「仕事で壁にぶつかったらどうしますか」と面接で聞かれたときの回答について解説
2024年8月15日更新
はじめに
就活生が面接でよく聞かれる質問のひとつに、「仕事で壁にぶつかったらどうしますか」というものがあります。
なぜ企業がこのような質問をするのでしょうか。
それは、就活生が入社後に仕事で壁にぶつかったときにどのような行動に出るのか、壁にうち負けずに仕事の目標へ向かって行けるのかどうかを知りたいためです。
この記事では、就活を頑張っている就活生に向けて、以下を主に解説しています。
- 壁の乗り越え方について、企業に印象よく回答をするためのポイント
- 企業への回答について注意すべきポイント
回答の仕方については、仕事に近い壁に関するエピソードを自分の過去の経験から探し、具体的に伝えることが重要です。
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なぜ企業は「仕事で壁にぶつかったらどうしますか」と面接で聞くの?
企業はなぜ、就活生にまだ未経験である仕事で壁にぶつかったときのことを聞くのでしょうか。企業が知りたいポイントを6点解説します。
壁にぶつかったときの行動を知るため
この質問を受けた場合、過去に自分が壁にぶつかったときの経験を元に回答をする就活生は多いでしょう。
企業はその壁への対処法から、その就活生が入社後に仕事で壁ができたときに、どのように対応するのかということを予測します。
周りの人に相談をして助けてもらいながら壁を乗り越えた人や、情報などを集めて一人で壁をクリアした人など、様々なタイプの人がいるでしょう。
仕事にも多様な働き方があります。
チームワークを持って働く業種や、少数精鋭で基本的に個人でこなす仕事などです。
企業はその就活生に立ちはだかった壁の乗り越え方を見て、自社の業務の社風や特性と合っているのかを確認したいと考えています。
回答内容としては、壁を乗り越えられなくても問題はありません。
壁に対してどのような行動を行ったかということが大切です。
そのため、何も行動を起こさなかった、という回答は避けましょう。
目標に向かって進んでいけるのかを知るため
「壁にぶつかった」ということは、とある物事に対してチャレンジをしたということの現れでもあります。
社会人として仕事をする際には、業務内容に対し目標を立てて、それを目指すために何をすべきかの工程を考えたり、目標に向かって仕事に取り組んでいくことが必須になります。
納期のある仕事や売り上げ目標のある仕事に目標設定は必要ですし、それらがない仕事でも業務内容に関する目標を立てることが多いです。
学生であっても、物事に向かって進むときには、目標を設定することが多いですよね。
自ら志を持って目標を立て、それに向かって進んでいけることを企業にはアピールしましょう。
ストレスに耐えられるかどうかを知るため
社会人として働き始めると、ストレスを感じざるを得ない場面がいくつも出てきます。
- 社内、取引先などに苦手な人がいても、学生時代と違い避けて過ごすことができないため、対人関係のストレスが溜まる
- 慣れない生活や業務が想像以上に忙しく心身ともに疲れが取れなくなり、疲労のストレスにつながる
- 仕事で思ったような成績が出なかったり、うまく軌道に載せることができなかったときなどにストレスを感じる
このように、仕事に関連する壁のようなものが立ちはだかったときに、ストレスを感じることが多いです。
そのような大変な状況の中で、どのようにストレスと向き合い、壁に立ち向かっていくのかを企業は知りたいと考えています。
回答するときは壁の乗り越え方と共に、自分のストレスの解消方法も一緒に伝えましょう。
壁を乗り越えるほどの努力をした経験を知るため
どのような壁にしろ、乗り越えるときには多大な努力が必要です。
企業は、この質問から就活生が今までにどのような内容の出来事に対して努力をしてきたのかを知りたい、と考えています。
理由は、業務で壁にぶつかったときにそれがどのような内容の困難であっても、努力をして乗り越えられる人物を採用したいためです。
自分のエピソードを話すときは、壁を乗り越えるためにどのくらいの熱意をもって努力をしたのか、どんな想いで向かっていったのかも伝えましょう。
企業にどのような壁でも超える、という意気込みが伝わるはずです。
困難な出来事を乗り越えられるかを知るため
企業側は仕事で壁にぶつかった場合の回答内容を聞くことで、業務における困難な出来事を乗り越えられるかどうかを知りたいと考えています。
そのため、エピソードを交える際には以下の内容で回答はしないようにしましょう。
- 壁を乗り越えることは難しいと考えたため、諦めた
- 壁の乗り越えるための行動はしなかった
上記のような内容では、仕事で壁にぶつかったときに対策も考えずに逃げてしまうような人物だと思われかねません。
困難な状況でも向き合って対処できることを、しっかりと伝えましょう。
価値観や人柄を知るため
壁にぶつかったときにどうするかの回答については、自分はどのように考えて行動するのかをしっかり考えて伝えることが大切です。
企業がその回答が仕事で困難な事態にぶつかったときの考えや行動につながる、と考えるためです。
そしてその内容からは、就活生の価値観や人柄も読み取ることができます。
自分を飾り過ぎず、正直な考えも交えながら他の面接の質問とも一貫性を持って回答しましょう。
「仕事で壁にぶつかったらどうしますか」と面接で聞かれたときの回答ポイントについて解説
「仕事で壁にぶつかったらどうしますか」という質問の、回答ポイントについて解説します。
仕事という未経験の物事に対しては、自分の今までの人生のエピソードを元にしましょう。
今までの壁を乗り越えることで得られたものをヒントに回答する
人生で壁や困難を乗り越えた経験をしたとき、ただ経験をしただけでは終わりませんよね。
その過程から学んだことや得たものがあるはずです。
壁にぶつかった経験を経て、困り事は自分だけで解決するのではなく、周りの人にも相談をして頼るべきだという学びを得ることができた場合は、「もし自分が仕事で壁にぶつかったら周りにも相談して解決へ導こうと思います」などと回答ができるでしょう。
もし仕事で壁があっても自分の経験を活用して立ち向かい、乗り越えることができるという意気込みを伝えたいですね。
過去に壁を乗り越えて得たものを仕事にどう活かすか話す
今までの壁にぶつかってきた経験の中で得たものを、仕事でぶつかった壁にどう活かしていくのかを伝えましょう。
企業は就活生が今までの人生で壁や困難を乗り越えて得た学びや反省を、入社後にどうやって仕事へ活かして壁や困難を乗り越えて行けるのかを知りたい、と考えています。
例えばゼミの研究課題で壁にぶつかったが、きちんと学習計画を練り直して無事に終えることができた場合は、「業務がうまく進まなかった場合は、一度立ち止まって冷静に計画を見直し、修正すべき箇所は改善してきちんと終了させる努力をします」という回答になるでしょう。
過去の経験が壁を乗り越えられなかったものである場合でも、そこから得た反省や学びを将来仕事に活かしていくことを伝えることで、仕事への前向きな姿勢をアピールできますよ。
壁にぶつかったときは自分一人で解決しようとしないことを伝える
企業は、新入社員が壁にぶつかったときに自分ひとりだけで乗り越えられるだろうと期待はしていない場合が多いです。
自分だけで解決せずに、周りの先輩社員にまず相談をして欲しいと考えています。
仕事の基本は報連相(報告・連絡・相談)です。
自分では解決できない困ったことが起こった場合は、まず最初に周囲の人に伝えるのが新入社員のとるべき行動です。
業務や社会のルールについて十分に分かっていない新入社員に、仕事を全部任せようと考えている社員はいないため、躊躇せずに周りに相談しましょう。
困り事をずっと隠したままにしておき、後々発覚する方が大問題につながりやすいです。
最初は周りに迷惑をかけてしまうことが多いかもしれませんが、きちんと反省し学びを活かしていくことで、成長していくことができるはずですよ。
企業には仕事で壁にぶつかったら周りに相談すると伝えましょう。
壁の程度は高過ぎなくても問題なし
「今まで自分が壁にぶつかったと感じた内容が、他の人からすると壁ではないかもしれない」
「この程度を壁として話すのは恥ずかしい」
このように感じてしまう就活生も、中にはいるかもしれませんね。
そのような方に一度考えて欲しいのですが、企業が知りたいことは「壁になる出来事の内容」ではなく、「壁を乗り越える経験からの学びや反省点を仕事にどう活かしていけるのか」ということです。
壁の内容がいかに高いのかよりも、それに体当たりしてできた経験を通して、自分の強みや価値観を企業に伝えられるようにすることが大切になります。
「仕事で壁にぶつかったらどうしますか」と面接で質問されたときの注意点について解説
企業に仕事で壁にぶつかったときの行動について聞かれたときの回答の注意点について解説します。
ネガティブな印象を企業に与えないように、ぜひ確認してほしいです。
個人的すぎる内容の回答はしない
面接で企業が聞きたいことは、仕事に通じる話です。
中にはプライベートな質問もあるかもしれませんが、それは仕事に関係する内容のため聞いています。
壁の内容について、個人的すぎる以下の内容にはしないほうがいいでしょう。
- 恋愛関係の話
- 家族の不幸話
これらの話は、仕事とは関係が薄いためです。
特に不幸に関することは、話された方の企業も、対応に困ることが予想されます。
恋愛に関する話は、この人は働いてから仕事に集中せず恋愛やプライベートばかり優先すると誤解を受けかねません。
仕事の面接であることをしっかりと頭に入れて挑むことが大切です。
壁の理由を人や環境のせいにしない
壁に感じたことの理由を、他人や環境のせいにしての回答もしないようにしましょう。
「バイトで欠勤ばかりする人のせいで自分の業務量が増えた」「親がお金を出してくれないから塾に行けなかった」などです。
このような回答では、企業に仕事で壁でぶつかったときに、その理由を人や環境のせいにして自分は何もしない人間だ、と思われてしまう可能性があります。
自分ではどうしようもできなかった経験かもしれませんが、自分の努力や方向転換をすることで状況を変えることも可能だったはずです。
人や環境のせいにせず、自分にも責任があることを認めた回答をしましょう。
自分は壁にぶつかることは無いという回答はしない
とてもポジティブな考えを持った人の場合には、今までの人生で壁にぶつかったことがないと考える人もいるでしょう。
ですが、その場合に「自分には壁にぶつかった経験がないので答えかねます」という旨の回答をすることは避けたいです。
今までに壁ではなくても、何かを成し遂げるために一生懸命努力をした経験はあるはずです。
その努力の元になった物事を壁としてとらえ、回答するのも方法のひとつになります。
また、その努力をする過程で少しでも難しい、厳しいと感じたことがあるかもしれません。
それらをヒントに、壁にぶつかったときの対処法についての答えを考えても良いでしょう。
面接での「仕事で壁にぶつかったらどうしますか」の回答が分からないときは
今までの人生で壁にぶつかった経験がないため、エピソードが思い当たらなく回答に困る人もいるでしょう。
そのような人でも、壁までは行かなくてもうまくできなくて困った経験はあるはずです。
そのあたりをヒントに、回答を探しましょう。
人生において努力した経験を伝える
今までの人生において、懸命に努力をして叶えたことを壁にぶつかったときの回答にしましょう。
努力した結果、叶わなかったという経験でも構いません。
受験、習い事の発表会、実習、アルバイト、部活などどんな例でも大丈夫です。
もう少し頑張ればよかったかもしれないという出来事でも、企業には「残念な結果でしたが仕事ではこの反省を活かしたいです」という内容を伝えることにより、入社後に辛いことがあっても乗り越えてくれそうだと感じてもらえるでしょう。
壁を乗り越えたに近い経験を伝える
壁ほどの苦境を感じるものではなくても、壁に近いような困難を感じる出来事を乗り越えようと頑張った経験は、過去を振り返れば誰にでもあるはずです。
例をあげます。
「大学受験に失敗をしてしまい、第一志望の大学には入れなかった。しかし、今の大学では第一志望に叶わなかった分、様々な経験や勉強をすることで大学のゼミの発表会では良い結果を残すことができました。社会人になって仕事で壁にぶつかったら色々なアクションを行い乗り越えていきたいと思います。」
このような回答をすれば、大学受験失敗という挫折から学びを得ることができ、それを入社後に活かしていきたいということが伝わりますよね。
「仕事で壁にぶつかったらどうしますか」という面接の質問に備えるべきこと
面接を受ける前には入念な準備が必要です。
仕事で壁に当たったときに関する質問に向けて、備えるべきことをお伝えします、
自己分析を行う
自己分析を行うことで、自分が壁にぶつかった経験や困難に向かっていた経験、努力して成し遂げた経験などがわかります。
自己分析の方法は以下がおすすめです。
- 自己分析ツールを使用する
- 自分史を作成する
- ひとつのテーマを深掘りしてみる
- モチベーションのグラフを作成する
- マインドマップ
自己分析をすることで、今まで忘れていた出来事や、そのときの気持ちが明らかになってくる可能性もあります。
その結果を元に、自分が仕事で壁を感じたときにどのような行動をするのか、企業に魅力的に伝わるような回答を考えましょう。
壁に感じたこと以外の出来事も探しておく
壁を感じた経験がないと、面接で聞かれても困る人もいると思います。
それでもきちんと回答できるように、壁に感じたこと以外の出来事も探しておきましょう。
面接では企業はできるかぎり本当の就活生の姿を見たいと考えています。
壁というほどの高さではなくても問題ありません。
本当に起こった嘘偽りのない、壁にぶつかったに近い経験について答えた方が良いです。
以下の経験でも大丈夫です。
- 困難を感じたこと
- 後悔していること
- ショックを受けたこと
- やる気が起こらなかったこと
そのエピソードで行動をして感じたことから何を学び、今後の仕事の改善につなげていくのかを企業に伝えていきましょう。
企業分析・業界研究を行う
仕事で壁にぶつかったときの対処法について話すときは、企業の業務内容と関係のある内容の回答をしましょう。
例えば、顧客対応がメインの業務の企業に「業務が想像以上に進まない場合は、綿密に計画を立て直して改善します」と回答をしても、実際の業務と全くとまではいきませんが直接的には関係ないと企業は感じてしまうでしょう。
せめて、「目線を顧客に変えて計画を立て直す」という回答にした方が印象は良いです。
このようなすれ違いが起こらないためにも、企業分析と業界研究はしっかりと行いましょう。
面接を受ける企業で働くうえで必要になるスキルに対して、自分が壁に向き合った経験から得た学びをどう活用できるのかを考えて、最善な答えを導き出したいですね。
自分がその企業に入社したあとに挑戦したい業務に絡めて回答するのも有効でしょう。
【面接頻出質問集】100種類の回答例をいつでもスマホからチェックできる!
面接対策に悩んでいる方にピッタリの面接頻出質問集を用意しました。
質問と回答例は、全部で100種類あります。
おわりに
面接でよく聞かれる、「仕事で壁にぶつかったらどうしますか」という質問について解説しました。
企業がこの質問を通して就活生の何を見極めたいのかを知れば、回答は難しくありません。
自分が過去に経験した壁を乗り越えるために起こした行動から得た学びや反省を、その企業へ入社後に壁にぶつかったときに、どう活かしていくのかを伝えましょう。
壁にぶつかった経験がない場合は、困難に当たったことや、後悔していること、努力したことでも問題ありません。
自分は壁にぶつかった経験がないと思う人でも、自己分析を行うことで一生懸命努力をして成し遂げたものが見つかる可能性があります。
壁ができた理由を人のせいにしたり、個人的な理由にしないように注意も必要です。
そして回答内容は、企業の業務に関係するものにしましょう。
そのためには、企業分析・業界研究が欠かせません。
企業に入社後に仕事で壁を感じても、めげずに今までの経験を活かして解決していけることを伝え、良い結果を掴みましょう。