【就職活動】体育会学生はインターンシップに参加できる?体育会学生が就職活動を成功させるコツを解説します!
2024年2月28日更新
はじめに
本記事では、体育会に所属する学生向けに、就職活動で成功を収めるうえで有益になる情報をまとめています。
「体育会学生が就職活動で有利って言われるのはなぜ?」
「部活が忙しくて就職活動に影響しそうだから辞めたいんだけどどうしよう…」
「体育会学生に人気の企業や業界って何?」
上記のようなあらゆる悩みを持つ就活生に対して有益な情報をまとめてますので、ぜひ最後まで読んでいってください!
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体育会学生の就職活動の状況
体育会とは大学で行われる「部活動」を指し、部活動に所属する学生を「体育会学生」と称します。
大学生活と言えば、「人生の夏休み」と比喩されるほど時間がある印象ですが、体育会学生の場合は当てはまりません。
部活動は週5日~6日で練習や試合を行うケースも少なくなく、大学入学~大学4年の冬ごろまで過密スケジュールで部活動に取り組んでいきます。
体育会に所属する学生の就職活動は相対的に「有利」というイメージが定着しているでしょう。
実際に、部活動に所属した学生が大手企業の内定を獲得するケースは多々あります。
例えば、早稲田大学の学生が作成した「日本の大学新卒就職における「体育会系神話」の成立と変容」というテーマの論文には、体育会学生が就職活動で成功する可能性が高いことが示されています。
【東証一部上場企業における体育会系の学生の入社率】
- 内定者:体育会学生が全体の約20%
- 体育会系の男性学生:28.4%
- 体育会系の女性学生:21.1%
(全大学生のうち、体育会に所属している学生の割合は「8~10%」と言われています。)
引用ページ
早稲田大学審査学位論文博士(スポーツ科学)概要書|早稲田大学
入学時および大学生活の実態が学生アスリートの学業成績に与える影響 |松本 翔伍
体育会学生が全学生に対して占める割合は「約10%」なのに対し、優秀な社員が集う「東証一部上場の企業」の場合は「約20%」と倍以上です。
これらの研究結果は、体育会学生が就職活動で有利になるという説を裏付ける根拠となるでしょう。
一方で、現在の就職活動では「インターンシップ」や「早期選考」という言葉が就職活動界隈でトレンドです。
- インターンシップに参加した学生に対して優遇ルートに招待
- 本選考に比べて面接回数が少なく、簡略化される
- インターンシップに参加者限定のイベントを企業側で設ける
など、インターンシップに参加した学生は「内定獲得」のため、有効な機会を多く手に入れられるでしょう。
しかし、体育会学生がインターンシップの恩恵を受けているとは考えにくいです。
体育会の学生は時間がない中で就職活動に取り組み、一般的な大学生以上の結果を残していると考えられます。
体育会学生はインターンシップに参加できる?
体育会に所属する学生は日々の部活動に加えて、インターンシップとも両立するのは難しく、そもそも就職活動と両立できるかという懸念が出てきます。
優遇ルートに招待されるインターンシップの傾向として、多くは1週間(5日間)程度の期間を設けたインターンシップのケースが多いです。
事実として、体育会学生はそのような複数日程で実施されるインターンシップに参加するのは難しいのです。
体育会の学生は特にスケジュール管理が重要であり、練習の合間やオフの日を説明会やインターンシップに充て、スキマ時間を有効活用する必要があります。
ここまでの内容を踏まえると、「体育会に所属する場合の就職活動ってハードすぎないか?」と不安になる方も出てくるでしょう。
また、体育会学生だからといって大手企業から推薦をもらえるとは限りません。
「人生の夏休み」と呼ばれるほど時間のある一般的な大学生と同じ土俵で、同じような選考フローで勝ち上がっていかなければならないのです。
そんな中で就職活動を上手くこなしていく1つの手段として、「部活動の先輩の就職活動を参考にする」ことが挙げられます。
特に志望業界・企業から内定をもらった先輩は参考になるため、積極的に話を聞きましょう。
大学の部活動は長い歴史を持つ部活も多く、その場合は「OB・OG会」の繋がりが強いです。
先輩による「OB・OG訪問」の実施など、部活動の先輩によるフォローもあるでしょう。
OB・OG訪問の場合は所要時間は平均で「1時間」です。
半日から1日を費やすインターンシップよりも時間的拘束が少なく、マンツーマンで社員の方とお話しできるため、インターンシップよりも学びが多い可能性があります。
いずれにせよ、就職活動を成功させる先輩は共通して、
- 移動中にエントリーシート作成
- 試合の日は試合優先、通常の練習日は説明会への参加を優先
など、マイルールを徹底して就職活動のための時間を確保しています。
参照ページ
体育会学生が就職活動で有利と考えられる理由
一方で、体育会学生が就職活動で東証一部はじめ、有名企業に就職できる理由には、「そもそも企業からの評価が高い」ことも挙げられます。
ここでは、実際に体育会の学生のどの部分を評価しているのかを紹介していきます。
チームワークを重視した働き方ができる
体育会学生が就職活動で有利と考えられる理由の1つ目は、「チームワークを重視した働き方ができる」点です。
部活動の場合は、多くは「チームプレー」をもとに競技を行います。
大学で行われる部活動は中学や高校で行われる部活動とは異なり、部員も実力のある学生がとても多いです。
そんな中で、チームに貢献するためには得意分野を見つけ、その技術に磨きをかけていくべきでしょう。
他の部員よりその分野で結果を出して、首脳陣にアピールしていく必要があるのです。
激しい競争が繰り広げられる環境に身を置き、大学生活を部活動に捧げている点が、企業から高く評価されるのです。
体力と精神力が優れている
体育会学生が就職活動で有利と考えられる理由の2つ目は「体力と精神力が優れている」ことです。
就職活動と部活動の両立は難しいことがあると先ほど紹介しましたが、その理由の1つは、「学業」も並行していく必要があるためです。
体育会学生は就職活動がない大学1年・2年でも、部活動と学業を両立していく必要があります。
文武両道を行っていくためには体力が必要で、また物事の継続力や推進力など、精神的な強さも兼ね備えていなければなりません。
社会人になっても体力や精神力が優れている方は、他の社員に比べて成長速度が早く、企業は体育会学生が持つそれらの要素に期待を寄せます。
参照ページ
体育会学生は本当に就活に有利なの?プロがアドバイスする成功のカギは「強みの言語化」にあり – 就職ジャーナル
【就職できない?】体育大学/学部の就職先ランキング | 体育会系の強みも | 就活の教科書 | 新卒大学生向け就職活動サイト
学生が体育会に所属することによるデメリット
体育会に所属することによるデメリットも考えられるため、下記で紹介します。
所属するコミュニティが他の学生に比べて狭い
学生が体育会に所属することによるデメリットの1つ目は、「所属するコミュニティが他の学生に比べて狭い」ことです。
体育会学生は生活の多くの時間を部活に費やすため、同じ部活に所属する学生と多くの時間を過ごします。
そのため、先輩が所属している企業のみ選考を受けたり、就職活動に対する視野が狭くなったりする傾向があるでしょう。
情報戦と言われる就職活動でコミュニティが限られてしまっては、情報不足に陥ってしまいます。
また、所属するコミュニティが限られることは、「自身を客観視する」機会が減ることでもあるでしょう。
自身を客観視する力は、より多くの方々と関わる中で養われていきます。
相対的に優れている・劣っていると感じる経験を増やしていくことが重要です。
部活動の場合、体力や精神力がある優秀な学生が多い環境のため、一般的には優れていると思われる能力に気付かないケースがあるのです。
早期化する就活についていけないケースがある
学生が体育会に所属することによるデメリットの2つ目は、「早期化する就活についていけないケースがある」点です。
体育会の学生のスケジュールは、就職活動が解禁される「大学生の3月」にエントリーシート提出を開始し、「大学4年生の6月以降」に内定獲得という流れです。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大が起こった2020年以降は「就職活動の早期化」が起こりました。
学生は従来より就職活動に取り組み、企業も早期選考で優秀な学生に早い段階で内々定を提示し、囲い込みをするようになりました。
そんな中、体育会学生は所属する部活の日々の活動に追われるため、内定獲得に有利となるインターンシップの参加が厳しいのが現状です。
参照ページ
就職活動のために部活を辞めるという決断はアリ?
体育会学生にとって、早期化する就職活動の現状についていけない点は、最たるデメリットといえるでしょう。
体育会学生の中には自身の将来を考えて「部活動を辞めるべきかな…」と悩む方も一定数いるはずです。
ここでは、部活動を辞めることによる就職活動への影響について紹介します。
結論として、部活動を辞めることは「就職活動において不利になる」ケースがありますが、部活動を辞めるのは「アリ」です。
就職活動で不利になるケースとは、
- 部活動の人間関係が原因
- 体力的にかなり厳しかった
など、「部活動を辞めた理由がネガティブ」な場合です。
体育会の学生が評価されるのは、「体力や精神力が優れている」「協調性が養われている」といった点です。
そのため、上記で取り上げたような理由で部活動を辞めたと説明すると、企業からの評価は大きく落ちてしまうでしょう。
一方で、部活動を辞めた場合の対策方法が明確で、下記のようであれば大きく評価が下がることはないでしょう。
部活動を辞めたポジティブな理由を述べる
(貴重な大学生活で、自身の知見を広げるためにインターンシップや留学を多く経験しようと思い、部活動を辞める決意をしたなど)
そもそも就職活動において部活動に所属していた経験を話さない
特に2点目で挙げた「部活動経験を話さない」ことですが、企業は学生が部活動に所属していたという情報を、エントリーシートや面接で初めて知ります。
そのため、部活動の経験を話さず、部活動を辞めた後に力を入れて取り組んだエピソードを中心に話をしていけば不利にはならないでしょう。
参照ページ
体育会学生がインターンシップに参加する方法
体育会学生は部活動と学業で大半の時間を消費するため、インターンシップに参加するハードルは高くなります。
そんな中でも「インターンシップには参加したい!」と考えている体育会学生はいるでしょう。
ここではそのような学生向けに、「体育会学生がインターンシップに参加する方法」を紹介します。
半日~1日の期間で行われる「短期インターンシップ」を探す
体育会学生がインターンシップに参加する方法の1つ目は、「半日~1日の期間で行われる短期インターンシップを探す」という点です。
優遇ルートに招待されるようなインターンシップは、大抵は5日間程度の期間を設けています。
全日程の参加が求められるため、体育会学生が参加するのは難しいのです。
一方で、企業はそのような複数日程でのインターンシップのみを行っているわけではありません。
「半日~1日」という期間でもインターンシップがあります。
短期間でのインターンシップの場合、参加しても優遇ルートへの招待がない可能性が高いです。
それでも、半日~1日でもインターンシップに参加した事実は、エントリーシートや面接時に、企業へ志望度の高さを示すための材料となるでしょう。
体育会学生が忙しいことは面接官は重々承知しています。
そんな中で時間を割き、インターンシップに参加することで、一般大学生より評価が高くなることも期待できるでしょう。
半日~1日のインターンシップを探す方法は下記のとおりです。
- 企業の新卒採用のマイページ登録をし、随時マイページをチェックする
- 就活サイト(マイナビ・リクナビ)で探す
- 就活エージェントを活用する
- 大学のキャリアセンターで相談する
ぜひ参考にしてみてください。
「体育会向け」の就活エージェントを活用する
体育会学生がインターンシップに参加する方法の2つ目は、「体育会向けの就活エージェントを活用する」ことです。
体育会の人材に特化して就活支援を行うため、体育会学生が就職活動を勝ち抜くノウハウを持っているはずです。
インターンシップに参加する相談に加え、就活市場における有益な情報の収集などを目的にエージェントの活用を行いましょう。
(例:スポナビ、アスプラ、アスリートエージェントなど)
参照ページ:
体育会学生の主な就職先
ここでは就活サイト「マイナビ2024体育会系ナビ」の体育会エントリー実績数をもとに、体育会学生に人気の企業を紹介します。
順位 | 企業名 | 業種 |
1位 | 株式会社マイナビ | 人材サービス(派遣・紹介) |
2位 | 株式会社エクストリンク | マスコミ(出版・広告) |
3位 | 株式会社昭和システムエンジニアリング | ソフトウェア・情報処理・ネット関連 |
4位 | Evand株式会社 | 人材サービス(派遣・紹介) |
5位 | エヌ・ティ・ティ・システム開発株式会社 | ソフトウェア・情報処理・ネット関連 |
6位 | 東京コンピュータサービス株式会社 | ソフトウェア・情報処理・ネット関連 |
7位 | 株式会社ゼウス・エンタープライズ | ソフトウェア・情報処理・ネット関連 |
8位 | 株式会社エスユーエス | ソフトウェア・情報処理・ネット関連 |
9位 | 株式会社グッドコムアセット | 不動産 |
10位 | ウィツ株式会社 | ソフトウェア・情報処理・ネット関連 |
11位 | 共栄火災海上保険株式会社 | 金融 |
12位 | 東建コーポレーション株式会社 | 住宅・インテリア |
13位 | 株式会社ネオキャリア | 人材サービス(派遣・紹介) |
14位 | ジェイエスフィット株式会社 | ソフトウェア・情報処理・ネット関連 |
15位 | 株式会社C-mind | ソフトウェア・情報処理・ネット関連 |
16位 | 株式会社IZA | マスコミ(出版・広告) |
17位 | 株式会社TKC | ソフトウェア・情報処理・ネット関連 |
18位 | ミズノ株式会社 | スポーツ・玩具・ゲーム製品 |
19位 | 大衛株式会社 | 精密・医療機器 |
20位 | 株式会社コア | ソフトウェア・情報処理・ネット関連 |
引用ページ
体育会系の就職に役立つ企業ランキング – マイナビ2024 体育会系ナビ
業界としては圧倒的にIT業界が多いですが、人材業界や広告業界からも複数企業がランクインしています。
上記で挙げた3つの業界に共通する特徴は、「平均残業時間が長い企業が多い」ことです。
転職サイト「DODA」では、平均残業時間について以下のように記載しています。
- IT業界:平均30.2時間(全体5位)
- 広告業界:平均42.2時間(全体1位)
- 人材業界:平均30.0時間(全体6位)
平均残業時間は「21.9時間」と発表されているため、上記で挙げた業界は残業が多いといえるでしょう。
体育会の学生は「体力と精神力が優れている」場合が多いため、ハードワークを行う業界で活躍できるポテンシャルを持っていると判断されるのだと考えられます。
参照・引用ページ
まとめ
体育会の学生は企業からの評価が相対的に高いです。
その一方で、忙しいながらもしっかり時間を作り、就職活動に取り組んでいく必要があります。
自分の強みは何かをしっかり認識したうえで就職活動の対策をしていきましょう。
本記事を参考にしながら対策を進めてみてください!
この記事を参考にしてくれた学生の方々が、志望する企業から内定をもらえることを祈っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。