【業界研究】外資系企業は!特徴や向き不向きは?選考に役立つ情報を徹底解説!
2024年2月28日更新
はじめに
就活で内定を獲得するためには業界研究を欠かすことはできません。業界独自の業務や特徴を知っておくことは非常に重要なのです。入念に調べておくことで、入社後のギャップをなくしたり、業界全体の将来性を考えたりすることができます。
そこで、今回は外資系企業について基本概要から業務内容、就活に役立つ情報をご紹介します。
この記事は、以下のようなことを知りたい就活生を対象にお話を進めています。
- 外資系企業にはどんな企業があるのか知りたい
- 外資系企業に就職するのは難易度が高いのかが気になっている
- 外資系企業の選考対策は何をすればいいのか知りたい
外資系企業に興味がある就活生は、ぜひ最後までご覧ください。
外資系企業以外の業界については、以下の記事で紹介しているので、ぜひ確認してみてくださいね。
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この記事の結論
外資系企業への就職難易度は、学歴フィルターが存在する傾向にあると言えます。根拠としては、外資系企業では高学歴の大学から採用されている実績があり、海外ならハーバード大学やオックスフォード大学、ケンブリッジ大学など、世界のトップクラスの大学からの採用もあります。
日本の大学で言えば、東京一工や旧帝大など超難関クラスの大学から、就活生がエントリーしているからです。しかし、難関校だけでなく、企業によってはMARCHクラスの大学からも採用実績のある外資系企業もあることも確かです。ただし、外資系企業は就活生から人気のある業界でもあり、高学歴を持つ就活生が多数エントリーしています。
学歴による明確な足切りはないものの、他の就活生との差別化をはかるためにも、しっかりと選考対策をおこなうことが大切です。
選考対策には、業界への理解を深めるとともに、エントリーシートを作成する段階で、自己分析をおこない、面接で聞かれても自分の言葉で明確に伝えられるよう練習しておくようにしましょう。
のちほど、具体的な方法を紹介しますので、ぜひ最後までおつきあいください。
外資系企業とは?
外資系企業とは、外国資本をもとに成り立っている企業のことを指し、海外企業の日本法人と日系企業が海外企業と共同出資で設立した合弁会社、外資系企業に買収された日系企業があります。自主性が高く実力主義である企業が多数存在し、年功序列ではなく成功主義で若い世代から活躍できる特徴があります。
そのため、自分の意見を明確にし、自主的に取り組める人材を求め、年俸制の給与形態となっている企業が一般的です。
グローバルに事業を展開している企業が多いことから、キャリアを望むのであれは英語など語学力が必要となってきます。
外資系企業の現状は?
トピック1:国内における事業拡大を狙う外資系企業は56.1%
独立行政法人日本貿易進行機構(ジェトロ)が日本国内に拠点を置く外資系企業6607社にアンケートをおこなったところ、将来的な事業計画における強化・拡大を予定しているのは56.1%となっており、コロナ禍の2021年に比べて若干増えており、売上が回復傾向にあると考えられます。
外資系企業にとって日本ビジネスの環境は、「市場の規模」や「ビジネス分野で中長期的な成長性」、「顧客・関連産業の集積や存在」とあり、特にアジアや欧州系企業は日本におけるビジネス拡大に積極的な姿勢を見せています。
参照ページ:トレンドボックス|日本商工会議所
トピック2:外資系製薬会社はコロナ薬で2022年の売上高が好調
コロナ禍により売上に明暗が出た外資系製薬会社では、多くの企業で2022年の売上高が前年を大きく上回りました。抗がん剤やHIVワクチンなどの売上高も大幅にアップし、最大の伸び率を見せた「MSD」では前年比57.7%増の売上高となったのです。
コロナワクチンで名前が大きく知られた「アストラゼネカ」も、売上高は前年比27%増となり、外資系製薬会社業界では売上トップとなりました。
これまでだんご状態にあった外資系製薬会社でしたが、再び格差のある業界へと変わったと言えます。
外資系企業の未来は?
トピック1:外資系製薬会社はIT人材の獲得へ
日本製薬企業のIT化が遅れている背景もあり、外資系製薬会社はIT基盤を強みにするため、ITに特化した人材獲得を進めています。
今後、外資系製薬会社では、医学的知識をも医師やメディカルアフェアーズのプロフェッショナルな人材に対し、報酬をアップさせる採用動向があります。
参照ページ:外資系製薬会社の求人動向。IT職種が増加、高齢化が影響|ロバートウォルターズ
トピック2:ITエンジニアは外資系企業へ
IT業界内では、全体的なエンジニア不足に陥っており、今後も人材不足はかわらないと考えられます。
中途採用のあるIT企業では、エンジニアの転職が相次いでおり、外資系ITコンサルティング企業などへ転職する人材が増えているのです。
また、年々ITエンジニアの年収は増加しており、中途採用した外資系企業では、近年の円安を背景に高い賃金で日本のIT技術者を多く中途採用しています。100~200万円も年収が増えたという転職者もおり、今後もITエンジニアは国内企業から外資系企業への流出が止まらないと予測できます。
外資系企業の職種
職種内容①営業職
外資系の企業で重要な職種となるものが営業職です。商品やサービスを世に広めて事業を拡大する必要があるため、どの外資系企業でも営業が推進されています。
企業の発展に直結する営業職ですが、新規の営業だけでなく企業と消費者、クライアントを繋ぐパイプでもあり、アフターサービスなどの実務も必要とされます。
職種内容②企画・マーケティング職
営業と同じくらい重要なポジションである企画・マーケティング職では、事業運営や事業戦略、販売促進をおこなう仕事を担っています。海外の事業戦略を日本国内の需要に落とし込む役割も必要とされ、語学スキルが必須だと言えるでしょう。
職種③バックヤード職
外資系企業には総合職という概念はなく、バックヤード職となる社員が、経理や会計、総務や労務管理など、様々な事務的管理をおこないます。また、外資系企業では事務だけという職種はないため、バックヤード職に就いてもさまざまな仕事を担う必要があると考えておきましょう。
外資系企業の市場規模・推移
外資系企業の市場規模や推移は、その外資系企業がどのような業界に位置しているかによって異なります。
たとえば、コロナ禍で大きな売上効果のあった「アストラゼネカ」における、2023年度の推移は以下のとおりです。
- 2023年1~3月期(第1四半期):108億円(前年同期比4.49%減)
- 2023年4~6月期(第2四半期):114億円(前年同期比5.99%増)
- 2023年7~9月期(第3四半期):115億円(前年同期比4.64%増)
2023年度の第4四半期では、新興国市場における医薬品が一部値下げとなり、利益は業界予想を下回りました。
アストラゼネカは、開発ラインが豊富にあるため2025年に国内トップを狙っています。2024年は抗がん剤(大型新薬)の好調を背景に増収増益を狙い、総売上高は10~16%の増収を見込んでいます。
外資系企業の売上ランキング
企業名 | 売上高 |
日産自動車 | 8兆4,245億8,500万円 |
シャープ | 2兆4,955億8,800万円 |
日本ペイントホールディングス | 1兆3,090億2,100万円 |
中外製薬 | 1兆2,599億4,600万円 |
プロテリアル | 9,427億100万円 |
日本マイクロソフト | 8,858億円 |
西友 | 7,053億7,000円 |
三菱ふそうトラック・バス | 6,993億1,600万円 |
NOK | 6,825億700万円 |
日本IBM | 6,493億円 |
外資系企業における売上高ランキングは、上記のとおりです。
これらは、さまざまな業界に位置する外資系企業ですが、輸送機器業界が多くランクインしています。選考に進むためには、外資系企業の動きだけでなく、企業研究も必要だと言えるでしょう。
外資系企業に就職したいと考えているなら、「どのような事業をおこなっているのか」「どのような業界に位置しているのか」を詳しく研究したうえで、志望する企業を決めることを心掛けておきましょう。
参照ページ:企業比較 | バフェット・コード
外資系企業の大手企業紹介
売上高ランキング上位5つの企業を紹介します。
- 日産自動車
- シャープ
- 日本ペイントホールディングス
- 中外製薬
- プロテリアル
企業①日産自動車
出典元:日産自動車
日産自動車は、自動車やトラック、バスなど輸送機器を取り扱っている企業です。
国内13ヵ所に拠点があり、海外では北米や中南米、中東・湾岸諸国など世界各国に事業所があります。半導体不足などによって売上が低迷した2021年以降は、少しずつ売上も回復し2023年は以前の売上へと回復傾向となっています。
企業②シャープ
出典元:シャープ
電気機器の設計や開発、販売をおこなうシャープでは、2018年に国内生産を縮小し工場の撤退が相次ぎました。
しかし、2023年はじめ、2割を出資していた液晶子会社である堺ディスプレイプロダクト(SDP)を完全な子会社とし、2024年以降は段階的にSDP株を売却していく方針です。また、SDP市場でのテレビ向け大型パネル生産比率の引き下げや、中型・小型パネルを生産拡大する方針も示しています。
企業③日本ペイントホールディングス
出典元:日本ペイントホールディングス
日本ペイントホールディングスは、建築資材や家電、オフィス家具や鉄道など幅広い工業製品の塗料を手がけている企業です。近年は、製品の値上げや円安の影響により市場回復の兆しが見えはじめ、日本事業では上振れに転身しました。
一方で中国TUB事業が想定を下回る業績となり、全体的な売上収益はほぼ相殺されていると言えます。
企業④中外製薬
出典元:中外製薬
中外製薬は、特定の組織や細胞に副作用が少なく、高い効果を期待できる抗体医薬品を研究・開発しており、急速に市場を拡大している外資系製薬会社です。
日本国内においては20%を超える市場シェア率で、業界トップに君臨しています。
2022年からは血友病治療薬による世界シェアの拡大を進めており、今後ますますグローバルな活躍が期待できる企業です。
企業⑤プロテリアル
出典元:ポリテリアル
株式会社プロテリアルは、2023年1月に社名変更した旧日立金属で、鉄鋼業界に位置しています。
かつては日立電線や日立化成と並んで「日立御三家」と呼ばれていましたが、2022年12月に上場を廃止し、名門看板をおろして経営再建の道を選びました。
2021年まで過去最大の赤字経営が続いた企業でしたが、2022年からは事業再編がおこなわれV字回復の兆しが見えてきた企業です。
外資系企業で働くメリット
外資系企業で働くと、どのようなメリットがあるかを紹介します。ここでは、代表的なメリット2つについて確認してみてください。
メリット①能力で評価され成果が給与に反映される
外資系企業の大きなメリットは、実力主義であることで、これまでの経験やスキルを活かした成果が評価されやすいことです。外資系企業では、即戦力となる人材が重視されており、若手でも結果を出すことができれば高い評価が得られます。
そのため、パフォーマンス性に対する給与形態と言っても過言ではなく、成果に見合った給与を手にできるため、仕事へのやりがいを感じられやすい業界です。
外資系企業は、自分の実力を伸ばしたい人や向上心のある人に向いていると言えるでしょう。
メリット②不要な残業がなく年収が高い
外資系企業では、不要な残業は避けている特徴がありますが、残業がないというわけではありません。必要に応じて残業はおこなわれています。しかし、日系企業のような「残業=仕事をしている」という捉え方ではなく、業務時間内に仕事を終わらせることを基本としているのです。
不要な残業を押さえつつも、成果に応じた昇給や報酬が期待できるため、実力を備えていれば若手の頃から高い年収を得られる可能性が高くなります。
外資系企業で働くデメリット
外資系企業での活躍を期待する就活生にとって、高収入や実力主義は非常に魅力的ですが、なかにはデメリットもあります。
メリットだけを見つめて外資系企業へ就職してしまうと、入社後のギャップによって業務への意欲や熱意が冷めてしまうことも考えられるので、しっかり理解しておきましょう。
ここでは、外資系企業におけるデメリットを2つ紹介します。
デメリット①日系企業ほど雇用が安定しない
実力主義の外資系では、日系企業ほど雇用が安定しません。能力を重視するため、企業にとって戦力とならなければ、昇給や昇格が見込めず、雇用継続にも影響してしまう可能性があります。
また、採用と離職も多くなっている傾向にあり、雇用の安定をのぞむ就活生にとってはリスクのある業界だと考えられます。
特に、「人に言われるまで動けない」「自己主張が苦手」といった人は、いつまでたっても昇進できず年収があがらないという特徴がみられます。こうした人は外資系には向いていないといえ、日系企業を選んだ方が安定した雇用が見込めると言えるでしょう。
デメリット②福利厚生や社風が日系企業とは異なる
外資系企業では、日系企業と比べ福利厚生の充実度に欠けると感じる就活生は少なくないでしょう。文化の違いだけでなく、能力の高い人や成果を上げられる人に対して好待遇を用意する傾向にあり、待っているだけでは充実した福利厚生が期待できないと言えるのです。
また社風の違いも明確に現れており、多彩な文化やグローバルな人間関係が必要です。これらを受け入れにくい人にとっては、長期にわたって働くことが難しいと考えられます。
日系企業のように高額な退職金を期待する人や、働く環境を重視している人は、外資系企業を目指すまえによく検討することが重要だと言えます。
外資系企業への就活を成功させるためには
外資系企業に限らず、就活をするときには、さまざまなことに関する対策が重要です。エントリーシートや面接対策は特に重要で、対策をおこなうためには業界研究や企業研究が欠かせません。
志望動機を書くときの注意点や論理的な志望動機などを意識して、事前に情報を集めておきましょう。
エントリーシートや面接に向けて志望動機を決めるときには、4つのポイントが重要です。それぞれの特徴と外資系企業でよくある志望動機を確認しておきましょう。
なぜ外資系企業なのか
- なぜ日系企業ではなく外資系企業なのか
- 他の企業ではできないことなのか
なぜその企業なのか
- 数多くある外資系企業のなかで、なぜそのこの業界を志望するのか
- 競合他社ではなぜだめなのか
なぜその職種なのか
- なぜその職種を選んだのか
- ちがう業務で達成はできないのか
上記の3つが自分のやりたいことや方向性とどうマッチしているのか
- 3つの内容で違うところはないか、論理的に破綻していないか
- 自分の将来像や達成したいこととマッチしているか
ES・面接頻出質問を紹介
1.Why do you want this job?(なぜこの仕事を志望されるのですか?)
The reason to apply is following my strength. My biggest achievement was(leading the sport club as a captain.)This experience gave me(grit)and(leadership). These should contribute to the applying position. And my career goal is to be the project leader by age 30. I believe your company is the best place to achieve this.
(貴社への応募するのは私の強みが理由です。私の学生時代に達成した最も大きなことは(部長として体育会を率いたことです。)この経験が私に(やり抜く力)と(リーダーシップ)をくれました。この強みは貴社の業務でお役に立てるはずです。そして私のキャリアゴールは30歳までにプロジェクトリーダーとなることです。貴社はキャリアゴールを考えると最高の場と考えています。)
2.Why do you want to choose this division? (なぜこの部署を志望されるのですか?)
Because my strength is leadership. I attended your recruitment seminar. Then I heard this strength is the key at this job.When I was in 1st year at university, I was working at a drugstore. In there, I delivered 30% sales increase from last year. The issue was low sales at the cosmetics. Then I proposed a gift package. Not many consumers wore makeup. However, they bought gifts. I made this change by convincing senior staffs and the shop manager. Also, I convinced 10 part time members with passion and data. That led to the 30% sales increase. That is my leadership experience.
(私の強みがリーダーシップだからです。私は貴社の採用セミナーへ伺いました。そこでその強みこそが鍵だと伺ったのです。大学1年のころ、私はドラッグストアで働いていました。そこで昨年比30%売上向上させました。課題はコスメの売上低迷にありました。そこで私はギフト商品を提案しました。そこの消費者がメイクをしなかったからです。しかしギフトを買うことが分かっていました。そこで私は店長と先輩社員を説得しました。さらに10名のパートさんを情熱とデータをもって説得しました。その結果が30%の売上アップへとつながりました。これが私のリーダーシップ経験です。)
これらの質問返答を、4つのフレームワークに当てはめて回答すると以下のようになります。
なぜ外資系企業なのか
- 自分の強みを活かしたい
なぜその企業なのか
- 30歳までにプロジェクトリーダーになりたい
なぜそのジョブなのか
リーダーシップの経験が活かせる
以上の3つが自分のやりたいことや方向性とどうマッチするのか
- リーダーシップ経験をもとに自分の強みを活かして、30歳までにプロジェクトリーダーになりたい
このように、将来自分のやりたいことや目指す未来像に対して、現在とのギャップにはどのようなものがあるのか。そして、そのギャップを埋めるために志望する企業を決めていくというロジックも、就活における一つの方法ということも覚えておいてください。
また、具体的な面接対策を紹介している記事などが他にも多数ありますので、ぜひ合わせて読んでみてください。
まとめ
この記事では、外資系企業について解説しました。外資系企業は実力主義の企業です。そのため日系企業とは違い、年功序列による安定した雇用ではなく、待遇や年収もすべては実力と成果次第といっても過言ではありません。しかし、自分の成長を試したい人やスキルを活かして稼ぎたいという人には向いている企業です。
外資系企業の業界では、企業ごとに求められる求められるスキルが異なるため、気になる人は、まず会社の説明会に参加するなどして、企業への理解を深めてみましょう。