【業界研究】エドテック業界とは?特徴や向き不向きは?選考に役立つ情報を徹底解説!
2024/03/26更新
はじめに
就活を有利に進めるためには、志望業界について徹底的に知っておく必要があります。
志望業界についてよく理解しておくことで、入社後のギャップが減り、自分のキャリアプランについても明確になってくるためです。
今回は、エドテック業界の現状と未来、また、市場規模や大手企業も紹介します。
この記事は以下のような点を知りたい就活生を対象にしています。
- エドテック業界ってどんな仕事をするの?
- エドテック業界の就活難易度は高いか気になる
- エドテック業界の選考対策
エドテック業界に興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
また、エドテック業界以外の業界については、以下の記事でまとめているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
結論から言うと、エドテック業界の就職難易度はやや難しいと言えます。
その理由としては、エドテック業界では教育業界に関する知見とIT業界に関する知見どちらも求められるためです。
また、エドテック業界は事業の拡大を目指す企業が多いため、新たなIT技術をどんどん活用していく企業が多く、日々進化するIT技術のトレンドに追いついていく必要があります。
エドテック業界は今後ますます注目を集めていく業界です。
エドテック業界への就職を目指している方は、選考対策をしっかり行い、就活を有利に進められるようにしましょう。
後半では頻出質問や志望動機の作り方も解説しますのでぜひ最後まで読んでください。
エドテック業界とは?
エドテック業界の「エドテック」とは、英語でEdTechと書きます。
この「エドテック」はEducation(教育)とTechnology(テクノロジー)を掛け合わせて作られた言葉です。
エドテック業界では、テクノロジー技術を教育現場で活用し、教育業界の課題を解決しています。
近年コロナが蔓延したことをきっかけに教育現場でもIT化が進みました。
また、教育現場における過重労働や人手不足、学力格差などの問題が注目されています。
そのため、エドテック業界ではテクノロジー技術を駆使してそのような課題解決を目指したサービス・商品を提供しているのです。
エドテック業界の現状は?
トピック1:英語・プログラミング教育の必修化
小中学校の学習指導要領が改訂され、英語教育・プログラミング教育が必修化になりました。
最近はオンライン授業が浸透したこともあり、小学生からデジタルデバイスに触れるのが当たり前と言ってもいい時代になっています。
しかし、英語・プログラミング教育が必修化されたことにより、教員の授業への負担が増えたり、地域によってプログラミング教育の研修の受講率に差があるため授業内容に差が出てしまうなど、併発する課題はまだまだ山積みの状態です。
参照ページ
令和3年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果:文部科学省
トピック2:社会人の学習人口の増加
少子高齢化が進む中で、企業は若くして高い技術力を持つ人材を育てる必要が出てきました。
全体で企業の8割がこれまでの技能を受け継ぐ取り組みを行ってはいますが、退職者が再雇用されて指導を行うといったケースがほとんどで、ノウハウを記録として残すことや、教育訓練を実施している企業は一部に限られています。
技能やノウハウを効果的に若い世代に伝えていくには、IT技術を活用して知識・技術の共有を行うことや、ノウハウを蓄えていくことが必要です。
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エドテック業界の未来は?
トピック1:オンラインツールとの共存、人への価値創造
まず、現在オンライン学習が浸透しつつあることから、これからさらに環境に囚われない学習機会の提供が期待されます。
時間、場所、年齢にかかわらず、全ての人が同じように学習機会を得られるようになるために、ますますオンライン学習サービスやオンライン学習ツールなどのオンラインツールと共存していくことが求められるでしょう。
そういった便利なテクノロジー技術を前に、教育現場における「人」への新たな価値を見出して教育サービスを企画していく人材が必要になるとみられます。
トピック2:AIやデータ活用の知識がある人材が求められる
次に、人材不足や少子高齢化といった課題があるため、エドテック業界にはより質の高い学習コンテンツと学習定着率の向上が期待されます。
少ない人材でも高い定着率を目指し、効率的に学びを進めるために一人一人にあった学習方法の提供や学習データ・個人データの蓄積を行っていく必要があるでしょう。
そのため、AIやデータ活用の知識がある人材がますます求められていくとみられます。
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エドテック業界の職種
エドテック業界は、代表的なものとして以下5つの職種があります。
- 営業
- 運営
- 企画・制作
- マーケティング
- エンジニア
職種内容①:営業
エドテック業界における営業の仕事は、個人を相手にするもの(BtoC)と法人を相手にするもの(BtoB)どちらもあります。
エドテック業界で提供されているサービスには、企業や教員向けの研修・教育サービスもあれば、子供を持つ保護者や社会人向けの教育サービスや学習サービスなど様々あるためです。
営業の仕事には、今後の事業拡大のための顧客獲得を目指すセールスの仕事や、自社のサービスの利用者のサポートや契約継続を目指すカスタマーサクセスの仕事などがあります。
具体的に言えば、顧客に自社のサービスを契約・購入してもらうために、顧客になりそうな企業や個人に対して売り込みや営業を行うのがセールスの仕事です。
カスタマーサクセスは、既に自社のサービスを契約・購入している顧客の満足度を上げて長期間サービスを使い続けてもらうために、顧客の声を聞いてサポートや対応を行っていく仕事になります。
職種内容②:運営
エドテック業界の中には、自社の学習サービスを活用しながら直営の塾を運営している企業もあります。
運営の仕事は、そういった学習塾や予備校の店舗を実際に運営していく仕事です。
仕事内容としては、授業や教育サービスの実施、保護者とのコミュニケーション作りや事務系業務などがあります。
職種内容③:企画・制作
エドテック業界は自社で学習コンテンツや学習教材を作っている企業が多数存在します。
そのような学習コンテンツや学習教材を作っていくのが企画・制作の仕事です。
具体的な仕事内容としては、既存の出版社によるアナログ教材をデジタル教材に作り直す仕事や、1からオリジナルの学習コンテンツを企画し制作する仕事、また、専門家とやり取りしながら学習コンテンツを作り上げていく仕事など様々あります。
職種内容④:マーケティング
エドテック業界は、オンライン学習ツールやデジタルコンテンツを提供している企業が多数なため、集客もWeb上で行っている企業が多いです。
マーケティングの種類にも、コンテンツマーケティングを主としたものや、SNSマーケティングなど様々あります。
職種内容⑤:エンジニア
先述したように、テクノロジー技術を活用して教育業界の課題解決を目指しているのがエドテック業界です。
そのため、エンジニアの募集はもちろん多く、アプリ開発やシステム開発、また、AIやデータの活用を行うことが求められています。
参照ページ
エドテック業界の市場規模・推移
エドテック業界の世界における市場規模は2022年で1253億ドルで、2027年には2329億ドルにまで上がると言われているのが特徴です。
また、2021年度の日本におけるエドテックの市場規模は2,674億円であり、2022年度には2,941億円、2023年度には3,056億円と予測されています。
2023年度以降も年々増え続けると予測されており、市場規模は年々大きくなっていくでしょう。
現状、オンライン学習が浸透しつつあるとは言いつつも、教員のICTの知識や研修の不足、また、教員の業務負担の課題はありますし、アメリカに続いてプログラミング教育に今後も力を入れていくと思われるため、これからますますエドテック業界の需要が高まっていくと言えます。
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エドテック業界の売上高ランキング
エドテック業界の売上高ランキング10社は以下の通りです。
- リクルートホールディングス 3兆4,295億1,900万
- 日本電気(NEC) 3兆3,130億1,800万
- ベネッセホールディングス 4,118億7,600万
- 学研ホールディングス 1,641億1,600万
- ジャストシステム 419億5,000万
- 日本システム技術 235億1,900万
- YE DIGITAL 161億5,100万
- モンスターラボホールディングス 133億4,600万
- オプティム 92億7,700万
- エデュラボ 70億6,100万
エドテック業界が開発しているサービスは、個人向け、学習塾向け、教員向けなどがあり、それぞれ事業内容も様々あります。
エドテック業界を目指している人は、エドテック業界の中でも各企業がどんな事業を行っているのか、また、解決しようとする課題はどのようなものがあるのかを理解しておくべきでしょう。
上位5つの会社についてはこの後詳しく解説していきます。
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エドテック業界の大手企業紹介
売上高ランキング上位5つの会社をご紹介します。
- リクルートホールディングス
- 日本電気(NEC)
- ベネッセホールディングス
- 学研ホールディングス
- ジャストシステム
企業①リクルートホールディングス
出典元:リクルートホールディングス – Recruit Holdings
リクルートホールディングスは、教育業界が抱える学習機会の格差や教員の過重労働といった課題の解決を目指しています。
主なサービスは、オンライン上でプロ講師の授業の受講や宿題の配信・回収が可能な「スタディサプリ」、学校教員が生徒の情報や学習状況を管理できる「スタディサプリ学校向けサービス」、社会人向けの大学・大学院検索ができる「スタディサプリ社会人大学・大学院」などです。
企業②日本電気(NEC)
出典元:NEC(Japan)
現在様々な企業が教育をサポートする様々な学習コンテンツや学習ツールを提供しています。
しかし、それによって教育現場ではそれぞれの学習コンテンツの管理をしなければならなくなりました。
日本電気は、そんな多くの学習コンテンツへのアクセスを一括で管理できるプラットフォーム「Open Platform for Education」を開発し、提供しています。
これによって、教育現場で働く教員の業務負担を削減しながら子供たちへ高い質の学習コンテンツを提供することを目指している企業です。
企業③ベネッセホールディングス
出典元:株式会社ベネッセホールディングス
ベネッセホールディングスはご存知の方も多いと思いますが、通信教育事業に力を入れている企業です。
全ての人が学べる機会を目指して、「こどもチャレンジ」「進研ゼミ」「Udemy」など、それぞれの年齢に向けた通信教育サービスを提供しています。
企業④学研ホールディングス
出典元:株式会社 学研ホールディングスのプレスリリース|PR TIMES
学研ホールディングスは教育・塾事業において知名度が高い企業です。
塾や教室の運営以外にも、国内外に向けたSTEAM教育の学習コンテンツの制作・提供を行うなど、グローバルに取り組みを行っています。
企業⑤ジャストシステム
ジャストシステムは、元々日本語ワードプロセッサを開発・提供した企業としての知名度が高いですが、そのノウハウを活かして教育分野や家庭学習分野でも事業を行っています。
法人と個人それぞれに向けた学習支援サービスを提供している企業です。
エドテック業界で働くメリット
エドテック業界で働くメリットは以下の2つです。
- メリット①得られる知見が多い
- メリット②社会に与える影響が大きい
メリット①得られる知見が多い
エドテック業界は、教育とICTを掛け合わせた業界のため、教育業界とIT業界両方の知見が得られるのがメリットです。
また、提供しているサービスも個人向けと法人向けどちらも同じくらいあります。
そのため、個人に向けた営業のスキルと法人に向けた営業のスキルどちらも得ることができるといった得られる知見やスキルが多いです。
メリット②社会に与える影響が大きい
エドテック業界が関わる教育分野は社会において非常に重要な役割を果たしています。
そのため、より多くの人に学習機会を与えるという点では社会に与える影響が大きい仕事です。
エドテック業界で働くデメリット
では、エドテック業界で働くデメリットにはどのようなものがあるでしょうか。
エドテック業界で働くデメリットは以下の2つです。
- メリット①求められる知見の幅が広い
- メリット②常に新たな技術や情報を得る必要がある
デメリット①求められる知見の幅が広い
先ほど得られる知見が多いというメリットを紹介しましたが、これは逆に考えるとデメリットでもあります。
エドテック業界では教育の知見もICTの知見も求められるため、人によっては負担に感じるかもしれません。
ただ、その得た知見を活かして顧客の課題を解決することでやりがいを感じることもあるでしょう。
デメリット②常に新たな技術や情報を得る必要がある
エドテック業界では常に新たな技術や情報を得る必要があります。
これは、ICT技術の進化が早いためです。
そのため、その変化に追いつくことが求められるため、常に新しいことについて学ぶのを楽しむことができる姿勢がある人には向いているかもしれません。
エドテック業界への就活を成功させるためには
就活を成功させるためには、業界に関係なくES対策や面接対策を徹底的に行うことが重要です。
特にエドテック業界は、教育とITがかけ合わさっているということから、教育業界でもIT業界でもなくエドテック業界を志望する理由についてはしっかり考えておく必要があります。
この記事を読んでいる方は、エドテック業界を目指している方が多いでしょう。
そのような方のために、ここではエドテック業界の志望動機を考える上で重要なポイントを紹介します。
なぜエドテック業界なのか
- なぜ教育業界でなくエドテック業界なのか
- なぜIT業界でなくエドテック業界なのか
- ITの技術がなくても達成できることでないか
なぜその企業なのか
- なぜその企業を志望するのか
- なぜ競合他社でなくその企業を選んだのか
なぜその職種なのか
- なぜ数ある職種からその職種を選んだのか
- 他の職種でその仕事は達成できないのか
以上の3つが自分のやりたいことや方向性とどうマッチするのか
- 以上3つの理由に矛盾がないか、一貫性があるか
- その上で将来の目標や達成したいこととマッチするか
ES・面接頻出問をご紹介
なぜこの業界を志望しているのですか?
私がこの業界を志望する理由は、ICT技術を活用して子どもたちの学力格差をなくしたいという目標を達成するためです。
私は、学生時代のアルバイトで塾講師を経験しました。
塾講師の経験を通して、同じ学校に通って同じ授業を受けていても、それぞれに合った学習方法ではないために子どもたちに学力の差が出てしまうのだと実感いたしました。
そして、大学の卒業研究では子どもの学力格差についての研究を行い、最適学習の重要性を知りました。
この現状の課題を解決するため、ICT技術を活用して教育支援を行うエドテック業界を志望します。
なぜ弊社にご応募いただいたのですか?
御社を志望する理由は、未経験からでも早いスピードで成長できると考えたためです。
御社は一人一人に最適な学習方法を見出して教育を行うサービスを提供しており、御社の社員研修においてもそのシステムを活用していると伺いました。
そのため、ITに関してまだ未熟な私でも、入社後に早いスピードで成長していける可能性があると考えました。
入社後も学習意欲と成長意欲を持ってIT技術に関する学びを続け、御社の力となれるよう努力いたします。
なぜ教員にならないのですか?
教員を選ばない決断をした理由は、IT技術を活用して教育を行うことに興味を持っているからです。
エドテック業界には、IT技術を活用することで教育や学習体験の革新に貢献する機会が豊富にあります。
エドテック業界においてIT技術と教育を組み合わせることで、より効果的な学習環境を提供して、子どもたちの成長を支援することができると考えました。
また、教育現場に新しいアイデアや学習ツールをもたらすことで、今後の教育の進化に貢献できると考えています。
そのため、私は教育の変革に貢献するエドテック業界を選びました。
このように、エドテック業界では、「なぜ教育業界やIT業界でなくエドテック業界なのか」を突き詰めていくことが必要となります。
他に具体的な面接対策を紹介している記事もありますので、是非合わせて読んでみてください。
まとめ
今回は、エドテック業界について徹底的に解説しました。
現在オンライン学習が日本に浸透しつつあり、エドテック業界はますます市場規模が大きくなっていくとみられています。
教育分野に関わるということから、社会的影響も大きい業界です。
エドテック業界に興味がある方はぜひこの記事を参考にして業界研究を進めてみてください。