活生がエントリーした業界の現在の状況や将来の方向性について把握しているかどうかを確かめています。

業界研究を徹底して、希望する業界の現状をチェックしておきましょう。

将来性の予測ができているか

業界の方向性やトレンドを予測する能力があるかどうか、それに基づいてどのような行動を取りたいのかを知るための質問でもあります。

具体的な数値などで業界の将来性について説明し、その上で自分はどういった働きがしたいのかを示しましょう。

情熱や興味関心があるか

就活生が業界に対する情熱や興味関心があるかどうかも重要な要素です。

この質問を通じて、ほかの学生と比較して業界に対する関心や熱意がどのくらい強いのかを示すことができます。

「この業界は今後どうなると予想しますか」と面接で聞かれた時のポイント

面接対策「この業界は今後どうなると予想しますか」

「この業界は今後どうなると予想しますか」という面接の質問に対して、どのような点に気をつけて回答すべきかをまとめました。

この質問に対する回答方法が分からない学生は、ぜひ参考にしてください。

現在のトレンドと将来の方向性を把握する

まずは、その業界の現在の状況や最近のトレンドを把握しましょう。

次に、その情報をもとに将来の方向性や可能性について考えます。

業界の成長や変化の要因、技術革新、市場ニーズの変化など、業界の将来に影響を与える要素を考慮してください。

具体的な数字やデータと事実に基づく予測をする

それらの予測や意見を支持するデータや事実を提供することが重要です。

入社を希望する企業のIR情報で収益・利益・負債・キャッシュフローなどの財務指標を比較して企業の安定性や成長性をチェックしてみるのもおすすめです。

その他の統計データ、市場調査なども引用して、あなた自身の見解を裏づけましょう。

この業界でどのように活躍したいのか説明する

あなたが将来の業界の展望にどのように関与し、貢献したいと考えているかについて話しましょう。

自身のスキルや経験を活かして、業界の発展に貢献する方法や目標について具体的に述べることが重要です。

例えば、「この業界は今後、技術の進化によってデジタル化が進むと予想されます。

顧客ニーズの変化や市場競争の激化が見込まれるため、同時に新たなビジネスチャンスも生まれるでしょう。

私はこのデジタル化のトレンドに対応し、データ分析やAI技術の活用など革新的なアプローチをして企業の競争力を強化し、業界のリーダーシップを目指したいです」などの具体的な回答が考えられます。

 

【例題あり】「この業界は今後どうなると予想しますか」と面接で聞かれた際のOK・NG回答

それではここからは「この業界は今後どうなると予想しますか」と面接で聞かれた際のOK・NG回答を紹介します。

それぞれのポイントをおさえて、論理的かつ熱意を訴えかける回答ができるように準備しましょう。

OK回答例

化粧品業界の国内市場は、今後ますます厳しくなっていくと考えています。
一昔前までは化粧品の価格帯は庶民に手が届きづらいものでしたが、現在ドラッグストアでも取り扱われる「プチプラコスメ」を筆頭に低価格帯のものが市場に増え始めてきました。
マクロ視点で見ると、国内市場は1兆円前後で推移したものが今後は緩やかに下落していくと考えられています。
これからは、国内市場のみならず諸外国に向けて低価格帯の化粧品を販売できるかどうかが成長のカギでしょう。

業界研究で得た情報をベースにして、自分自身の予測を交えて分かりやすく簡潔にまとめられています。

この回答例のように、具体的な数値や客観的事実をもとに独自の考えをプラスできるように心がけましょう。

NG回答例

面接の場でよく見かける「この業界は今後どうなると予想しますか」という質問に対するNG回答は以下のような特徴があります。

  • 根拠のない予測や楽観的すぎる見解
  • 具体性がない、あるいは貢献の意思が見えない回答
  • 業界や企業に関する基本的な知識の不足

NG回答例①

この業界は今後、大きな成長が期待されます。
新しい技術が次々と登場し、競争も激化していますが、私はその中で自分の力を試したいと思っています。

具体的な根拠がなく、なぜ「大きな成長が期待される」と結論づけているのかが分かりません。

根拠のない言い切りは、楽観的だと捉えられてマイナス評価につながる恐れがあるので注意が必要です。

 

NG回答例②

業界は変化していくと思いますが、その詳細については特に予測できません。
ただ、私はこの業界で働きたいという強い意思を持っています。

業界が変化していくという予測に対して、その根拠は述べられていません。

意欲を伝える前に、客観的な意見をもとに業界の動向やトレンドについてまとめましょう。

 

NG回答例③

2020年をピークに需要は下落傾向で、これからは加速度的に衰退していくと言われております。

自分自身の意見がなく、質問に対する回答がありません。

なぜ下落傾向だと考えているのか、その流れに対して自分はどのように動いていきたいのかを考えましょう。

 

ほかにもある! 新卒の面接で聞かれる内容頻出質問まとめ

「この業界は今後どうなると予想しますか」という質問以外にも、事前に対策しておくことで答えられる質問がいくつもあります。

ここでは、新卒の面接でよく聞かれる頻出質問をまとめました。

面接前の対策にぜひ活用してください。

志望動機に関する質問

  • 志望動機を教えてください
  • なぜ同業他社ではなく当社を志望しているのですか
  • 入社後にどんなことをしたいですか
  • 当社の志望度はどれくらいですか
  • インターンや説明会には参加しましたか
  • OB・OG訪問はしましたか

企業側は学生が内定後すぐに辞退したり入社してもすぐ辞めたりするのを避けたいと考えています。

こういった事態を防ぐためにも、入社への意欲・熱意を見るために志望動機を重要視しているのです。

ガクチカや入社後にしたいことなどを加えて、自分ならではの志望動機を伝えるようにしましょう。

自分の性格や人柄に関する質問

  • 自己紹介をお願いします
  • 自分を一言で表すとどのような人間ですか
  • 家族や友人など親しい人にはどんな人だと言われますか
  • 友人にはどんなタイプが多いですか
  • 苦手な人はいますか
  • 休日はどのように過ごしていますか
  • 趣味は何ですか
  • 最近何かハマっていることはありますか

人柄や性格は面接で特に重視される項目です。

これから一緒に働きたいと思える相手を採用したいため、初対面の相手になるべく自分を知ってもらえるように努力しましょう。

人柄を伝えるためには自分をいかに客観的に見られるかがカギとなります。

事前に家族や友人に自分がどのような人間か聞いてみるのもおすすめです。

ガクチカに関する質問

  • 学生時代に力を入れたことを教えてください
  • 学業以外に頑張ったことは何ですか
  • 大学で学んでいることについて教えてください
  • ゼミを選んだ理由や研究内容について教えてください
  • アルバイトはしていますか
  • アルバイトで頑張ったことは何ですか
  • 部活やサークルには入っていますか
  • 学・高校はどんな部活動をしていましたか

ガクチカでは、その学生の興味関心や苦難の乗り越え方、これらの経験から得たスキルなどを見ています。

回答する際はただ結果を伝えるだけでなく「なぜ取り組もうと思ったのか」「どんな行動をしたのか」「何を学んだのか」もあわせて考えましょう。

能力やスキルに関する質問

  • 自己PRをお願いします
  • 長所と短所(強みと弱み)を教えてください
  • 得意なことや特技は何ですか
  • 何か資格は持っていますか
  • チームで協力して何かに取り組んだ経験はありますか
  • リーダー経験はありますか

人柄や価値観だけでなく、その学生の能力やスキルに関する質問もよく聞かれます。

自分を過大評価しすぎると仕事でのミスやトラブルにつながることもあるため、あまり話を盛りすぎるのはNGです。

能力やスキルで入社後の配属先を決めることもあるので、話を盛らずにありのままの自分を伝えましょう。

 

答え方も重要!面接を突破する回答のコツを解説

面接を突破する回答のコツ

面接では、ただ回答する内容を淡々と話せばいいわけではありません。

相手に魅力的に内容が伝わるように「話し方」も気をつける必要があります。

ここでは、面接を突破する回答のコツを紹介します。

回答時間は30秒程度

面接で受け答えする時間は30秒程度がベストです。

質問の量や内容でも変わってきますが、30秒以上になると話が冗長になってしまいます。簡潔にわかりやすく話すのを意識して、30秒前後で回答を終えるようにしましょう。

回答を準備したら、まずはその回答を読み上げて30秒以上になっていないか確認してみてください。

30秒以上の場合は、回答内容で削れる部分がないか探してより完結な内容にまとめましょう。

PREP法を意識する

面接での質問は「結論→理由→例→結論」の順番で話すPREP法を意識しましょう。

PREP法は結論で挟んで話すのが特徴的で、最初に結論を提示してから、最後にもう一度結論を話すことで「一番伝えたい内容」が明確になります。

面接官は1日に多くの就活生と話しているので、結論が分からない内容を聞くとその学生の印象は薄くなってしまいます。

面接官の印象に残るためにも、PREP法を意識して話すようにしましょう。

声の大きさやトーンに気をつける

面接では、声を大きくしてトーンを少し高めにしましょう。

声のトーンが低かったり聞き取れないほどの音量だったりすると、自信がなく暗い印象を与えてしまう可能性があります。

特に最初の面接は第一印象が重要なので、声の大きさやトーンを上げて明るく自信のある印象を与えましょう。

また、話す際には早口にならないように注意してください。

声のトーンとボリュームを上げることにプラスして、焦らずゆっくり話すことを心がけると、心に余裕を持ちながら自分をアピールできます。

相手との会話のテンポを意識する

面接官は面接で就活生のコミュニケーションスキルも重要視しています。

相手を無視した一方的な話し方をするとテンポが悪くなり、度が過ぎると「こちらの話を聞いていない」と判断されてしまうこともあります。

面接官との会話のテンポを合わせるためには、自分の話したい内容を話したら相手の様子をみることが大切です。

話したい内容を話し終えたら相手の目を見て、会話のボールを投げましょう。

そうすることで「自分がしゃべりすぎて相手が置いてけぼり」という状態を防ぐことができます。

笑顔を忘れない

忘れがちなことではありますが、面接の際には相手の目を見ながら笑顔でいることを意識しましょう。

緊張すると顔が強張って笑顔が消えてしまいがちなので、なるべく柔らかい笑顔で話すことが大切です。

ただし口を大きく開けすぎて笑うのは逆効果なので、無理な笑顔ではなくやさしく微笑む程度にするのがおすすめです。

 

ライバルの多い面接を突破するためにやるべき対策

面接を突破するためにやるべき対策

それでは、新卒におすすめの基本となる就職対策を紹介します。

何からすれば良いのか分からないという人は、ぜひ参考にしてください。

自己分析を徹底する

英語力だけ帰国子女・留学生におすすめの就活ポイントのひとつは「自己分析」です。

自己分析とは自分の特徴や長所・短所、価値観などを把握・分析して自分のアピールポイントを見つける作業です。

自己分析は就活の基本中の基本で、あらゆる選考の場面で役立ちます。

業界・企業選びから選考でのES作成、面接での回答作成など就活の軸とも言える作業となります。

自分がどんな性格や考え方を持っているのか、どのようなことがきっかけで今の性格になったのかをじっくり分析してみましょう。

その上で自分に合った業種や職業を探せば、自分にぴったり合った仕事が見つかるはずです。

入社後に「思っていた仕事と違った」「自分の性格と合わない仕事だ」というミスマッチもなくなるでしょう。

業界・企業研究をする

業界研究とは特定の業界全体に関する情報を収集・分析することで、企業研究は特定の企業に関する情報を調査することを意味します。

業界・企業研究をしておけば業界や企業の特徴がみえて、自分にマッチした企業が見つけやすくなります。

また、業界の動向と展望や課題などの理解も深められるので、より深い志望動機をつくることもできるでしょう。

「この業界は今後どうなると予想しますか」という質問へ回答するためには必須の対策でもあり、いかに業界研究ができるかどうかが内定のカギにもなります。

何をすればいいか分からない人は、業界団体のホームページや新聞・ニュースを活用してみてください。

業界研究セミナーや合同企業説明会に参加すれば、よりその業界を深く知ることができるでしょう。

模擬面接で練習する

「この業界は今後どうなると予想しますか」という質問への回答を準備していたとしても、上手に話すことができなければ意味がありません。

「面接になると緊張してうまく話せない」という人は、模擬面接で練習しておきましょう。

模擬面接では面接の流れがつかめるだけでなく、面接と同じような質問をされます。

そのため、面接で何が聞かれるのか分からないという学生にもおすすめです。

「人前で話すのが苦手」「面接経験がない」という人は、模擬面接で事前に面接慣れしておけば本番も緊張せずに自分をアピールできるようになります。

模擬面接はキャリアセンターや就活イベントなどで受けることができます。

また、家族や友人などに練習相手になってもらうのもおすすめです。

 

まとめ

今回は「この業界は今後どうなると予想しますか」という質問に対して面接でどのように受け答えすべきかについて解説しました。

業界の今後を聞く質問は、この業界を志望する熱意や意欲を見極めるための質問です。

そのため、徹底的な自己分析や業界・企業研究をして回答にブレがないように軸を持って答える必要があります。

改めて「自分はこの業界・企業で何をしたいのか」について考え、入社への熱意や意欲の伝わる回答を準備しておきましょう。

回答例を参考にして、希望する企業の面接対策に役立ててください。

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