【新卒必見】リース業界ってどんな仕事?仕事内容・業界ランキングから将来性まで徹底解説
2024年2月22日更新
はじめに
就活生にとってはあまり馴染みのないリース業界。
リース業界と聞いても「具体的には何をしているの?」「どんな企業があるの?」と疑問を抱える学生も多いことでしょう。
実はとても多種多様で幅広い業界であるため、理解すると就活の幅を広げることが出来るんです。
ということで今回は、リース業界について興味のある方はもちろん、業界選びに悩んでいる方に向けてリース業界について紹介します。
リース業界の基本的な情報から基本的な仕事内容、求められる人材や業界ランキングについて徹底解説していきます。
将来性についても説明しておりますので、ぜひ最後までお読みください。
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そもそもリース業界とは
そもそも”リース”とはどんな意味があるのでしょう。
リース(lease)とは英語で「貸し借り」のことを意味します。
簡単にリース業界で行っていることを説明すると、顧客が必要としている物を代理購入して、貸し出すサービスの提供です。
つまり、仮にA社でパソコンやコピー機を大量に導入したいと考えた時、全て購入するには莫大なコストがかかるという懸念点があります。
そんな時、リース会社を活用します。
A社がリース会社Bに料金を支払い、リース契約を結びます。
R社では、既にパソコンやコピー機の会社から大量購入しているため、A社にその機材を貸し出すことで収益化しているというわけです。
ここで押さえておいていただきたいことが、リースとレンタルの相違点です。
一見同じように聞こえますが、貸出期間や解約の面で異なっています。
一般的にレンタルの貸出期間は1日〜1か月程度であり、一方リースでは半年〜10年程度と長期に渡って貸出します。
また、レンタルは中途解約可能ですが、リースでは原則中途解約できません。
このような違いがあることを理解しておきましょう。
リース業界の種類
ひとことにリース業界と言っても、そのビジネスの種類は「ファイナンスリース」と「オペレーティングリース」の2種類あります。
2つの具体的な違いを確認していきましょう。
ファイナンス・リース
1つ目は「ファイナンス・リース」です。
ファイナンス・リースは、リース会社が製品や設備・サービスを先に購入し利用ニーズのある企業に貸し出すビジネスモデルを採用しています。
特徴としては、借り手側は契約期間中に全費用を支払い終わらなければならない「フルペイアウト」が一般的であることです。
ファイナンスリースには2種類の取引形態があります。
- 所有権移転ファイナンス・リース
借り手側が契約期間中に全費用を支払い終えれば、所有権が顧客に移転
- 所有権移転外ファイナンス・リース
所有権が顧客に移転することなく、引き続き利用するためには再リース料や買取費用を別途支払う必要あり
オペレーティング・リース
2つ目は「オペレーティング・リース」です。
オペレーティング・リースでは、借り手側が全費用を支払う必要がありません。
特徴は、借り手側はリース期間契約終了後に製品や設備を中古販売するのが前提であることです。
契約を結ぶ際にあらかじめ「契約満期になる頃、この設備や製品の中古価格はどのくらいになるか」を第三者介入の元評定します。
その評定から契約価格を決定することができるため、ファイナンスリースに比べ出費を押さえることができます。
扱う対象が限られていることも特徴の1つです。
自動車をはじめとした、中古でも市場価値があると判断できないものは、オペレーティングリースの契約を結ぶことはできません。
評定した価格で売れない可能性があるというリスクも生じますが、高値で取引が行われればキャピタルゲインを得ることができるのが大きなメリットです。
リース業界の仕事内容
リース業界に属する企業に就職した場合、実際どんな職種があるか紹介します。
他の業界の企業にある職種ももちろんありますが、大きく異なっているのは基本的に法人に対する業務であるという点です。
それでは、より詳しく職種ごとに見ていきましょう。
職種一覧
営業
主な業務は、リース契約を販売することです。リース業界での営業は、法人営業がメインとなります。
リースを希望しているしている企業や個人への営業や、顧客のニーズや情報収集する役割を担っています。
営業では、顧客のニーズに合ったサービスを提案することはもちろん、市場調査を行い新規商品を開拓するための企画力・提案力も求められるスキルと言えるでしょう。
経理
主な業務は、リースに係る税務処理を行うことです。
リースには法律や税務の知識を求められる機会が多くあり、幅広い知識が必要です。
また近年では、グローバル展開している企業では会計基準のグローバル化により、専門性を求められる傾向にあります。
審査・法務
主な業務は、リース契約を結ぶにあたって、契約者の信頼性をチェックする与信管理を行うことです。
製品や設備の購入金額を全額回収できなければ、利益は生まれませんし、契約先の与信管理は非常に重要な任務になります。
契約する企業が、経営難や経営破綻に陥るリスクがある企業であれば、自社に大きな損害を与えてしまいます。
そのため、契約者が信用できる人なのか審査をしなければなりません。
企業によっては、契約書類の作成や内容確認、法的判断を伴う取引上の法務、債権管理や回収などの業務を任される場合もあります。
資産管理
主な業務は、リースで使用する製品や設備の契約延長や終了、廃棄などを行うことです。
他社にはないリース会社特有の職種であると言えます。
リース会社では、前述したとおり自社の所有物として貸与している形を取っています。つまり、使用しているのは顧客であり、自社の資産が他社に置かれている状況です。
その場合、数多く取り扱っている貸与商品の契約一つ一つの状況を把握しておかなければなりません。
契約期間満了が近づいていれば延長、または終了するのかどうかや、その後設備はどうなるかも把握する必要があります。
リース業界で求められる人物像
リース業界ではどんな人材が求められているか紹介します。
リース業界では、取引先や新規顧客、企業内での連携などさまざまな人と関わる機会が多くあります。
顧客のニーズを引き出すコミュニケーションスキルや、自身で課題を発見し解決していく主体性が必要になります。
ここでのコミュニケーションスキルは、顧客のニーズを汲み取る際や社内でスムーズな連携を取り細かな認識を確認する際に役立ちます。
ですので、考えていることを相手が理解しやすいよう言語化し、他者と共有できる力がある方が求められていると言えるでしょう。
また、主体性についてはただ1人で考え行動するだけではありません。
自分で課題を発見し解決を行うことで成長していく必要があります。
それでは具体的にどんな人物が向いているのか、また向いていない人はどんな人物なのか特徴を見ていきましょう。
向いている人の特徴には下記のようなものが挙げられます。
向いている人
法人営業に興味がある人
法人営業に興味のある人は、リース業界に向いています。
これはリース業界における営業は、ほとんどが法人営業であるからです。
また、規模の大きい案件を任せてもらえる機会も多いため、やりがいを感じられるのがメリットです。
幅広いジャンル知識を持っている人
リース業界、幅広いジャンルの産業と関わります。そのため、幅広い知識を持っていれば活躍できる場が増えるでしょう。
リース業界の魅力の1つに、産業の垣根にとらわれないという点があります。
様々なジャンルの業界の人との交流により、より知識の幅を広げていくことができます。
グローバルな仕事をしたい人
現在リース業界は、海外展開を積極的に行っています。
今後も海外での需要は高まっていくことが予想されますので、海外での仕事に興味のある人には向いている業界だと言えるでしょう。
社会貢献したい人
リース業界での仕事は、金銭面と生活面のどちらからもサポートできます。
そのため、社会貢献できることに働く意義を感じる方には向いていると言えるでしょう。
新規の事業展開やアイデアが思い浮かぶ発想力のある人
他の業界では、こうした幅広い分野と関わることは少ないです。しかしながら、1つのものにとらわれず活躍できるという点がリース業界の魅力の1つです。
国内市場では頭打ち状態と言われていますので、こうした課題を解決しているようなアイデアが思い浮かぶ人が求められています。
また、顧客のニーズに合った提案が思い浮かぶことも必要です。
こうした理由から、新たな事業展開していくことにやりがいを感じる方や、アイデアが思い浮かぶ発想力のある方は向いていると言えます。
向いていない人
入社後すぐに即戦力として活躍したい人
近年のリース業界の採用では、花形部門での仕事を紹介している傾向にあります。
これを聞いた就活生の多くが、入社後すぐに花形部門で即戦力として活躍できることを夢見て志望しています。
しかしながら、現実ではご自身が志望している部門に配属されることは少ないと言われています。
全く関係のない部署になってしまい、即戦力とはなれない可能性があることも理解しておきましょう。
根気強くない人
これはどの業界であっても当てはまることですが、志望していない部署に配属されてしまった場合根気強く出張らなければなりません。
中には、自分が思い描いていた社会人生活とのギャップに退職してしまう方もいます。
こうしたことから、志望している部署に配属されるまで粘れる根気強さが重要だと言えるでしょう。
ホワイト企業でルート営業だと考えている人
リース業界はホワイトで楽なルート営業だとイメージを抱いている就活生が多くいます。
しかしながら、実際働いてみると現場営業の残業時間は多く、ノルマの基準が年々厳しくなっているなど、楽なことばかりではありません。
他の業界と比較してみれば、ホワイトであることが多いですが、こうした厳しい部分もあることを理解しておきましょう。
リース業界の売上高ランキング
リース業界にはどんな企業があるのでしょう。現在好調な企業を知りたい就活生が多くいます。
ここでは、リース業界の売上高ランキングを紹介します。
売上高は、企業規模を理解するのに重要な指標の1つです。
リース業界は、法人営業であることから聞き馴染みのない企業もあります。
しかし大企業が多くあるため、大企業への就職を志望している方にはおすすめな業界の1つです。
どんな企業があるのか見ていきましょう。
企業名 | 売上高(億円) | 詳細 | |
第1位 | オリックス株式会社 | 26,663 | 1964年創立の日本でリースという新しいビジネスを始めた企業。 多角的な金融サービスの提供をしており、従業員数が3万人を超える日本を 代表する企業の1つです。 現在では世界の30を超える国で事業を 展開しています。 |
第2位 | 三井住友ファイナンス&リース株式会社 | 21,593 | メガバンクである三井住友フィナンシャルグループと大手総合商社の住友商事が50%ずつ出資して創立された企業。 親会社がそれぞれ異なった強みを持っているため、それらのネットワークを活かし、高付加価値のサービスを提供しています。 大企業でありながら、時代に合わせたビジネスを展開していっていることが魅力の1つです。 |
第3位 | 三菱HCキャピタル株式会社 | 18,962 | 2021年創立の新しい企業です。 三菱UFJグループの一員である三菱UFJリースと、日立製作所の子会社である 日立キャピタルの2社の統合により 設立されました。 金融と実物リース、それぞれの強みを補完しあい、相乗効果を生み出すことで、新しい企業でありながら好業績を残しています。 |
第4位 | 東京センチュリー株式会社 | 13,249 | 2009年にセンチュリー・リーシング・システム株式会社と、東京リース株式会社が合併したことにより誕生した企業です。 母体が伊藤忠商事であることから、情報通信機器を中心とした国内リース事業は業界の中でもトップクラスと言われています。 現在では国内事業に強みを持っていますが、今後はグローバルに活躍してくことを期待されています。 |
第5位 | 芙蓉総合リース株式会社 | 6,886 | 1969年設立の歴史の長い企業です。 リース業界大手の中で異色の存在であり、メガバンクや総合商社の資本が入っていないのが特徴です。 独自性の高い商品開発力に強みを持っており、ユニークなソリューションを発信できる企業文化にあります。 その他に航空機リースでは、世界の航空会社と取引しており、グローバルな仕事に関わることができます。 |
参照ページ:財務データ│オリックス株式会社 (orix.co.jp)
決算発表資料 | 財務情報 | 三井住友ファイナンス&リース株式会社
主要財務指標 | 三菱HCキャピタル株式会社 (mitsubishi-hc-capital.com)
リース業界の現状と将来性
就職するにあたって多くの学生が現状抱えている課題と将来性について知りたいと考えています。
ここではリース業界の現状と将来性について紹介します。
リース業界の現状
国内事業のペースダウン
リース業界が現在抱えている課題として、国内事業がペースダウン傾向にあることがあげられます。
低金利政策や設備投資が低迷していることもあり、国内事業での収益化が困難な状況です。
日本国内において、リース業は既に発展している事から、今後急速に規模を拡大させていくことは厳しいと言えるでしょう。
顧客ニーズの複雑化
リース業界では、顧客のニーズが多様化していることから、従来のような単一商品の貸出だけでは成り立たなくなっています。
昨今のトレンドとして、環境問題やIoTの課題に剥けた投資があります。そのためリース業界でも複数の商品を組み合わせた総合的な提案が求められるようになってきました。
リース業界の将来性
サブスクリプションの浸透化
サブスクリプション(定額制リース)の普及は、リース業界に好影響を与えています。
近年、シンプルライフやミニマリズムといった言葉が流行っているように「モノを所有しない生活スタイル」が普及しています。
シェアサイクルやカーシェアなどが、好調なサブスクリプションサービスの1つです。
こうした需要は今後も増加すると予想されているため、リース業界の活躍は広がっていくでしょう。
グローバル進出の本格化
近年のリース業界が力を入れているのがグローバル進出です。
東南アジアを中心として、海外では設備投資が活発な傾向にあります。そうした理由から、国内事業者は海外企業の買収などを行い、海外事業の比率を高めています。
今後も海外を視野に入れた活動は行われることが予想されるため、海外での仕事に挑戦したい方にとっては最適なタイミングであると言えるでしょう。
IoTシステムのパッケージ提案
リース業界で盛んになっていることの1つにIoTシステムのパッケージ提案があります。
新型コロナウイルス感染症により、社会がデジタル化していきました。
そのため、リース業界では顧客のデジタル化をまとめて支援するサービスに注力するようになっています。
まとめ
今回はリース業界について基本的な情報から仕事内容、求められる人材について徹底解説しました。
向いている人と向いていない人の特徴も紹介していますので、業界選びに悩んでいる方はご自身が当てはまるか見てみてください。
また、現在リース業界が抱えている課題と将来性についても解説しています。
就活で業界を研究していくには、こうした課題や将来を見据えたことも含めて考えなければなりません。
リース業界は、就活生にとって馴染みのない業界です。しかしながら、活動の場がとても幅広いため、理解しておけば就活の選択肢を増やすことができます。
リース業界に興味のある方はもちろん、業界選びに悩んでいる方は、是非この記事を役立ててください。