【業界研究】医学部の就職先は!特徴や向き不向きは?選考に役立つ情報を徹底解説!
2024/4/18更新
はじめに
医学部学生が将来の職場として考えている業界を研究することは、就職活動を成功させるために不可欠です。
医学業界の仕事内容や特徴を理解していなければ、入社後に期待とのギャップを感じてしまう恐れがあります。
長期的な目線でキャリアを形成していくためには、業界の将来性についても考慮しなければなりません。
この記事では医学部の就職先について基本的な概要、仕事内容、就職活動に役立つ情報を紹介します。
特に、以下の疑問を持つ医学部学生に向けた内容となっています。
- 就職先でどのような仕事をするのか?
- 就職難易度はどの程度か?
- 選考対策にはどのようなものがあるか?
医学部の就職先に興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
また、医学界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
医学部の就職先における難易度は高いと言えます。
その根拠は、専門的な医学知識の習得が必須であり、高度な技術や研究成果が常に更新されるため、対応できる能力が求められるためです。
さらに、医学業界の大手病院や研究機関では、採用される学生の学歴水準も高い学生が多くを占めています。
選考対策としては、業界理解を深めることはもちろん、自己分析を徹底してエントリーシートに反映させ、面接での頻出質問への対応力を高めるための練習が重要です。
具体的な方法については後ほど詳しく紹介しますので、最後までご覧ください。
医学部の就職先は?
医学部卒業生の就職先には、主に医療機関と非医療機関の二つがあります。
医療機関には、大学病院、総合病院、診療所、療養所、保健所などが含まれ、多くの卒業生が臨床医としてこれらの場所に就職します。
非医療機関としては、公務員(医務官や医系技官)、公衆衛生医師、大学教員や研究員、民間企業の産業医、製薬会社や食品会社の職員、医療系ベンチャー企業などです。
また、医学部卒業生のキャリアパスには、大学院進学による医学研究者への道、医療行政の分野への進出、一般企業への就職などもあります。
医学部の就職先の現状は?
トピック1:医学部卒業生の就職先
医学部卒業生の就職率は98%であり、大多数が臨床医として大学病院や一般病院に就職します。
これは医学部卒業生のキャリアパスの中で最も一般的な道です。
トピック2:医学部卒業生の多様なキャリアパス
残りの2%の学生は、大学院に進学したり一般企業で働いたりします。
医学の研究者、医療行政に携わる公務員、製薬会社の職員など、医師免許を活かして医療現場以外で活躍できるさまざまな進路があります。
医学部の就職先の未来は?
トピック1:医学部卒業生の主流のキャリアパス
医学部を卒業した多くの人は、医師国家試験に合格後、2年間の臨床研修を経て、医師として大学病院や総合病院で診療を経験します。
この流れが一般的であり、その後は勤務医や開業医としてキャリアを形成していくケースが多いのが特徴です。
トピック2:医学部卒業生の多様なキャリアオプション
医学部を卒業した人々には医師以外の道も開かれています。
大学院で研究者になる、医療行政や公衆衛生に関わる、企業の産業医として活動するなど、医学知識を活かした多様な職種があります。
また、医師としての経験後に別の職業に進む人も珍しくありません。
医学部の就職先の職種
職種内容①:研究医
研究医は、病気の治療や予防を研究する職種で、具体的な研究テーマには糖尿病の予防法や認知症の治療法などがあります。
研究医は、特定の病気の研究から出発し、新しい研究テーマへと発展する可能性を秘めています。
例えば、腎臓の研究から「リン」という物質が人間の老化に関連していることを発見し、「アンチエイジング」の研究につながるケースがありました。
研究医は、病気の治療や予防に留まらず、それらの研究を基にした応用的な活動もする重要な職業です。
職種内容②:矯正技官
矯正技官は、刑務所や拘置所、少年院などの矯正施設で働く医師を指します。
矯正技官の主な任務は、服役者や非行少年の健康管理であり、病気の治療、衛生管理、感染症の予防といった活動を行います。
矯正技官の特徴は、一般の医師と異なり、受刑者や非行少年が社会復帰する際の支援や再犯防止のための活動も含まれることです。
矯正施設での仕事は、過ちを犯した人々の更生を支えるという点で、大きなやりがいを提供する職業と言えるでしょう。
職種内容③:医系技官
医系技官は、公衆衛生の推進やアドバイザーとしての役割を担いながら公務に従事する職業です。
病院で個々の患者と向き合う医師とは異なり、医系技官は社会全体の健康と医療の質を向上させることに注力します。
医療の拡充や政府の政策立案に関われる点が特徴です。
社会全体に影響を与える医療に貢献したい人にとって、医系技官は非常に魅力的な就職先となるでしょう。
職種内容④:製薬会社
製薬会社では、医学系の知識を持つ人材が高く評価され、医学部卒業生は良い待遇を期待できます。
製薬会社での主な職務はメディカルドクターとしての役割を担い、新薬の有効性検証や医薬品開発に関わることです。
メディカルドクターは、私たちが薬局で購入し使用する医薬品が安全かつ効果的であることを保証するための重要な業務をおこなっています。
製薬会社で働く医学部卒業生は、医薬品の開発と品質保証に直接貢献できます。
職種内容⑤:医療機器を取り扱う企業
医療機器を取り扱う企業は、義手や義足などの補助器具の開発に医師としての専門知識を必要とするため、医師の就職先として考えられます。
ケガや病気で部位を欠損した人たちに必要な生活支援器具を提供する役割を担い、病気の治療やケガの回復を支えるだけでなく、療養後の専門的なサポートも提供します。
医療機器企業での勤務は、治療から回復、生活支援までの幅広い活動ができ、医師としての強みを活かせる職種です。
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医学部の就職先の市場規模・推移
医学部卒業生は主に臨床医や研究医として活躍しますが、医療行政、民間企業、国際協力などの分野でもキャリアを築く道があります。
医系技官や公衆衛生医師として公務員になり、政策や公衆衛生を担当することが可能です。
民間企業では、製薬会社で新薬開発に携わるメディカルドクターや産業医として活動します。
国際協力の分野では、国境なき医師団(MSF)などのNGOで海外での医療支援に従事することも選択肢の一つです。
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医学部の医系以外の就職先
医学部卒業生が医師以外の道を選ぶ場合、医学研究者が最も一般的な選択肢の一つです。
大学院で研究職に進んだり、医系技官として国家公務員になったり、一般企業の産業医や製薬会社のメディカルドクターとして働く道もあります。
具体的な就職先としては、保健所で地域医療に貢献する、企業で従業員の健康管理を担う産業医、医工学分野で医療機器の設計・製作に関わるなどが挙げられます。
また、医系技官は厚生労働省などの公的機関で保健医療の制度づくりに携わることができる職種です。
医学部に人気の企業紹介
医学部に人気のある5つの会社をご紹介します。
- 武田薬品工業
- 大塚製薬
- オリンパス
- テルモ
- 富士フイルムHD
企業①武田薬品工業
出典元:武田薬品工業 公式HP
武田薬品工業では、医師免許を持ち、医薬品研究・開発に5年以上の経験を有する人材を、グローバルワクチン開発プロジェクトの日本リーダーとして募集しています。
武田薬品工業での業務は、臨床試験を通じた薬剤のエビデンス創出、メディカルニーズ把握や薬剤開発の方向性に関するディスカッション、薬剤情報活動資材の内容チェック、およびMR(医薬品情報担当者)への教育指導などです。
武田薬品工業は、医学部卒業生が自身の専門知識を活かして、医薬品開発の最前線で活躍できる場を提供しています。
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企業②大塚製薬
出典元:大塚製薬 公式HP
大塚製薬では、医学部卒業生に多様な職種を提供しています。
MR職では、医薬品の情報提供・収集・伝達を担当し、医療従事者との面談を通じて品質、有効性、安全性を迅速かつ的確に伝えます。
臨床開発職は、新薬の効果と安全性を評価するための臨床試験に関与するのが仕事です。
薬事職は、医薬品の開発から販売中止までの薬事規制対応を担当し、メディカル・アフェアーズは医薬品の価値最適化と適正使用に貢献します。
研究技術職・生産職では、医薬品や消費者商品の研究開発から生産までを担います。
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企業③オリンパス
出典元:オリンパス 公式HP
オリンパスは、内視鏡事業と治療機器事業を中心に医療機器を専門に扱う企業です。
品質保証、薬事申請、製造、販売後の法規制遵守などが主な仕事内容となっています。
内視鏡事業では、軟性内視鏡や硬性鏡、ビデオイメージングシステムなどを提供し、治療機器事業では低侵襲治療を支える製品で医療経済に貢献しています。
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企業④テルモ
出典元:テルモ 公式HP
テルモは、心臓・肺や血管の病気治療に関わる事業を展開し、患者さんの負担軽減とQOL向上を追求しています。
血管内治療デバイス、人工肺・心肺装置、人工血管やステントグラフトを提供しており、高齢化や医療費増加の課題に応え続けています。
感染症対策や個別化医療のニーズに対するソリューションを強化しているのもテルモの特徴です。
輸血医療支援として血液センター向け機器やバッグを供給し、血液・細胞治療分野での進化に貢献、細胞治療製品の大規模製造支援もしています。
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企業⑤富士フイルムHD
出典元:富士フイルムHD 公式HP
富士フイルムHDは、予防、診断、治療の全領域で健康への貢献を目指すトータルヘルスケアカンパニーです。
写真フィルム技術から派生したコラーゲン知見、抗酸化技術、ナノテクノロジーを活用し、機能性化粧品「アスタリフト」やサプリメントを提供しています。
1936年からX線フィルムを皮切りに、医療IT、MRI・CT、X線画像診断、内視鏡、超音波診断、体外診断用機器など、多様な医療機器を開発してきました。
迅速で的確な診断支援を世界規模で展開しています。
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医学部の就職先として一般企業で働くメリット
医学部学生が医者以外で働くと、どのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは代表的な2つのメリットについて確認してみましょう。
メリット①キャリアと知識の多様性
医学部を卒業後、医者にならずに大学院で研究者や教育者としての道を選ぶと、専門性を深め、教育や基礎研究に貢献できます。
医学部での学びを活かし、教育業界での新しいキャリアを築くことも可能です。
また、医局での基礎研究や特殊な医療技術の経験は、その後の職業選択において貴重な資産となるでしょう。
メリット②勤務先の多様性
医療機関以外での職を選ぶと、医務官や医系技官としての公務員、保健所の公衆衛生医師、大学の教員や研究員、産業医としての民間企業勤務など、多様な勤務先が選択肢に入ってきます。
医学部卒業生の高い学力と専門知識を活かせる職場であり、医療以外の分野で活躍する道も開けるでしょう。
製薬会社や食品会社、医療系ベンチャー企業への就職も可能で、高度な医学知識を活かしたキャリアが築けます。
参照ページ
医学部の就職先として一般企業で働くデメリット
医学部学生が卒業後、一般企業で働くのはメリットだけではありません。
人によっては負担が重くのしかかったり、耐えがたい仕事を担う可能性もあります。
メリットだけで決めず、自分の適性も確認したうえで進むべきかどうかを判断してください。
医者以外として働くデメリットには下記のようなものがあります。
デメリット①限定された社会的経験
医学部の学生は、講義や実習の多さから、他学部の人々と関わる機会が少なく、医学部内での活動に限られることが多くなります。
医学部学生は医学以外の知識や視野を広げるチャンスが減り、医師以外のキャリアに対する理解が不足しがちになります。
デメリット②キャリア選択の複雑さ
医学部卒業後に医者にならない選択をする場合、自分の興味や現実とのギャップ、職業としての医師の現実への認識など、さまざまな要因を考慮する必要があります。
医学部を卒業しても自動的に医師免許が保証されるわけではないため、医師以外のキャリアを選ぶことは、予想外の難しさやリスクを伴う場合があります。
医学部から一般企業への就活を成功させるためには
医学部学生が一般企業への就職を成功させるためには、まず就活の基本対策の徹底が重要です。
エントリーシートのブラッシュアップや面接対策をしっかり行いましょう。
さらに、一般企業を志望する際は、その業界特有の志望動機を書くことが求められます。
ここでは志望動機を作る上で大切なポイントを4つ紹介し、それに基づいて医学部学生が一般企業を目指す際の志望動機の特徴や一般的な内容を見ていきます。
なぜ医者以外の業界なのか
- なぜ数ある中から医者以外の業界なのか
- それは他の業界ではできないのか
なぜその企業なのか
- 数ある中でなぜその会社を選んだのか
- それは競合他社では達成できないことなのか
なぜその職種なのか
- 5つのジョブがある中でなぜそのジョブを応募したのか
- 果たして他のジョブや全く関係ない業務でそれは達成できないか
以上の3つが自分のやりたいことや方向性とどうマッチするのか
- まず以上の3つ内容に相違はないか、論理的に破綻していないか
- そのうえで、自分が将来目指したいことや達成したいことにマッチするか
エントリーシート・面接頻出質問をご紹介
- なぜこの業界を志望しているのですか?
一般企業に就職を志望する理由は、私が学生時代に経験したインターンシップから、特定の産業や業界に興味を持ち続けているからです。
私は医学部在籍中に、医療関連の技術や管理に関する実務経験を積みました。
今後は、これまでに獲得した医療知識や管理スキルを活かし、企業でのプロジェクトマネージメントや、新しい医療技術開発への貢献を目指します。
- なぜ弊社にご応募いただいたのですか?
貴社が提供するチャンスとカルチャー、誰もがプロジェクトの責任者になれる環境に魅力を感じています。
私は医学部在籍中に、医療関連のインターンシップに2年間参加し、実際の医療問題解決に関わる経験を積みました。
医療システムの設計から運用に至るまでの実務知識を習得しました。
私の現在の目標は、キャリアアップしてリーダーとしての役割を担うことであり、貴社の環境はそのための理想的な場所だと考えています。
入社後は、これまでの経験と知識を生かして、貴社のチームにおいて即戦力として貢献したいと考えています。
この質問返答を4つのフレームワークに当てはめて回答すると以下のようになります。
なぜ医者以外の業界なのか
「私が医者以外の業界に就職を希望するのは、医学の知識を異なる形で社会に還元し、幅広い影響を与えたいからです。
医療分野以外にも、医学の知識が貢献できる場は多く、たとえば公衆衛生の改善、医療政策の策定、ヘルスケア技術の開発などです。
これらの分野では、医学の専門性を生かしつつ、新たな挑戦を通じて社会的な問題解決に貢献できると感じています。」
なぜその企業なのか
「貴社を希望する理由は、貴社のイノベーションへの取り組みと、医学知識を活用できる幅広いキャリアパスに魅力を感じているからです。
貴社は、医療技術の革新を牽引し、持続可能なヘルスケアソリューションの開発に注力しています。
私が医学部で培った知識とスキルを活かし、社会に貢献できる絶好の機会だと考えています。
また、貴社が多様性を重視し、従業員の成長と発展を支援する文化を持っている点も、私が働きたいと思う大きな理由です。」
なぜそのジョブなのか
「このジョブに就きたいのは、私が学んできた医学の知識を用いて、実践的な影響を与え、具体的な問題解決に取り組む機会があるからです。
このジョブは、私の専門性を活かしながら新しい技術や手法を学び、直接的に人々の健康と福祉の向上に貢献できる分野だと考えています。
また、チームで働くことで多様な視点を経験し、プロジェクトを通じて学び成長できる環境があると感じています。
具体的な課題に対処し、持続可能な解決策を生み出すことで、私のキャリア目標とも合致しており、そこに大きなやりがいを感じています。」
以上の3つが自分のやりたいことや方向性とどうマッチするのか
「貴社を志望する理由は、イノベーションへの取り組みと医学知識の応用が可能な環境に惹かれるからです。
私が学んだ医学を活かし、具体的な健康問題解決に寄与できること、さらには専門的なスキルの成長と多様なキャリアパスを追求できる点が、私の目指す方向性と深く合致しています。
社会に実際的な貢献をし、人々の健康と福祉の向上に関わることが、私のやりがいとキャリア目標に直結しており、弊社がそのための最適な場所だと感じています。」
このように自分が医者以外でやりたいこと、自分の将来像に対して、現在とのギャップがどうなのか説明しましょう。
ギャップを埋めるために貴社を志望するといったロジックも一つの方法だと覚えていてください。
また、具体的な面接対策を紹介している記事などが他にありますので、是非合わせて読んでみましょう。
まとめ
本記事では、一般企業への就職を検討している医学部学生の就職先について解説しました。
医学部卒業生は、専門的な知識を活かして多様な業界で活躍できるため、就職先の選択肢は広がります。
高度なスキルを求める企業での勤務は、やりがいがあり、キャリア形成にも有利に働きます。
興味を持っている医学部学生は、実際の企業の説明会やキャリアフェアに積極的に参加し、情報収集とネットワーキングを行いましょう。