企業分析ノートのテンプレート例を紹介!作り方と分析方法も解説
2024年3月21日更新
はじめに
企業分析を効率よく行うためには「企業分析ノート」の作成が大切です。
企業分析ノートを作成すれば、集めた情報が一目でわかるため「理想の企業」を見つけやすくなります。
しかし、企業分析ノートの作り方がわからない人も多くいるでしょう。
そこで本記事では、「企業分析ノートの作り方(テンプレート例付き)」についてわかりやすく解説していきます。
- 企業分析ノートの作り方がわからない
- 企業分析を作ればどんなメリットがあるの?
上記のような疑問を抱く学生を対象に有益な情報をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
また、業界一覧については以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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企業分析ノートの作り方
企業分析ノートの作り方は全部で7STEPあります。
それぞれのSTEPで何を意識すればいいのかポイントを紹介していますので、見ていきましょう。
SETP1:基本情報を書く
まずは会社の基本情報を書きます。
基本情報で書く項目は以下の通りです。
|
会社の基本情報は、企業のホームページを見ればほとんど記載されています。
平均年齢・年収に関しては載っていないことが多いので、調べる方法として「EDINET」がおすすめです。
「EDINET」の使い方は「企業分析ノートを作るときに情報を集める手段」を参考にしてください。
基本情報を知ることで、企業の規模が把握しやすくなります。
設立日や従業員の数は面接でも聞かれる可能性があるので、頭に入れておきましょう。
SETP2:企業情報(事業内容など)を書く
次は企業情報(事業内容など)を書きます。
企業情報で書く項目は以下の通りです。
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企業情報も企業のホームページを見れば載っていることが多いです。
求める人物像や社風がどこに記載されているかわからないこともありますが、採用ページを読み進めるとヒントがあります。
たとえば、社員インタビューや社員のアンケート、社長・採用担当者からのメッセージなどに載っていることもありますのでチェックしてください。
採用ページは、その企業を志望する人にとって有益な情報が集結していますので、しっかりとどのページも読んでおきましょう。
企業情報の内容は、選考を突破する上でどれも重要な項目です。
企業のホームページに記載されていない場合は、就活サイトなどを活用して情報収集しておきましょう。
SETP3:過去の業績をまとめる
次は過去の業績をまとめます。
過去の業績は、企業のホームページにある「IR情報」「業績・財務情報」などを参考にすればデータが見つかるはずです。
売上や経常利益などを数年分書いておくと企業の経営状態が把握しやすくなります。
表などを利用して文字で書いてもいいですが、図やイラストを用いるとわかりやすいです。
まとめ方は次のテンプレート例で紹介していますので、そちらを参考にしてください。
SETP4:採用情報(福利厚生など)を書く
次は採用情報(福利厚生など)を書きます。
採用情報で書く項目は以下の通りです。
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働く上で給与や福利厚生は非常に重要な項目です。
給与は働くモチベーションにつながり、福利厚生は働きやすい環境であるか判断するために必要な情報となります。
福利厚生がしっかり整っている企業は、比較的ホワイト企業である場合が多いです。
採用データ(採用大学や採用人数)を見れば選考の難易度がある程度わかります。
たとえば採用している大学が難関大学ばかりであれば、学歴フィルターがあるかもしれません。
また採用人数が少なければ競争率が高いことが予想されます。
採用データ以外は企業のホームページに記載されていることが多いです。
採用データは企業によってあったりなかったりします。
無い場合はマイナビ・リクナビや就活サイトで検索すれば情報収集可能です。
SETP5:選考フローを書く
次は選考フローを書いてみましょう。
選考フローも必須の情報になります。
選考フローを事前に知っておけば対策できるはずです。
たとえば面接の回数、面接の形式(グループワーク・個人・面接官の数など)、エントリーシートの質問内容などの情報を集めてみましょう。
これらの情報を集めておけば、具体的に対策できるので選考を突破しやすくなるでしょう。
簡易的な選考フローなら企業のホームページに記載されているかもしれません。
ただし、エントリーシートの質問や面接の形式など、具体的な内容までは記載されていませんので注意してください。
具体的な内容は志望企業の口コミや就活サイトを活用してください。
SETP6:志望度・魅力・他社との比較を書く
次は志望度・魅力・他社との比較などを書きます。
いわゆる自分用のデータです。
ここに記載する項目は情報収集するのではなく、自分の感想を書きます。
たとえば、志望度は10段階中7、会社の経営理念に魅力を感じた、といった内容です。
なぜこの企業をピックアップしたのか理由を書いておきましょう。
SETP7:その他気になること書く
最後は何か気になることがあれば、メモ書きを残しておく項目です。
何も書かなくてもいいですし、会社説明会に行ったときの感想や企業のニュースリリースなど、何でも好きなことを書いて問題ありません。
企業分析ノートのテンプレート例を紹介
企業分析ノートの作り方がなんとなく分かったのではないでしょうか。
そこで次はテンプレート例を見て作り方のイメージを高めていきましょう。
企業分析ノートは、あなたが見やすいように好きにアレンジして構いません。
ここで記載している項目はあくまで参考例なので、自分が必要と思った情報のみ取り入れましょう。
※ここに書かれている内容は参考例であり、実際に存在する企業ではありません。
企業の基本情報 | |
企業名 | ABCDEF株式会社 |
業界 | 食品業界 |
設立日 | 1924年4月1日 |
本社所在地 | 東京都〇〇〇〇〇〇 |
営業所 | 全国展開(沖縄を除く)、海外 |
資本金 | 5億円 |
売上 | 1,129億5,000万円(2023年時点) |
従業員数 | 3,456人 |
平均年齢 | 42歳 |
平均年収 | 777万円 |
事業内容 | 冷凍食品、インスタント食品、スナック菓子などの研究および製造・販売 |
企業理念 | 食品で世界を変える「Changing the world with food」 |
求める人物像 |
|
社風 | わからないことがあれば役職関係なく質問ができる。また積極的にコミュニケーションが取られており、和やかな雰囲気。 |
過去の業績 | (著作作成) 2019年売上「654,321」経常利益「321,987」 2020年売上「765,432」経常利益「432,198」 2021年売上「987,654」経常利益「543,210」 2022年売上「1,098,765」経常利益「654,321」 2023年売上「1,234,567」経常利益「765,432」 単位:百万円 |
初任給 | 大学・大学院 23万円 ※超過時間は残業代として支給 |
福利厚生 |
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勤務時間 | 9時~20時(休憩2時間) |
採用データ | 採用大学:全国の大学 採用人数:2023年(123人) 2022年(150人) 2021年(139人) |
選考フロー |
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強み・弱み | 強み:研修が充実しているため、教育環境が整っている 弱み:転勤が多い |
自分のデータ | |
興味を持った理由 | 教育に力を入れているので、学べる環境が整っていることにひかれた |
志望度 | ★★★★☆4/5 |
インターンシップ | |
インターンシップの有無 | 無し |
参加した感想 | とくになし |
その他メモ | |
会社説明会の感想 | ひとりひとりの質問に丁寧に応えていた |
メモ | とくになし |
企業分析ノートを上手に作るコツ
企業分析ノートを上手く作るコツは以下の2つです。
会社説明会などの感想も入れる
企業のホームページに記載されている情報だけではなく、実際に会社説明会やインターンシップ、OB・OG訪問に参加して、自分の感想を入れることも大切です。
ネットの情報だけではイメージがつきにくい場合もあるでしょう。
自分が感じたことも付け加えることで厚みのある企業分析ノートになります。
また、些細な事でも記載しておくと何かのヒントになる可能性があり、新たな発見があるかもしれません。
企業分析ノートは自分用であるため、好きにアレンジしましょう。
グラフやイラストなども入れる
売上や経常利益などをまとめるときは、文字だけでなくグラフやイラストを入れるとわかりやすくなります。
上記のテンプレート例では文字とグラフの両方を入れていますが、グラフで見た方が圧倒的にわかりやすいです。
また文字だけだと単調になってしまうので、グラフやイラストを入れることでアクセントをつけられます。
Excelなどで作ってもいいですし、手書きで簡単にまとめてもいいでしょう。
重要なポイントはマークを入れるなど、わかりやすくすることをおすすめします。
そもそも企業分析をなぜするのか
就職活動において企業分析は重要なポイントです。
企業分析をする意味をしっかり理解していれば、企業分析ノートを作るときも要点を抑えられます。
おさらいの意味を込めて企業分析をする理由を見ていきましょう。
自分に合った企業を見つけるため
1番の目的は「自分に合った企業を見つけること」です。
簡単に言えば選考を受ける企業を見つけるために企業分析をします。
企業分析をしなければ、行き当たりばったりの就職活動になりがちです。
また企業分析をすると多くの企業情報を目にすることになるので、今まで知らなかった企業に出会えるかもしれません。
企業選びの幅が広がり、自分の理想の就職先に出逢えるチャンスが増えるでしょう。
企業への志望動機を深めるため
企業分析をすると志望動機を深めることができるはずです。
企業分析ではいくつかの企業の情報を集めるので、企業同士で比較できるでしょう。
つまり志望動機で「他の企業に比べて〇〇という点に魅力を感じA社を志願しました」といったように、具体的かつ明確に志望動機を述べられます。
当然、志望動機に深みがあるほうが、採用担当者にも好印象を与えられるので、選考を突破しやすいです。
そもそも企業分析をしなければ、情報量が乏しく具体的にアピールできません。
魅力的な志望動機を作るためにも企業分析は必要です。
ミスマッチを防ぐため
企業分析をしておくことで、就職後のミスマッチを防げます。
たとえば、企業の情報をあまり調べずに就職したとしましょう。
実際働いてみると、業務内容や職場の雰囲気が思っていたのではない可能性も大きいです。
ギャップが大きいと早期退職にもつながるので企業分析が必要になります。
ミスマッチが少なければ少ないほど、自分のイメージ通りに働けるので、ストレスを感じることもあまりないでしょう。
企業分析ノートを作るときに情報を集める手段
企業分析ノートを作るためには情報を集める必要があります。
5つの手段を紹介しますので、自分に合った手段を選びましょう。
もちろん1つだけでなくても2つ、3つを併用しながら情報を集めてもいいでしょう。
企業のホームページを見る
企業の情報を集めるときに重宝するのが「企業のホームページ」です。
企業のホームページにアクセスすれば、基本情報や企業情報、採用情報などを入手できるはずです。
また企業のホームページであれば、情報も正確であるため確認することをおすすめします。
企業のホームページで入手できる情報は以下の通りです。
|
これらの項目は、企業のホームページに載っていることが多いですが、場合によっては載っていないこともあります。
色々なページに情報が載っているので、漏れないように探しましょう。
会社説明会・インターンシップ・OB(OG)訪問に参加する
会社説明会・インターンシップ・OB(OG)訪問に参加すれば、生の情報を集められます。
会社の雰囲気や従業員の様子などは、インターネットで記載しているところが少ないので、実際に行って確かめることも一つの手です。
また実際に企業の採用担当者や従業員に質問できるので、正確な情報を集めやすくなります。
生の声を入れることもポイントですので、覚えておきましょう。
就活サイトを見る
企業のホームページにアクセスして、自分の欲しい内容を入手する場合、一つひとつ探さなければいならないので、手間がかかります。
就活サイトであれば、必要なものをひとまとめにしているので、自分で探す手間がありません。
また企業の情報だけでなく、就職活動において役立つ情報も一緒にわかります。
就職活動に必要な情報は網羅してあるので、効率よく作業を進めるなら「就活サイト」がおすすめです。
企業分析をするときは、以下のような記事を参考にしてください。
【企業研究】野村證券の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説 | 就活ハンドブック
就活四季報を見る
就活四季報は企業の基礎情報などがまとめられた本です。
企業側の立場ではなく、客観的な立場からのアドバイスが書かれているので、企業の良い面も悪い面も把握できるはずです。
就活四季報のみ情報が有料になるので、企業分析に力を入れたい人はおすすめです。
EDINETもおすすめ
EDINETを活用すれば、企業の有価証券報告書が見れます。
有価証券報告書には企業の平均年収や平均年齢が記載されているので、参考になるでしょう。
簡単な使い方を紹介します。
まずは、自分の気になる企業名を入力してください。
四半期報告書は期間が短いので、有価証券報告書を選びましょう。
最初にある「企業の概況」では、過去5年間の財務情報(売上や経常利益など)がわかります。
その他にも「従業員の状況」を見れば、平均年収や平均年齢が把握可能です。
有価証券報告書に書かれてる内容は非常に多いので、自分の欲しい情報のみをピックアップしましょう。
企業分析ノートを作る目的は?
企業分析ノートを作る目的は主に2つです。
集めた情報を見える化してわかりやすくするため
就職活動をする上では、情報収集は欠かせません。
しかし、ただ情報を集めるだけでは見返したいときにどこに自分の欲しい情報があるのか探すのが手間になってしまいます。
企業分析ノートにまとめておけば、知りたい情報が一目でわかるのがメリットです。
就職活動をしていくにつれ、多くの企業を見ることになります。
多くの企業の情報をすべて頭の中にインプットしておくことはできません。
企業分析ノートにまとめておくことで、重要なポイントを忘れずに済み、欲しい情報をいつでも見られる状態にしておくことが目的の1つです。
選考時に役に立つ
企業分析ノートとして企業の情報をまとめておけば、いつでも見直しが可能です。
たとえば面接の前に基本情報をおさらいするときにも活用できます。
情報を集めたら終わりではなく、面接時などにも活用できるので、就職活動が終わるまで保管しておきましょう。
また、選考が進むにつれて社員の様子や会社の雰囲気など、分かることが増えていきます。
新しい情報を手に入れたときは、随時内容を更新して「生きた情報」を追記しておきましょう。
まとめ
企業分析ノートに情報をまとめると、選考時や見返すときに便利です。
手書きやパソコンなど作り方はさまざまですが、本記事で紹介したテンプレート例を参考にしながら企業分析ノートを作ってみてください。
企業分析ノートは自分のために作るものなので、自由にアレンジするといいでしょう。