【企業分析】ラクスルの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/4/22更新
はじめに
ラクスル株式会社は、東京都品川区に本社に本社を置く印刷販売業界に属する企業です。
日本全国に3つオフィスがあり、複数の子会社を設立していることで幅広い事業を展開し顧客の多様なニーズに応えてきたメガベンチャー企業です。
今回はそんなラクスルの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では、ラクスルへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っているので、ぜひ最後までご覧ください。
- ラクスルの仕事内容が気になる
- ラクスルの就職難易度を知りたい
- ラクスルの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、印刷通販業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、ラクスルの就職難易度は高いです。
採用される大学生は高い学歴を持ち、学生時代に実績を積んでいる能力が高い傾向にあります。
印刷販売業界においてトップクラスの地位を占めている企業です。
長期インターンシップの募集も受け付けており、公式ホームページではインタビュー記事やIR情報など多くの情報が提供されています。
興味のある方は、自ら情報を調査してみるといいでしょう。
就職難易度は高いですが、基本的な面接対策を行い、しっかりと準備をすれば内定を獲得することは十分可能です。
次の章では、ラクスルの事業内容や求める人物像、選考フローについて詳しく解説していきます。
ラクスルについて
出典元:RAKSUL|公式ホームページ
会社概要
ラクスルは東京都品川区に本社を置いています。
2009年に創業し、たった20年未満で年商300億円を超えるほど成長したメガベンチャー企業です。
東京以外にも京都や金沢にもオフィスを構えており、7つのグループ会社を保有しています。
印刷のシェアリングプラットフォーム「ラクスル」事業をメインに、物流の「ハコベル」、広告プラットフォーム「ノバセル」、ITデバイス&SaaSの統合管理クラウド「ジョーシス」の4つの事業を展開しています。
市場規模が大きい産業、例えば印刷・物流・広告業界などにおいて、我々はテクノロジーを駆使し、従来の仕組みを変革しています。
作業のデジタル化や自動化を進めることで、業界全体の効率化を図っているのです。
ラクスルはテクノロジー企業でありながら、オペレーションに深く関わり、仕組みを改革することで、世の中に大きな影響を与えることをビジョンとしています。
各事業別の売上規模
2023年度の7月期4Qの総売上高は108億9700万円で、純利益は31億7700万円でした。
この売上はラクスル、ノバセル、その他事業(ダンボールワン、ハンコやドットコムほか)、ハコベルからの収益によって構成されています。
ラクスルとノバセルについては、情報が乏しく正確な数値を出すのが難しいため、推測となっています。
あくまでご参考程度にしておいてください。
- ラクスル 総売上99億7900万円、前年同期26.6%、前年比成長率35.1%、総利益27億6300万円、17.7%です。
- ノバセル 総売上7億6600万円、前年同期比36.2% 総利益3億7500万円、28.4%増となりました。
- その他事業 総売上1億5100万円、前年同期比79.7% 利益3800万円、31%増です。
- ハコベル 総売上100万円、前年同期比-9% 総利益100万円、0.76%減となりました。
各事業セグメントの解説
ラクスルグループは印刷、広告、ITシステム(SaaS)などさまざまな事業を展開しています。
主な事業セグメントは以下の通りです。
サービス名 | 活動内容 |
ラクスル | 印刷・集客支援のプラットフォーム。チラシやポスターなどの印刷、TVCMやポスティングなどデザインから印刷、配布まで対応するサービス。 |
ダンボールワン | ダンボール・梱包材の受発注を行うプラットフォーム。梱包に必要なものが手に入ります。 |
ハンコヤドットコム | ハンコの総合ECサイト。法人・個人向けの印鑑を購入・即日発送サービス。 |
ノバセル | テレビCMの広告代理事業。運用型テレビCMのパイオニアで、マーケティング施策を分析・改善・実行を担う。 |
ハコベル | 物流のプラットフォーム。配車計画から配車・動態管理など物流DXシステムによる自動化・最適化を図る。 |
ジョーシス | ITデバイスとSaaSの総合管理サービス 情報システム部門のアナログ業務を自動化・業務コスト削減、セキュリティ強化を行う。 |
ペライチ | ホームページ制作SaaS。テンプレートを選択し、決済サービスや予約システムの導入にも対応。 |
デジタル化が進んでいない伝統的な産業、例えば印刷・広告・物流業界に、インターネットの技術やサービスを導入することで、業務の改善や自動化を実現し、産業構造そのものを変革しています。
人手不足が深刻化する中、労働生産性の維持や向上を図るためには、業務の見直しが必要不可欠です。
ラクスルグループは、買収や合併を通じて幅広いジャンルに対応してきました。
専門知識や技術を必要とせずに、インターネットを活用した注文から納品までのプロセスを自動化する事例もあります。
今後は、大企業向けのサービスにも力を注ぎ、顧客ニーズに応えられるよう事業を展開していくでしょう。
さらに、デジタル化が進みにくい他業界への参入も視野に入れ、業界の変革やエンパワーメントを促進し、社会に利便性の高い事業を提供し、貢献することを目指しています。
参照ページ:
ラクスルで働いている社員は?
平均勤続年数は?
ラクスルの平均勤続年数は2.5年です。
ベンチャー企業の平均勤続年数は約1〜3年であるため、他のベンチャー企業と定着率は同じくらいと言えます。
平均年収は?
2022年度のラクスルの平均年収は、新卒で約400万円でした。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、 全国平均よりも低い水準と言えるでしょう。
また、同じ「印刷通販業」の上場企業平均年収は30代で平均500〜600万円でした。
平均残業時間は?
2022年10月時点では、会社全体で約16時間ですが、部門ごとに平均残業時間は異なります。
月45時間の固定残業代が給料に含まれていることを踏まえると、そのぐらいが目安になるでしょう。
ベンチャー企業の平均残業時間は23〜39時間のため、会社全体で見るとかなり低いです。
平均ボーナス額は?
インターネット上の情報だけでは分かりませんでした。
しかしラクスルの平均年収から、ラクスルの平均ボーナス額は年間60万円程度と推測できます。
新卒の段階ではこのくらいですが、仕事で実績を残せば、経営陣の役職が付かなくても年収1,000万円を超えることもあるでしょう。
どんな文化なの?
ラクスルは、「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンを掲げています。
テクノロジー企業でありながら印刷・広告・物流といったデジタル化が進んでいない業界にインターネットを導入することで、産業構造自体を変えようとしているのです。
この背景から多様なバックグラウンドを持つ人材を積極的に求めています。
メンバー一人ひとりが互いに尊重し合い、建前だけではない、実態を伴うダイバーシティとエクイティ&インクルージョン(DEI)を推進しています。
参照ページ:Culture |公式ホームページ
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい小売業界の中でのラクスルの立ち位置をご紹介します。
売上高を参照し他社と比較してみても、ラクスルはトップクラスの企業だということがわかるでしょう。
理由として以下の要因があると考えられます。
- 国内初の印刷・集客支援のプラットフォームを構築:印刷業界では業界の構造上「多重下請け構造」が長年続いていており、生産性の低下や稼働率の低さが課題でした。しかし、インターネットを導入することで印刷方法の効率化を図り、高い顧客満足度を得ています。
- 多様な事業を展開している:ラクスルグループは物流のプラットフォーム、梱包材の販売を行うダンボールワン、エンタープライズSaaSのノバセルなど多様なサービスを展開し、顧客のニーズを満たしていることに成功しています。
- M&Aによる事業拡大:新規事業やM&Aを行うことで、ラクスルグループの領域を拡張しています。中小企業だけでなく大企業向けのサービスも展開し、長期的には「間接材・間接サービス」という大きな市場で多様なジャンルでプラットフォームを提供しています。
以上の要素により、ラクスルは印刷販売業界の中でもトップクラスの売上高を生み出していると考えられるでしょう。
参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
ラクスル | 410億1,700万円 | 約400万円 | 56 | フラットで結果にコミットする社風 |
プリントパック | 380億円 | 約454万円 | 55 | トップダウンな社風 |
グラフィック | 341億2,000万円 | 約390万円 | 53 | 堅実で風通しの良い社風 |
プリントネット | 96億2,900万円 | 約354万円 | 50 | 安定して真面目に仕事に取り組む社風 |
ラクスルの新卒募集要項について
以下にラクスルの新卒募集要項についてまとめました。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | エンジニア(自社サービス運営、インフラ構築、プログラマー) ビジネス(マーケティングセールス・プロダクト開発) デザイナー(UIUXデザイン、ユーザー調査) |
給与(2023年4月入社 初任給実績) | 非公開(約月20.8万円程度と推定) ※固定残業手当月45時間分想定 |
賞与 | 年2回 |
研修制度 | 新入社員研修(4月~6月)、新入社員フォロー研修、リーダーシップ研修、アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)研修、ダイバーシティ研修、スキルアップ支援制度、言語習得支援制度、技術者買いホーダイ制度など |
福利厚生制度 (カナエル) | 各種保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)、フレックス制度、借り上げ社宅制度、育児介護休業制度、産育休復帰祝金制度、慶弔見舞金制度、企業主導型保育園利用制度、内閣府ベビーシッター割引券制度、Thanks holiday制度、長期勤続祝い褒賞金制度など |
求める人材
ラクスルでは求める人材として下記のものが考えられます。
求める人材はメガベンチャー企業らしいものになっています。
変革をもたらす
「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」に共感している人。非効率や改善の余地があれば自らその機会に飛び込み業界の構造を変化させることを楽しみながら行える人。
素直
年齢や業界の常識や慣習に囚われることなく、お客様やパートナーのためにどうすれば貢献できるかを考えられる人。言われたことを一度素直に行動に移し実践すること。
お互いを尊重できる
インドやベトナム、中国などさまざまなバックグラウンドを持つメンバーと働くことができる人。国籍や年齢、性別に関わらずお互いの価値観や考え方を尊重すること。
熱量を持って働きたい
メンバーで協力して1つのプロジェクトに対して熱量を持って取り組める人。お互いの意見を大切にし、時間ギリギリまでワークに取り組み最後まで諦めないこと。
協調性
一人で解決しようとせず、課題に直面したときはメンバーに協力を仰ぐことで、クライアントの要求にしっかり応えられる人。そのためには、チームでコミュニケーションをとり仕事を進める協調性が重要。
信頼関係を築ける
クライアントから信頼を築けないと後々トラブルになったり、そもそも課題を発見することもできない。小さな業務をこなし徐々に信頼される必要がある。
以上の6つは、ラクスルが求める人物像です。
伝統的な産業に革新をもたらすためには、発言やその産業の背景を理解することが不可欠です。
適切な知識や理解がないまま行動すると、トラブルの原因になる可能性があります。
そのため、産業の歴史や先人の考え方を尊重しつつ、時代に即したアプローチや非効率な業務の改善について、丁寧な提案を行い、関係者の同意を得て業務に取り組む必要があるでしょう。
顧客から信頼を得ることが不可欠です。
新卒採用のフロー
ラクスルの選考については、インターネットでは情報が掲載されていませんでした。
そのため、ここでは一般の選考フローの想定で内容を記載します。
新卒の募集職種はエンジニア、事業開発(BizDev)、デザイナーの3種類からなり、選考期間は約2ヶ月間となります。
以下から具体的な新卒採用のフローについて具体的にご説明します。
①新卒エントリー
ラクスル公式サイトの「New Grads」の新卒ページからエントリーできます。
募集一覧の新卒ページから応募できるので、ご希望の職種を選択しましょう。
どの職種もラクスルの求人一覧表のサイトから応募することになりますが、インターンや会社説明会の情報も掲載されています。
応募する際は間違えないように注意しましょう。
応募時は基本的な名前やメールアドレスなどの個人情報を入力します。
その後、ポートフォリオやエントリー理由、応募先へのメッセージを記入して送信します。
②会社説明会・エントリーシート
ラクスルグループの事業内容や募集職種、雇用条件を知るための会社説明会です。
ラクスルは、印刷のシェアリングプラットフォームを構築することで、産業構造を変革を起こしてきました。
他にも、国内初の運用型テレビCMサービスの「ノバセル」や配車マッチングプラットフォームサービスの「ハコベル」などの事業を展開しています。
設立からの沿革や、今後どのような事業を展開していきたいのかを知ることができるでしょう。
会社説明会後、エントリーシートの提出方法について案内があるはずです。
基本的な対策を行なっていれば問題ありません。
③面接+性格診断(SPI)
一次面接では、現場の社員や新卒の採用担当者と面接を行います。
基本的な質問に答えられるように準備をしておきましょう。
聞かれる内容は以下の通りです。
- 志望動機
- 学生時代に力を入れてきたこと
- 自己PR
- 逆質問
自己分析や企業・業界分析を行い、自分の強みをどう活かせるのかなどを採用担当者に伝えましょう。
また、性格診断(SPI)も行います。
教材や書籍を購入し、3周ほど問題を解けば対策として十分でしょう。
④最終面接
最終面接では、代表取締役や取締役など経営に関わる方と面接を行います。
ここでは以下の質問に答えられるようにしましょう。
- 志望動機
- 見ている業界
- 志望度はどのくらいか
- 自分の強みのどこがラクスルの事業に活かせるのか
- 入社後にどんな風に貢献できるか
- なぜこの業界、この会社なのか
最終面接になるとより深掘りされた質問がされます。
企業や業界の理解ができているかはもちろんですが、今までの経験や考え方や強みがどう活かせるのかも見られています。
将来どんな人材になりたいのかを固め、長く働いているイメージを持たせることができれば、内定を得られる確率がアップするでしょう。
⑤内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
採用大学
ラクスルの採用大学の実績を以下に掲載します。
公式ホームページに掲載されていたインタビュアーの出身大学をまとめました。
<大学院> 東京大学、埼玉大学、東京工科大学、京都大学、 <大学> 上智大学、横浜市立大学、早稲田大学、名古屋大学 |
全体の傾向として偏差値が高い大学が多いため、ある程度の学歴フィルターは存在していると考えられます。
しかし、エンジニアやデザイナー職種であれば、自身の経験やポートフォリオ次第では入社できる可能性があります。
事業開発の職種を希望する場合は、長期のインターンに参加したりビジネスコンペに参加をするなど実績作りをしておくと良いでしょう。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、ラクスルの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は高いといえます。
その理由は以下の3点です。
- 採用フローについての情報が少ないから
- 採用者の学歴が高いから
- 給与や福利厚生が特筆して良いわけではないから
採用についての情報は少ないですが、本記事や口コミサイトなどを確認し、対策を立てていきましょう。
インターンも積極的に募集しているため、志望度が高ければ参加することをすることをおすすめします。
まとめ
ラクスルは印刷販売業界に属する企業で、「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンを掲げています。
デジタル化が進んでいない企業にインターネットを導入し、業界全体の構造を変えてきました。
長期的には140兆円と言われる間接材・間接サービスという市場で、ワンストップサービスを顧客へ提供することを目指しています。
変化をもたらしたい、大きな仕事をしたい方はぜひ選考に臨んでみましょう。
対策をしっかり行って選考に進んでください。
ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。