ENTP討論者はどのような自己分析となりえる?強み・弱み・職業・人間関係について考察
2024/3/29更新
はじめに
自己分析は、業界・企業研究やSPI対策と同様に、就職活動でもっとも力を入れるべきタスクです。
自己分析を十分に行わないままエントリー、面接に挑むと後悔することとなりえ、時間が迫っているなら寝食を惜しんででも取り組むべきですが、今はMBTIを活用することで、自己分析を時短できます。
2024年に入り再びMBTIが注目されており、無料かつ短時間で自分の性格タイプを知れますので、使わない手はありません。
そこで本記事では、MBTIでの診断を検討している方や、実際にMBTIを受けてENTP討論者と診断された方に向けて、ENTP討論者の強みや弱点を伝えていきます。
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自己分析に役立つMBTI及びENTP討論者の概要
MBTIとは、心理学者ユングの提唱をもとにキャサリン・ブリッグス、イザベル・マイヤーズ親子が完成させた性格検査のことです。
さまざまなサービスがあり、本記事では性格診断テスト「16Personalities」を、指すことにしました。
周囲との調和 | I(Intuitive 内向的) 単独行動を好む | E(Extrovert 外向的) グループ活動を好む |
世界の見方 | S(obServant 観察) よく観察して現実的な見方をする | N(iNtuitive 直観) 瞬時で理解するような見方をする |
意思決定 | T(Thinking 思考) 客観的・合理的に考える | F(Feeling 感情) 社会との融和を考える |
仕事上の戦術 アプローチ | J(Judging 判断) 決断力がある | P(Prospecting 探求) 柔軟性がある |
16の性格タイプ分けには、上表に記された8つの要素が使われています。
例えばIとE、SとNのように左右に分かれた特性は対となっており、MBTI上ではIE、SNが重なる性格タイプなどは、存在しえません。
そのため、MBTIの性格タイプは2×2×2×2=16通りしかないのです。
そしてENTP討論者には、下記4つの要素があります。
E(Extrovert 外向的) |
N(iNtuitive 直観) |
T(Thinking 思考) |
P(Prospecting 探求) |
役割タイプは「アナリスト」で、以下2つの共通特性を持ちます。
N(iNtuitive 直観) |
T(Thinking 思考) |
ENTP討論者のほかにも、次の3つの性格タイプが属しています。
- INTJ建築家
- INTP論理学者
- ENTJ指揮官
特に3つの特性が重なっているINTP論理学者とENTJ指揮官の性格タイプについても、別の記事で紹介していますので、確認するとより理解が深まるでしょう。
それではここから「ENTP討論者」タイプについて、ご紹介していきます。
自己分析のヒント ENTP討論者はどのような人?
学生時代、休み時間になると机のまわりに仲の良いクラスメイトが自然と集まってきて、くだらない話をして盛り上がり、みんなで爆笑する中心的人物。
ホームルームの時間、クラスで話し合って決まりかけそうになった事柄に対し、敢えて挙手して反対意見を出し、再び議論に持ち込んで、舌戦を繰り広げるのが、ENTP討論者です。
ENTP討論者は4つのアルファベットの最初に「E」がついているとおり「外向型」で、コミュニケーションは得意といえます。
エネルギッシュで愛想がよく、周囲の人は一緒にいるだけで楽しいと感じるため、好感を持った人が続々と寄り集まってくるリーダータイプで、カリスマ性もあるのが特徴です。
またネーミングのとおり討論、特にディベート(賛成・反対に分かれて議論を展開すること)が好きで、相手が誰であろうと反対意見を述べますし、敢えて少数派に回って、持ち前の頭脳で、相手側を言い負かしたりすることもあるでしょう。
ただしENTP討論者からすれば、ただ理に適った意見を述べているだけに過ぎず、ディベートにおける勝ち負けで、これから先の相手との関係性が変わることはないと考えています。
このように悪気はないのですが、ディベートで論破された相手が、それを不快に感じてしまうと、ふたりの関係性は瞬く間に悪化します。
そういった苦い経験を経て、相手の気持ちを慮ろう、他人にはやさしくしようと考えるようになり、思いやりの心を養う方もいるのです。
先にコミュニケーションが得意であると説明しましたが、ENTP討論者は「本当にそうなのかな?」と思っているかもしれません。
なぜならコミュニケーションやディベートにおいて「感情」が絡むと、ENTP討論者はたちまち後ずさりするからです。
自ら感情を押し殺し、表に出さない傾向があり、相手も自分に対し感情を出さないでほしいと願っているようなところがあります。
そのため周囲から悩みを打ち明けられても、気持ちに寄り添った反応はできず、解決策を出してあげようと努めはしますが、気持ちに寄り添ってほしいと願う相手は寂しい思いをするでしょう。
価値観の多様性を認められるくらい柔軟性があり寛容なのですが、他人の感情に鋭敏で気にしがちな繊細な人とは、相性がよくありません。
ENTP討論者の特徴は以上で、次章以降、ENTP討論者の強みと弱点について見ていきます。
自己分析のヒント ENTP討論者の強み6つ
ENTP討論者の強みとしては、下記6つがあります。
- コミュニケーションが得意
- 知識が豊富
- ブレストが好き
- 頭の回転が速い
- 弁が立つ
- カリスマ性がある
順序立てて、見ていきます。
ENTP討論者の強み1:コミュニケーションが得意
ENTP討論者は、自分に自信を持っており、その姿は絶えず周囲の人たちの目を惹きつけることとなります。
感情的な人や繊細な人は除き、どのような性格タイプとも仲良くなれるのが、大きな強みといえるでしょう。
ディベートが好きなENTP討論者らしく、感情以外のことであれば普段の何気ない会話だけではなく、メールやチャットでも相手としっかり意思疎通ができるくらい、コミュニケーション能力に秀でています。
ENTP討論者の強み2:知識が豊富
周囲の人たちがENTP討論者のところに寄り集まる理由のひとつとして、知識が豊富であることが挙げられます。
ENTP討論者は自分がおもしろいと感じたものについては、深く掘り下げて知識を得ていくため、話を聞いた人の多くは「おもしろくてためになる」と感じるわけです。
周りのみんなを笑わせたい、ディベートで相手を言い負かしたい、仕事で有利な立場になりたいといった動機で、知識を習得することはなく、ENTP討論者は、そこまで計算高いタイプではありません。
ENTP討論者の強み3:ブレストが好き
ブレストとはブレーンストーミングの略で、ブレーンストーミングは、
複数のメンバーが自由に意見を出し合うことで、新たな発想を生み出したり、アイデアを昇華させたりすることを目的 |
としたものです。
ENTP討論者は知識が豊富な「アナリスト」役割タイプですから、さまざまな視点で問題を分析することも好きですし、得意なことです。
問題をしっかりと分析したあと、選択肢を消去法で絞り込み、ベストプラクティスを見つけていくうえで、ENTP討論者は主要メンバーとしてキャスティングされていくでしょう。
引用ページ
ブレーンストーミングの4つの原則とは?メリットや方法を解説 | MOTIVATION CLOUD
ENTP討論者の強み4:頭の回転が速い
たくさんの知識と、あふれんばかりのアイデアが詰まっている脳内データベースをうまく処理しているのは、柔軟かつフルスピードで回転しているENTP討論者の頭脳です。
会話やディベートにおいて、瞬時に知的な発言がENTP討論者の口からポンポンと飛び出すのは、ひとえに頭の回転が速いからといえます。
ENTP討論者の強み5:弁が立つ
ENTP討論者は、弁が立つ人物です。
ボキャブラリーが豊富なうえ、自分に自信があり、エネルギッシュであることも手伝って、意見を述べているときなど周囲の人は、その雄弁な姿に魅了されるでしょう。
ENTP討論者の強み6:カリスマ性がある
自分に自信があり頭脳明晰であるだけではなく、愛想がよく一緒にいて楽しく感じる、コミュニケーションも得意でリーダーとしての素質も兼ね備えているため、周囲の人は自然とENTP討論者と関わりたいと考えます。
ENTP討論者は、まるでその期待を裏切らないかのように、周囲の人を楽しませ、役に立つ情報を共有することができるのです。
ここまでENTP討論者の強みについて、6つをご紹介しましたが、このほかにも自分が考えている強みがあるはずですので、書き足して自己分析を行いましょう。
もちろんENTP討論者には強みだけではなく、弱点もあります。
自己分析のヒント ENTP討論者の弱点
ENTP討論者の弱点は、次の3つです。本章で解説します。
- 感情に配慮できない
- 伝統やルールが苦手
- 集中力が続かない
ENTP討論者の弱点1:感情に配慮できない
ENTP討論者は、自分自身が普段から感情を閉じ込めていることもあり、ディベートを行ううえで、感情というフィルターを通すのは正しくないと考えています。
しかし、そのスタンスは「理屈っぽくて他人の気持ちを理解しようとは思わない人」と、他人からは見られている可能性が高く、自覚しておいたほうがよさそうです。
一概に悪いこととは言い切れませんが、社会に出てからは、損をすることになりかねませんので、他人の感情に配慮を見せることを忘れないようにしましょう。
ENTP討論者の弱点2:伝統やルールが苦手
新しいアイデアを生み出したり、取り入れたりすることが好きで、またどこか反抗的な傾向があるENTP討論者は、いいアイデアが出てくると、伝統を軽んじ、ルールを破るかもしれません。
他の人たちが長い年月をかけてつくりあげてきたものや、ルール、ガイドライン、マニュアルなど守らなくてはならないものが苦手で、反発したい気持ちが根底にあり、態度に出すこともあるでしょう。
ENTP討論者の弱点3:集中力が続かない
ENTP討論者は、常に新しくチャレンジできる題材や、刺激を求めているところがあり、また新しいアイデアが浮かび、ワクワクしてしまうと、今取り組んでいることを放置して、新しいことに目移りしてしまう傾向があります。
ここで折り返しとなりますが、前半はENTP討論者の性格、強み、弱点を解説しました。
後半は、ENTP討論者が特性を活かせる職業や人間関係をテーマに考察していきます。
ENTP討論者であることを活かせる仕事(職業)
ENTP討論者に合う仕事は、下記強みを踏まえて選ぶと、うまくいくでしょう。
- コミュニケーションが得意
- 知識が豊富
- ブレストが好き
- 頭の回転が速い
- 弁が立つ
- カリスマ性がある
解決策を提示することで誰かの役に立つ仕事
ENTP討論者は、友人などが何かしらの問題を抱え、困っていたら、知識を駆使して改善策の最適解を見つけ出して、解決のお手伝いをしたいと思っているはずです。
また、知識をひけらかすのではなく、役に立つ情報があれば、普段からSNSなどに投稿して友人にシェアしている方もいることでしょう。
以下、列挙したように知識やスキルを提供することで解決へと導いていける仕事なら、ENTP討論者の特性を活かせそうです。
- 士業(弁護士や弁理士、税理士など)
- コンサルタント
- 講師・インストラクター
- アドバイザー
- エンジニア
「実に面白い」と興味をかきたてられる仕事
ENTP討論者は、基本的にどのような仕事に就いても、豊富な知識とコミュニケーションスキルを駆使すれば、万事上手くいくと言えるタイプです。
ただし、自分自身が非常に興味をそそられた分野などにかぎられます。
まるで『ガリレオ』の湯川学のようではありますが「実に面白い」と思える仕事で、誰にもジャマされずに、問題解決などに没頭でき、全力で取り組めるような環境があれば、ENTP討論者は水を得た魚のように動き回れるでしょう。
ただし飽きっぽいという特性もあわせ持っていますので、飽きるペースが速い方は本当に長続きするのかについて、熟考して決めるべきです。
ENTP討論者らしさを活かせない仕事(職業)
人付き合いや感情的コミュニケーションが必須の仕事ですと、ENTP討論者が自分らしく振る舞えない可能性が高くなりますので、注意が必要です。
感情的コミュニケーションを要する仕事
下記職業(一例)は誰かの役に立つ仕事ですが、往々にして人の気持ちに共感しなければならないため、共感が苦手なENTP討論者は、職に就くことはできても苦悩する場面が多いのかもしれません。
- 保育士
- 教諭(幼稚園、小学校など)
- 福祉施設職員(障害者・介護)
この性格タイプの多くの方は頷くと思うのですがENTP討論者は、率直に「ひとりで仕事がしたい」そう思っているはずです。
社会に出て自分が上司や同僚らと、朝から夕方まで行動を共にして、一緒に何かしらの作業をしていくことなど、想像することすら拒むことも多いでしょう。
定型業務
ENTP討論者は、マニュアルに沿ってルールどおりに、業務を遂行するような仕事では、その特性を活かすことはできません。
単調な作業では集中力が途切れやすく、スグに飽きてしまいますので、自ら選ぶべきではないでしょう。
ここまでENTP討論者に最適な仕事と、就くべきではない仕事について見てきましたが、やはり人の悩みは人間関係というように、どのような組織に所属するかが、重要です。
そこで次章以降、ENTP討論者が関わるべき組織について考察していきます。
ENTP討論者であることを活かせる組織(人間関係)
ENTP討論者が、どのような組織に入るべきかについては、自己研鑽の機会があるかや、ブレーンストーミングで決めるといいでしょう。
自己研鑽ができ成長していける企業
ENTP討論者は、自己研鑽を好み、興味を持った分野の知識習得を望みます。
仕事上だけではなく帰宅したあと、休日に活用できる自己啓発に関する福利厚生プログラムを用意している企業を選ぶと、満足度は高まりますし、自身の成長に必ずつながるはずです。
自己啓発プログラムの一例としては、次のようなものがあります。
- 資格試験料の全額または一部負担・祝金・資格手当
- 書籍購入補助
- 講座・セミナー受講料の全額または一部負担
- e-ラーニング
- 海外研修・合宿
ブレーンストーミングの機会が多い企業
ブレーンストーミングについては、強みの章で定義をお伝えしましたが、ブレーンストーミングが社内のどこかで、頻繁に行われている企業に所属することで、知的刺激を求める傾向が強いENTP討論者は輝くことができます。
新人のうちは、重要な位置づけの会議などには呼ばれることはないと思いますが、会議以外にも壁打ちや、1on1が職場の文化となっているような企業に入ることができれば、多くの強みが研ぎ澄まされることとなるでしょう。
なおENTP討論者は、反抗気質があり、相手が誰であっても異議を唱え、論破してしまうクセがあります。
やりすぎてしまうと最悪、心が狭い上司や先輩からは、嫌われてしまうこともありますので、社内でうまく立ち回りたいのであれば、意識して相手の気持ちを慮るようにしてください。
ENTP討論者らしく振る舞えない組織(人間関係)
ENTP討論者にとって、そこに自由はあるか、上下関係は厳しくないかは所属先選びを後悔しないためにも、確認しなければならない事柄です。
ルールやマニュアルで固められた企業
ルール、マニュアル、ガイドライン、前例など、特に創業から長い歴史のある企業には、たくさんの決めごとが存在しているはずです。
ENTP討論者は、伝統だからという理由で盲目的に決めごとを守り続けるよりも、新しいアイデアが浮かんで、よりよいと思えたら、上位に置き換える傾向にあります。
ルールを守れない社員というレッテルを貼られると、キャリア構築にも悪影響を及ぼしますので、なるべく最初からそのような会社は選ばないようにしましょう。
社内の上下関係に厳しい企業
会社には通常、大学を出たばかりの20代から、親世代ともいえる60代まで、さまざまな年代の社員が在籍し、働いています。
もちろん学歴やバックグラウンド、性格タイプもさまざまです。
特にENTP討論者は、自分を基準にして、能力が上だと思った人と話をして一緒に仕事をしたいと思っており、一方で上司や先輩でも能力が下だと判断した人を軽視しがちになります。
しかし現実は、そのような尺度で会社が回っていることはなく、上司や先輩を能力的に下だと評価して、態度に表わすようなことは許されません。
学生時代、これまでに先輩をとにかく下に見て、失礼な態度をとったことがある方は、上下関係に厳しい企業は選ばないほうが、身のためです。
まとめ
ENTP討論者には以下のような強みがあります。
- コミュニケーションが得意
- 知識が豊富
- ブレストが好き
- 頭の回転が速い
- 弁が立つ
- カリスマ性がある
これらに自分が思う強みを加えて、企業に伝えていくと、うまくいくでしょう。
自分自身の弱点を恥じる必要はなく、直せるように心がけている旨、明かすと、人事担当者はそこまで問題視しません。
最後に学生時代、難題に遭遇しどのような手法を用いて乗り越えてきたかなどのエピソードをエントリーシートに記述することで、選考を通過しやすくなるでしょう。