研究職はどんな仕事?向いている人の4つの特徴と5つのメリット
2024/3/22更新
はじめに
「研究職ってどんな仕事があるの?」
「研究職に向いている人や仕事のやりがいを知りたい」
就活で研究職に応募してみたいけど、自分が研究職に向いているかわからないと応募しにくいですよね。
本記事では、研究職の仕事内容や向いている人の特徴、そして研究職にはどんなメリットがあるのかを紹介していきます。
研究職は、基礎研究や応用研究、様々な分野での研究をする職種です。本記事では、研究職の就職やメリットについても詳しくご紹介します。
研究職に向いている人の特徴や、就職するメリットまで解説していますので、研究職に就きたいと思っている就活生は、ぜひ最後までご覧ください。
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研究職はどんな仕事?
研究職は、大学や公的機関、または民間企業において、多岐にわたる研究活動をする職です。厚生労働省の職業分類表によれば、研究者は以下の7つのカテゴリーに分類されます。
- 理学研究者
- 工学研究者
- 農学・林学・水産学研究者
- 医学研究者
- 人文科学研究者
- 社会科学研究者
- 他に分類されない研究者
7つのカテゴリーは、異なる専門分野を持ち、独自の研究対象と手法を用いています。
研究職の種類
研究職の種類は「基本研究」と「応用研究」の2種類あります。また、研究職と似た職種に開発職が挙げられます。それぞれ、特徴が違うので詳しく見ていきましょう。
基礎研究
研究職の基礎研究は、新たな知識や理論を発見するのを目的とした研究活動です。この段階では、既存の理論や仮説を検証し、新たな知見を得るための実験や観察がおこなわれます。基礎研究は、科学や技術の進歩に不可欠であり、将来の応用研究や開発に影響を与える重要な役割を果たしています。
応用研究
研究職の応用研究は、基礎研究の成果を実用化し、現実世界の問題を解決を目指した研究活動です。基礎研究で得られた知識や技術の応用を求められ、製品やサービスの開発や改善がおこなわれます。
応用研究は、産業界や社会に直接貢献し、技術革新や社会の発展に大きな影響を与える点が期待されています。
開発職との違い
研究職と開発職は、一見似ているようで異なる役割を果たしています。違いを理解し自分がどちらの職種に付きたいのかしっかり理解しましょう。
特徴 | 研究職 | 開発職 |
目的 | 新たな知識や理論の発見 | 応用研究の成果を実用化し製品やサービスを開発 |
活動内容 | 実験や観察を通じて問題にアプローチ | 製品やサービスの開発と改善 |
役割 | 学術界や産業界に貢献 | 企業や社会に価値を提供 |
方法 | 研究成果の共有や学術的論文の執筆 | 技術や製品の改善、市場への導入 |
対象となる分野 | 基礎研究や応用研究の成果 | 市場のニーズ |
研究職と開発職の違いは、主に活動内容と役割にあります。研究職は、新製品の開発や既存製品の改良に必要な基礎研究や応用研究を担当します。これに対して、開発職は研究によって得られた結果をもとに製品化に向けた業務を行います。
研究職の分野別、人気・注目の職業
研究職の分野別で人気・注目の職業は以下の7つになります。
- 研究職の分野別、人気・注目の職業
- AI(人工知能)研究者
- ロボット研究者
- 化学系研究者
- 薬学・バイオ系研究者
- 機械系/電気・電子系研究者
- インフラ系研究者
- 社会科学系研究者
特徴や役割は異なりますので、詳しく見ていきましょう。
AI(人工知能)研究者
研究職の分野別、人気・注目の職業1つ目は、AI(人工知能)研究者です。AI(人工知能)研究者は、人工知能技術の発展に貢献する研究者です。機械学習やディープラーニングなどの技術を用いて、AIシステムの開発や改善に取り組みます。AI研究者は、自律運転車、自然言語処理、画像認識、ロボット工学などの分野で活躍しています。
AI研究者の需要は急速に拡大しており、人類が直面するさまざまな課題に対処するために不可欠な役割を果たしています。AI技術は、産業界や医療、交通、エネルギーなどのさまざまな分野に革新をもたらしています。
ロボット研究者
次はAI研究者と似ているロボット研究者です。ロボット研究者は機械やソフトウェアを用いて自律的に動作するロボットの開発や研究を行います。ロボット技術が産業用途や医療、家庭での利用など様々な場面で活用されています。
医療ロボットの分野では、ロボット研究者が手術支援ロボットやリハビリテーションロボットの開発に取り組んでいます。また、医療の分野で患者の治療やリハビリテーションプロセスをサポートしています。
ロボット研究者は、ロボット技術の進化により、社会の多岐にわたるニーズに応える役割を果たしています。
化学系研究者
化学系研究者は、化学物質や化学反応の性質や応用に関する研究を行います。医薬品や農薬、環境保護技術などの分野で新たな発見が生まれ、社会への貢献が期待されています。
たとえば、新薬の開発では、化学系研究者が新しい医薬品の候補物質の合成や効果の評価に取り組んでいます。また、環境保護の分野では、化学系研究者が環境汚染物質の分解や再利用技術の開発に貢献しています。
化学系研究者は、化学技術の発展により、医療や環境保護など様々な分野での社会への貢献に寄与しています。
薬学・バイオ系研究者
薬学・バイオ系研究者は、生物学や化学などの知識を活用して、新薬の開発やバイオテクノロジーの研究をおこない、医療技術の進歩や疾病の治療法の開発を可能としています。
また、がん治療薬や免疫療法などの新しい治療法の開発に取り組んでいます。
さらに、遺伝子治療や再生医療の分野では、バイオ系研究者が細胞や遺伝子の特性を解析し、治療法の開発に貢献しています。医療の進歩や健康増進に不可欠な役割を果たしているでしょう。
機械系や電子系研究者
機械系や電子系研究者は、機械工学や電気工学、電子工学の知識を活用して、機械や電子機器の開発や改良をおこない、自動車や航空機、通信機器などの分野での技術革新に貢献しています。
また、自動車メーカーでのエンジンの設計や自動運転技術の開発や通信機器の分野にも取り組んでおり、高速通信技術や無線通信技術の研究もおこなわれています。したがって、産業技術の進歩や生活の利便性向上に貢献できると言えるでしょう。
インフラ系研究者
インフラ系研究者は、土木工学や建築工学などの知識を活用して、社会基盤の維持管理や改良をおこない、交通インフラや水道施設などの安全性や効率性を向上させています。
また、道路などの耐久性向上や地震対策の研究や水処理施設の分野に取り組んだり、、浄水技術や排水処理技術の改良をおこなったりしています。
インフラ系研究者は、社会の安定と発展に貢献する重要な役割を果たしています。
社会科学系研究者
社会科学系研究者は、社会や人間の行動、組織などの社会現象に関する研究を行います。
教育政策の改善や経済政策の評価などの研究をおこなったり、人間の行動や社会関係の理解に関する研究を進められたりしています。
社会科学系研究者は、社会の課題解決や社会システムの改善に向けて貢献しています。
研究職の就職先
研究職の就職先は、以下の3つが挙げられます。
- 大学・大学院
- 公的機関
- 民間企業
就職先での役割や業務内容は異なりますが、研究職の基本的な活動は共通しているので、詳しく見ていきましょう。
大学・大学院
研究職の就職先の1つ目は 大学や大学院です。大学や大学院では、教育・研究が主な活動です。研究職の一部は、大学や大学院の教員として教育活動をおこないながら、研究活動にも行っています。
研究テーマに基づいた研究がおこなわれ、教員や学生が共同で研究を進め、新たな知見や成果を発表しています。教育・研究の両面で活躍できる場であり、研究職としてのキャリアを築くための重要な場所です。
公的機関
研究職の就職先には公的機関も挙げられます。公的機関では、政府や自治体、独立行政法人などが研究・開発活動をおこない、社会全体の利益を考慮した研究をしています。
また、医薬品の安全性評価や環境保護のための研究がおこなわれたり、政策立案のためのデータ分析や調査研究もおこなったりします。
社会の公益に貢献するための研究活動がおこなわれる場であり、社会貢献度の高い仕事ができる環境です。
民間企業
民間企業では、商品やサービスの開発・改良に関する研究がおこなわれます。市場競争に勝ち抜くための技術開発が重視されます。
たとえば、製薬会社での新薬開発や自動車メーカーでの新型車開発、IT企業でのソフトウェア開発などが挙げられます。
市場競争の中で成果を出すための研究がおこなわれる場であり、ビジネス面でも研究成果を活かすことが求められます。
研究職ならではのメリット
研究職につくメリットは以下の5つです。
- 社会貢献できやりがいを感じやすい
- 自分の好きな分野を仕事にできる
- 整った環境で研究ができる
- 年収が日本の平均よりも高い
- 安定した業界で仕事ができる
社会貢献できやりがいを感じやすい
研究職では、自分の研究が社会に貢献することで、やりがいを感じる機会があります。
新たな知識や技術の発見、社会問題の解決に向けた研究など、社会全体に有益な成果を生み出すことが期待され、自分の研究が社会に与える影響を実感することで、やりがいを感じられます。
また新薬の開発によって患者の治療に貢献し、社会に健康と幸福をもたらしたり、環境問題に取り組む研究者は、持続可能な社会の実現に向けた研究をおこなったり、地球環境の保護に貢献します。
自分の好きな分野を仕事にできる
研究職では、自分の興味や関心が強い分野に特化して研究をおこなえます。幅広い分野にわたる研究テーマがあり、個々の興味や専門知識を活かして、深く掘り下げた研究が可能です。
たとえば、ロボット工学に興味を持つ人は、ロボット研究者として自分の専門知識を活かし、革新的なロボット技術の開発に取り組めます。同様に、生物学に情熱を持つ人は、薬学・バイオ系研究者として新たな医薬品の開発や生命科学の研究に携われます。
整った環境で研究ができる
研究職では、整った環境の中で研究に集中できます。
大学や研究機関、民間企業の研究施設は、研究者が最新の機器や設備を利用して研究をおこなえるので、整った環境で研究ができます。最新の実験装置やデータ解析ツールが揃っており、研究者は効率的に研究を進めるでしょう。
また、専門家や同僚とのディスカッションや情報交換によって、研究の品質を向上させられます。
年収が日本の平均よりも高い
研究職では、高度な専門知識と技術が求められるため、平均的な年収が比較的高い水準にあります。特に、特許や技術の独自性が高い場合は、高年収を狙えます。
国税庁の「民間給与実態統計調査結果」によると日本の平均年収は約433万円ですが、研究職は約529万円と平均年収よりも96万円ほど高い年収と言えます。
年齢とともに経験やスキルが身に付けば、より年収は高くなるでしょう。
安定した業界で仕事ができる
研究職は、技術革新や新たな知識の追求が求められるため、安定した需要があります。新しい技術や知識の開発が経済や産業の発展に直結するため、研究職は需要が安定しています。
特に医学やエネルギー、情報技術などの分野では、常に新たな技術や知識が求められており、研究職の需要が高まっています。このような状況下で、研究職に従事することは安定した雇用環境を提供しています。
研究職はやめとけ!研究職ならではのデメリット
先ほどは研究職ならではのメリットを紹介しましたが、デメリットもあります。研究職ならではのデメリットは「成果主義」と「転職が難しい場合がある」です。
成果主義
研究職では、成果が重視されるため、成果を出せない場合には評価が低くなることがあります。
具体的には、研究者の能力や実績を評価する際に、主に研究成果や業績が重視されます。そのため、成果を出せない場合や研究が失敗した場合には、評価が低くなる可能性があります。
また、研究プロジェクトの予算や助成金は、研究成果や業績に応じて決定が多く、成果が出せない場合には研究資金の獲得が難しくなる場合があります。
さらに、研究論文の掲載や特許の取得など、研究成果を公表することができない場合にも、評価が低下する可能性があります。
転職が難しい場合がある
研究職は、特定の分野における高度な専門知識やスキルが求められるため、他の職種への転職が容易ではありません。
また、研究者としての経験や業績が他の職種で評価されにくく転職の障害となります。研究職から企業の研究開発部門や教育機関以外の職種への転職を希望する場合、研究者としての専門性や経験が他の職種での業務に直結しない場合があります。
そのため、キャリアパスを見出すのが難しく、転職活動が長期化することがあります。
研究職に向いている人の特徴
研究職に向いている人の特徴は以下の4つが挙げられます。
- 探求心が強い
- 粘り強く一つのことに集中できる
- 失敗をポジティブに切り替えられる
- コミュニケーション力が高い
詳しく見ていきましょう。
探求心・好奇心が強い
研究職に向いている人は、好奇心や探求心が強く、常に新しい知識や解決策を追求する姿勢を持っています。
問題解決や新しい発見を目指すために、探求心が重要で新しいアイデアや仮説を立て、実験や調査を通じて検証し、知識や技術の発展に貢献します。
たとえば、研究者は日常的に文献を調査し、先行研究を検討しながら自身の研究テーマに取り組みます。その際、新たな発見や問題解決のために自ら情報を収集し、議論を深める姿勢が求められます。
粘り強く一つのことに集中できる
研究職に向いている人は、長期的な目標に向かって粘り強く取り組むことができ、一つの課題に集中して取り組む必要があります。
研究では、複雑な問題に取り組むために、長期間にわたって継続的な努力が求められます。そのため、忍耐力や集中力が重要です。また、研究過程での試行錯誤や失敗に対しても、めげずに取り組むことができる粘り強さが求められます。
自身の研究テーマについて長期的な計画を立て、その目標に向かって継続的に取り組み、複雑な問題に対しては、根気強く分析し、解決策を模索する姿勢が必要です。
失敗をポジティブに切り替えられる
研究職に向いている人は、失敗や挫折を乗り越え、学びと成長の機会に変える姿勢を持っています。
研究は試行錯誤の連続であり、成功だけでなく失敗もつきものです。失敗から学び、新たなアプローチや解決策を見出す能力が重要です。
また、ポジティブな姿勢を持つと、失敗や挫折に負けず、研究を継続できます。研究者は、実験や調査で予期せぬ結果や問題に直面することが多く、その度に失敗を挽回するための新たなアプローチを考え出し、問題解決に取り組む姿勢が求められます。
コミュニケーション力が高い
意外に思われるかもしれませんが、コミュニケーション力も必要です。
研究職は他の研究者や専門家との意見交換や協力が不可欠です。研究成果を分かりやすく伝えるためにも、コミュニケーション力が重要です。
また、学会や研究会でのプレゼンテーションやディスカッション、論文の執筆など、様々な場面でコミュニケーション能力を発揮します。他の研究者や一般の人々に自身の研究内容を理解してもらうために、分かりやすく伝える工夫が求められます。
研究職に向いていない人の特徴
研究職に向いていない人の特徴は以下の2つです。
- 飽き性である
- 長時間同じ作業はできない
飽き性である
研究職に向いていない人は、興味を持ったり熱中したりが難しく、すぐに飽きてしまう傾向があります。研究は、長期間にわたって一つの課題やテーマに取り組む必要があります。
しかし、飽き性である人は、短期間で興味を失い、取り組みを継続するのが難しいです。研究職を目指す人は、継続的な努力と忍耐が求められるでしょう。
長時間同じ作業はできない
研究職に向いていない人は、長時間同じ作業に集中が苦手であり、モチベーションを維持するのが難しい傾向があります。
研究は、繰り返しの実験や試行錯誤が必要な場合が多々あります。しかし、同じ作業を長時間続けることが苦手な人は、モチベーションを維持するのが難しく、業務に支障をきたす可能性があります。
実験やデータ解析など、時間を要する作業に取り組むこともあります。しかし、同じ作業を継続することが苦手な人は、業務の効率や品質に影響を与えるため向いてないと言えるでしょう。
早めに対策をして研究職のキャリアをつかみとろう
研究職はどんな仕事があるのかと向いている人の4つの特徴と5つのメリットについて解説しました。
研究職は理系の就活生に人気なため興味がある場合は、早めに対策することをおすすめします。
本記事を読んで研究職に興味を持った理系学生の皆さんは、ぜひ早めの対策を始めましょう。